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第1部 3章 底辺ぼっち VS 御曹司
反旗と反射
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「……ん」
目を覚ますと、時杉はダンジョンの入り口付近に立っていた。
(ふぅ……助かった。それにしても、相変わらず不思議な感覚だな……)
まるで自分の身体に幽霊となって憑りついたみたいだ。
もしくは幽体離脱していた肉体に帰還するような感覚?
ともあれ、時杉は戻って来た。
無論、それは発動した【セーブスキル】――そのロードの効果によるものである。
(よし、ちゃんと身体も治ってる)
両手をグーパーと握りながらホッとする。
空閑のスキルによって受けた傷はすっかり消えていた。強いて言えば、痛かったなという記憶の名残があるくらい。
念のためスマホで時間の方も確認する。
『9月13日(土) 11:31』
┏ ───────────────────────── ┓
〇スロット1
日時:9月13日(土)11時31分
場所:東京都港区第7ダンジョン 第1階層
┗ ───────────────────────── ┛
(うん、時間もピッタリだな)
現在時刻とセーブした当時の時刻。
どちらも寸分たがわず一致している。
なお、タイミングとしてはちょうどクエストに出発する直前。
周囲を見渡すと、空閑がメンバーの準備状況を確認して回っているところだった。
(いやぁ、ちゃんと【セーブ】しておいてよかった……。過去の自分に感謝だな……)
心の底からそう思った。
うっかり忘れていたら、今頃本当に病院のベッドの上で目を覚ますことになっていただろう。
(と言っても、現実的には数秒前の自分だけど。さて、それはそうと問題はここからどうするかだな……)
スキルのおかげでとりあえずの窮地は脱した。
しかし、根本的な危機まで解決されたわけではない。
このまま先に進んで休憩に入れば、空閑はまた時杉に対して正式なギルドへの加入の話を持ち掛けてくるだろう。
そのときになって、果たしてどうするか?
当たり前だが、今となっては時杉にもう『カエサル』に入る意思など毛頭ない。
自分の仲間にならないと分かった途端、即座に切り捨てるような暴君だ。そんなヤツがトップの組織で働く気なんて起きるわけもない。
それ以前に、2軍と称して一部のメンバーを奴隷のように扱っている空気も耐えられない。
かといって、もし断ればまた先ほどの二の舞。
もしくは今この瞬間に出口へ向かって逃げ出すと言う手もあるが、それも無駄だろう。
今更みすみす帰してくれるとも思えない。
あるいはいっそのこと一旦仲間になって今日のところはやり過ごすと言う手もあるが、それも結局は問題の先延ばしに過ぎない。どこかで脱退を申し入れる必要がある。
無論、その間にイジメまがいの行為が行われていると学校や役所に持ち込んでギルドの解散を促す方法もあるが、まあダメだろう。空閑の家の権力に握り潰されておしまいだ。
以上の理由から、現状の時杉は八方塞がり…………ではない。
時杉はそっと腰のポーチの中に手を忍ばせた。
先日の昼休みを思い出す。
豪山といっしょに昼食をとった際のことだ。
(まさか早速“コイツ”を使うことになるとは……)
先ほどのロード前、空閑の勝ち誇ったような解説を受けながらずっと考えていた。
逃げることもできない、仲間になることも受け入れられない。
ならばもう、戦うしかない。
(あとの問題は、使うタイミングだけど……)
そこについてもちゃんと考えはある。
なぜなら、時杉はすでに体験している。
空閑がいつ、どんなタイミングで攻撃をしてくるか。
(さっきは予想外で反応なんて不可能だったけど、今ならできるはず。いや、やってみせる……!)
「よーし、それじゃあ出発だ!」
そうこうしている間に、クエストが始まる。
空閑の号令がかかり、ギルドのメンバーたちが一斉に歩き出す。
(……ありがとう、豪山。お前のおかげでなんとかなりそうだよ)
時杉が心の中でひっそりと感謝する。
あとでパンに合う飲み物でも奢ってあげようと思った。
「――よし、ここら辺でいったん休憩にしようか」
クエスト開始から1時間以上。
ある程度ダンジョンを進んだところで、空閑が言った。
しばしの休憩。
メンバー間での報告や談笑。戦利品である魔石の確認。
そして案の定、それらを終えた空閑が戻ってくる。
「やあ、時杉君。どうだい、僕のギルドは? やっていけそうかい?」
(……きたか)
聞き覚えのある台詞。さっきと同じ展開。
当然、時杉の答えは決まっている。
「そうだな。せっかく誘ってもらって悪いけど、やっぱり俺はこのギルドには入らないよ」
「え……」
きっぱりと断る。
呆然とする空閑に対し、時杉は背中を向けて歩き出した。
「……そうか。残念だよ、時杉君」
(まだだ。まだ動くな……)
逸る気持ちを心の中で押さえる時杉。
右手はすでにポケットの中にある。
「なら、君とはここでお別れだね――」
(今だ!!)
その瞬間、振り返った時杉は引き抜いた右手を空閑の前へ。
と同時――。
「――【烈風の支配者】」
ズドン――!
「ぐほぉっ……!?」
放たれた空気の塊が直撃する。
大きな呻き声とともにゴロゴロと地面を転げ回る人影。
“なっ……!?”
驚愕するギルド『カエサル』の全メンバー。
その視線の先にいたのは――。
「ぐほぉっ……! げぇっ……!」
苦痛に顔をゆがませ、空閑が地べたの上でもがき苦しむ。
これまでの人生において、常に誰かに守られながら大したピンチもなく生きてきた空閑にとっては、初めて体感するダメージ。
しかし、それ以上に彼にとって衝撃だったのは……。
(ば、馬鹿なっ……!? どうして僕が……!? いったい何が起きたんだっ……!?)
目を大きく見開き、呆然と地面を見つめる。
いったい何が起きたのか理解できず、空閑は肉体へのダメージもさることながら、激しい混乱でしばらく立ち上がることができなかった。
その一方で……。
「どうだ? 自分のスキルを自分で喰らった気分は?」
「!?」
地面に平伏す空閑を見下ろしながら、時杉は言った。
「自分のスキル……だと!? いったい、どういう……意味だ!?」
「“これ”だよ」
怒りと苦悶に震えながら問いかける空閑に、時杉が手に持ったモノを見せつける。
「それはまさか……『スキルリフレクター』!?」
そこでようやく、空閑も何が起きたのかを理解する。
スキルリフレクター。
それは受けたスキルの効果を反射するマジックアイテム。
そう、時杉は跳ね返したのだ。
自分に対して放たれた空閑の【烈風の支配者】による風の砲撃を、そっくりそのまま。
「けど……なぜだ!? あんな一瞬で対応するわけがない……! しかも僕は君の後ろから攻撃したのに……!?」
空閑が当たり前の疑問を口にする。
攻撃は死角からの不意打ちだった。
気づいたときには回避すら難しいタイミング。それなのに、正確にアイテムで受け止めて反射なんてたとえ武道の達人だろうとできるか怪しい離れ業である。
しかし、時杉はそれをやってのけた。
空閑にとっては理解を超えた出来事。聞かずにはいられなかった。
だが……。
「さあ、なんでだろうな」
「っ!?」
時杉はあえて答えず、少しだけ肩をすくめておどける。
こんな奴相手に、今更【セーブスキル】のことを話す価値もないだろう。
「き、きさまぁ……!」
空閑がギリッと奥歯を噛む。
けれど刻まれたダメージで立ち上がることはできない。
「くそっ……! お前ら、早くコイツを捕まえろっ……!」
空閑がギルドのメンバーたちに向かって叫ぶ。
その声で、突然の出来事に動揺して固まっていた彼らはハッとした。
しかし。
“ど、どうする……?”
“え、いや、どうするもなにもやるしか……”
“でも、アイツの動き見たか? まるで空閑さんの攻撃を予知してたみたいだったぞ……?”
“ああ、それにまだ何か他のアイテムも隠し持ってるかも……”
動かない。いや、動けない。
今しがた見せた時杉の常人とは思えない反応に警戒心の方が勝る。
そして、これこそがこのギルドに本物の結束など存在しない証明でもあった。
彼らが空閑を心から慕っていれば、ここは負傷したマスターの仇を討とうとむしろ士気が上がる場面のはず。
なのに、現状はそうなっていない。
「き、きさまらぁ……!」
搔きむしるように地面を握りしめるながら、空閑が憤怒の表情を浮かべる。
それでも、やはり誰も動こうとしない。
その様子を見て、時杉は思った。
(……終わった)
目を覚ますと、時杉はダンジョンの入り口付近に立っていた。
(ふぅ……助かった。それにしても、相変わらず不思議な感覚だな……)
まるで自分の身体に幽霊となって憑りついたみたいだ。
もしくは幽体離脱していた肉体に帰還するような感覚?
ともあれ、時杉は戻って来た。
無論、それは発動した【セーブスキル】――そのロードの効果によるものである。
(よし、ちゃんと身体も治ってる)
両手をグーパーと握りながらホッとする。
空閑のスキルによって受けた傷はすっかり消えていた。強いて言えば、痛かったなという記憶の名残があるくらい。
念のためスマホで時間の方も確認する。
『9月13日(土) 11:31』
┏ ───────────────────────── ┓
〇スロット1
日時:9月13日(土)11時31分
場所:東京都港区第7ダンジョン 第1階層
┗ ───────────────────────── ┛
(うん、時間もピッタリだな)
現在時刻とセーブした当時の時刻。
どちらも寸分たがわず一致している。
なお、タイミングとしてはちょうどクエストに出発する直前。
周囲を見渡すと、空閑がメンバーの準備状況を確認して回っているところだった。
(いやぁ、ちゃんと【セーブ】しておいてよかった……。過去の自分に感謝だな……)
心の底からそう思った。
うっかり忘れていたら、今頃本当に病院のベッドの上で目を覚ますことになっていただろう。
(と言っても、現実的には数秒前の自分だけど。さて、それはそうと問題はここからどうするかだな……)
スキルのおかげでとりあえずの窮地は脱した。
しかし、根本的な危機まで解決されたわけではない。
このまま先に進んで休憩に入れば、空閑はまた時杉に対して正式なギルドへの加入の話を持ち掛けてくるだろう。
そのときになって、果たしてどうするか?
当たり前だが、今となっては時杉にもう『カエサル』に入る意思など毛頭ない。
自分の仲間にならないと分かった途端、即座に切り捨てるような暴君だ。そんなヤツがトップの組織で働く気なんて起きるわけもない。
それ以前に、2軍と称して一部のメンバーを奴隷のように扱っている空気も耐えられない。
かといって、もし断ればまた先ほどの二の舞。
もしくは今この瞬間に出口へ向かって逃げ出すと言う手もあるが、それも無駄だろう。
今更みすみす帰してくれるとも思えない。
あるいはいっそのこと一旦仲間になって今日のところはやり過ごすと言う手もあるが、それも結局は問題の先延ばしに過ぎない。どこかで脱退を申し入れる必要がある。
無論、その間にイジメまがいの行為が行われていると学校や役所に持ち込んでギルドの解散を促す方法もあるが、まあダメだろう。空閑の家の権力に握り潰されておしまいだ。
以上の理由から、現状の時杉は八方塞がり…………ではない。
時杉はそっと腰のポーチの中に手を忍ばせた。
先日の昼休みを思い出す。
豪山といっしょに昼食をとった際のことだ。
(まさか早速“コイツ”を使うことになるとは……)
先ほどのロード前、空閑の勝ち誇ったような解説を受けながらずっと考えていた。
逃げることもできない、仲間になることも受け入れられない。
ならばもう、戦うしかない。
(あとの問題は、使うタイミングだけど……)
そこについてもちゃんと考えはある。
なぜなら、時杉はすでに体験している。
空閑がいつ、どんなタイミングで攻撃をしてくるか。
(さっきは予想外で反応なんて不可能だったけど、今ならできるはず。いや、やってみせる……!)
「よーし、それじゃあ出発だ!」
そうこうしている間に、クエストが始まる。
空閑の号令がかかり、ギルドのメンバーたちが一斉に歩き出す。
(……ありがとう、豪山。お前のおかげでなんとかなりそうだよ)
時杉が心の中でひっそりと感謝する。
あとでパンに合う飲み物でも奢ってあげようと思った。
「――よし、ここら辺でいったん休憩にしようか」
クエスト開始から1時間以上。
ある程度ダンジョンを進んだところで、空閑が言った。
しばしの休憩。
メンバー間での報告や談笑。戦利品である魔石の確認。
そして案の定、それらを終えた空閑が戻ってくる。
「やあ、時杉君。どうだい、僕のギルドは? やっていけそうかい?」
(……きたか)
聞き覚えのある台詞。さっきと同じ展開。
当然、時杉の答えは決まっている。
「そうだな。せっかく誘ってもらって悪いけど、やっぱり俺はこのギルドには入らないよ」
「え……」
きっぱりと断る。
呆然とする空閑に対し、時杉は背中を向けて歩き出した。
「……そうか。残念だよ、時杉君」
(まだだ。まだ動くな……)
逸る気持ちを心の中で押さえる時杉。
右手はすでにポケットの中にある。
「なら、君とはここでお別れだね――」
(今だ!!)
その瞬間、振り返った時杉は引き抜いた右手を空閑の前へ。
と同時――。
「――【烈風の支配者】」
ズドン――!
「ぐほぉっ……!?」
放たれた空気の塊が直撃する。
大きな呻き声とともにゴロゴロと地面を転げ回る人影。
“なっ……!?”
驚愕するギルド『カエサル』の全メンバー。
その視線の先にいたのは――。
「ぐほぉっ……! げぇっ……!」
苦痛に顔をゆがませ、空閑が地べたの上でもがき苦しむ。
これまでの人生において、常に誰かに守られながら大したピンチもなく生きてきた空閑にとっては、初めて体感するダメージ。
しかし、それ以上に彼にとって衝撃だったのは……。
(ば、馬鹿なっ……!? どうして僕が……!? いったい何が起きたんだっ……!?)
目を大きく見開き、呆然と地面を見つめる。
いったい何が起きたのか理解できず、空閑は肉体へのダメージもさることながら、激しい混乱でしばらく立ち上がることができなかった。
その一方で……。
「どうだ? 自分のスキルを自分で喰らった気分は?」
「!?」
地面に平伏す空閑を見下ろしながら、時杉は言った。
「自分のスキル……だと!? いったい、どういう……意味だ!?」
「“これ”だよ」
怒りと苦悶に震えながら問いかける空閑に、時杉が手に持ったモノを見せつける。
「それはまさか……『スキルリフレクター』!?」
そこでようやく、空閑も何が起きたのかを理解する。
スキルリフレクター。
それは受けたスキルの効果を反射するマジックアイテム。
そう、時杉は跳ね返したのだ。
自分に対して放たれた空閑の【烈風の支配者】による風の砲撃を、そっくりそのまま。
「けど……なぜだ!? あんな一瞬で対応するわけがない……! しかも僕は君の後ろから攻撃したのに……!?」
空閑が当たり前の疑問を口にする。
攻撃は死角からの不意打ちだった。
気づいたときには回避すら難しいタイミング。それなのに、正確にアイテムで受け止めて反射なんてたとえ武道の達人だろうとできるか怪しい離れ業である。
しかし、時杉はそれをやってのけた。
空閑にとっては理解を超えた出来事。聞かずにはいられなかった。
だが……。
「さあ、なんでだろうな」
「っ!?」
時杉はあえて答えず、少しだけ肩をすくめておどける。
こんな奴相手に、今更【セーブスキル】のことを話す価値もないだろう。
「き、きさまぁ……!」
空閑がギリッと奥歯を噛む。
けれど刻まれたダメージで立ち上がることはできない。
「くそっ……! お前ら、早くコイツを捕まえろっ……!」
空閑がギルドのメンバーたちに向かって叫ぶ。
その声で、突然の出来事に動揺して固まっていた彼らはハッとした。
しかし。
“ど、どうする……?”
“え、いや、どうするもなにもやるしか……”
“でも、アイツの動き見たか? まるで空閑さんの攻撃を予知してたみたいだったぞ……?”
“ああ、それにまだ何か他のアイテムも隠し持ってるかも……”
動かない。いや、動けない。
今しがた見せた時杉の常人とは思えない反応に警戒心の方が勝る。
そして、これこそがこのギルドに本物の結束など存在しない証明でもあった。
彼らが空閑を心から慕っていれば、ここは負傷したマスターの仇を討とうとむしろ士気が上がる場面のはず。
なのに、現状はそうなっていない。
「き、きさまらぁ……!」
搔きむしるように地面を握りしめるながら、空閑が憤怒の表情を浮かべる。
それでも、やはり誰も動こうとしない。
その様子を見て、時杉は思った。
(……終わった)
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