56 / 63
第三十七話 かわりのかわり 5
しおりを挟む
菫は助けてくれた了に驚きながら尋ねる
「どうしてここに」
「お前が帰ってくるのが遅くて心配して見に来たんだ…… こいつが殺しまくっている奴か夕暮れ時の暗殺者か」
怒りの形相でラウラを睨む了。ラウラは地面から起き上がり了と対峙する。了は菫に河童を連れて避難するように伝える。
「私が相手するから、菫は河童を連れて逃げろ」
「わかった。勝てよ了」
そう了を鼓舞し菫は河童を連れ辺りから離れた。
了は殺されたきぬ達を思い浮かべながら、ラウラに尋ねる。
「なぜ多くの者たちを殺した」
「価値が無いから殺した」
「それだけの理由か。恨みつらみは無いのか?」
「ない。殺した奴らは生きていても価値がないから殺した。終わらせてやったんだ」
「貴様ッ!!」
その言葉に激怒し剣を構え襲い掛かる。それに対しラウラはエルカードを発動して対抗する。
<バンディット>
了が持つ<オーガ>のエルカードを奪い発動する。
<オーガ>
ラウラの頭部の装甲を貫き鬼の角が出現。鬼の力で了の攻撃を刀で迎え撃つ。
剣と刀はぶつかり合い、了の剣は折られてしまった。鬼の力を得たラウラは鉄を斬ることが出来るようになったのだ。
了は剣が砕かれたことで追撃を危惧し、空に飛びあがってラウラの間合いから逃げる。空に逃れた了を見て新たなエルカードを発動させるラウラ。
<サンダーバード>
<サンダーバード>のカードは発動すればその身に雷の翼を得る。サンダーバードとはアメリカの部族の間に伝わる雷の翼を持った大きな鷲の姿をした神鳥。ラウラは背にその神鳥の雷の翼を出現させ、了に向かう。空は太陽が沈み月が昇る夜に移り変わっていた。
了も新たにエルカードを使い迎え撃つ。
<アイアン><ドラゴン>
肉体を鉄にし、ガントレットを装備する。
「ハアッ!!」
風の力と水の力で、ウォーターカッターを作り出しラウラを狙う。ウォーターカッターは命中するがパワードスーツの装甲に阻まれダメージを与えることが出来なかった。鬼の力を使いラウラは火をおこし、翼の雷と混ぜ合わせた。
辺りは灼熱の赤と黄色に照らされ、それらの残滓が地上に落ち木々を燃やしていく。ラウラは刀に火と雷を纏わせ、突き刺そうと素早い動きで突撃してきた。
それを了は水の竜巻を発生させ防ごうとするが、火の勢いに水は蒸発され徒労に終わってしまう。了の眼前に刃が迫る。
「やばい!」
<フェイク>
分身をラウラの目の前に出現させ、盾にして攻撃から逃れる了。分身は攻撃をモロに喰らってしまい串刺しになり、火と雷によって炭に変えられた。了の鼻こうに肉の焼けた匂いが漂った。
「ふん」
ラウラは活動を停止した分身から、刀を引き抜き了を見る。その瞳はまるで虫の様な生気が感じられないものだった。そんな彼女は了を追い詰めるため、エルカード発動する。
<ザ・ワン>
<クリティカル>
<ハーフ>
「手札がありすぎるぞ!!」
了はラウラが持つエルカードの数に恐怖した。そんな気持ちをつゆしらず、ラウラは雷と炎をまとい了に突撃。自分の力以上の攻撃に了は反応できず直撃した。直撃した瞬間、了の肉体が弾ける音が辺りに響く
「ゴバァッ」
痛みで口から血へどを吐き吹っ飛ぶ了。了は普通なら地面に叩きつけられるのだが、ラウラはそうさせなかった。
「ハアアアアアア!!」
「ゴブッ!?」
彼女は吹き飛ぶ了に追いつき、空へと背中を蹴り上げた。了は余りの事で対処できない。
了の背中は肉が抉れ落ち背骨が見えていた。空にあげられた了に再び追撃を行う。そして先ほどの様に先回りし、吹き飛ばす。
「ギャアアアアア!!」
了は大量の血と叫びをまき散らしながら、ピンボールの玉の様に何度もラウラに叩き付けられる。しかし了もただ喰らうだけではない。
「分身私を逃がせ……」
<フェイク>
「!!」
再び分身を出して足場にし、ラウラの攻撃から逃れる。ラウラも分身に気がつき攻撃を取りやめ、了を探す。
とうの了はラウラの上空に逃れていた。そして月を背にラウラの無防備な背中に向かって、ウォーターカッターでの攻撃を仕掛ける。水の刃がラウラを襲う寸前に、ラウラは攻撃に気付き、カードが発動。
<ミス>
攻撃はラウラが発動したカードの力で、あらぬ方向に吹き飛び、了の位置を知らせてしまった。
「クソッ」
攻撃が失敗したことに思わず悪態をつく了。そんな了をラウラはゆっくりと振り返り、視界に捕らえた。
「逃げる事は出来るんだな、お前は」
そう了を挑発するラウラ。ラウラの実力は了の上であった。それは了自身もわかっていた。例え体を鉄にした状態であってもあの灼熱の刃は金属の体をものともせず貫き、了を燃やして殺してしまうだろう。
二人が浮かぶ空は黒雲を渦巻き雨を降らせた。それにより星々は姿を隠し辺り一帯はより暗くなり闇を深めた。が、ラウラだけは違う。
エルカードの火と雷の光が彼女をスポットライトの様に照らし出していた。その光景はまるで彼女が世界の中心であるかのように思わせた。それを闇の中で見る了はある決断を下そうとしていた。
(こいつは強い。エンドを使うしかない。だけどそうしたらこいつを殺してしまう)
自身の葛藤が心の中に渦巻く。だがそんな思いは、ラウラの言葉や首が折れたきぬの死体、多くの者たちの犠牲者を思い返して怒りで消え去った。
(こいつはきぬを価値が無いと決めつけて殺したんだ!)
この考えはきぬの死体を頭によぎらせ、了の心の中をどす黒い憎しみと怒りで満たし、力を発動させた。
<エンド>
了の体に青い光がまとわりつく。それを見たラウラは了から奪った<オーガ>のカードを捨て、<ヴァンデッド>のカードを発動した。
<ヴァンデッド>
<エンド>
「!?」
しかし、<ヴァンデッド>のカードは<エンド>の力によって無力と化し、消え去った。カードが効かない事に動揺するラウラに了は冷めたい口調で告げる。
「無駄だ。お前はもう終わりだ。エンドはすべてを無に帰し終わらせる」
その言葉道理にラウラが持つエルカードの力はすべて無力化され、奪った物も使えない状態に変化していた。
それによりラウラから光は消え、姿を闇に隠される。それに対し了は先ほどのラウラの様であった。青い光を身にまとう了だけがこの夜空に輝いていた。
了は砕けた剣を天に掲げると青い閃光が発し、ラウラの体を貫いた。ラウラは虫の様にもがき苦しみ、地に落下。戦いは了が制した。
了は落下したラウラに近づく。
ラウラが山の木々背にし倒れていた。体は青い光の粒となって少しづつ闇に消えてつつある。人形のような目でラウラは自信の死を見つめていた。そんなラウラの目の前に了は立ち問いかける。
「なぜこんなことをした。最後くらい理由を話せ」
「……私が殺した理由は殺すことが役目だったからだ。すべてお前の代わりに殺したんだ」
「私の代わりだと!?」
「そうだ。私は、価値のない奴を殺す役目を果たさないお前の代わりに、世界によって作られた終わりの代行者の代行者だ」
「嘘を言うな!!」
ラウラの言葉に了は動揺し、声を荒げる。それに対し静かに語るラウラ。
「嘘ではない。私はお前の代わりに役目を果たしただけだ」
「お前が被害者たちを価値がないと断じたのは、世界がそう決めたからか!?」
「そうだ。世界は奴らを不要と判断していた」
「そんなことないッ どうにかならなかったのか!?」
その了の言葉でラウラはため息をついた。
「どうにもならない。お前が役目を全うしていたら、私が生まれることは無かった。しかし私が生まれぬと言う事はお前が人間性と人間の心を得ず役目を果たしていること」
「そんな……」
「……どっちにしろ殺された奴たちは終わっていたのさ。私やお前が生まれた時点で。お前は私なんだ」
「私はお前じゃない!! お前なんて!!」
了はラウラの言葉に泣き出しそうな声で叫び否定する。だがラウラは淡々と事実を述べていた。
「私がやったことは、すべて役目から逃げ出したお前の代わりにやったこと。 ……本当はお前がすることだったんだ」
「黙れ!!」
了はラウラに手をかざす。すると青い光がラウラを包み込み、この世から姿を消した。残された了は雨に打たれながら一人たたずむ。
殺されたきぬを思い浮かべる。励ましてくれた少女。殺されてしまった少女。
その少女は殺された、了のかわりによって。それを了は知ってしまった。
了は悲しみと絶望でその場にうずくまって自分を断じた。
「私は生まれるべきではなかった」
その後、菫がうずくまる了を発見し診療所に連れていった。そしてラウラの最後を聞き出し、アサキシに伝えた。
―――
数日後
菫は手に果物や了が好きな食べ物をもって診療所に来ていた。
了がショックを受け傷心状態としり、励ましてやろうとしたのだ。
「元気が出てくればいいが」
そう思いながら、了がいる病室の扉を開けた。
「了?」
だが、部屋には了は居ず、白くて綺麗なベッドと皺一つないシーツだけであった。
「どうしてここに」
「お前が帰ってくるのが遅くて心配して見に来たんだ…… こいつが殺しまくっている奴か夕暮れ時の暗殺者か」
怒りの形相でラウラを睨む了。ラウラは地面から起き上がり了と対峙する。了は菫に河童を連れて避難するように伝える。
「私が相手するから、菫は河童を連れて逃げろ」
「わかった。勝てよ了」
そう了を鼓舞し菫は河童を連れ辺りから離れた。
了は殺されたきぬ達を思い浮かべながら、ラウラに尋ねる。
「なぜ多くの者たちを殺した」
「価値が無いから殺した」
「それだけの理由か。恨みつらみは無いのか?」
「ない。殺した奴らは生きていても価値がないから殺した。終わらせてやったんだ」
「貴様ッ!!」
その言葉に激怒し剣を構え襲い掛かる。それに対しラウラはエルカードを発動して対抗する。
<バンディット>
了が持つ<オーガ>のエルカードを奪い発動する。
<オーガ>
ラウラの頭部の装甲を貫き鬼の角が出現。鬼の力で了の攻撃を刀で迎え撃つ。
剣と刀はぶつかり合い、了の剣は折られてしまった。鬼の力を得たラウラは鉄を斬ることが出来るようになったのだ。
了は剣が砕かれたことで追撃を危惧し、空に飛びあがってラウラの間合いから逃げる。空に逃れた了を見て新たなエルカードを発動させるラウラ。
<サンダーバード>
<サンダーバード>のカードは発動すればその身に雷の翼を得る。サンダーバードとはアメリカの部族の間に伝わる雷の翼を持った大きな鷲の姿をした神鳥。ラウラは背にその神鳥の雷の翼を出現させ、了に向かう。空は太陽が沈み月が昇る夜に移り変わっていた。
了も新たにエルカードを使い迎え撃つ。
<アイアン><ドラゴン>
肉体を鉄にし、ガントレットを装備する。
「ハアッ!!」
風の力と水の力で、ウォーターカッターを作り出しラウラを狙う。ウォーターカッターは命中するがパワードスーツの装甲に阻まれダメージを与えることが出来なかった。鬼の力を使いラウラは火をおこし、翼の雷と混ぜ合わせた。
辺りは灼熱の赤と黄色に照らされ、それらの残滓が地上に落ち木々を燃やしていく。ラウラは刀に火と雷を纏わせ、突き刺そうと素早い動きで突撃してきた。
それを了は水の竜巻を発生させ防ごうとするが、火の勢いに水は蒸発され徒労に終わってしまう。了の眼前に刃が迫る。
「やばい!」
<フェイク>
分身をラウラの目の前に出現させ、盾にして攻撃から逃れる了。分身は攻撃をモロに喰らってしまい串刺しになり、火と雷によって炭に変えられた。了の鼻こうに肉の焼けた匂いが漂った。
「ふん」
ラウラは活動を停止した分身から、刀を引き抜き了を見る。その瞳はまるで虫の様な生気が感じられないものだった。そんな彼女は了を追い詰めるため、エルカード発動する。
<ザ・ワン>
<クリティカル>
<ハーフ>
「手札がありすぎるぞ!!」
了はラウラが持つエルカードの数に恐怖した。そんな気持ちをつゆしらず、ラウラは雷と炎をまとい了に突撃。自分の力以上の攻撃に了は反応できず直撃した。直撃した瞬間、了の肉体が弾ける音が辺りに響く
「ゴバァッ」
痛みで口から血へどを吐き吹っ飛ぶ了。了は普通なら地面に叩きつけられるのだが、ラウラはそうさせなかった。
「ハアアアアアア!!」
「ゴブッ!?」
彼女は吹き飛ぶ了に追いつき、空へと背中を蹴り上げた。了は余りの事で対処できない。
了の背中は肉が抉れ落ち背骨が見えていた。空にあげられた了に再び追撃を行う。そして先ほどの様に先回りし、吹き飛ばす。
「ギャアアアアア!!」
了は大量の血と叫びをまき散らしながら、ピンボールの玉の様に何度もラウラに叩き付けられる。しかし了もただ喰らうだけではない。
「分身私を逃がせ……」
<フェイク>
「!!」
再び分身を出して足場にし、ラウラの攻撃から逃れる。ラウラも分身に気がつき攻撃を取りやめ、了を探す。
とうの了はラウラの上空に逃れていた。そして月を背にラウラの無防備な背中に向かって、ウォーターカッターでの攻撃を仕掛ける。水の刃がラウラを襲う寸前に、ラウラは攻撃に気付き、カードが発動。
<ミス>
攻撃はラウラが発動したカードの力で、あらぬ方向に吹き飛び、了の位置を知らせてしまった。
「クソッ」
攻撃が失敗したことに思わず悪態をつく了。そんな了をラウラはゆっくりと振り返り、視界に捕らえた。
「逃げる事は出来るんだな、お前は」
そう了を挑発するラウラ。ラウラの実力は了の上であった。それは了自身もわかっていた。例え体を鉄にした状態であってもあの灼熱の刃は金属の体をものともせず貫き、了を燃やして殺してしまうだろう。
二人が浮かぶ空は黒雲を渦巻き雨を降らせた。それにより星々は姿を隠し辺り一帯はより暗くなり闇を深めた。が、ラウラだけは違う。
エルカードの火と雷の光が彼女をスポットライトの様に照らし出していた。その光景はまるで彼女が世界の中心であるかのように思わせた。それを闇の中で見る了はある決断を下そうとしていた。
(こいつは強い。エンドを使うしかない。だけどそうしたらこいつを殺してしまう)
自身の葛藤が心の中に渦巻く。だがそんな思いは、ラウラの言葉や首が折れたきぬの死体、多くの者たちの犠牲者を思い返して怒りで消え去った。
(こいつはきぬを価値が無いと決めつけて殺したんだ!)
この考えはきぬの死体を頭によぎらせ、了の心の中をどす黒い憎しみと怒りで満たし、力を発動させた。
<エンド>
了の体に青い光がまとわりつく。それを見たラウラは了から奪った<オーガ>のカードを捨て、<ヴァンデッド>のカードを発動した。
<ヴァンデッド>
<エンド>
「!?」
しかし、<ヴァンデッド>のカードは<エンド>の力によって無力と化し、消え去った。カードが効かない事に動揺するラウラに了は冷めたい口調で告げる。
「無駄だ。お前はもう終わりだ。エンドはすべてを無に帰し終わらせる」
その言葉道理にラウラが持つエルカードの力はすべて無力化され、奪った物も使えない状態に変化していた。
それによりラウラから光は消え、姿を闇に隠される。それに対し了は先ほどのラウラの様であった。青い光を身にまとう了だけがこの夜空に輝いていた。
了は砕けた剣を天に掲げると青い閃光が発し、ラウラの体を貫いた。ラウラは虫の様にもがき苦しみ、地に落下。戦いは了が制した。
了は落下したラウラに近づく。
ラウラが山の木々背にし倒れていた。体は青い光の粒となって少しづつ闇に消えてつつある。人形のような目でラウラは自信の死を見つめていた。そんなラウラの目の前に了は立ち問いかける。
「なぜこんなことをした。最後くらい理由を話せ」
「……私が殺した理由は殺すことが役目だったからだ。すべてお前の代わりに殺したんだ」
「私の代わりだと!?」
「そうだ。私は、価値のない奴を殺す役目を果たさないお前の代わりに、世界によって作られた終わりの代行者の代行者だ」
「嘘を言うな!!」
ラウラの言葉に了は動揺し、声を荒げる。それに対し静かに語るラウラ。
「嘘ではない。私はお前の代わりに役目を果たしただけだ」
「お前が被害者たちを価値がないと断じたのは、世界がそう決めたからか!?」
「そうだ。世界は奴らを不要と判断していた」
「そんなことないッ どうにかならなかったのか!?」
その了の言葉でラウラはため息をついた。
「どうにもならない。お前が役目を全うしていたら、私が生まれることは無かった。しかし私が生まれぬと言う事はお前が人間性と人間の心を得ず役目を果たしていること」
「そんな……」
「……どっちにしろ殺された奴たちは終わっていたのさ。私やお前が生まれた時点で。お前は私なんだ」
「私はお前じゃない!! お前なんて!!」
了はラウラの言葉に泣き出しそうな声で叫び否定する。だがラウラは淡々と事実を述べていた。
「私がやったことは、すべて役目から逃げ出したお前の代わりにやったこと。 ……本当はお前がすることだったんだ」
「黙れ!!」
了はラウラに手をかざす。すると青い光がラウラを包み込み、この世から姿を消した。残された了は雨に打たれながら一人たたずむ。
殺されたきぬを思い浮かべる。励ましてくれた少女。殺されてしまった少女。
その少女は殺された、了のかわりによって。それを了は知ってしまった。
了は悲しみと絶望でその場にうずくまって自分を断じた。
「私は生まれるべきではなかった」
その後、菫がうずくまる了を発見し診療所に連れていった。そしてラウラの最後を聞き出し、アサキシに伝えた。
―――
数日後
菫は手に果物や了が好きな食べ物をもって診療所に来ていた。
了がショックを受け傷心状態としり、励ましてやろうとしたのだ。
「元気が出てくればいいが」
そう思いながら、了がいる病室の扉を開けた。
「了?」
だが、部屋には了は居ず、白くて綺麗なベッドと皺一つないシーツだけであった。
0
お気に入りに追加
68
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
わがまま姉のせいで8歳で大聖女になってしまいました
ぺきぺき
ファンタジー
ルロワ公爵家の三女として生まれたクリスローズは聖女の素質を持ち、6歳で教会で聖女の修行を始めた。幼いながらも修行に励み、周りに応援されながら頑張っていたある日突然、大聖女をしていた10歳上の姉が『妊娠したから大聖女をやめて結婚するわ』と宣言した。
大聖女資格があったのは、その時まだ8歳だったクリスローズだけで…。
ー---
全5章、最終話まで執筆済み。
第1章 6歳の聖女
第2章 8歳の大聖女
第3章 12歳の公爵令嬢
第4章 15歳の辺境聖女
第5章 17歳の愛し子
権力のあるわがまま女に振り回されながらも健気にがんばる女の子の話を書いた…はず。
おまけの後日談投稿します(6/26)。
番外編投稿します(12/30-1/1)。
作者の別作品『人たらしヒロインは無自覚で魔法学園を改革しています』の隣の国の昔のお話です。
妹しか愛していない母親への仕返しに「わたくしはお母様が男に無理矢理に犯されてできた子」だと言ってやった。
ラララキヲ
ファンタジー
「貴女は次期当主なのだから」
そう言われて長女のアリーチェは育った。どれだけ寂しくてもどれだけツラくても、自分がこのエルカダ侯爵家を継がなければいけないのだからと我慢して頑張った。
長女と違って次女のルナリアは自由に育てられた。両親に愛され、勉強だって無理してしなくてもいいと甘やかされていた。
アリーチェはそれを羨ましいと思ったが、自分が長女で次期当主だから仕方がないと納得していて我慢した。
しかしアリーチェが18歳の時。
アリーチェの婚約者と恋仲になったルナリアを、両親は許し、二人を祝福しながら『次期当主をルナリアにする』と言い出したのだ。
それにはもうアリーチェは我慢ができなかった。
父は元々自分たち(子供)には無関心で、アリーチェに厳し過ぎる教育をしてきたのは母親だった。『次期当主だから』とあんなに言ってきた癖に、それを簡単に覆した母親をアリーチェは許せなかった。
そして両親はアリーチェを次期当主から下ろしておいて、アリーチェをルナリアの補佐に付けようとした。
そのどこまてもアリーチェの人格を否定する考え方にアリーチェの心は死んだ。
──自分を愛してくれないならこちらもあなたたちを愛さない──
アリーチェは行動を起こした。
もうあなたたちに情はない。
─────
◇これは『ざまぁ』の話です。
◇テンプレ [妹贔屓母]
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング〔2位〕(4/19)☆ファンタジーランキング〔1位〕☆入り、ありがとうございます!!
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
私はヒロインを辞められなかった……。
くーねるでぶる(戒め)
恋愛
私、砂川明は乙女ゲームのヒロインに転生した。どうせなら、逆ハーレムルートを攻略してやろうとするものの、この世界の常識を知れば知る程……これ、無理じゃない?
でもでも、そうも言ってられない事情もあって…。ああ、私はいったいどうすればいいの?!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる