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003『ゴロゴロ♪』✲獣姦

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 レグルス軍に入隊して1週間が過ぎた頃、ヒイラギ姫様にガーデンのテラスに呼ばれたシオンは重苦しい足取りで城内をさ迷っていた。

「どこ⋯⋯?」

 広い広いレグルス城内をぐるぐるぐるぐる回っている【淡紫の花】に声をかける者は居ない。

 新人とはいえ、国の象徴である星獣せいじゅうレオの1番最初の主、建国王と同じ淡い紫色の髪を持つシオンに接触するのはどことなく気が引けるようだ。

「え、本当にどこ?」

 城内の中央に位置する広場に辿り着いたシオンは壁に飾られた大きな肖像画に目を向けた。レオの漆黒のたてがみを撫でる、建国王⋯⋯ラッフィカの肖像画だ。

 ラッフィカと自分の髪色を見比べていたシオンの左腕にあたたかな塊がぶつかってきた。

「なんだ、また迷子なのか?」

 ただそこに居るだけで凄まじい圧力と威厳を放つ、漆黒の獅子⋯⋯レオだ。

「レオ様? 何故このような⋯⋯」

 公的な式典以外では姿を見せない事で知られているレオがこんな何でもない日に、なんて事はない新人兵に声をかけた。

 国を大きく揺るがすと言っても過言ではない出来事にたまたま居合わせただけの兵士達や大臣がレオに萎縮し、跪く。

 この広場で立っている者は事態を理解できていないシオンのみだ。

 とりあえず他の者に習って跪こうとしたシオンを視線だけで制したレオがシオンの左腕に頬を擦り寄せる。

「待てど暮らせどガーデンに現れないお前を探しに来た、シオン」

 レオ様が御姿をお見せになった!?

 レオ様が新人の名を呼んだ!?

 そして頬を擦り寄せておられる!?

「⋯⋯ありがとうございます」

 躊躇いなくレオのたてがみを撫でるシオンにその場に居た者全員が息を飲み、心停止寸前になった。

 国の象徴に手を触れた!!

 なんたる無礼な!!

 極刑は免れないぞ!!

「ゴロゴロ♪」

 跪いた兵士達と大臣の緊張をまるで感じていないレオがたてがみを撫でるシオンの手の平に頭を擦り寄せ、ご機嫌な音を奏でる。

「あ⋯⋯」

 シオンとレオの頭上に飾られている建国王の肖像画を見た兵士がポツリとつぶやく。

「【淡紫の花】だ⋯⋯」

 漆黒レオと交わっても色褪せる事を知らない、それどころか存在をより確かなものにしていく淡紫シオンと建国王の肖像画が重なる。

 きっと彼は特別な存在なんだ、と誰もが思った。



 ✲



 レグルス軍入隊1週間で姫様ヒイラギ直々の司令で専属騎士に就任。

 ヒイラギの専属騎士として、ヒイラギとレオと時間を共有する仲になって1年が経った頃。

 俺は義父グラン様との契約を強制的に破棄したレオに、首筋に唯一無二の証を深く刻み込まれて、レグルスの国王にされた。

 もちろん俺自身を含めて誰もが反発したけどレオの想いは変わらなかったし、俺の首筋に深々と刻まれたレオの牙の痕に誰も逆らえなかった。

 そして気付けば。

「はぁっ⋯⋯ん、あっ、うぅ⋯⋯」

 この身にレオを受け入れるようになっていた。

「レオ⋯⋯」
「ふむ、お前の顔が見えにくいのは惜しいが」

 傘状のトゲが付いているレオのモノがベッドで四つん這いになっているシオンの性感帯を侵す。

「こっちの方がりやすくて良いな」

 レオに覆いかぶさられ、激しい律動で絶えず弱い所を擦られているシオンが無謀にも快楽に抗おうとシーツを握りしめる。

「やあぁっ! あっ、んうぅっ! も、そこ⋯⋯やぁ⋯⋯感じ過ぎちゃ、あぁんっ! あっ、レオ⋯⋯ッ!?」

 ゴロゴロ♪

 あ、嫌な音だ。逃げなくちゃ、ヤバい。

 シオンが動き出す前に、抜ける寸前まで自身を引いたレオが予告なしに勢いよくシオンの最奥おくの奥まで自身を突っ込んだ。

「~~~~~~~~ッ!!!!」

 身体を貫かれ、拓かれ、白濁をぶちまけたシオンの首筋に牙を立て、甘噛みをしたレオが得意げに言う。

「何が『やぁ』だ、ちゃんと絶頂けたじゃないか」

 シオンの後ろ首にある漆黒の獅子を模した模様は星獣レオと契約した者の証である、契約印。

 これは歴代のどの国王にもあったが、シオンの首筋にある牙の痕はどの国王にもない。

 牙の痕は建国王ラッフィカ現国王シオンのみが有する、レオ自身が認めた者だけに刻む本当の意味を持った契約印だ。

「そうだ、今日は快楽の底まで堕ちてみるか?」
「えっ、まだや⋯⋯~~~~ッ!!」

 シオンから自身を引き抜いたレオは前足を器用に使って、愛しい愛しい主を仰向けにした。

「あぁ、お前の啼き叫ぶさまを見るのは気分が良い」

 わざとゆっくり挿入を開始したレオのモノがシオンの弱い所をじわじわと責め立てる。

「レオ! これ、やぁ! ぁあっ、んぅっ⋯⋯」

 激しい律動で乱されていた先程とは違い、レオのモノの形をナカに示されるような動き方をされたシオンが身動ぐ。

「ゆっくり、ぁん、っ⋯⋯やだぁ⋯⋯やぁ⋯⋯」
「シオンは俺にどうされたい? 言ってみろ」

 楽しそうなレオのたてがみを掴んだシオンの若草色の目が燻った熱で潤む。

「もぉっ、ぁう! 離して⋯⋯んっ、気絶びたい、レオ⋯⋯」
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