57 / 98
※第五十七話 君の前では・5
しおりを挟む
切なげに目を細め、シグレさんはローションが付いた手を下へと這わせていく。
ひんやりとした感覚がきて、僕は身を震わせた。
「ひゃっ……」
「っと、ごめん、まだ少し冷たかったね。じゃあ……少しずつ、んっ……馴染ませるよ……」
ゆっくりと手を動かしながら、シグレさんも色っぽい吐息を漏らす。
そんな姿がまた愛おしくて、僕はとろんとした目でシグレさんを見つめた。
その間にも、中心では二つの熱が手の中で擦れ合い、いい所をかすめられる度に先端から蜜が溢れ出てくる。
時折、シグレさんの長い指がいやらしく動き、僕は堪らず声を上げた。
「あ、あっ……」
身体もどんどん解れていって、快楽の波が押し寄せてくる。
「は……っ気持ちいい?セイラ」
「あっ、やぁんっ……きもちぃ……っ」
「そか……っ俺も、ヤバい……っ」
お互い、体調を気遣って我慢していたせいか、いつもより敏感になっている気がする。
シグレさんの手が上下に動くたび、身体の中心がきゅうっと甘く疼き、熱が高められていく。
「ああっ、あっ、も、ダメ……っ」
ぬめった段差の所が擦れ、根元から先端に向かって指先でなぞられると気持ち良過ぎて、僕はシーツをぎゅうっと握り締めた。
「んっ、セイラ……っ俺も、もう……っ」
「い、あああ――っ……」
次の瞬間、目の前が真っ白になり、二人同時に吐き出した欲望が混ざり合った。
気持ちよすぎて、暫く身体が痙攣を続ける。
その後、一気に力が抜け落ちてぐったりすると、熱いキスで唇を塞がれた。
「ん……っ、シグレさん……だめ、まだ身体が……っ」
「は……っん、俺もだよ……セイラ、ほんと、かわいいね」
「シ……ん、ぁ」
名前を呼ぶ前にキスで遮られてしまい、僕はされるがまま応えていった。
それから暫く、僕たちは舌を絡ませて甘いキスを堪能し、ようやく力尽きてベッドに横になった。
そして、逞しい腕に頭を乗せ、うっとりと目を閉じながら言う。
「シグレさん……あとで、おかゆ……食べて下さいね」
「ん……もちろん、食べるよ。セイラのおかゆ、たのしみ……」
「ふふ……」
「ん……」
それからほどなくして、僕たちは寄り添ったまま眠りに落ちていった。
ひんやりとした感覚がきて、僕は身を震わせた。
「ひゃっ……」
「っと、ごめん、まだ少し冷たかったね。じゃあ……少しずつ、んっ……馴染ませるよ……」
ゆっくりと手を動かしながら、シグレさんも色っぽい吐息を漏らす。
そんな姿がまた愛おしくて、僕はとろんとした目でシグレさんを見つめた。
その間にも、中心では二つの熱が手の中で擦れ合い、いい所をかすめられる度に先端から蜜が溢れ出てくる。
時折、シグレさんの長い指がいやらしく動き、僕は堪らず声を上げた。
「あ、あっ……」
身体もどんどん解れていって、快楽の波が押し寄せてくる。
「は……っ気持ちいい?セイラ」
「あっ、やぁんっ……きもちぃ……っ」
「そか……っ俺も、ヤバい……っ」
お互い、体調を気遣って我慢していたせいか、いつもより敏感になっている気がする。
シグレさんの手が上下に動くたび、身体の中心がきゅうっと甘く疼き、熱が高められていく。
「ああっ、あっ、も、ダメ……っ」
ぬめった段差の所が擦れ、根元から先端に向かって指先でなぞられると気持ち良過ぎて、僕はシーツをぎゅうっと握り締めた。
「んっ、セイラ……っ俺も、もう……っ」
「い、あああ――っ……」
次の瞬間、目の前が真っ白になり、二人同時に吐き出した欲望が混ざり合った。
気持ちよすぎて、暫く身体が痙攣を続ける。
その後、一気に力が抜け落ちてぐったりすると、熱いキスで唇を塞がれた。
「ん……っ、シグレさん……だめ、まだ身体が……っ」
「は……っん、俺もだよ……セイラ、ほんと、かわいいね」
「シ……ん、ぁ」
名前を呼ぶ前にキスで遮られてしまい、僕はされるがまま応えていった。
それから暫く、僕たちは舌を絡ませて甘いキスを堪能し、ようやく力尽きてベッドに横になった。
そして、逞しい腕に頭を乗せ、うっとりと目を閉じながら言う。
「シグレさん……あとで、おかゆ……食べて下さいね」
「ん……もちろん、食べるよ。セイラのおかゆ、たのしみ……」
「ふふ……」
「ん……」
それからほどなくして、僕たちは寄り添ったまま眠りに落ちていった。
0
お気に入りに追加
210
あなたにおすすめの小説
スノードロップに触れられない
ヘタノヨコヅキ@商業名:夢臣都芽照
BL
*表紙*
題字&イラスト:niia 様
※ 表紙の持ち出しはご遠慮ください
(拡大版は1ページ目に挿入させていただいております!)
アルファだから評価され、アルファだから期待される世界。
先天性のアルファとして生まれた松葉瀬陸真(まつばせ りくま)は、根っからのアルファ嫌いだった。
そんな陸真の怒りを鎮めるのは、いつだって自分よりも可哀想な存在……オメガという人種だ。
しかし、その考えはある日突然……一変した。
『四月から入社しました、矢車菊臣(やぐるま きくおみ)です。一応……先に言っておきますけど、ボクはオメガ性でぇす。……あっ。だからって、襲ったりしないでくださいねぇ?』
自分よりも楽観的に生き、オメガであることをまるで長所のように語る後輩……菊臣との出会い。
『職場のセンパイとして、人生のセンパイとして。後輩オメガに、松葉瀬センパイが知ってる悪いこと……全部、教えてください』
挑発的に笑う菊臣との出会いが、陸真の人生を変えていく。
周りからの身勝手な評価にうんざりし、ひねくれてしまった青年アルファが、自分より弱い存在である筈の後輩オメガによって変わっていくお話です。
可哀想なのはオメガだけじゃないのかもしれない。そんな、他のオメガバース作品とは少し違うかもしれないお話です。
自分勝手で俺様なアルファ嫌いの先輩アルファ×飄々としているあざと可愛い毒舌後輩オメガ でございます!!
※ アダルト表現のあるページにはタイトルの後ろに * と表記しておりますので、読む時はお気を付けください!!
※ この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

たしかなこと
大波小波
BL
白洲 沙穂(しらす さほ)は、カフェでアルバイトをする平凡なオメガだ。
ある日カフェに現れたアルファ男性・源 真輝(みなもと まさき)が体調不良を訴えた。
彼を介抱し見送った沙穂だったが、再び現れた真輝が大富豪だと知る。
そんな彼が言うことには。
「すでに私たちは、恋人同士なのだから」
僕なんかすぐに飽きるよね、と考えていた沙穂だったが、やがて二人は深い愛情で結ばれてゆく……。
オメガ修道院〜破戒の繁殖城〜
トマトふぁ之助
BL
某国の最北端に位置する陸の孤島、エゼキエラ修道院。
そこは迫害を受けやすいオメガ性を持つ修道士を保護するための施設であった。修道士たちは互いに助け合いながら厳しい冬越えを行っていたが、ある夜の訪問者によってその平穏な生活は終焉を迎える。
聖なる家で嬲られる哀れな修道士たち。アルファ性の兵士のみで構成された王家の私設部隊が逃げ場のない極寒の城を蹂躙し尽くしていく。その裏に棲まうものの正体とは。

好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」
次男は愛される
那野ユーリ
BL
ゴージャス美形の長男×自称平凡な次男
佐奈が小学三年の時に父親の再婚で出来た二人の兄弟。美しすぎる兄弟に挟まれながらも、佐奈は家族に愛され育つ。そんな佐奈が禁断の恋に悩む。
素敵すぎる表紙は〝fum☆様〟から頂きました♡
無断転載は厳禁です。
【タイトル横の※印は性描写が入ります。18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。】
12月末にこちらの作品は非公開といたします。ご了承くださいませ。
近況ボードをご覧下さい。

お世話したいαしか勝たん!
沙耶
BL
神崎斗真はオメガである。総合病院でオメガ科の医師として働くうちに、ヒートが悪化。次のヒートは抑制剤無しで迎えなさいと言われてしまった。
悩んでいるときに相談に乗ってくれたα、立花優翔が、「俺と一緒にヒートを過ごさない?」と言ってくれた…?
優しい彼に乗せられて一緒に過ごすことになったけど、彼はΩをお世話したい系αだった?!
※完結設定にしていますが、番外編を突如として投稿することがございます。ご了承ください。

ゴミ捨て場で男に拾われた話。
ぽんぽこ狸
BL
逃げ出してしまった乎雪(こゆき)にはもう後が無かった。これで人生三回目の家出であり、ここにきて人生の分岐点とも思われる、苦境に立たされていた。
手持ちのお金はまったく無く、しかし、ひとところに留まっていると、いつの間にか追いかけてきた彼に出くわしてしまう。そのたびに、罵詈雑言を浴びせられるのが、心底いやで気力で足を動かす。
けれども、ついに限界がきてそばにあった電柱に寄りかかり、そのまま崩れ落ちて蹲った。乎雪は、すぐそこがゴミ捨て場であることにも気が付かずに膝を抱いて眠りについた。
目を覚まして、また歩き出そうと考えた時、一人の男性が乎雪を見て足を止める。
そんな彼が提案したのは、ペットにならないかという事。どう考えてもおかしな誘いだが、乎雪は、空腹に耐えかねて、ついていく決心をする。そして求められた行為とペットの生活。逃げようと考えるのにその時には既に手遅れで━━━?
受け
間中 乎雪(まなか こゆき)24歳
強気受け、一度信用した人間は、骨の髄まで、信頼するタイプ。
攻め
東 清司(あずま せいじ)27歳
溺愛攻め、一見優し気に見えるが、実は腹黒いタイプ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる