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悪化する状況
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リュゼが脱獄するより少し前。
アイゼン、シゼルス、ズィーリオス、アバドンを筆頭に、少数の騎士を連れてカストレア邸からチェロス侯爵邸へと一行は向かった。不気味なほどに邪魔も入らずスムーズに辿り着いた彼らは、チェロス侯爵邸に突入し、地下に監禁されていた目的の獣人の騎士の母親を見つけた。シゼルスの想定通り、チェロス侯爵は知らないと無実を叫びながら抵抗していた。けれど、彼の地下から人質が出て来たのは事実である。チェロス侯爵邸に宰相宅から移されたという証拠がない。宰相が犯人だと示す証拠は何も出て来なかった。
チェロス侯爵は宰相に利用されただけ。第三王子の王位継承権を破棄させはしたが、それは結局のところ第三王子が最終的に判断を下した結果であり、チェロス侯爵自身が犯罪を犯したことはない。だが、自宅地下から監禁された人物が出てきてしまったことで、現場証拠となってしまったのだ。否定出来る証拠がないと、無実を証明することは出来ない。
拘束したチェロス侯爵を傍目に、ズィーリオス達は一か所に集まって話し合う。
「チェロス侯爵は押さえた。これで宰相が、侯爵を利用して何かを仕出かすことは出来ない。さて、ここの後処理は騎士たちに任せて、私たちは急いで王城へ向かおう」
皆がアイゼンの言葉に頷いた後、アイゼンとシゼルスは馬に乗った。そして、駆けだした馬に並走する形でズィーリオスとアバドンが付いてくる。貴族の邸宅が立ち並ぶこの区画一帯から、王城までは直ぐの距離だ。チェロス侯爵邸に着くまでの移動中に、話し合いによって決めた各々の役割を果たそうと奮闘していた。
時間が足りない。
ズィーリオスの言う、料理のまずさにキレたリュゼが王国を滅ぼすということが、アイゼンとシゼルスには想像出来なかった。けれど、ズィーリオスが言うのならば、リュゼが王国を滅ぼすことも可能だろうと一時的に自分を納得させていた。可能性として考えられるのは、国の上層部を押さえること。特に、王を。
そんなことをしてしまえば、本当に大罪人になってしまう。国のためにも、リュゼのためにも、すぐに行動を起こさなければならなかった。
タイムリミットは、リュゼのいる監獄に配食が行われる昼頃。精確な時間は不明だが、正午がレッドラインであろう。残された時間は少ない。
王城の門に辿り着き、アイゼンが自身の権限をフル活用して、全員をすぐに中へ入れる。ここからは、アイゼン以外は徒歩で移動しなければならなかった。
だが、それも全て彼らの想定内。当然、流れる様に次の行動も決まっていた。
アイゼンが単騎、王の許へと向かう。残りはアイゼンとは違う方向へ進むことになっている。シゼルスはアバドンに背負われて、騎士団の演習場や寄宿舎が広がるエリアへと向かう。
次の目標は獣人の青年騎士、アーランドの保護。彼を保護して、すぐにアイゼンの待つ王城内部の王の許へ向かうのだ。宰相の罪を王の御前で明かし、リュゼを釈放する。いや、釈放に至らなくても、せめて食事事情の改善は行ってもらわなければ。バルネリア家が提示した証拠品があるため、現状での釈放は不可能な可能性が高い。一先ず、目の前に迫っている危機を乗り越えてから、次の段階に移行する。
アイゼンとシゼルスはそのように決めていた。カストレア邸にいる時に見た太陽の上り具合から考えて、猶予は2、3時間といったところだった。そのため、バルネリア家にまで時間を割く暇がなかった。部下たちを使って動かしていても、だ。
王城内を熟知しているシゼルスの案内によって、ズィーリオス達は騎士たちの演習場付近に辿り付く。演習場から城門に至る道を歩いていた2人組の騎士の姿を見つけ、シゼルスがアバドンの背から降ろされる。そしてシゼルスが騎士たちに走り寄りながら声を掛けた。
「私はシゼルス・バルネリアだ。アーランドという獣人の騎士が何処にいるか知らないか?」
有無を言わせぬ口調でシゼルスが問う。自分よりも背の高い騎士に対して、堂々と言い放った。変な子供が近づいてきたと揶揄おうとしていた騎士たちは、シゼルスが名乗ったことで顔色を変えた。何処か緊張した面持ちでシゼルスの返答に否を返す。
「そうか。では」
短く挨拶をしたシゼルスが走り出したのを見て、ズィーリオスとアバドンも後を追いかけて走り出す。その後も何度かすれ違う騎士に声を掛けるが、誰もアーランドの行方を知る者がいない。それこそ不自然なほどに。
「おかしい。事前情報では、今日、彼は非番ではなかった。なのに誰も見てないだと?」
走りながらシゼルスが呟く。尋ねられた騎士たちも、シゼルスに尋ねられて、そういえばと言いたげに不審そうに首を傾げていた。
「おい!止まれ!」
突然、アバドンが静止の声を掛けた。
「あっちには何があるんだ?血の気配がする」
演習場から王城の端、城壁に向かう方向を指差してアバドンが尋ねる。余計な時間を使うなとイラつきかけたシゼルスだったが、その後に続いたアバドンの言葉に、険しい顔をアバドンの指し示す先に向ける。そこは王城の端に位置する木々が生い茂った場所であった。
ここで寄り道をするわけにはいかない。けれど、どこか奇異な状況にあるせいか、やけにその木々の先が気になり、胸騒ぎを覚える。
「一度、サッと行って確認だけして来よう」
シゼルスの言葉にズィーリオス達は頷き、方向を変える。騎士たちがいる演習場から離れ、滅多に人が来ることのない場所へと足を向けた。
「誰か倒れているな・・・」
アバドンが人らしき姿を目に捉えて声を上げる。リュゼのように特殊な身体強化の方法を知らないシゼルスは、部位強化が出来ないため、肉眼ではアバドンが確認したものはまだ見えていない。けれど、その言葉で走る速度を上げた。そして、僅かに開けた場所でシゼルスが視認出来たのは、血だまりの中でピクリとも動かない騎士服を着た人の姿。犬耳の獣人がうつ伏せに倒れていた。
「まさか・・・!?」
あり得ないと言いたげに、首を横に振りながらシゼルスが倒れた人物の側に膝を付く。そして、うつ伏せだった体を仰向けにした。その人物は、探していたアーランド本人であった。
だが、まだ体に温もりが残っていた。死んでそれほど時間は経っていない。けれど、周辺に人の気配はなかった。到着が僅かに遅く、犯人は逃げ切った後である。
「クソッ!」
シゼルスが悪態を吐きながら地面を叩く。状況から考えて、宰相の仕業であることは間違いない。
「なんか落ちていたが、これは何だ?」
すると、周囲の様子を探っていたズィーリオスが、何かを手に持ってシゼルスに近づいてくる。手渡されたそれを見たシゼルスがポツリと呟く。
「裏ギルド・・・。彼を殺したのは裏ギルドの手の者だ。これは奴らが良く使う香だ」
ズィーリオスが見つけて来たのは、お香の一種であった。人払いの効果を持つお香であり、一種の催眠に近い。この香りを吸い込んだ者は、無意識に香がする範囲を離れていく。新緑の香りがするので、部屋の中であれば気付くこともあるが、このような森の中ではほぼ気付かない。価格もお手頃であり、裏で活動する者たちにとっては身近なアイテムであった。
「遅かったか・・・」
シゼルスがアーランドの遺体を見つめる。
ズガァアーーーン!
その時、何かが破壊される音が響いた。場所は近い。シゼルス達は顔を見合わせ、ズィーリオスが簡易的な棺桶を土魔法を使って作り、その中にアーランドの遺体を一先ず保管した。そして、音がした方に向かって走る。木々を抜け、騎士団の建物の一つに辿り着いた。
そこには、内側から爆破されたように大きな穴が壁に開いた建物があった。外側には大量の瓦礫が出来ていた。そして、その周辺には多くの騎士たちが集まっており、騒々しく走り回っていた。
その様子を離れたところから立ち止まって見つめる。騎士たちを纏め、指揮を執っている騎士の言葉を聞かずとも、ズィーリオスは確信してしまった。
「あ、ヤバい。終わった」
リュゼが動き出してしまったと。
アイゼン、シゼルス、ズィーリオス、アバドンを筆頭に、少数の騎士を連れてカストレア邸からチェロス侯爵邸へと一行は向かった。不気味なほどに邪魔も入らずスムーズに辿り着いた彼らは、チェロス侯爵邸に突入し、地下に監禁されていた目的の獣人の騎士の母親を見つけた。シゼルスの想定通り、チェロス侯爵は知らないと無実を叫びながら抵抗していた。けれど、彼の地下から人質が出て来たのは事実である。チェロス侯爵邸に宰相宅から移されたという証拠がない。宰相が犯人だと示す証拠は何も出て来なかった。
チェロス侯爵は宰相に利用されただけ。第三王子の王位継承権を破棄させはしたが、それは結局のところ第三王子が最終的に判断を下した結果であり、チェロス侯爵自身が犯罪を犯したことはない。だが、自宅地下から監禁された人物が出てきてしまったことで、現場証拠となってしまったのだ。否定出来る証拠がないと、無実を証明することは出来ない。
拘束したチェロス侯爵を傍目に、ズィーリオス達は一か所に集まって話し合う。
「チェロス侯爵は押さえた。これで宰相が、侯爵を利用して何かを仕出かすことは出来ない。さて、ここの後処理は騎士たちに任せて、私たちは急いで王城へ向かおう」
皆がアイゼンの言葉に頷いた後、アイゼンとシゼルスは馬に乗った。そして、駆けだした馬に並走する形でズィーリオスとアバドンが付いてくる。貴族の邸宅が立ち並ぶこの区画一帯から、王城までは直ぐの距離だ。チェロス侯爵邸に着くまでの移動中に、話し合いによって決めた各々の役割を果たそうと奮闘していた。
時間が足りない。
ズィーリオスの言う、料理のまずさにキレたリュゼが王国を滅ぼすということが、アイゼンとシゼルスには想像出来なかった。けれど、ズィーリオスが言うのならば、リュゼが王国を滅ぼすことも可能だろうと一時的に自分を納得させていた。可能性として考えられるのは、国の上層部を押さえること。特に、王を。
そんなことをしてしまえば、本当に大罪人になってしまう。国のためにも、リュゼのためにも、すぐに行動を起こさなければならなかった。
タイムリミットは、リュゼのいる監獄に配食が行われる昼頃。精確な時間は不明だが、正午がレッドラインであろう。残された時間は少ない。
王城の門に辿り着き、アイゼンが自身の権限をフル活用して、全員をすぐに中へ入れる。ここからは、アイゼン以外は徒歩で移動しなければならなかった。
だが、それも全て彼らの想定内。当然、流れる様に次の行動も決まっていた。
アイゼンが単騎、王の許へと向かう。残りはアイゼンとは違う方向へ進むことになっている。シゼルスはアバドンに背負われて、騎士団の演習場や寄宿舎が広がるエリアへと向かう。
次の目標は獣人の青年騎士、アーランドの保護。彼を保護して、すぐにアイゼンの待つ王城内部の王の許へ向かうのだ。宰相の罪を王の御前で明かし、リュゼを釈放する。いや、釈放に至らなくても、せめて食事事情の改善は行ってもらわなければ。バルネリア家が提示した証拠品があるため、現状での釈放は不可能な可能性が高い。一先ず、目の前に迫っている危機を乗り越えてから、次の段階に移行する。
アイゼンとシゼルスはそのように決めていた。カストレア邸にいる時に見た太陽の上り具合から考えて、猶予は2、3時間といったところだった。そのため、バルネリア家にまで時間を割く暇がなかった。部下たちを使って動かしていても、だ。
王城内を熟知しているシゼルスの案内によって、ズィーリオス達は騎士たちの演習場付近に辿り付く。演習場から城門に至る道を歩いていた2人組の騎士の姿を見つけ、シゼルスがアバドンの背から降ろされる。そしてシゼルスが騎士たちに走り寄りながら声を掛けた。
