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その顔は、頼れる先輩というよりは、優しいお兄ちゃん、と言った方がイメージに合っているかもしれない。

俺はしどろもどろになりながらも、ペットボトルについて確認する。

「あのさ……っ、ペットボトル、空いてるの無いみたいだけど、開けちゃっていいのか?ほら、2リットルのだし……」

「ああ、全然構わないよ。2リットルぐらい2人ならすぐ終わっちゃうだろうし、なんなら2本ぐらい開けておいてくれると助かるかな」

「お、おう……」

優真のこういうところ、俺としてはホント見習いたい。

俺は日々、切り詰めて生活しているせいで、2リットルのペットボトルを2本同時に開けるとか有り得ない。

(俺にはもう少し、優真みたいな余裕が必要だよな……)

まぁ、生活の為には仕方ないのだが。

なんだか反省しつつ、俺はお茶とジュースのペットボトルを1本ずつ開けた。

・・・

そして約30分後。

無事にパスタと飲み物の用意か出来、2人で”いただきます”をする。

優真の作ったパスタを口へ運ぶと、少し懐かしいような、家庭の味が口の中に広がった。

そう、今回は(も?)なんとソースから手作りらしく、赤ワインがほんのり効いていて凄く美味しい。

「んま……こんなの、短時間でよく作れるな」

「ふふ、料理は得意なんだ。昔はよく、家族や友人にも振舞っていたものだよ。ほら、クリスマス・パーティーとかね」

「クリスマス・パーティー……」

なんとなく海外っぽいな、なんて思いつつ、俺はパスタを食べながら優真の話に聞き入る。

優真は時折、俺のドリンクを継ぎ足したりして世話を焼きながら、楽しそうに話をしている。

(なんか……幸せ、だな)
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