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訪問者
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夕食が終わり少し経った頃、屋敷に訪問者が来た。こんな時間にどなたかしらとアリソンは不思議に思った。貴族であれば、事前に約束を取り付けることがほとんどだし、こんな遅い時間にやってくるのは、よほど急用の場合に限るからだ。
しかし、訪問者がやってきた理由は急用でもなんでもなかった。
「初めましてアリソン様。レックスはいますか?私はアネッサといいます。」
アネッサは豊満な体つきの美女で、スタイルが良く堂々としていた。貴族ではない雰囲気であったが、貴族令嬢に引けをとらないほど魅力的な女性だった。
アリソンは突然の訪問に面食らってしまったが、せっかく来てくれたのにお引き取りいただくのも悪いと思い、とりあえず客間に通した。
アリソンは急いでレックスを呼びに行った。
「レックス!!アネッサって女性があなたを訪ねてきてる!早く来て!」
「アネッサ!?なんでまた急に·········」
「知らないわよ!どういう関係の人なの····?」
「元彼女だよ。一緒に住んでたけど、浮気を疑われてケンカ別れした。」
「············はぁ。あなたって本当に揉めごとばかり持ち帰ってくるわね。とにかく、さっさと話して帰ってもらって!落ち着かないわ。」
2年付き合い、それなりに本気になった相手であったが、ここ最近アネッサのことを思い出すことはなくなっていた。
客間に現れたレックスを見ると、アネッサは笑顔になり、勢い良くレックスに抱き付いた。その場にはアリソンもいたのだが、アネッサのなんとも大胆な行動にアリソンは眉を寄せた。
ドアの影から様子を伺っていたララは、『女性の塊』のようなアネッサに見とれてしまった。あんな素敵な女性と付き合っていた兄は、きっとすごくモテる人なんだろう。ララに優しくしてくれるが、やはりここの人達はララとは住む世界が違うのだと感じ、少し気後れした。かつて、ディアンを異性として意識し、あまりに自分とは違う存在であることを自覚し、普通に接することができなくなったことを思い出した。
「アネッサ、いきなりどうしたんだ??」
アネッサをやっとのことで引き離したレックスは単刀直入に聞いた。
「謝りたくて来たのよ。この前は·······本当にごめんなさい!あなたを疑ってしまって。まさか、本当に出ていくなんて思わなかったのよ。すぐに戻ってくると思ってた。」
「いや、そんな今さらもういいよ。俺たち別れたんだし··········」
「別れたくないわ!!私もうあなたを疑ったりしない!愛してるの。お願い戻ってきて。」
涙ながらに復縁を迫るアネッサの積極性に、アリソンは脱帽してしまった。貴族の女性であれば、本音でそう思っていたとしても言葉には出さない。女性から気持ちを伝えたり、追い縋ったりすることは恥だとされているからだ。
「ねぇ········お取り込み中悪いけど、そういった話はまた後日にしてくれない?明日は大事なパーティーがあるのよ。朝も早いし·····」
アリソンの「パーティー」という言葉にアネッサは反応した。
「あら。明日パーティーがあるんですか?もしかして貴族が集まる祝賀会かしら?確か、パートナーであれば身分関係なく参加できるのよね?レックス、私行ってみたいわ!」
突然のアネッサのパーティー参加への申し立てに、アリソンもレックスも驚いた。
「い、いえ、あなた何言ってるの?レックスは妹と参加する予定なの。それに、突然前日にパートナーとして参加したいだなんてちょっと非常識じゃ······」
アリソンがそう言いかけた時、アネッサはドアの外に隠れていたララに気づき、声をかけてきた。
「そこにいるのは妹さん?お話したいわ。こっちに来て!」
突然名前を呼ばれたララはビクっとし、逃げるわけにもいかずゆっくりと扉から顔を出した。
「まぁ可愛らしい妹さんね。でも、男女だったら普通恋人と行かない?レックスは有名人でしょ?レックスの仕事仲間から聞いたけど、妹さんとは血が繋がってないって聞いてる。王子と一緒にいる女の子は誰だ!って悪目立ちしちゃうわよ。」
そう言われればその通りなのだが、パーティー前日にナイーブになっているララにはきつい言葉だった。自分が笑われるのはいいが、アリソンやレックスが笑われるのは耐えられなかった。
「アネッサ、もう帰れ。君とはパーティーには行かないし、やり直すつもりもない。」
「レックス·······考え直して!」
なおも押し問答している彼らを見て、ララは思い切って声を上げた。
「───────あの!!」
「私のことは気にせず、兄さんはアネッサさんと、パーティーに行ってください。」
元々、レックスを怒らせてしまったと思っていたララは、そんな中で、こんなに素敵な女性を断ってまで自分をパートナーにすることにこだわらないで欲しかった。兄は兄と相応しい人と参加するべきだ。
「················ララ。」
レックスは暗い表情をしてララを見たが、ララは下を向いて両手を握りしめていた。
「ララは、俺がアネッサと行った方がいいと思ってる?」
「────はい。その方が、いいと思います。」
ララがそう答えると、レックスは諦めたように頷いた。
「そうか。分かった。じゃあ、明日はアネッサと祝賀会に参加するよ。母さん、もう遅いから、アネッサを泊めてもいい?ドレスは急遽だからないけど·······母さんのならサイズも合うだろ。アネッサ、それでいい?」
「ええ!もちろんよ。レックスありがとう。大好きよ。」
黙って聞いていたアリソンが憤然として怒り出した。
「全然良くないわよ!!レックス、その子と行ったら許さないわよ!!ドレスもかさない!その女をすぐに屋敷から出して!!」
アリソンの叫びも虚しく、アネッサは聞こえないふりをしてレックスの腕にしがみついた。レックスは「行こう」と言い、アネッサを連れて部屋を出ていってしまった。
「·········信じられない!ララを一人で行かせるつもりなの?······」
涙目になっているアリソンを見ると、自分のせいで失望させてしまった気がして、ララはいても立ってもいられなくなった。
「お母様·········違うんです。私が、自分に自信がないんです。兄さんを責めないでください。」
「···········ララ·······」
「何か失敗したらと思うと、足がすくむんです。誰かに話しかけられた時に、おかしなことを言ってお母様や兄さんが笑われたらと思うと泣きたくなるんです。だから、アネッサさんが来てくれて、今ほっとしてます。········期待に応えられなくて、ごめんなさい。」
「そうだったの······ララ、私こそごめんなさい。無理をさせてしまって。」
「いえ!ダンスの練習は······楽しかったんです。だから、早く兄さんと仲直りしたいです。」
ララがそういうと、アリソンは笑ってララの頭を撫でてくれた。
「じゃあ、ララはパーティーには参加してくれる?あなたが来ないのは悲しすぎる。私の知り合いに、壮年で、奥さんを亡くして独り身の男性がいるの。パートナーはいらないと言ってた。とても面倒見のいい人だから、あなたのことを話しておくわね。その人の隣で食事をしたり、好きに音楽を聞いたりすればいい。帰りたくなったら帰れるようにしておくわ。」
「はい。ありがとうございます。」
ララは自室へ戻ろうと廊下を歩いていた。途中、客室の中からアネッサの笑い声が聞こえた。なんとなく聞きたくなかったララは、耳を塞いで、走って自室まで戻った。
◇
アネッサを客室まで連れてきたレックスは、「じゃあまた明日。お休み」と言い、部屋に戻ろうとした。
アネッサは部屋を出ようとするレックスに抱きつくと、強引に唇を重ねた。
「レックス·····会いたかったわ。久しぶりだし、あなたとしたい。」
かつて、アネッサのこの強引さも、自信満々な言動も好きだった。この体を目の前にして、誘われて断ったことなど一度もない。
それなのに、今は、彼女を見ても触れても何も心を動かされなかった。ララの傷ついた顔だけが頭に浮かび、パートナーを断られたこともショックだった。かつての、派手で気が強い美女が好きな、直情的な自分に戻りたい気もするが、もはや戻れなくなっていた。
「アネッサ、悪いけど気分じゃないんだ。じゃあな。」
「···········何よ!」
男に断られたことなどないであろうアネッサは、ひどく悔しそうにしていたが、レックスは彼女の方を見ずにさっと部屋の扉を閉めた。
しかし、訪問者がやってきた理由は急用でもなんでもなかった。
「初めましてアリソン様。レックスはいますか?私はアネッサといいます。」
アネッサは豊満な体つきの美女で、スタイルが良く堂々としていた。貴族ではない雰囲気であったが、貴族令嬢に引けをとらないほど魅力的な女性だった。
アリソンは突然の訪問に面食らってしまったが、せっかく来てくれたのにお引き取りいただくのも悪いと思い、とりあえず客間に通した。
アリソンは急いでレックスを呼びに行った。
「レックス!!アネッサって女性があなたを訪ねてきてる!早く来て!」
「アネッサ!?なんでまた急に·········」
「知らないわよ!どういう関係の人なの····?」
「元彼女だよ。一緒に住んでたけど、浮気を疑われてケンカ別れした。」
「············はぁ。あなたって本当に揉めごとばかり持ち帰ってくるわね。とにかく、さっさと話して帰ってもらって!落ち着かないわ。」
2年付き合い、それなりに本気になった相手であったが、ここ最近アネッサのことを思い出すことはなくなっていた。
客間に現れたレックスを見ると、アネッサは笑顔になり、勢い良くレックスに抱き付いた。その場にはアリソンもいたのだが、アネッサのなんとも大胆な行動にアリソンは眉を寄せた。
ドアの影から様子を伺っていたララは、『女性の塊』のようなアネッサに見とれてしまった。あんな素敵な女性と付き合っていた兄は、きっとすごくモテる人なんだろう。ララに優しくしてくれるが、やはりここの人達はララとは住む世界が違うのだと感じ、少し気後れした。かつて、ディアンを異性として意識し、あまりに自分とは違う存在であることを自覚し、普通に接することができなくなったことを思い出した。
「アネッサ、いきなりどうしたんだ??」
アネッサをやっとのことで引き離したレックスは単刀直入に聞いた。
「謝りたくて来たのよ。この前は·······本当にごめんなさい!あなたを疑ってしまって。まさか、本当に出ていくなんて思わなかったのよ。すぐに戻ってくると思ってた。」
「いや、そんな今さらもういいよ。俺たち別れたんだし··········」
「別れたくないわ!!私もうあなたを疑ったりしない!愛してるの。お願い戻ってきて。」
涙ながらに復縁を迫るアネッサの積極性に、アリソンは脱帽してしまった。貴族の女性であれば、本音でそう思っていたとしても言葉には出さない。女性から気持ちを伝えたり、追い縋ったりすることは恥だとされているからだ。
「ねぇ········お取り込み中悪いけど、そういった話はまた後日にしてくれない?明日は大事なパーティーがあるのよ。朝も早いし·····」
アリソンの「パーティー」という言葉にアネッサは反応した。
「あら。明日パーティーがあるんですか?もしかして貴族が集まる祝賀会かしら?確か、パートナーであれば身分関係なく参加できるのよね?レックス、私行ってみたいわ!」
突然のアネッサのパーティー参加への申し立てに、アリソンもレックスも驚いた。
「い、いえ、あなた何言ってるの?レックスは妹と参加する予定なの。それに、突然前日にパートナーとして参加したいだなんてちょっと非常識じゃ······」
アリソンがそう言いかけた時、アネッサはドアの外に隠れていたララに気づき、声をかけてきた。
「そこにいるのは妹さん?お話したいわ。こっちに来て!」
突然名前を呼ばれたララはビクっとし、逃げるわけにもいかずゆっくりと扉から顔を出した。
「まぁ可愛らしい妹さんね。でも、男女だったら普通恋人と行かない?レックスは有名人でしょ?レックスの仕事仲間から聞いたけど、妹さんとは血が繋がってないって聞いてる。王子と一緒にいる女の子は誰だ!って悪目立ちしちゃうわよ。」
そう言われればその通りなのだが、パーティー前日にナイーブになっているララにはきつい言葉だった。自分が笑われるのはいいが、アリソンやレックスが笑われるのは耐えられなかった。
「アネッサ、もう帰れ。君とはパーティーには行かないし、やり直すつもりもない。」
「レックス·······考え直して!」
なおも押し問答している彼らを見て、ララは思い切って声を上げた。
「───────あの!!」
「私のことは気にせず、兄さんはアネッサさんと、パーティーに行ってください。」
元々、レックスを怒らせてしまったと思っていたララは、そんな中で、こんなに素敵な女性を断ってまで自分をパートナーにすることにこだわらないで欲しかった。兄は兄と相応しい人と参加するべきだ。
「················ララ。」
レックスは暗い表情をしてララを見たが、ララは下を向いて両手を握りしめていた。
「ララは、俺がアネッサと行った方がいいと思ってる?」
「────はい。その方が、いいと思います。」
ララがそう答えると、レックスは諦めたように頷いた。
「そうか。分かった。じゃあ、明日はアネッサと祝賀会に参加するよ。母さん、もう遅いから、アネッサを泊めてもいい?ドレスは急遽だからないけど·······母さんのならサイズも合うだろ。アネッサ、それでいい?」
「ええ!もちろんよ。レックスありがとう。大好きよ。」
黙って聞いていたアリソンが憤然として怒り出した。
「全然良くないわよ!!レックス、その子と行ったら許さないわよ!!ドレスもかさない!その女をすぐに屋敷から出して!!」
アリソンの叫びも虚しく、アネッサは聞こえないふりをしてレックスの腕にしがみついた。レックスは「行こう」と言い、アネッサを連れて部屋を出ていってしまった。
「·········信じられない!ララを一人で行かせるつもりなの?······」
涙目になっているアリソンを見ると、自分のせいで失望させてしまった気がして、ララはいても立ってもいられなくなった。
「お母様·········違うんです。私が、自分に自信がないんです。兄さんを責めないでください。」
「···········ララ·······」
「何か失敗したらと思うと、足がすくむんです。誰かに話しかけられた時に、おかしなことを言ってお母様や兄さんが笑われたらと思うと泣きたくなるんです。だから、アネッサさんが来てくれて、今ほっとしてます。········期待に応えられなくて、ごめんなさい。」
「そうだったの······ララ、私こそごめんなさい。無理をさせてしまって。」
「いえ!ダンスの練習は······楽しかったんです。だから、早く兄さんと仲直りしたいです。」
ララがそういうと、アリソンは笑ってララの頭を撫でてくれた。
「じゃあ、ララはパーティーには参加してくれる?あなたが来ないのは悲しすぎる。私の知り合いに、壮年で、奥さんを亡くして独り身の男性がいるの。パートナーはいらないと言ってた。とても面倒見のいい人だから、あなたのことを話しておくわね。その人の隣で食事をしたり、好きに音楽を聞いたりすればいい。帰りたくなったら帰れるようにしておくわ。」
「はい。ありがとうございます。」
ララは自室へ戻ろうと廊下を歩いていた。途中、客室の中からアネッサの笑い声が聞こえた。なんとなく聞きたくなかったララは、耳を塞いで、走って自室まで戻った。
◇
アネッサを客室まで連れてきたレックスは、「じゃあまた明日。お休み」と言い、部屋に戻ろうとした。
アネッサは部屋を出ようとするレックスに抱きつくと、強引に唇を重ねた。
「レックス·····会いたかったわ。久しぶりだし、あなたとしたい。」
かつて、アネッサのこの強引さも、自信満々な言動も好きだった。この体を目の前にして、誘われて断ったことなど一度もない。
それなのに、今は、彼女を見ても触れても何も心を動かされなかった。ララの傷ついた顔だけが頭に浮かび、パートナーを断られたこともショックだった。かつての、派手で気が強い美女が好きな、直情的な自分に戻りたい気もするが、もはや戻れなくなっていた。
「アネッサ、悪いけど気分じゃないんだ。じゃあな。」
「···········何よ!」
男に断られたことなどないであろうアネッサは、ひどく悔しそうにしていたが、レックスは彼女の方を見ずにさっと部屋の扉を閉めた。
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