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※第十七話 バスルーム
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「やっぱり……」
(え……?)
小さく呟かれたその言葉に、僕は意味が解らなくてシグレさんを見つめた。
「シグレさん? やっぱりって……」
「……え? ああ、こめん……!いや……その、いい名前だね。俺は……好きだよ」
「……っ」
名前を好きだと言われただけなのに、その声音に思わず僕は頬を赤く染めた。
けれど、シグレさんはパッと僕から手を離し、ドアの方へ去っていく。
そして僅かにこちらを振り返り、珍しく冷静な口調で僕に指示を出した。
「セイラ、紅茶はそこのトレーに乗せて運んできてくれる?そろそろ、仕事に戻るよ」
「あ、は、はいっ……!わかりました!」
「ん、よろしく」
……パタン。
ドアが閉まった。
それだけで、なんだかシグレさんとの間に距離が出来たような感じがしてしまう。
僕は一気に不安になり、俯いたままティーカップとお砂糖、ミルク、スプーンをトレーに乗せた。
(シグレさん、急にどうしたんだろう……)
ラストネームを聞かれる理由も解らないし、急に冷たくされる理由も解らない。
いや、本当に冷たくされたのかも、よく解らないのだ。
(…………)
考えても答えが出ず、僕は一旦気持ちを入れ替えて、紅茶をシグレさんの部屋へと運ぶことにした。
「……お待たせしました」
「ああ、ありがとう」
部屋に入ると、シグレさんはすっかり仕事モードでパソコンをパタパタと打っていた。
僕はその姿に暫し見入っていたけれど、あまり見ていても邪魔になるので、静かにティーセットを置いて部屋を立ち去ろうと踵を返す。
と、その時、シグレさんが置かれたティーカップに手を伸ばした。
そして紅茶を一口啜ると、こちらは振り返らずに言う。
「……ん、おいしい」
「あ……あの、良かったです」
褒められ、なんだかギクシャクしてしまう。
僕は頬を赤くしながら、シグレさんの横顔をそっと見つめ、今度こそ立ち去ろうと頭を下げた。
「それじゃあ……失礼します」
「…………待って、セイラ」
引き留められ、僕は歩みを止める。
シグレさんは椅子に座ったまま振り返り、続けた。
「今日も疲れただろう?お風呂、先に入っていいよ」
「え……!?いえ、でもそれは……」
お風呂と聞いて、ちょっとテンションが上がるものの、使用人が主人より先に入るなど、許されるわけがない。
僕はフルフルと首を横に振った。
「い、いけません……!ご主人様より先に入るなんて、使用人失格です」
そう言って、僕はトレーを抱き締めたままサッとお辞儀をして、急いでドアノブに手をかけた。
しかし、ドアを開ける前に再び呼び止められ、僕はまたピタリと動きを止める。
「待って。そうだな……それじゃあ、こう言おう。これは、主人からの命令だ……」
「……っ」
カタンと椅子から立ち上がる音がして、シグレさんがこちらへゆっくりと近付いてくる気配を感じ、鼓動が大きく鳴り始める。
僕は振り返れないまま、僅かに震える肩を竦めた。
ドキドキしながら動けずにいると、トン、とシグレさんの手が壁につき、囲われてしまった。
「ねぇ、セイラ……」
「ひゃ……っ」
耳元で囁かれ、ビクンッと肩を揺らすと、シグレさんは小さく笑う。
「……っ」
吐息が耳を擽り、更に身を震わせると、シグレさんは少し悪戯っぽい声で囁くように言った。
「お風呂、入って?じゃないと、今夜はまた襲っちゃうよ?」
「え……っ!?」
そんな事を言われれば、もう頭の中は真っ白になってしまう。
さっきまであんなに不安だったのに、シグレさんの一言で嘘みたいに消えていく。
というか、冷たくされたと思ったのは、やはり気のせいだったのだろうか。
チラリと振り向き上目遣いに見上げると、シグレさんは僅かに頬を赤くして、僕から目をそらした。
「セイラ……頼むから、早くお風呂に入って。その……今の俺には、セイラの甘い匂いが、ちょっとキツい……」
「えっ、あ……!」
なるほど、そういう事だったのか。
理解するなり、かぁっと身体が熱くなった。
僕はくるっと勢いよく振り向くと、シグレさんの胸元をぐっと押し返し、謝った。
「す、すみません!僕、全然気付いてなくて……っすぐに、入ってきます!」
確かに、今日はよく動いたし、汗もかいたから、いつもより体臭も強くなっているだろう。
シグレさんに気を遣わせてしまったかと思うと、恥ずかしさで顔が真っ赤に染まっていく。
そして大慌てで部屋を出て行こうとすると、シグレさんは少し焦ったように僕の肩を掴んで引き戻した。
「ああ、違う違う。なんか誤解してるみたいだけど……汗臭いとかそういう意味じゃなくて、本当に、ちょっと今はなんていうか……セイラのフェロモンにやられそうなんだ。ホントに参るよ……セイラが相手だと、抑制剤が全く効かなくなる時があるんだ。だから……ね」
「……っ」
ふわりと後ろから抱き締められ、鼓動が跳ねる。
(こ、んなの……っ)
抑制剤も効かなくなるほどだなんて、そんなことを言われたら、ドキドキが収まらなくなる。
それなのに、更に抱き締める腕に力を込められ、僕は思わず声を漏らした。
「あ……っや、ぁ」
「はぁ……セイラは本当に、かわいいね。たまらないよ」
そう言って、シグレさんは僕の後頭部にチュッとキスを落とす。
「あ、あの、シグレさん……っ僕、もう……」
これ以上は、僕だって我慢が効かなくなる。
そう思い、”お風呂に行きますから”と伝えようと振り向けば、今度は顎を捉えられてしまった。
そして、有無を言わさず唇を奪われる。
「ん、ぁ……っ」
「ん……かわい」
ちゅうっと音を立てて唇を吸われれば、腰元が砕けそうになる。
僕は咄嗟にシグレさんのシャツにしがみついた。
「や、ぁ……シグレさ……だめ、です……っ」
「……は、もう少しだけ」
「んん……っ」
止まらないキスに、頭がぼうっとしてきて、全身から力が抜け落ちていく。
(シグレ、さん……)
そして、僕はすっかりキスに酔いしれ、気付けば自分からも舌先を絡ませ夢中になっていた。
暫くして……ようやく唇が離れると、僕の濡れた唇を親指で拭いながら、シグレさんは困ったように眉を寄せて微笑んだ。
「ごめん、やり過ぎたな……もう行って。これ以上は、本当にマズい」
「……っ分かりました。その、僕もつい夢中に、なってしまって……す、すみません……!」
言いながら、また頬が熱くなった。
僕は赤い顔を見られないように、くるりとドアの方へ向くと、勢いよくドアノブを下げた。
「そ、それじゃあ……っお風呂、お先に入らせて頂きますね……!」
そう言い残すと、僕はシグレさんの返事を待たずに部屋を出たのだった。
◆◇◆
服を脱ぎ準備が整うと、僕はバスルームの扉を開けた。
まだあまり気持ちが収まっていないけれど、バスルームへと足を踏み入れると少し落ち着いてきた。
(はぁ、まだドキドキしてる……)
胸に手を当てつつシャワーの水栓を回すと、勢いよくお湯が出てきて、そっと体に当てる。
(ん……っ)
と、敏感になっていたせいか、シャワーを当てた所が気持ちよくて反応してしまい、慌ててシャワーヘッドをあちらへ向かせた。
「だ、だめだめ……っはぁ、もう」
これは、一旦どうにか身体を落ち着かせなければ。
僕はゆっくり深呼吸をすると、改めてバスルーム内を見渡してみた。
バスルームには、いい香りの石鹸や、シャンプー、コンディショナー等々、少し前まではお目にかかれなかったような物ばかり並んでおり、見ているだけでも満足してしまう。
「はぁ……なんか、色々と夢みたいだな」
見渡しながら、ポツリと呟く。
そうしていると、少し体も落ち着いてきて、僕はスポンジを手に取りボディソープを付けて泡立てた。
そして、肌を優しくスポンジで擦りながら、雑念を追い払うように目を閉じる。
(平常心……)
しかし、全身に泡が行き渡るにつれ、身体がジワジワと反応してきてしまい……。
(シグレさん……)
無意識のうちに、また先ほどの抱擁と濃厚なキスを思い出してしまった。
(……っ)
シグレさんの手や腕の感触、匂い、甘くて気持ちいいキス――。
(い、いけない……っ)
頭では分かっているのに、身体が言う事を聞いてくれない。
敏感な所がピクリと反応を示して僅かに立ち上がりかけ、僕は急いで身体に着いた泡を洗い流していった。
(え……?)
小さく呟かれたその言葉に、僕は意味が解らなくてシグレさんを見つめた。
「シグレさん? やっぱりって……」
「……え? ああ、こめん……!いや……その、いい名前だね。俺は……好きだよ」
「……っ」
名前を好きだと言われただけなのに、その声音に思わず僕は頬を赤く染めた。
けれど、シグレさんはパッと僕から手を離し、ドアの方へ去っていく。
そして僅かにこちらを振り返り、珍しく冷静な口調で僕に指示を出した。
「セイラ、紅茶はそこのトレーに乗せて運んできてくれる?そろそろ、仕事に戻るよ」
「あ、は、はいっ……!わかりました!」
「ん、よろしく」
……パタン。
ドアが閉まった。
それだけで、なんだかシグレさんとの間に距離が出来たような感じがしてしまう。
僕は一気に不安になり、俯いたままティーカップとお砂糖、ミルク、スプーンをトレーに乗せた。
(シグレさん、急にどうしたんだろう……)
ラストネームを聞かれる理由も解らないし、急に冷たくされる理由も解らない。
いや、本当に冷たくされたのかも、よく解らないのだ。
(…………)
考えても答えが出ず、僕は一旦気持ちを入れ替えて、紅茶をシグレさんの部屋へと運ぶことにした。
「……お待たせしました」
「ああ、ありがとう」
部屋に入ると、シグレさんはすっかり仕事モードでパソコンをパタパタと打っていた。
僕はその姿に暫し見入っていたけれど、あまり見ていても邪魔になるので、静かにティーセットを置いて部屋を立ち去ろうと踵を返す。
と、その時、シグレさんが置かれたティーカップに手を伸ばした。
そして紅茶を一口啜ると、こちらは振り返らずに言う。
「……ん、おいしい」
「あ……あの、良かったです」
褒められ、なんだかギクシャクしてしまう。
僕は頬を赤くしながら、シグレさんの横顔をそっと見つめ、今度こそ立ち去ろうと頭を下げた。
「それじゃあ……失礼します」
「…………待って、セイラ」
引き留められ、僕は歩みを止める。
シグレさんは椅子に座ったまま振り返り、続けた。
「今日も疲れただろう?お風呂、先に入っていいよ」
「え……!?いえ、でもそれは……」
お風呂と聞いて、ちょっとテンションが上がるものの、使用人が主人より先に入るなど、許されるわけがない。
僕はフルフルと首を横に振った。
「い、いけません……!ご主人様より先に入るなんて、使用人失格です」
そう言って、僕はトレーを抱き締めたままサッとお辞儀をして、急いでドアノブに手をかけた。
しかし、ドアを開ける前に再び呼び止められ、僕はまたピタリと動きを止める。
「待って。そうだな……それじゃあ、こう言おう。これは、主人からの命令だ……」
「……っ」
カタンと椅子から立ち上がる音がして、シグレさんがこちらへゆっくりと近付いてくる気配を感じ、鼓動が大きく鳴り始める。
僕は振り返れないまま、僅かに震える肩を竦めた。
ドキドキしながら動けずにいると、トン、とシグレさんの手が壁につき、囲われてしまった。
「ねぇ、セイラ……」
「ひゃ……っ」
耳元で囁かれ、ビクンッと肩を揺らすと、シグレさんは小さく笑う。
「……っ」
吐息が耳を擽り、更に身を震わせると、シグレさんは少し悪戯っぽい声で囁くように言った。
「お風呂、入って?じゃないと、今夜はまた襲っちゃうよ?」
「え……っ!?」
そんな事を言われれば、もう頭の中は真っ白になってしまう。
さっきまであんなに不安だったのに、シグレさんの一言で嘘みたいに消えていく。
というか、冷たくされたと思ったのは、やはり気のせいだったのだろうか。
チラリと振り向き上目遣いに見上げると、シグレさんは僅かに頬を赤くして、僕から目をそらした。
「セイラ……頼むから、早くお風呂に入って。その……今の俺には、セイラの甘い匂いが、ちょっとキツい……」
「えっ、あ……!」
なるほど、そういう事だったのか。
理解するなり、かぁっと身体が熱くなった。
僕はくるっと勢いよく振り向くと、シグレさんの胸元をぐっと押し返し、謝った。
「す、すみません!僕、全然気付いてなくて……っすぐに、入ってきます!」
確かに、今日はよく動いたし、汗もかいたから、いつもより体臭も強くなっているだろう。
シグレさんに気を遣わせてしまったかと思うと、恥ずかしさで顔が真っ赤に染まっていく。
そして大慌てで部屋を出て行こうとすると、シグレさんは少し焦ったように僕の肩を掴んで引き戻した。
「ああ、違う違う。なんか誤解してるみたいだけど……汗臭いとかそういう意味じゃなくて、本当に、ちょっと今はなんていうか……セイラのフェロモンにやられそうなんだ。ホントに参るよ……セイラが相手だと、抑制剤が全く効かなくなる時があるんだ。だから……ね」
「……っ」
ふわりと後ろから抱き締められ、鼓動が跳ねる。
(こ、んなの……っ)
抑制剤も効かなくなるほどだなんて、そんなことを言われたら、ドキドキが収まらなくなる。
それなのに、更に抱き締める腕に力を込められ、僕は思わず声を漏らした。
「あ……っや、ぁ」
「はぁ……セイラは本当に、かわいいね。たまらないよ」
そう言って、シグレさんは僕の後頭部にチュッとキスを落とす。
「あ、あの、シグレさん……っ僕、もう……」
これ以上は、僕だって我慢が効かなくなる。
そう思い、”お風呂に行きますから”と伝えようと振り向けば、今度は顎を捉えられてしまった。
そして、有無を言わさず唇を奪われる。
「ん、ぁ……っ」
「ん……かわい」
ちゅうっと音を立てて唇を吸われれば、腰元が砕けそうになる。
僕は咄嗟にシグレさんのシャツにしがみついた。
「や、ぁ……シグレさ……だめ、です……っ」
「……は、もう少しだけ」
「んん……っ」
止まらないキスに、頭がぼうっとしてきて、全身から力が抜け落ちていく。
(シグレ、さん……)
そして、僕はすっかりキスに酔いしれ、気付けば自分からも舌先を絡ませ夢中になっていた。
暫くして……ようやく唇が離れると、僕の濡れた唇を親指で拭いながら、シグレさんは困ったように眉を寄せて微笑んだ。
「ごめん、やり過ぎたな……もう行って。これ以上は、本当にマズい」
「……っ分かりました。その、僕もつい夢中に、なってしまって……す、すみません……!」
言いながら、また頬が熱くなった。
僕は赤い顔を見られないように、くるりとドアの方へ向くと、勢いよくドアノブを下げた。
「そ、それじゃあ……っお風呂、お先に入らせて頂きますね……!」
そう言い残すと、僕はシグレさんの返事を待たずに部屋を出たのだった。
◆◇◆
服を脱ぎ準備が整うと、僕はバスルームの扉を開けた。
まだあまり気持ちが収まっていないけれど、バスルームへと足を踏み入れると少し落ち着いてきた。
(はぁ、まだドキドキしてる……)
胸に手を当てつつシャワーの水栓を回すと、勢いよくお湯が出てきて、そっと体に当てる。
(ん……っ)
と、敏感になっていたせいか、シャワーを当てた所が気持ちよくて反応してしまい、慌ててシャワーヘッドをあちらへ向かせた。
「だ、だめだめ……っはぁ、もう」
これは、一旦どうにか身体を落ち着かせなければ。
僕はゆっくり深呼吸をすると、改めてバスルーム内を見渡してみた。
バスルームには、いい香りの石鹸や、シャンプー、コンディショナー等々、少し前まではお目にかかれなかったような物ばかり並んでおり、見ているだけでも満足してしまう。
「はぁ……なんか、色々と夢みたいだな」
見渡しながら、ポツリと呟く。
そうしていると、少し体も落ち着いてきて、僕はスポンジを手に取りボディソープを付けて泡立てた。
そして、肌を優しくスポンジで擦りながら、雑念を追い払うように目を閉じる。
(平常心……)
しかし、全身に泡が行き渡るにつれ、身体がジワジワと反応してきてしまい……。
(シグレさん……)
無意識のうちに、また先ほどの抱擁と濃厚なキスを思い出してしまった。
(……っ)
シグレさんの手や腕の感触、匂い、甘くて気持ちいいキス――。
(い、いけない……っ)
頭では分かっているのに、身体が言う事を聞いてくれない。
敏感な所がピクリと反応を示して僅かに立ち上がりかけ、僕は急いで身体に着いた泡を洗い流していった。
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