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第七話 コーヒーと紅茶とオレンジジュース
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「少し散らかってるけど……そこのソファーで少しゆっくりしててくれるかな」
「はい、すみません」
テーブルの上に散らばった何かの用紙を片付けながら、シグレさんはソファーを僕に勧めてくれた。
何から何まで至れり尽くせりで、僕はアイボリー色のフカフカのソファーに、かなり遠慮がちに腰かける。
シグレさんはそれをチラリと確認すると、まとめた用紙を棚に仕舞い、こちらを振り向いて一息ついた。
仕舞われた用紙はおそらく、小説の原稿か何かだろう。チラッと見えたけれど、沢山文字が書かれていた。
「セイラ、紅茶とコーヒーとオレンジジュースなら、どれがいい?ああ、あとハーブティーもあるよ」
「えっ……!? えっと……」
まさかの四択で、僕は "オレンジジュースがいいな" なんて思ってしまったのだが……正直に伝えて良いものだろうか。
僕の味覚がもっと大人で、ここでサラッとコーヒーとか選択出来れば良いのだが、コーヒーは苦手だし、紅茶は飲めるけれどオレンジジュースの方が今は断然飲みたい。ハーブティーはあまり飲んだことがないので、ちょっと避けたいかもしれない。
というわけで、悩んだ結果、僕は――
「…………オ、オレンジジュースで」
恥ずかしくて俯いたまま、小さくそう伝えた。
「OK、オレンジジュースだね。待ってて」
俯く僕に、シグレさんはふふっと小さく笑い、キッチンがあると思われる方へ去っていった。
(はぁ……なんか、緊張した……っ)
シグレさんがいなくなると同時に、全身からどっと力が抜け落ちていく。思った以上に、体が固まっていたようだ。
(……ソファー、気持ちいいな……)
ボンヤリしながら、そっと背もたれに寄りかかれば、我慢していた眠気が一気に押し寄せてくる。
(シグレさんが、戻ってくるまで……少し、だけ……)
そう自分に言い聞かせながら、ゆっくりと瞼を閉じてみる。
(きもちいい……寝ちゃ……だめ……なのに…………)
本気で寝てはいけないと解っていながらも、僕は一瞬で、深い眠りへと落ちていった。
「はい、すみません」
テーブルの上に散らばった何かの用紙を片付けながら、シグレさんはソファーを僕に勧めてくれた。
何から何まで至れり尽くせりで、僕はアイボリー色のフカフカのソファーに、かなり遠慮がちに腰かける。
シグレさんはそれをチラリと確認すると、まとめた用紙を棚に仕舞い、こちらを振り向いて一息ついた。
仕舞われた用紙はおそらく、小説の原稿か何かだろう。チラッと見えたけれど、沢山文字が書かれていた。
「セイラ、紅茶とコーヒーとオレンジジュースなら、どれがいい?ああ、あとハーブティーもあるよ」
「えっ……!? えっと……」
まさかの四択で、僕は "オレンジジュースがいいな" なんて思ってしまったのだが……正直に伝えて良いものだろうか。
僕の味覚がもっと大人で、ここでサラッとコーヒーとか選択出来れば良いのだが、コーヒーは苦手だし、紅茶は飲めるけれどオレンジジュースの方が今は断然飲みたい。ハーブティーはあまり飲んだことがないので、ちょっと避けたいかもしれない。
というわけで、悩んだ結果、僕は――
「…………オ、オレンジジュースで」
恥ずかしくて俯いたまま、小さくそう伝えた。
「OK、オレンジジュースだね。待ってて」
俯く僕に、シグレさんはふふっと小さく笑い、キッチンがあると思われる方へ去っていった。
(はぁ……なんか、緊張した……っ)
シグレさんがいなくなると同時に、全身からどっと力が抜け落ちていく。思った以上に、体が固まっていたようだ。
(……ソファー、気持ちいいな……)
ボンヤリしながら、そっと背もたれに寄りかかれば、我慢していた眠気が一気に押し寄せてくる。
(シグレさんが、戻ってくるまで……少し、だけ……)
そう自分に言い聞かせながら、ゆっくりと瞼を閉じてみる。
(きもちいい……寝ちゃ……だめ……なのに…………)
本気で寝てはいけないと解っていながらも、僕は一瞬で、深い眠りへと落ちていった。
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