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えみこおばさん。
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だいどころにおりると、えみこおばさんがいた。
【えみこおばさん】は、父さんのいもうとで、もう およめさんになっていてもおかしくない年なのに、まだおばあちゃん家にいる。
しごと‘をりゆうに あちこちとびまわっていて、家にいることじたいが めずらしい。 【カメラがこいびと】が口ぐせで、それについては おばあちゃんも、もう なにも言わなくなってしまった。
そんなおばさんに さきほどのぎもんを ぶつけてみる。
「ねぇーえみこー。 【大人】って、なんだろう?
【子ども】とのちがいってなにかなー?」
わきめもふらずカメラをいじっていたおばさんが、キョトンとした目をむけてくる。(ちなみにえみこおばさんは、【おばさん】をつけると、おこる。こんな年下に よびすてられても、かまわないという 少しかわりものなのだ。 すなおに 「へんなのー」って言ったら、ゲンコツおちてきそうだから、言わないけど…)
ニッ!と、イタズラを思いついた子どものように わらうと
「さすが!! しゅうさいくんのかんがえることは ちがうねー!
わたしなんか アンタぐらいのころ、 なにしてあそぼうとか、なんのおやつたべよう ぐらいしか かんがえてなかったよー」
一言ひにくをはきつつ、ぼくのあたまを ワシャワシャとかきまわす。
「ウワッ!!
や、やめて! ください!!」
ぼくは、あわてておばさんから きょりをとるけど…とき すでにおそく、ぼくのかみは、あちこちにとびはねていた。
「もう、いいです‼︎」
プリプリおこりながら、そのばをさろうとしたぼくを
「ちょっとまて、しょうねん!」 よびとめ、
いじっていたカメラをテーブルにおき、マジメなかおで ぼくとめせんを合わせてきた。
「わたしは、そんなむずかしいことかんがえたことないから、大したこと言えないだろうけど。
それでもイイかい?」
コクン、と うなづき、ちかくのイスに すわった。
「わたしは、いろんなところを とびまわってるから、けっこう イロイロな人たちを見てるほうだと思う。
その上でかんじたことは、年のわりにおさない人が、多いってことかなー。
けっこう年上の人なのに、子どもみたいに じこ中心てきで、ワガママ。
子どもだったら、【おや】とかまわりの人とかが ソレをちゅういしてくれるんだろうけど、 大人だから、だれも それをちゅういしない。
はたから見たら、はずかしいこういでも、じぶんで気づくまで【ほうち】になる。
コレって、けっこうな【ごうもん】だよね。
ま、ここであかのたにんが 口はさんだら、ぎゃくギレだろうから ほおっておくしかないけど。
このときばかりは、『しつけのきびしい家で そだってよかったー』って思ったわ!」 そこまで言うと、【はなしはしゅうりょう】とばかりに、かたわらのカメラに 手をのばす。
「どう? こんなんでも さんこうになった?」
そうしながらも 少しじしんなさげに つけくわえてくる。
だからぼくは、そんなおばさんに
「ありがとうございました。
たいへん さんこうになりました」
ていねいに あたまを下げた。
おばさんは、そんなぼくを見て、
ホッ!としたような ほほえみをこぼした。
そんなときだ。
「あんたも、よそさまに行って 少しは、せいちょうしとるんやねぇ」
おとうとをよびに行っていたおばあちゃんが、ひょっこり かおを出す。
「なっ‼︎…あたりまえやろ!」
しゅんじに トマトみたいに赤くそまったおばさんのかおを見て、ばくしょうしていると
「はよぅ、ごはんたべんと!
おかん、ハラへった‼︎」
ごまかすように おばさんが、おばあちゃんをせかす。
「まったく!!…ほめたそばから、この子は!
お母さん、おなか 空いた。でしょ」
おばちゃんも わらいながら言いかえし、それぞれのおちゃわんに おこめを よそってくれた。
そのまま おひるごはんのじかんはおわり、
ぼくは ふたたび父さんのへやにもどり、パソコンをいじりはじめた。
【えみこおばさん】は、父さんのいもうとで、もう およめさんになっていてもおかしくない年なのに、まだおばあちゃん家にいる。
しごと‘をりゆうに あちこちとびまわっていて、家にいることじたいが めずらしい。 【カメラがこいびと】が口ぐせで、それについては おばあちゃんも、もう なにも言わなくなってしまった。
そんなおばさんに さきほどのぎもんを ぶつけてみる。
「ねぇーえみこー。 【大人】って、なんだろう?
【子ども】とのちがいってなにかなー?」
わきめもふらずカメラをいじっていたおばさんが、キョトンとした目をむけてくる。(ちなみにえみこおばさんは、【おばさん】をつけると、おこる。こんな年下に よびすてられても、かまわないという 少しかわりものなのだ。 すなおに 「へんなのー」って言ったら、ゲンコツおちてきそうだから、言わないけど…)
ニッ!と、イタズラを思いついた子どものように わらうと
「さすが!! しゅうさいくんのかんがえることは ちがうねー!
わたしなんか アンタぐらいのころ、 なにしてあそぼうとか、なんのおやつたべよう ぐらいしか かんがえてなかったよー」
一言ひにくをはきつつ、ぼくのあたまを ワシャワシャとかきまわす。
「ウワッ!!
や、やめて! ください!!」
ぼくは、あわてておばさんから きょりをとるけど…とき すでにおそく、ぼくのかみは、あちこちにとびはねていた。
「もう、いいです‼︎」
プリプリおこりながら、そのばをさろうとしたぼくを
「ちょっとまて、しょうねん!」 よびとめ、
いじっていたカメラをテーブルにおき、マジメなかおで ぼくとめせんを合わせてきた。
「わたしは、そんなむずかしいことかんがえたことないから、大したこと言えないだろうけど。
それでもイイかい?」
コクン、と うなづき、ちかくのイスに すわった。
「わたしは、いろんなところを とびまわってるから、けっこう イロイロな人たちを見てるほうだと思う。
その上でかんじたことは、年のわりにおさない人が、多いってことかなー。
けっこう年上の人なのに、子どもみたいに じこ中心てきで、ワガママ。
子どもだったら、【おや】とかまわりの人とかが ソレをちゅういしてくれるんだろうけど、 大人だから、だれも それをちゅういしない。
はたから見たら、はずかしいこういでも、じぶんで気づくまで【ほうち】になる。
コレって、けっこうな【ごうもん】だよね。
ま、ここであかのたにんが 口はさんだら、ぎゃくギレだろうから ほおっておくしかないけど。
このときばかりは、『しつけのきびしい家で そだってよかったー』って思ったわ!」 そこまで言うと、【はなしはしゅうりょう】とばかりに、かたわらのカメラに 手をのばす。
「どう? こんなんでも さんこうになった?」
そうしながらも 少しじしんなさげに つけくわえてくる。
だからぼくは、そんなおばさんに
「ありがとうございました。
たいへん さんこうになりました」
ていねいに あたまを下げた。
おばさんは、そんなぼくを見て、
ホッ!としたような ほほえみをこぼした。
そんなときだ。
「あんたも、よそさまに行って 少しは、せいちょうしとるんやねぇ」
おとうとをよびに行っていたおばあちゃんが、ひょっこり かおを出す。
「なっ‼︎…あたりまえやろ!」
しゅんじに トマトみたいに赤くそまったおばさんのかおを見て、ばくしょうしていると
「はよぅ、ごはんたべんと!
おかん、ハラへった‼︎」
ごまかすように おばさんが、おばあちゃんをせかす。
「まったく!!…ほめたそばから、この子は!
お母さん、おなか 空いた。でしょ」
おばちゃんも わらいながら言いかえし、それぞれのおちゃわんに おこめを よそってくれた。
そのまま おひるごはんのじかんはおわり、
ぼくは ふたたび父さんのへやにもどり、パソコンをいじりはじめた。
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