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第二話 交渉
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「お、来たか。こいつはブラック企業で働いていてな、無理が祟って過労死した。異世界モノのラノベを読むことだけを生きがいに働いていたようだ。これは我の独り言なのだが、こいつは剣と魔法が発達した世界への憧れがある。まぁ、上手くやるがいい。それではこいつの意識を覚醒させるぞ。」"パチンッ"
やはりこの神は規格外だな。生命は専門外のボクでも分かるレベルで魂の扱いが上手すぎる。
〈は!ここは?〉
『ここは死後のせかいだよ。君はもう死んでいるんだ。』
〈あんな生活してたら早死するとは思っていたがこんなに早いとはなぁ……〉
『やけにアッサリと自分の死を認めるんだね。』
〈180連勤にサービス残業三昧で家に帰れない日も多いしエナドリをキメながら徹夜で作業してればそりゃすぐ死ぬわなって納得出来ちゃうんですよ。生前も連勤中は死を意識することもありましたし……ついに来たかくらいの感覚ですね。〉
『そ、そうか。ところでお前、現世で社畜ネタ言って引かれたことってないか?』
〈そ、そんなわけないじゃないでふか!〉
え?そんな小説とか漫画でしか見ないようなあからさまな動揺の仕方する人なんているんだ……
『絶対図星じゃん分かりやすく動揺しすぎでしょ。ブラックジョークって本人が軽い気持ちで言ったとしても聞き手は君が無理してないかとか色々心配するんだよ。だから、話す相手はちゃんと選べよ!お前のブラックジョークをジョークとして受け取ってくれる気心の知った友人相手だけにするんだぞ!』
〈はい!あ、でもこれはさっきの話が図星だったとかいうあれではなくてですねぇ!〉
『まぁまぁ、一旦肩の力抜けよ。ちょっと自己紹介でもしようか。ボクはパイディアーこの世界とは違う世界で遊戯神をしている。今日は君の勧誘をしに来たんだ。ボクの世界では侵略者と呼ばれる者たちのせいで人類が危機に瀕しているんだ。そこにボクは君のような異世界人を派遣したいんだ。』
〈な、なんで直接助けてあげないんですか?〉
『それはボクが神だからだよ。神というのは世界そのものに危機が訪れない限り世界に住む者たちに干渉することが出来ないんだ。』
〈だからその世界以外に住む人を派遣することでその規則を尊重しつつ間接的に人類を救いたいと……〉
『ま、そういうことだ。で、君の返事を聞かせてもらってもいいか?』
〈すいません、まだちょっと決めきれてなくて……〉
なんかもう一押しっぽいな
『ボクの世界はいわゆる剣と魔法というやつで……』
〈い、行きます!行かせてください!〉
チョロっ
『わかった、ところで君の名前は?』
〈はい、俺の名前は…………〉
『ん?どうした?』
〈自分の名前を思い出せなくて……それに両親のことも友人のことも……〉
『な!?』
――――――――――――――――――――――――――
(念話中)
「それに関しては我がそやつの転生にあたって人間関係に関する一切の記憶を消させてもらったからだな。」
おいおい、なんだこいつ!先に言えっての!
「ほう、我に歯向かうのか?やめておいた方が身のためだぞ?割としては一向に構わんがな。貴様がそやつを不憫に思うのなら名前を付けてやればよいでは無いか。」
『名前は本来両親がつk「貴様の目的のためにはそやつが最初一人の方が何かと都合が良いのだろう?となると貴様は十中八九孤児として転生させる」グッ……』
「そうであるならば貴様がそやつに名前を付けてやっても何ら問題がないではないか。」
――――――――――――――――――――――――――
『君は転生にあたって人間関係に関する記憶を失ったようだね。ボクに君の名前を付けさせてくれないかい?なに、ただの罪滅ぼしさ。大切な人たちのことを忘れてしまうのはとても寂しいことだからね。』
やはりこの神は規格外だな。生命は専門外のボクでも分かるレベルで魂の扱いが上手すぎる。
〈は!ここは?〉
『ここは死後のせかいだよ。君はもう死んでいるんだ。』
〈あんな生活してたら早死するとは思っていたがこんなに早いとはなぁ……〉
『やけにアッサリと自分の死を認めるんだね。』
〈180連勤にサービス残業三昧で家に帰れない日も多いしエナドリをキメながら徹夜で作業してればそりゃすぐ死ぬわなって納得出来ちゃうんですよ。生前も連勤中は死を意識することもありましたし……ついに来たかくらいの感覚ですね。〉
『そ、そうか。ところでお前、現世で社畜ネタ言って引かれたことってないか?』
〈そ、そんなわけないじゃないでふか!〉
え?そんな小説とか漫画でしか見ないようなあからさまな動揺の仕方する人なんているんだ……
『絶対図星じゃん分かりやすく動揺しすぎでしょ。ブラックジョークって本人が軽い気持ちで言ったとしても聞き手は君が無理してないかとか色々心配するんだよ。だから、話す相手はちゃんと選べよ!お前のブラックジョークをジョークとして受け取ってくれる気心の知った友人相手だけにするんだぞ!』
〈はい!あ、でもこれはさっきの話が図星だったとかいうあれではなくてですねぇ!〉
『まぁまぁ、一旦肩の力抜けよ。ちょっと自己紹介でもしようか。ボクはパイディアーこの世界とは違う世界で遊戯神をしている。今日は君の勧誘をしに来たんだ。ボクの世界では侵略者と呼ばれる者たちのせいで人類が危機に瀕しているんだ。そこにボクは君のような異世界人を派遣したいんだ。』
〈な、なんで直接助けてあげないんですか?〉
『それはボクが神だからだよ。神というのは世界そのものに危機が訪れない限り世界に住む者たちに干渉することが出来ないんだ。』
〈だからその世界以外に住む人を派遣することでその規則を尊重しつつ間接的に人類を救いたいと……〉
『ま、そういうことだ。で、君の返事を聞かせてもらってもいいか?』
〈すいません、まだちょっと決めきれてなくて……〉
なんかもう一押しっぽいな
『ボクの世界はいわゆる剣と魔法というやつで……』
〈い、行きます!行かせてください!〉
チョロっ
『わかった、ところで君の名前は?』
〈はい、俺の名前は…………〉
『ん?どうした?』
〈自分の名前を思い出せなくて……それに両親のことも友人のことも……〉
『な!?』
――――――――――――――――――――――――――
(念話中)
「それに関しては我がそやつの転生にあたって人間関係に関する一切の記憶を消させてもらったからだな。」
おいおい、なんだこいつ!先に言えっての!
「ほう、我に歯向かうのか?やめておいた方が身のためだぞ?割としては一向に構わんがな。貴様がそやつを不憫に思うのなら名前を付けてやればよいでは無いか。」
『名前は本来両親がつk「貴様の目的のためにはそやつが最初一人の方が何かと都合が良いのだろう?となると貴様は十中八九孤児として転生させる」グッ……』
「そうであるならば貴様がそやつに名前を付けてやっても何ら問題がないではないか。」
――――――――――――――――――――――――――
『君は転生にあたって人間関係に関する記憶を失ったようだね。ボクに君の名前を付けさせてくれないかい?なに、ただの罪滅ぼしさ。大切な人たちのことを忘れてしまうのはとても寂しいことだからね。』
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