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私と幼馴染の最強魔法使い~幼馴染に運命の恋人が現れた!?~
追跡
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アッシュはその時、何か違和感を感じた。
B地点で魔獣を殲滅し終えたところだった。あっという間にB地点の魔獣20体も灰にした。
魔道具を使って、セントラル本部に連携を取ると、C地点以降の場所でも、およそ7割方は問題なく対処できているとのことだった。
ほっとし、念のため、まだ魔獣と戦闘が続いている地点へ移動しようとした時である。
自分がかけた魔法が、何者かによって解かれたのを感じた。
発動したのではなく、慎重に精密に、固い結び目を解くように、ナタリーにかけた複合魔法がすべて解かれた。
アッシュは何が起きているのか分からなかったが、ナタリーに確実に何かあったのだ。
複合魔法が解かれた地点を目をつぶり探り当てた。
セントラル本部だ。
アッシュは、移動魔法を使い、セントラル本部へ飛んだ。
◇
突然現れた大魔法使いに、セントラル本部の情報伝達班達は驚きを隠せなかった。
先程まで戦闘していた大魔法使いが、目の前に現れたのだ。
アッシュを初めて間近で見るものも多く、その美しさと威厳に圧倒された。
アッシュは一刻の猶予もないというように、その場にいた魔法使い達に確認した。
「ここ10分前後の間に、この場を離れた者はいるか?」
周囲はざわざわとし、誰?いるか?と聞き合っていた。1人がおずおずと答えた。
「ウィル・アンダーソンが、10分程前、緊急の用があると部屋から出ていきました。まだ戻っていません。」
(ウィルだと····!?ナタリーとよく馴れ馴れしくしゃべっていた、あの雑用係か!?くそ!!)
アッシュは、魔力の痕跡を探りながら、走って部屋を出ていった。近距離の場合は、移動魔法は使わず走った方が早かった。
機械室の扉を見つけ、勢いよく開けた。
誰もいない。しかし、先程までここにいた魔力の痕跡がある。痕跡はこの場所で途絶えていた。
(一足遅かったか····!!何らかの方法で魔力を消し、移動魔法で飛んだのか!)
アッシュは当然諦めなかった。つい数分前までここにいたことは確実だ。まだ間に合う。
目をつぶり集中する。
微かに残る魔力の痕跡の糸口を見つけた。
◇
ナタリーとウィルは、帝国最大の港に来ていた。ここは、貿易船や観光船が行き交い、毎日何万人もの人々が帝国へ出入りする。
行き先は1000を越え、ここを過ぎてしまえば、もう追跡は不可能だ。
移動魔法でここまで飛んだが、ここからは魔法を使わず、自分達の足で船に乗り込み、目的地を目指す。痕跡を残さないためだ。
ウィルは、荷物を船に積み降ろししている中年の男性を掴まえ、こっそりと金を握らせた。男はニヤッと笑って、手でどうぞと合図をした。
ナタリーとウィルは、作業員達に紛れて、目的地へ向かう貨物船に乗り込もうとした。
その時、少し後ろでナタリーを呼ぶ声がした。
「ナタリー!!!どこだ!?」
大声で自分を探している。
アッシュだった。
まさか、もう探し当てられるとは。しかし、既に飲んだ薬の効果が効いており、2人の魔力は完全に消されている。
この人混みの中、自力でナタリーとウィルを探し当てるなど、いくらアッシュでも不可能だった。
船に乗り込んだ後、出航する際、荷物の影に隠れて港を見た。
アッシュが行き交う人々に、ナタリーとウィルらしき人物を見なかったか聞いているのが見え、胸が苦しくなった。
(ごめんなさい、アッシュ。別れも言わずに行ってしまうことを許してね。無事で良かった。)
ナタリーが涙を流していると、ウィルがナタリーの肩をさすりながら、問いかけた。
「やっぱりやめとく?まだ間に合うよ。」
ナタリーは首を降った。
「いいえ。あなたと行くって決めたもの。」
それを聞いたウィルは、笑顔でこう言った。
「そっか。安心したよ。じゃあ行こうか!僕たちの新天地、水の都フィガロへ。」
B地点で魔獣を殲滅し終えたところだった。あっという間にB地点の魔獣20体も灰にした。
魔道具を使って、セントラル本部に連携を取ると、C地点以降の場所でも、およそ7割方は問題なく対処できているとのことだった。
ほっとし、念のため、まだ魔獣と戦闘が続いている地点へ移動しようとした時である。
自分がかけた魔法が、何者かによって解かれたのを感じた。
発動したのではなく、慎重に精密に、固い結び目を解くように、ナタリーにかけた複合魔法がすべて解かれた。
アッシュは何が起きているのか分からなかったが、ナタリーに確実に何かあったのだ。
複合魔法が解かれた地点を目をつぶり探り当てた。
セントラル本部だ。
アッシュは、移動魔法を使い、セントラル本部へ飛んだ。
◇
突然現れた大魔法使いに、セントラル本部の情報伝達班達は驚きを隠せなかった。
先程まで戦闘していた大魔法使いが、目の前に現れたのだ。
アッシュを初めて間近で見るものも多く、その美しさと威厳に圧倒された。
アッシュは一刻の猶予もないというように、その場にいた魔法使い達に確認した。
「ここ10分前後の間に、この場を離れた者はいるか?」
周囲はざわざわとし、誰?いるか?と聞き合っていた。1人がおずおずと答えた。
「ウィル・アンダーソンが、10分程前、緊急の用があると部屋から出ていきました。まだ戻っていません。」
(ウィルだと····!?ナタリーとよく馴れ馴れしくしゃべっていた、あの雑用係か!?くそ!!)
アッシュは、魔力の痕跡を探りながら、走って部屋を出ていった。近距離の場合は、移動魔法は使わず走った方が早かった。
機械室の扉を見つけ、勢いよく開けた。
誰もいない。しかし、先程までここにいた魔力の痕跡がある。痕跡はこの場所で途絶えていた。
(一足遅かったか····!!何らかの方法で魔力を消し、移動魔法で飛んだのか!)
アッシュは当然諦めなかった。つい数分前までここにいたことは確実だ。まだ間に合う。
目をつぶり集中する。
微かに残る魔力の痕跡の糸口を見つけた。
◇
ナタリーとウィルは、帝国最大の港に来ていた。ここは、貿易船や観光船が行き交い、毎日何万人もの人々が帝国へ出入りする。
行き先は1000を越え、ここを過ぎてしまえば、もう追跡は不可能だ。
移動魔法でここまで飛んだが、ここからは魔法を使わず、自分達の足で船に乗り込み、目的地を目指す。痕跡を残さないためだ。
ウィルは、荷物を船に積み降ろししている中年の男性を掴まえ、こっそりと金を握らせた。男はニヤッと笑って、手でどうぞと合図をした。
ナタリーとウィルは、作業員達に紛れて、目的地へ向かう貨物船に乗り込もうとした。
その時、少し後ろでナタリーを呼ぶ声がした。
「ナタリー!!!どこだ!?」
大声で自分を探している。
アッシュだった。
まさか、もう探し当てられるとは。しかし、既に飲んだ薬の効果が効いており、2人の魔力は完全に消されている。
この人混みの中、自力でナタリーとウィルを探し当てるなど、いくらアッシュでも不可能だった。
船に乗り込んだ後、出航する際、荷物の影に隠れて港を見た。
アッシュが行き交う人々に、ナタリーとウィルらしき人物を見なかったか聞いているのが見え、胸が苦しくなった。
(ごめんなさい、アッシュ。別れも言わずに行ってしまうことを許してね。無事で良かった。)
ナタリーが涙を流していると、ウィルがナタリーの肩をさすりながら、問いかけた。
「やっぱりやめとく?まだ間に合うよ。」
ナタリーは首を降った。
「いいえ。あなたと行くって決めたもの。」
それを聞いたウィルは、笑顔でこう言った。
「そっか。安心したよ。じゃあ行こうか!僕たちの新天地、水の都フィガロへ。」
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