「私はシゼルス・バルネリアだ。アーランドという獣人の騎士が何処にいるか知らないか?」
有無を言わせぬ口調でシゼルスが問う。自分よりも背の高い騎士に対して、堂々と言い放った。変な子供が近づいてきたと揶揄おうとしていた騎士たちは、シゼルスが名乗ったことで顔色を変えた。何処か緊張した面持ちでシゼルスの返答に否を返す。
「そうか。では」
短く挨拶をしたシゼルスが走り出したのを見て、ズィーリオスとアバドンも後を追いかけて走り出す。その後も何度かすれ違う騎士に声を掛けるが、誰もアーランドの行方を知る者がいない。それこそ不自然なほどに。
「おかしい。事前情報では、今日、彼は非番ではなかった。なのに誰も見てないだと?」
走りながらシゼルスが呟く。尋ねられた騎士たちも、シゼルスに尋ねられて、そういえばと言いたげに不審そうに首を傾げていた。
「おい!止まれ!」
突然、アバドンが静止の声を掛けた。
「あっちには何があるんだ?血の気配がする」
演習場から王城の端、城壁に向かう方向を指差してアバドンが尋ねる。余計な時間を使うなとイラつきかけたシゼルスだったが、その後に続いたアバドンの言葉に、険しい顔をアバドンの指し示す先に向ける。そこは王城の端に位置する木々が生い茂った場所であった。
ここで寄り道をするわけにはいかない。けれど、どこか奇異な状況にあるせいか、やけにその木々の先が気になり、胸騒ぎを覚える。
「一度、サッと行って確認だけして来よう」
シゼルスの言葉にズィーリオス達は頷き、方向を変える。騎士たちがいる演習場から離れ、滅多に人が来ることのない場所へと足を向けた。
「誰か倒れているな・・・」
アバドンが人らしき姿を目に捉えて声を上げる。リュゼのように特殊な身体強化の方法を知らないシゼルスは、部位強化が出来ないため、肉眼ではアバドンが確認したものはまだ見えていない。けれど、その言葉で走る速度を上げた。そして、僅かに開けた場所でシゼルスが視認出来たのは、血だまりの中でピクリとも動かない騎士服を着た人の姿。犬耳の獣人がうつ伏せに倒れていた。
「まさか・・・!?」
あり得ないと言いたげに、首を横に振りながらシゼルスが倒れた人物の側に膝を付く。そして、うつ伏せだった体を仰向けにした。その人物は、探していたアーランド本人であった。
だが、まだ体に温もりが残っていた。死んでそれほど時間は経っていない。けれど、周辺に人の気配はなかった。到着が僅かに遅く、犯人は逃げ切った後である。
「クソッ!」
シゼルスが悪態を吐きながら地面を叩く。状況から考えて、宰相の仕業であることは間違いない。
「なんか落ちていたが、これは何だ?」
すると、周囲の様子を探っていたズィーリオスが、何かを手に持ってシゼルスに近づいてくる。手渡されたそれを見たシゼルスがポツリと呟く。
「裏ギルド・・・。彼を殺したのは裏ギルドの手の者だ。これは奴らが良く使う香だ」
ズィーリオスが見つけて来たのは、お香の一種であった。人払いの効果を持つお香であり、一種の催眠に近い。この香りを吸い込んだ者は、無意識に香がする範囲を離れていく。新緑の香りがするので、部屋の中であれば気付くこともあるが、このような森の中ではほぼ気付かない。価格もお手頃であり、裏で活動する者たちにとっては身近なアイテムであった。
「遅かったか・・・」
シゼルスがアーランドの遺体を見つめる。
ズガァアーーーン!
その時、何かが破壊される音が響いた。場所は近い。シゼルス達は顔を見合わせ、ズィーリオスが簡易的な棺桶を土魔法を使って作り、その中にアーランドの遺体を一先ず保管した。そして、音がした方に向かって走る。木々を抜け、騎士団の建物の一つに辿り着いた。
そこには、内側から爆破されたように大きな穴が壁に開いた建物があった。外側には大量の瓦礫が出来ていた。そして、その周辺には多くの騎士たちが集まっており、騒々しく走り回っていた。
その様子を離れたところから立ち止まって見つめる。騎士たちを纏め、指揮を執っている騎士の言葉を聞かずとも、ズィーリオスは確信してしまった。
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