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②プレゼントの使いみち
しおりを挟むあれから ずーと 考えている。
あの夢で見た、一度しか使えないという魔法のことを。
目が覚めて しばらくは、落ち込んでいた。
全てが 夢だったのだと、思いこんでいたから。
ところが、しっかりと 握 っていたんだ。
夢の中で、おじいさんから渡された 木の板を。
それは、いつも使ってるノートの半分ぐらいの大きさで、表面に 赤い紐を いっぱい付けている木の板。
そうだなぁ…神社にある 絵馬に似てるかも⁉
『何を お願いしようかな?』
そう考えた時 真っ先に思い浮かんだのは 【一番】
それは、勉強も、運動でも
ずーと変わらずに 一番であり続ける ということ。
他に願いなんて あるわけない。
そう…確信してたのに…
翌朝、登校したら、とんでもないことを 聞いてしまった。
それはーーー来週の月曜日
ー体力テストー が実施されるというものだった。
予定を 耳にした途端、ボクの頭は 瞬時にフリーズした。
他にも 【運動会】や【球技大会】といった行事はあるが。
ボクは、ハッキリ言って、この手の行事がニガテだ。
学校という場所は、ナゼ? こんなに競争をさせただがるのだろう?
競いあうのは 学力だけでいいじゃないか⁉ (まぁ、学力も イバれる ほど スゴくないんだけどね)
別に 運動が出来なくても、特に 生活に 支障ないじゃないか!
そうだよ!
ボクは運動オンチだよ‼ 悪いか‼
だから……… 魔法の使い道…
あんなに 一番 に こだわっていたのに
アッサリと、体力テストで使用することに 決めちゃったんだ。
ヒドイ姿を みんなの前で さらさなくて済むように。
++++++++++++++
ところがーーー行事予定を知った 次の日。
宿題をするために 机に向かっていた時、信じらてないことが 起きた。「
算数の問題が、難しくて 考えこんでた。
机の上には、無造作に 例の木の板を、置いていた。
ふと、その板が光った。
まるで カミナリでも落ちたみたいに 一瞬 ピカッて 光をはなった。
ナニ⁉ って驚いたけど、そんなに大したこと無いだろう って思ってた。
ただ……… その後、再開した宿題。
それまで苦戦していた問題が、ウソみたいに スルスルって解けんだ。
じゅうぶん不思議だったのに、ボクは ヒラメキも実力のうちだよね! なんて呑気なことを思ってたんだ。
今 思うと 笑っちゃうけど…。
その後。何気なく はわせた視線の先で
なんだ????? やっと 異変に気づいた。
それまで、木の板に巻き付いていた赤い紐が、白くなってた。
まるで チカラを無くしてしまったみたいに。
ガバっ!!!!
思わず手に取り。ボクは気づいく。
ガーーーン!!!!!
コレって 魔法が実行されてしまったってこと ではないかって。
木の板を手にしたまま、体内から一気にチカラが抜け落ちて
ヘナヘナと ボクはしゃがみこんだ。
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