4 / 175
4⭐︎イラストあり
しおりを挟む――その後。
俺は無事、午後の講義を受けた。
そして、ここから一駅先にある一人暮らしをしているアパートに帰る事に。
(あー、今日は散々だった。もうあの人に会いませんように……って、同じ大学だから、そうもいかないよなぁ)
さすがに、同じキャンパスにいて、この先卒業まで会わないという訳にはいかないだろう。
でも学年は違うのだろうし、極力会わないように気を付ければ、会う頻度は減らせるはず。
(でも気を付けるったって、何をどう気を付けりゃあいいんだよ……!?)
そう自分にツッコミを入れた、直後。
聞き覚えのある声が耳に響く。
「あっ、君! また会えるなんて、なんて奇遇なんだ!」
「うぉ……っ!」
まったくこのイケメンは……!!
ちょっと気を抜くと見つかる気がしてならない。
そんな俺の気なんて知らず、イケメンは満面の笑みで迫り来ると、上機嫌で話しかけてくる。
「こんなところで、どうしたの?もう講義は終わり?」
俺はジリジリと後ずさりながら、その整った顔を見据えて口を開いた。
「どうもこうも、家に帰るんです!じゃ、急ぐので……!」
「家に? へぇ、家はこの辺?」
「……っ」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
36
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる