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24日目(買い物)
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彼女の名はラフィ。
今日は町へ買い物に行く予定だったのだが……。
「爺やの腰が爆発してしまいました。他のメイドたちもそれぞれ仕事がありますし、人手が足りません」
「――荷物持ちならお任せを」
ムキムキ。
「あなたは……」
「どうも、僕です」
そう言って、男はこれ見よがしに腕をまくりながらニコリとほほ笑んだ。
「頼んでいいのですか? 結構な大荷物になる予定ですが」
「問題ありません。腕力とバランス感覚、荷物持ちは忍者の得意分野です。なんなら忍者と書いて荷物持ちと読んでもいいまであります」
「それはちょっと違うような気がしますが……。でも、たしかに得意そうですね。ぜひお願いします」
「お任せあれ」
~買い物終了~
「今日はありがとうございました。助かりました」
「いえいえ、姫様のためとあらばこれくらい」
「そうだ、折角ですのでなにか欲しいものはありませんか?」
「別に気を使っていただかなくても……」
「遠慮しないでください。買わないと私の気が収まりません」
「そうですか。では“ニン具”を買ってもいいでしょうか?」
「忍具……こんなときまで仕事の道具ですか。意外と真面目なところもあるのですね。でも、この町に売ってるかしら?」
「ご安心を。薬屋にあります」
「薬屋?」
意外な場所に、ラフィはキョトンとした。
「初耳ですね。いったいなんの忍具が売っているのですか?」
「わかりませんか? ではここでナゾナゾです」
「唐突ですね」
「ニン具はニン具でも、男女の営みで使われるニン具ってな~んだ? 答えはそう、ひにん――」
「憲兵さ~ん! ここにセクハラ忍者がいま~す!」
「あの、冗談なんですが」
「助けてくださ~い!」
「あわわ……しからば!」
シュバッ!
「…………い、一応、買っておいた方がいいのかしら///」
今日は町へ買い物に行く予定だったのだが……。
「爺やの腰が爆発してしまいました。他のメイドたちもそれぞれ仕事がありますし、人手が足りません」
「――荷物持ちならお任せを」
ムキムキ。
「あなたは……」
「どうも、僕です」
そう言って、男はこれ見よがしに腕をまくりながらニコリとほほ笑んだ。
「頼んでいいのですか? 結構な大荷物になる予定ですが」
「問題ありません。腕力とバランス感覚、荷物持ちは忍者の得意分野です。なんなら忍者と書いて荷物持ちと読んでもいいまであります」
「それはちょっと違うような気がしますが……。でも、たしかに得意そうですね。ぜひお願いします」
「お任せあれ」
~買い物終了~
「今日はありがとうございました。助かりました」
「いえいえ、姫様のためとあらばこれくらい」
「そうだ、折角ですのでなにか欲しいものはありませんか?」
「別に気を使っていただかなくても……」
「遠慮しないでください。買わないと私の気が収まりません」
「そうですか。では“ニン具”を買ってもいいでしょうか?」
「忍具……こんなときまで仕事の道具ですか。意外と真面目なところもあるのですね。でも、この町に売ってるかしら?」
「ご安心を。薬屋にあります」
「薬屋?」
意外な場所に、ラフィはキョトンとした。
「初耳ですね。いったいなんの忍具が売っているのですか?」
「わかりませんか? ではここでナゾナゾです」
「唐突ですね」
「ニン具はニン具でも、男女の営みで使われるニン具ってな~んだ? 答えはそう、ひにん――」
「憲兵さ~ん! ここにセクハラ忍者がいま~す!」
「あの、冗談なんですが」
「助けてくださ~い!」
「あわわ……しからば!」
シュバッ!
「…………い、一応、買っておいた方がいいのかしら///」
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