66 / 175
8
66
しおりを挟む
「な、ん、だ、よっ!?」
「エンジェル、待ってくれ……君にこれを」
「だからその呼び方……って、これは?」
なにやら名刺のような厚めの紙を差し出され、俺はまじまじとそれを見つめた。
東条は誇らしげに続ける。
「これは、我が恋愛サークルの名刺だよ。いつもサークルのメンバーが集まる教室は、そこに書いてある通りだ。もし時間があったら、午後の6時まで恋愛談義をしているから、見学に来るといい」
「え、け、見学……って」
「それじゃあ、また大学で……可愛いエンジェル♡」
最後に俺の肩を抱き寄せ、こめかみの辺りにチュッとキスを落とすと、東条は足取りも軽く去っていった。
(な……な……)
残された俺は、暫く呆然とその場に立ち尽くし、キスをされた辺りに手をやる。
(つーか……誰かに見られたらどうすんだよ!?)
幸い周りに人はいなかったようだけれど、もしも同じ大学の生徒になんぞ見られていたらと思うと、血の気が引いていく。
しかもエンジェル呼びとか、ありえねぇ。
(うぅ、頭痛がしてきた……準備しよっ!)
俺はあまり深く考えないよう、自分の部屋へ逃げ込んだ。
「エンジェル、待ってくれ……君にこれを」
「だからその呼び方……って、これは?」
なにやら名刺のような厚めの紙を差し出され、俺はまじまじとそれを見つめた。
東条は誇らしげに続ける。
「これは、我が恋愛サークルの名刺だよ。いつもサークルのメンバーが集まる教室は、そこに書いてある通りだ。もし時間があったら、午後の6時まで恋愛談義をしているから、見学に来るといい」
「え、け、見学……って」
「それじゃあ、また大学で……可愛いエンジェル♡」
最後に俺の肩を抱き寄せ、こめかみの辺りにチュッとキスを落とすと、東条は足取りも軽く去っていった。
(な……な……)
残された俺は、暫く呆然とその場に立ち尽くし、キスをされた辺りに手をやる。
(つーか……誰かに見られたらどうすんだよ!?)
幸い周りに人はいなかったようだけれど、もしも同じ大学の生徒になんぞ見られていたらと思うと、血の気が引いていく。
しかもエンジェル呼びとか、ありえねぇ。
(うぅ、頭痛がしてきた……準備しよっ!)
俺はあまり深く考えないよう、自分の部屋へ逃げ込んだ。
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
人体実験サークル
狼姿の化猫ゆっと
恋愛
人間に対する興味や好奇心が強い人達、ようこそ。ここは『人体実験サークル』です。お互いに実験し合って自由に過ごしましょう。
《注意事項》
・同意無しで相手の心身を傷つけてはならない
・散らかしたり汚したら片付けと掃除をする
[SM要素満載となっております。閲覧にはご注意ください。SとMであり、男と女ではありません。TL・BL・GL関係なしです。
ストーリー編以外はM視点とS視点の両方を載せています。
プロローグ以外はほぼフィクションです。あとがきもお楽しみください。]
食事届いたけど配達員のほうを食べました
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
なぜ自転車に乗る人はピチピチのエロい服を着ているのか?
そう思っていたところに、食事を届けにきたデリバリー配達員の男子大学生がピチピチのサイクルウェアを着ていた。イケメンな上に筋肉質でエロかったので、追加料金を払って、メシではなく彼を食べることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる