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(あ……)
甘い予感がして、鼓動が高鳴る。
そしてその予感は、今度こそ的中した。
「ん……っ」
優しく唇が奪われ、何も考えられなくなる。
(優真……あ、好き……好き)
……好き。
それしか単語が思い浮かばない。
優真は一旦唇を離すと、俺を椅子から立たせた。
そして無言のまま腰元を引き寄せると、再び俺の唇を塞ぐ。
「ん、ぁ……」
キスが深まり、舌が絡め取られる。
気持ちよくて、俺は抵抗するのを忘れ、夢中でキスに応えた。
(優真……好きって、言って欲しい)
遠回しに色々と告白はされたけれど、やっぱりストレートに”好き”が聞きたい。
今だって、キスから伝わってくるのは間違いなく……”好き”の感情だ。
(優真……)
甘いキスを受け止めながら、俺はそっと優真の背中に両腕を回した。
すると、優真の身体がピクリと反応し、唇が離れた。
「……?」
「陽斗君……だ、だめだ……!!」
「え?」
訳が分からず聞き返そうとするも、優真はピューッと部屋の隅へ逃げていった……って、すぐそこだけど。
見れば、優真はなにか怯えきったような表情を浮かべ、カタカタと震えている。
「お、おい……?」
「ひ、陽斗君……っ、今、僕に近付いてはいけない……!!」
「え、な、なんで……?」
「だめなんだ……そんな風に背中に手を回されたら、僕は……とっ、とにかく、だめ!」
「……」
そうか。
これは、もしや。
なんとなく察しがついて、俺は一歩、優真に近付く。
甘い予感がして、鼓動が高鳴る。
そしてその予感は、今度こそ的中した。
「ん……っ」
優しく唇が奪われ、何も考えられなくなる。
(優真……あ、好き……好き)
……好き。
それしか単語が思い浮かばない。
優真は一旦唇を離すと、俺を椅子から立たせた。
そして無言のまま腰元を引き寄せると、再び俺の唇を塞ぐ。
「ん、ぁ……」
キスが深まり、舌が絡め取られる。
気持ちよくて、俺は抵抗するのを忘れ、夢中でキスに応えた。
(優真……好きって、言って欲しい)
遠回しに色々と告白はされたけれど、やっぱりストレートに”好き”が聞きたい。
今だって、キスから伝わってくるのは間違いなく……”好き”の感情だ。
(優真……)
甘いキスを受け止めながら、俺はそっと優真の背中に両腕を回した。
すると、優真の身体がピクリと反応し、唇が離れた。
「……?」
「陽斗君……だ、だめだ……!!」
「え?」
訳が分からず聞き返そうとするも、優真はピューッと部屋の隅へ逃げていった……って、すぐそこだけど。
見れば、優真はなにか怯えきったような表情を浮かべ、カタカタと震えている。
「お、おい……?」
「ひ、陽斗君……っ、今、僕に近付いてはいけない……!!」
「え、な、なんで……?」
「だめなんだ……そんな風に背中に手を回されたら、僕は……とっ、とにかく、だめ!」
「……」
そうか。
これは、もしや。
なんとなく察しがついて、俺は一歩、優真に近付く。
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