244 / 340
王都のギルドマスター
しおりを挟む
「おまた、せ。良く、来て、くれた、ね?」
部屋に到着してすぐに再び扉が開き、男の人が入って来た。この独特の喋り方、聞き覚えがある。
「連れて来たぞ!」
ガルムがその男に対して声を掛けたので、男の方に顔を向ける。不健康そうな顔色に、目元に隈がある人物。確かこの人は・・・。
「サブマス?」
「おお!?リュゼが覚えていただと!?」
ガルムが愕然と声を張り上げて俺をガン見する。これほど特徴のある人は覚えているっての。俺をなんだと思っているんだ!!
「俺をなんだと思っているんだ!覚えてるから!!」
「じゃあ、名前は?」
「・・・・」
ガルムに言い返した俺に、アネットが疑心を露わに尋ねて来たので、思わず口を閉じて視線を逸らす。サブマスはサブマスだろう。・・・てか、名前言ってたっけ?唸りながら記憶の底を辿るも、全く欠片も見当たらない。俺は言われてすらないな。
「サブマス、という、こと、だけでも、覚えていて、くれたのは、嬉し、いです」
「ロンさんは優しいな。リュゼ、彼はロンという名前だ。そして・・・」
ガルムがサブマスの紹介をしてくれた。ロンという名前らしい。やっぱり聞き覚えはない。・・・ズィーリオスから呆れた視線を向けられているが、絶対に聞き覚えはないのだ。
「今はサブマスではない」
「え?」
名前の事などどうでも良くなった。今はサブマスではないと言うことは、もしや降格してしまったのだろうか。今回は、彼の上司のギルマスが黒幕の1人として関わっていたことだし。連帯責任と言うことか。なんと傍迷惑な元上司だ。
「君が、思っている、事では、ないよ」
サブマス・・・じゃなかった、元サブマスが温和な表情で微笑む。
「今回の事件のせいで、王都のギルマスの席は空になっただろう?そのため、次席の彼が繰り上げでギルドマスターになることになったんだ。ギルドマスターになるためには、一定数の他の支所のギルマスの推薦が必要なんだが、丁度昨日、その必要な推薦の数が揃ってギルドマスターになったんだ。だからこれからはサブマスではなく、ギルマスということを覚えておけよ?」
ガルムがご丁寧にも説明してくれた。ギルマスはもしもの時に冒険者たちを率いて戦いに出なくてはならない。ネーデのギルマスのように。それに、冒険者という荒くれ者どもを纏めるには、彼等を納得させるだけの実力が必要になる。そのため、人格や実力を考慮した適切な人選が大事になるのだ。今回の捕まった元ギルマスのような人物を量産しないために。だが当然、確実ではないため今回のような事も起き得る。推薦という形式を使うことで、その可能性を極力抑えているのだ。
「就任おめでとう?」
「ありがとう」
俺にとっての良いこととは、ギルマスがまともな人になったよ!良かったね!っていうことなのだろうか。それで、皆で就任のお祝いをしよう・・・と・・!?まさか、これからお祝いと言う名の食事会か!?それが俺にとっての良いことか!
ガルムのなんではてな?という言葉は、自分の世界に入ったことで綺麗に聞き流す。本人が喜んでいるから良いんだよ!
これから始まる食事会の気配に気分が上昇する。
「リュゼ?なんだか機嫌が良さそうっすね?」
ジェイドが俺の様子に気付いて不思議そうに首を傾ける。ジェイドはこの後の食事会について知っていないのか、それともジェイドにとってはそれほどの事でもないのか。食事会が楽しみではないなんて非常にもったいない。
「そこでだ、リュゼ。ロンさんがギルマスになったからには、何をするか分かっているだろう?」
ガルムがニヤリと白い歯を見せて、人によっては凶悪犯にしか見えない顔で笑う。そんなガルムの顔には一切触れないという優しさを見せて、俺は当然と自信満々に鷹揚に頷く。
ガルム以外の「大地の剣」のメンバーや、ズィーリオスたちもにこやかな笑みを浮かべていた。アバドンだけが、不思議そうな顔で回りを眺めていた。可哀そうに。アバドンだけが食事会のことを知らされていないようだ。人の世界でのお祝いする時の鉄板を知らないのも無理はないか。
あ、そうだ。主役はロンなのに、何で皆俺を見ているんだ?
「リュゼ、君、君を、レッドリスト、から、除外し、ました。迷惑を、かけ、ちゃって、ごめん、ね?」
「ん?」
周囲の人達の様子に違和感を感じた直後、ロンが俺に言葉を紡いだ。それは完全に予想外の発言で、何を言ったのかすぐには飲み込めない。
俺は当惑して固まり、何度も瞬きを繰り返す。そして、ロンの言葉をもう一度脳内再生して意味を咀嚼する。そして、解を導き出す。
「それって、冒険者として復帰ってこと?」
「そうだ!良かったな!」
ガルムが俺の頭をガシガシと掻き混ぜるように撫でる。うざったいその腕から逃れるために、ガルムの腕を叩く。すると文句を言いながらも笑いながら手を引いた。
「実際には、レッドリスト、入りする、程の事を、していない、ので、当然、リストから、外される、ことに、なります。ですので、以前と、同じように、Bランク、冒険者、として、扱います」
冒険者として再び活動しても良いらしい。もう、街に忍び込むことも、周囲の人の目を気にする必要もないのだ。本当に冤罪が解けたという実感が湧かない。この場所が入ることの出来ないと思っていたギルドだとしても、実感出来なかった。
「おめでとうリュゼ!これでダンジョンも入れる様になったな!」
ガルムの祝いの言葉に続いて、他の「大地の剣」からもおめでとうと言葉を貰う。ズィーリオスはこの場ではもふもふ状態のため、念話で祝ってくれた。ユヴェーレンは何も言わずにただ笑いながら俺の頭を撫でるだけ。アバドンはよく分かっていないが、俺にとって良いことが起きたことだけは理解しているようで、詳細をユヴェーレンに尋ねていた。ユヴェーレンには完全にスルーされていたが。
お金を稼げる手段を得たのは素直に嬉しい。この状況を作るために、今回の件に協力してくれた「大地の剣」に改めて向き直る。俺の様子がいつもとは違うことに気付いたアネットが不思議そうに首を傾げる。部屋の中が静まり返る。
「今回は、俺のために尽力してくれて本当にありがとう」
ただ短くガルム達に向かって礼をする。そして、頭を上げるとガルム達の視線が一身に突き刺さっており、気恥ずかしさのあまり顔を背ける。
一瞬の沈黙の後、ガルムたちから不穏な気配を感じ取った。その次の瞬間、朗らかな表情で揶揄い出した「大地の剣」に揉みくちゃにされた。
「リュゼ君、大丈夫?」
暫くして落ち着きを取り戻してきた頃、ロンが声を掛ける。「大地の剣」、特にガルムとアネットによって揉みくちゃにされた俺は、へとへとで床に寝そべるズィーリオスの上に乗っかっていた。ロンの声に気力のない声で返答する。
「えーっと、そろそろ、良いかな?」
その一声で、“良いこと”を思い出して、顔だけロンに向けた。やっと訪れたこの瞬間に、期待を一心に乗せてロンの次に続く言葉を待つ。ロンの表情がどこか困惑気味だ。そんなに仲の良い間柄ではない俺が、これほどお祝いしようといていることに戸惑っているのだろう。細かいことは気にしない!さあ、早く食べに行こうじゃないか!
「大地の剣、には、既に話、をして、いること、だけど、リュゼ君、には、彼等と、共に、ギルド、からの、指名、依頼に、行って来て、ほしい」
ロンの予想外の言葉に、俺は再び思考が停止した。
部屋に到着してすぐに再び扉が開き、男の人が入って来た。この独特の喋り方、聞き覚えがある。
「連れて来たぞ!」
ガルムがその男に対して声を掛けたので、男の方に顔を向ける。不健康そうな顔色に、目元に隈がある人物。確かこの人は・・・。
「サブマス?」
「おお!?リュゼが覚えていただと!?」
ガルムが愕然と声を張り上げて俺をガン見する。これほど特徴のある人は覚えているっての。俺をなんだと思っているんだ!!
「俺をなんだと思っているんだ!覚えてるから!!」
「じゃあ、名前は?」
「・・・・」
ガルムに言い返した俺に、アネットが疑心を露わに尋ねて来たので、思わず口を閉じて視線を逸らす。サブマスはサブマスだろう。・・・てか、名前言ってたっけ?唸りながら記憶の底を辿るも、全く欠片も見当たらない。俺は言われてすらないな。
「サブマス、という、こと、だけでも、覚えていて、くれたのは、嬉し、いです」
「ロンさんは優しいな。リュゼ、彼はロンという名前だ。そして・・・」
ガルムがサブマスの紹介をしてくれた。ロンという名前らしい。やっぱり聞き覚えはない。・・・ズィーリオスから呆れた視線を向けられているが、絶対に聞き覚えはないのだ。
「今はサブマスではない」
「え?」
名前の事などどうでも良くなった。今はサブマスではないと言うことは、もしや降格してしまったのだろうか。今回は、彼の上司のギルマスが黒幕の1人として関わっていたことだし。連帯責任と言うことか。なんと傍迷惑な元上司だ。
「君が、思っている、事では、ないよ」
サブマス・・・じゃなかった、元サブマスが温和な表情で微笑む。
「今回の事件のせいで、王都のギルマスの席は空になっただろう?そのため、次席の彼が繰り上げでギルドマスターになることになったんだ。ギルドマスターになるためには、一定数の他の支所のギルマスの推薦が必要なんだが、丁度昨日、その必要な推薦の数が揃ってギルドマスターになったんだ。だからこれからはサブマスではなく、ギルマスということを覚えておけよ?」
ガルムがご丁寧にも説明してくれた。ギルマスはもしもの時に冒険者たちを率いて戦いに出なくてはならない。ネーデのギルマスのように。それに、冒険者という荒くれ者どもを纏めるには、彼等を納得させるだけの実力が必要になる。そのため、人格や実力を考慮した適切な人選が大事になるのだ。今回の捕まった元ギルマスのような人物を量産しないために。だが当然、確実ではないため今回のような事も起き得る。推薦という形式を使うことで、その可能性を極力抑えているのだ。
「就任おめでとう?」
「ありがとう」
俺にとっての良いこととは、ギルマスがまともな人になったよ!良かったね!っていうことなのだろうか。それで、皆で就任のお祝いをしよう・・・と・・!?まさか、これからお祝いと言う名の食事会か!?それが俺にとっての良いことか!
ガルムのなんではてな?という言葉は、自分の世界に入ったことで綺麗に聞き流す。本人が喜んでいるから良いんだよ!
これから始まる食事会の気配に気分が上昇する。
「リュゼ?なんだか機嫌が良さそうっすね?」
ジェイドが俺の様子に気付いて不思議そうに首を傾ける。ジェイドはこの後の食事会について知っていないのか、それともジェイドにとってはそれほどの事でもないのか。食事会が楽しみではないなんて非常にもったいない。
「そこでだ、リュゼ。ロンさんがギルマスになったからには、何をするか分かっているだろう?」
ガルムがニヤリと白い歯を見せて、人によっては凶悪犯にしか見えない顔で笑う。そんなガルムの顔には一切触れないという優しさを見せて、俺は当然と自信満々に鷹揚に頷く。
ガルム以外の「大地の剣」のメンバーや、ズィーリオスたちもにこやかな笑みを浮かべていた。アバドンだけが、不思議そうな顔で回りを眺めていた。可哀そうに。アバドンだけが食事会のことを知らされていないようだ。人の世界でのお祝いする時の鉄板を知らないのも無理はないか。
あ、そうだ。主役はロンなのに、何で皆俺を見ているんだ?
「リュゼ、君、君を、レッドリスト、から、除外し、ました。迷惑を、かけ、ちゃって、ごめん、ね?」
「ん?」
周囲の人達の様子に違和感を感じた直後、ロンが俺に言葉を紡いだ。それは完全に予想外の発言で、何を言ったのかすぐには飲み込めない。
俺は当惑して固まり、何度も瞬きを繰り返す。そして、ロンの言葉をもう一度脳内再生して意味を咀嚼する。そして、解を導き出す。
「それって、冒険者として復帰ってこと?」
「そうだ!良かったな!」
ガルムが俺の頭をガシガシと掻き混ぜるように撫でる。うざったいその腕から逃れるために、ガルムの腕を叩く。すると文句を言いながらも笑いながら手を引いた。
「実際には、レッドリスト、入りする、程の事を、していない、ので、当然、リストから、外される、ことに、なります。ですので、以前と、同じように、Bランク、冒険者、として、扱います」
冒険者として再び活動しても良いらしい。もう、街に忍び込むことも、周囲の人の目を気にする必要もないのだ。本当に冤罪が解けたという実感が湧かない。この場所が入ることの出来ないと思っていたギルドだとしても、実感出来なかった。
「おめでとうリュゼ!これでダンジョンも入れる様になったな!」
ガルムの祝いの言葉に続いて、他の「大地の剣」からもおめでとうと言葉を貰う。ズィーリオスはこの場ではもふもふ状態のため、念話で祝ってくれた。ユヴェーレンは何も言わずにただ笑いながら俺の頭を撫でるだけ。アバドンはよく分かっていないが、俺にとって良いことが起きたことだけは理解しているようで、詳細をユヴェーレンに尋ねていた。ユヴェーレンには完全にスルーされていたが。
お金を稼げる手段を得たのは素直に嬉しい。この状況を作るために、今回の件に協力してくれた「大地の剣」に改めて向き直る。俺の様子がいつもとは違うことに気付いたアネットが不思議そうに首を傾げる。部屋の中が静まり返る。
「今回は、俺のために尽力してくれて本当にありがとう」
ただ短くガルム達に向かって礼をする。そして、頭を上げるとガルム達の視線が一身に突き刺さっており、気恥ずかしさのあまり顔を背ける。
一瞬の沈黙の後、ガルムたちから不穏な気配を感じ取った。その次の瞬間、朗らかな表情で揶揄い出した「大地の剣」に揉みくちゃにされた。
「リュゼ君、大丈夫?」
暫くして落ち着きを取り戻してきた頃、ロンが声を掛ける。「大地の剣」、特にガルムとアネットによって揉みくちゃにされた俺は、へとへとで床に寝そべるズィーリオスの上に乗っかっていた。ロンの声に気力のない声で返答する。
「えーっと、そろそろ、良いかな?」
その一声で、“良いこと”を思い出して、顔だけロンに向けた。やっと訪れたこの瞬間に、期待を一心に乗せてロンの次に続く言葉を待つ。ロンの表情がどこか困惑気味だ。そんなに仲の良い間柄ではない俺が、これほどお祝いしようといていることに戸惑っているのだろう。細かいことは気にしない!さあ、早く食べに行こうじゃないか!
「大地の剣、には、既に話、をして、いること、だけど、リュゼ君、には、彼等と、共に、ギルド、からの、指名、依頼に、行って来て、ほしい」
ロンの予想外の言葉に、俺は再び思考が停止した。
23
お気に入りに追加
1,854
あなたにおすすめの小説

お願いだから俺に構わないで下さい
大味貞世氏
ファンタジー
高校2年の9月。
17歳の誕生日に甲殻類アレルギーショックで死去してしまった燻木智哉。
高校1年から始まったハブりイジメが原因で自室に引き籠もるようになっていた彼は。
本来の明るい楽観的な性格を失い、自棄から自滅願望が芽生え。
折角貰った転生のチャンスを不意に捨て去り、転生ではなく自滅を望んだ。
それは出来ないと天使は言い、人間以外の道を示した。
これは転生後の彼の魂が辿る再生の物語。
有り触れた異世界で迎えた新たな第一歩。その姿は一匹の…

幼女と執事が異世界で
天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
オレの人生はまだ始まったばかりだ!
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。
転生少女、運の良さだけで生き抜きます!
足助右禄
ファンタジー
【9月10日を持ちまして完結致しました。特別編執筆中です】
ある日、災害に巻き込まれて命を落とした少女ミナは異世界の女神に出会い、転生をさせてもらう事になった。
女神はミナの体を創造して問う。
「要望はありますか?」
ミナは「運だけ良くしてほしい」と望んだ。
迂闊で残念な少女ミナが剣と魔法のファンタジー世界で様々な人に出会い、成長していく物語。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…

チートな親から生まれたのは「規格外」でした
真那月 凜
ファンタジー
転生者でチートな母と、王族として生まれた過去を神によって抹消された父を持つシア。幼い頃よりこの世界では聞かない力を操り、わずか数年とはいえ前世の記憶にも助けられながら、周りのいう「規格外」の道を突き進む。そんなシアが双子の弟妹ルークとシャノンと共に冒険の旅に出て…
これは【ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました】の主人公の子供達が少し大きくなってからのお話ですが、前作を読んでいなくても楽しめる作品にしているつもりです…
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
時々さかのぼって部分修正することがあります
誤字脱字の報告大歓迎です(かなり多いかと…)
感想としての掲載が不要の場合はその旨記載いただけると助かります

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる