32 / 98
※第三十二話 一緒に・3 ⭐︎イラストあり
しおりを挟む
「そっか、セイラはこういうの、初めてなんだね」
「う……」
なにもかも初めてな僕は、言い当てられて口籠った。
ひとしきり笑い終えると、シグレさんは呼吸を整え、改めて僕に向き合った。
「大丈夫、お腹を壊したりはしないよ。それより、俺はまだ足りないかなぁ」
そう言って、シグレさんは再び僕に覆いかぶさり、自分のシャツのボタンをプチプチと外していく。
そして胸元が露になると、ただならぬ色気を感じて、僕はパッと目を逸らした。
「……っ」
「逸らさないで。ほら……ちゃんと見て?」
「や……っ」
顎を捉えられ、くいっと上向かされると、再び逞しい胸板が目に飛び込んできて、僕の頬はたちまち赤く染まっていく。
「セイラ……次は、一緒にしよ?」
「え……あ」
ジッと見つめられ、意味を理解すると、胸がドキドキと高鳴り始める。
一緒に、ということはやはり、一つになろうという意味だろう。
(シグレさんと……)
想像しただけで、身体が熱くなってくる。
それに、なんだろう……さっきから前だけでなく、後ろもトロトロに濡れてしまっている。
発情期に入ると、こういう現象はよく起こるのだが、ここまでトロトロになってしまうのは初めてかもしれない。
(これって、αと居るからだろうけど、やっぱり……)
もしかすると、シグレさんと僕が運命の番だから――かもしれない。
そう思うと、胸の奥がキュンと甘く疼く。
”運命の番”ばかりに拘るつもりもないのだけれど、やはりいいなと思う。
それに、ずっと引きずっていたN高校の彼への想いを越えられるのは、僕にとって大きな事だ。
僕はそっとシグレさんの首元に腕を回すと、甘えるようにぎゅっと抱きついた。
「僕……シグレさんと、したい、です」
「セイラ……ん、俺もだよ。本当に、可愛いな」
打ち明けると、シグレさんはそっと僕を引き離し、丁寧にベッドに寝かせた。
そして慈しむように、頬や耳、胸元に何度も何度も軽いキスを落とす。
「ん……っはぁ、あ」
「セイラ……綺麗だよ」
「あっ……」
胸の先をちゅうっと吸われ、強い快楽に腰元がビクンと跳ねあがる。
悶えるように身を捩れば、今度は内腿に指先が這わされ、もどかしい刺激が与えられた。
「あ、あっ、やぁ……」
「セイラ……ここ、凄く濡れてる。触ってもいい?」
「あ……っあの……」
もちろん、触れてほしい。
けど、それを口にするのが恥ずかしくて、僕は腕で目元を隠した。
「は、ずかしい……です」
「ふふ、OKってことかな。大丈夫、優しくするよ」
心地よい声が、耳も心も擽ってくる。
ドキドキして待っていると、足の付け根の辺りを長い指先がスルリと掠めていった。
「あっ、……っ」
「ん……いい反応。ここは?」
シグレさんは僕の反応を見ながら、今度はもっと上の方に触れてくる。
トロトロの秘部に指先が近付き、期待でヒクヒクとしてしまうのがまた恥ずかしい。
「……っ、も、やら……っ」
「ふ、かわいいね。じゃあ、そろそろ……」
そろそろ、と言われ、体が勝手に反応して仰け反ってしまう。
恥ずかしくて堪らないのに、やはり本能はシグレさんを強く求めているのだ。
(もう、我慢できない……っ)
とうとう僕は抑えが効かなくなり、シグレさんを求めるように、さらに腰元を仰け反らせた。
「お願い、です……っ早く、来て、下さい……っ」
「……!」
掠れた声を絞り出すと、すぐさま唇を奪われた。
「んぅ……」
息も出来ないほど深く口づけられ、身動ぎをすれば、今度はシグレさんの手が内腿から上へと這い上がってきた。
「んあっ、あんっ……!」
熱を感じ、そろりと見下ろせば、僕とシグレさんの昂りが一緒に握りこまれていた。
「ん……まずはこうして……少しづつ、動くよ?あ、声は少し抑えないと、隣の部屋に聞こえちゃうかも」
「……っ!」
「う……」
なにもかも初めてな僕は、言い当てられて口籠った。
ひとしきり笑い終えると、シグレさんは呼吸を整え、改めて僕に向き合った。
「大丈夫、お腹を壊したりはしないよ。それより、俺はまだ足りないかなぁ」
そう言って、シグレさんは再び僕に覆いかぶさり、自分のシャツのボタンをプチプチと外していく。
そして胸元が露になると、ただならぬ色気を感じて、僕はパッと目を逸らした。
「……っ」
「逸らさないで。ほら……ちゃんと見て?」
「や……っ」
顎を捉えられ、くいっと上向かされると、再び逞しい胸板が目に飛び込んできて、僕の頬はたちまち赤く染まっていく。
「セイラ……次は、一緒にしよ?」
「え……あ」
ジッと見つめられ、意味を理解すると、胸がドキドキと高鳴り始める。
一緒に、ということはやはり、一つになろうという意味だろう。
(シグレさんと……)
想像しただけで、身体が熱くなってくる。
それに、なんだろう……さっきから前だけでなく、後ろもトロトロに濡れてしまっている。
発情期に入ると、こういう現象はよく起こるのだが、ここまでトロトロになってしまうのは初めてかもしれない。
(これって、αと居るからだろうけど、やっぱり……)
もしかすると、シグレさんと僕が運命の番だから――かもしれない。
そう思うと、胸の奥がキュンと甘く疼く。
”運命の番”ばかりに拘るつもりもないのだけれど、やはりいいなと思う。
それに、ずっと引きずっていたN高校の彼への想いを越えられるのは、僕にとって大きな事だ。
僕はそっとシグレさんの首元に腕を回すと、甘えるようにぎゅっと抱きついた。
「僕……シグレさんと、したい、です」
「セイラ……ん、俺もだよ。本当に、可愛いな」
打ち明けると、シグレさんはそっと僕を引き離し、丁寧にベッドに寝かせた。
そして慈しむように、頬や耳、胸元に何度も何度も軽いキスを落とす。
「ん……っはぁ、あ」
「セイラ……綺麗だよ」
「あっ……」
胸の先をちゅうっと吸われ、強い快楽に腰元がビクンと跳ねあがる。
悶えるように身を捩れば、今度は内腿に指先が這わされ、もどかしい刺激が与えられた。
「あ、あっ、やぁ……」
「セイラ……ここ、凄く濡れてる。触ってもいい?」
「あ……っあの……」
もちろん、触れてほしい。
けど、それを口にするのが恥ずかしくて、僕は腕で目元を隠した。
「は、ずかしい……です」
「ふふ、OKってことかな。大丈夫、優しくするよ」
心地よい声が、耳も心も擽ってくる。
ドキドキして待っていると、足の付け根の辺りを長い指先がスルリと掠めていった。
「あっ、……っ」
「ん……いい反応。ここは?」
シグレさんは僕の反応を見ながら、今度はもっと上の方に触れてくる。
トロトロの秘部に指先が近付き、期待でヒクヒクとしてしまうのがまた恥ずかしい。
「……っ、も、やら……っ」
「ふ、かわいいね。じゃあ、そろそろ……」
そろそろ、と言われ、体が勝手に反応して仰け反ってしまう。
恥ずかしくて堪らないのに、やはり本能はシグレさんを強く求めているのだ。
(もう、我慢できない……っ)
とうとう僕は抑えが効かなくなり、シグレさんを求めるように、さらに腰元を仰け反らせた。
「お願い、です……っ早く、来て、下さい……っ」
「……!」
掠れた声を絞り出すと、すぐさま唇を奪われた。
「んぅ……」
息も出来ないほど深く口づけられ、身動ぎをすれば、今度はシグレさんの手が内腿から上へと這い上がってきた。
「んあっ、あんっ……!」
熱を感じ、そろりと見下ろせば、僕とシグレさんの昂りが一緒に握りこまれていた。
「ん……まずはこうして……少しづつ、動くよ?あ、声は少し抑えないと、隣の部屋に聞こえちゃうかも」
「……っ!」
0
お気に入りに追加
210
あなたにおすすめの小説
スノードロップに触れられない
ヘタノヨコヅキ@商業名:夢臣都芽照
BL
*表紙*
題字&イラスト:niia 様
※ 表紙の持ち出しはご遠慮ください
(拡大版は1ページ目に挿入させていただいております!)
アルファだから評価され、アルファだから期待される世界。
先天性のアルファとして生まれた松葉瀬陸真(まつばせ りくま)は、根っからのアルファ嫌いだった。
そんな陸真の怒りを鎮めるのは、いつだって自分よりも可哀想な存在……オメガという人種だ。
しかし、その考えはある日突然……一変した。
『四月から入社しました、矢車菊臣(やぐるま きくおみ)です。一応……先に言っておきますけど、ボクはオメガ性でぇす。……あっ。だからって、襲ったりしないでくださいねぇ?』
自分よりも楽観的に生き、オメガであることをまるで長所のように語る後輩……菊臣との出会い。
『職場のセンパイとして、人生のセンパイとして。後輩オメガに、松葉瀬センパイが知ってる悪いこと……全部、教えてください』
挑発的に笑う菊臣との出会いが、陸真の人生を変えていく。
周りからの身勝手な評価にうんざりし、ひねくれてしまった青年アルファが、自分より弱い存在である筈の後輩オメガによって変わっていくお話です。
可哀想なのはオメガだけじゃないのかもしれない。そんな、他のオメガバース作品とは少し違うかもしれないお話です。
自分勝手で俺様なアルファ嫌いの先輩アルファ×飄々としているあざと可愛い毒舌後輩オメガ でございます!!
※ アダルト表現のあるページにはタイトルの後ろに * と表記しておりますので、読む時はお気を付けください!!
※ この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

たしかなこと
大波小波
BL
白洲 沙穂(しらす さほ)は、カフェでアルバイトをする平凡なオメガだ。
ある日カフェに現れたアルファ男性・源 真輝(みなもと まさき)が体調不良を訴えた。
彼を介抱し見送った沙穂だったが、再び現れた真輝が大富豪だと知る。
そんな彼が言うことには。
「すでに私たちは、恋人同士なのだから」
僕なんかすぐに飽きるよね、と考えていた沙穂だったが、やがて二人は深い愛情で結ばれてゆく……。

男子寮のベットの軋む音
なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。
そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。
ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。
女子禁制の禁断の場所。
オメガ修道院〜破戒の繁殖城〜
トマトふぁ之助
BL
某国の最北端に位置する陸の孤島、エゼキエラ修道院。
そこは迫害を受けやすいオメガ性を持つ修道士を保護するための施設であった。修道士たちは互いに助け合いながら厳しい冬越えを行っていたが、ある夜の訪問者によってその平穏な生活は終焉を迎える。
聖なる家で嬲られる哀れな修道士たち。アルファ性の兵士のみで構成された王家の私設部隊が逃げ場のない極寒の城を蹂躙し尽くしていく。その裏に棲まうものの正体とは。

好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」
次男は愛される
那野ユーリ
BL
ゴージャス美形の長男×自称平凡な次男
佐奈が小学三年の時に父親の再婚で出来た二人の兄弟。美しすぎる兄弟に挟まれながらも、佐奈は家族に愛され育つ。そんな佐奈が禁断の恋に悩む。
素敵すぎる表紙は〝fum☆様〟から頂きました♡
無断転載は厳禁です。
【タイトル横の※印は性描写が入ります。18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。】
12月末にこちらの作品は非公開といたします。ご了承くださいませ。
近況ボードをご覧下さい。

お世話したいαしか勝たん!
沙耶
BL
神崎斗真はオメガである。総合病院でオメガ科の医師として働くうちに、ヒートが悪化。次のヒートは抑制剤無しで迎えなさいと言われてしまった。
悩んでいるときに相談に乗ってくれたα、立花優翔が、「俺と一緒にヒートを過ごさない?」と言ってくれた…?
優しい彼に乗せられて一緒に過ごすことになったけど、彼はΩをお世話したい系αだった?!
※完結設定にしていますが、番外編を突如として投稿することがございます。ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる