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森の異変
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英雄の森外周部に足を踏み入れる。人目はないためフードを外し、もふもふのズィーリオスに乗って揺られる。懐かしい時間が過ぎていた。飛んで行っては到着が早すぎるため、ゆっくりと歩いている。飛ぶとしても悪魔は自力で飛べるらしいので、ズィーリオスに乗れるかどうかは気にしなくていい。だからいつも通り、ズィーリオスの背で寝そべっていても問題ないわけだ。
「暇だーー」
悪魔がダルそうに呟くが、残念ながらまだ外周部では魔物はあまり出てこない。暇つぶしはもう少し先へ進まないとやって来ないだろう。
飛ぶことを前提とした移動速度を考えれば、もっとダガリスのところでゆっくりしていっても良かった。しかし、長く滞在し過ぎたのと、周りを気にせず悪魔の話が出来る時間が必要だった。屋敷内では誰がどこで聞いているかも分からない。盗み聞きをするような人はいないだろうが、ズィーリオスに盗聴防止に結界を張ってもらうことも出来た。けれど、万が一悪魔が暴れ出してはあの場は危険すぎる。
暴れたとしても周囲に迷惑の掛からない場所。それが、多くの人が寄り付かない森の中だ。
そう言うものの、今日に至るまで、悪魔が暴走しかけるといようなことは起きていない。悪魔が一緒にいるとは思えない程に平穏だった。それこそ、召喚された直前の悪魔とは別の悪魔ではと錯覚しかける程に。
ユヴェーレンのように他の人にはほとんど興味はないようだが、悪魔が暮らしているあちら側、通称魔界と比べ、もの珍しい物が多いようで、そういった見慣れないものへの興味はあるらしい。その辺りはユヴェーレンと違う。
顔を横に向けて、隣を歩いている悪魔を見る。するとすぐに俺に目を合わせて、僅かに瞳を輝かせる。
「なあ、暇だから契約でも結ぼうぜ?」
だからなんで、ジャンケンしようみたいなノリで契約を結ぼうとするのか。視線を外すことで意思を表明する。ユヴェーレンが足元の草木の影を操り、悪魔の足を引っかけようとするが、軽やかな足取りで回避する。身体能力は体を得た状態でも問題なく良いらしい。肉体は悪魔の存在を留めておくためだけの役割なので、動きに支障は一切出ないらしいのだ。
ユヴェーレンが不服そうに影で悪魔にちょっかいを掛け出すが、悪魔は涼しい顔で物ともしない。ユヴェーレンに至っては、俺と契約してからは魔力の消耗の調整に制限がなくなったことで、簡単に精霊魔法を使うようになっていた。俺から魔力を補充出来るとは言え、遠慮が全くないのだけが。まあ、俺の魔力もすぐに回復してしまうから良いんだけどさ?
暫く進むと森の内心部に続く崖が現れた。ハーデル王国側の崖よりは低い。大体5メートルぐらいだ。崖の前で一時停止し、時間帯も丁度良いことも相まって昼食を取ることになった。ダガリスの屋敷の料理人から貰った弁当をマジックバッグから取り出して食べる。ズィーリオスは海の魔物の肉を焼いたものだ。ベイスの滞在中の間のズィーリオスは、海に潜って食事を確保していた。魔力が含まれた食事でないといけないのは、ズィーリオスの一番の弱点かもしれないな。
そして食事を終えた後、森の内心部へと飛び降りた。
内心部に到着して、20分も歩かないうちに魔物に遭遇した。さすが魔物が跋扈する内心部。外周部とは比較にならないほど、あちらこちらに魔物の気配がする。
しかし内心部と言えども、まだここは外周付近。それほど強い魔物は現れず、暇つぶし相手が出てきて喜んでいる悪魔が殴り、一撃で沈めていく。歩みが止まることはない。だが、倒していく数が10、20を超えてきた辺りで悪魔は飽きてきたようだ。
「弱っちぃーのばっかでつまんねえー!」
血塗れの腕を振るい、敵に視線を向けることすらなく屠っていく。先ほどからずっとオークばっかりを相手にしていたから、飽きるのも無理はないが、それにしても異常なぐらいにオークしか見ないな。ここがオークの縄張りだとしても、他の魔物がいないことはあり得ない。伊達に3年もの間この森で暮らしていない。ズィーリオスと一緒に内心部全域を使って鬼ごっこをしたこともあったのだ。俺はあまり西側には行かなかったが、それでも異常だということぐらいは分かる。
「ズィー、変じゃないか?」
『やっぱりそう思うよな』
ズィーリオスも俺と同じ違和感を感じ取っていたようだ。
「ん?何がだ?」
何も知らない悪魔にも俺たちが感じている違和感を伝える。するとそれを聞いていたユヴェーレンが反応する。
『元々こういう森ではないのね?』
「ああ。色んな種類の魔物が跋扈する場所だ。これほどオークしか見ないなんてことはなかった」
ユヴェーレンは少し考える素振りをした後、暫く集中するように目を閉じる。そして目を開けて眉を顰める。
『この森にいる精霊に聞いてみたのだけどぉ、ここ1,2週間でオークを沢山見る様になったらしいわねぇ。そのオークたちが他の魔物を喰らい尽くしてぇ、ほとんどがこの辺りを逃げたらしいわぁ』
『なるほどな』
ユヴェーレンの説明にこくこくと頷き、ズィーリオスも納得する。悪魔だけ嫌そうに顔を歪めて納得していた。
「てぇーことは、オークどもが巣を作っているってことだな。チッ。俺様の相手を減らしやがって」
・・・・悪魔は戦う相手を減らされたのが気に食わなかったようだ。オークが巣を作って繁殖しているってことに関してではないんだな。
『この森の状態だと大きな巣に発展していてもおかしくない。殲滅しておいた方が良さそうだな』
ズィーリオスのセリフに悪魔がニヤリと笑みを浮かべる。嗜虐性に満ちたその顔はまさしく悪魔。戦いは悪魔にとっては娯楽に等しいのだろう。
『わざわざそんなことをする必要があるぅ?壁に囲まれているのだから別に気にしないで良いんじゃなぁい?』
しかし、ユヴェーレンがめんどくさいと言うように反対する。俺もユヴェーレンの意見に賛成だ。めんどくさい。
『巣がどこにあるかは分からないが、ベイスの町から近すぎる。出発前にダガリスから聞いたが、内心部と外周部とを繋ぐ階段があるらしいんだ。その階段はもっとここより南側の方だから大丈夫かも知らないが、もしオークたちがその階段を見つけて登ってしまえば、そこから人里まで押し寄せる可能性がある。今のうちに潰しておこう。俺たちにはまだ時間があることだしな』
なるほど、階段があったのか。俺は聞いてないぞ。知ってたとしても階段があるところまで移動して降りることはなかっただろうけど。
「なら、そうするか」
「良いねえ!」
俺がズィーリオスの案に納得したことで、ユヴェーレンも納得し、オーク討伐を行うことになった。今夜の夕食はトンテキで決定だな。悪魔が一番喜んでいるから、殲滅は悪魔にやらせようかな?面倒だし。
「なあ、悪魔。お前が1人で全部殺るか?」
俺の提案に悪魔が破顔する。
「良いのか!?」
「勿論だ」
「いよっしゃあ!」
滅茶苦茶嬉しそうだな。悪魔は戦えて、俺は楽出来る。お互いにウィンウィンだな!
「あっ!なら、ここで俺が良いとこ見せれば契約してくれるか!?」
「た、多分な?」
「見とけよ!ユヴェーレンよりも役に立つ所を見せてやる!」
『へぇ?』
勢いのまま近寄ってきた悪魔から仰け反る。ズィーリオスの背から落ちそうになったがそこは流石のズィーリオス。落ちないようにバランスを取ってくれた。そして悪魔の発言にユヴェーレンがピクリと反応する。戦うことで頭がいっぱいの悪魔は、ユヴェーレンから流れ出る不穏な気配に気づいていない。だから足を取られ、盛大に地面とハグしても仕方ないよな。ドンマイ。
「暇だーー」
悪魔がダルそうに呟くが、残念ながらまだ外周部では魔物はあまり出てこない。暇つぶしはもう少し先へ進まないとやって来ないだろう。
飛ぶことを前提とした移動速度を考えれば、もっとダガリスのところでゆっくりしていっても良かった。しかし、長く滞在し過ぎたのと、周りを気にせず悪魔の話が出来る時間が必要だった。屋敷内では誰がどこで聞いているかも分からない。盗み聞きをするような人はいないだろうが、ズィーリオスに盗聴防止に結界を張ってもらうことも出来た。けれど、万が一悪魔が暴れ出してはあの場は危険すぎる。
暴れたとしても周囲に迷惑の掛からない場所。それが、多くの人が寄り付かない森の中だ。
そう言うものの、今日に至るまで、悪魔が暴走しかけるといようなことは起きていない。悪魔が一緒にいるとは思えない程に平穏だった。それこそ、召喚された直前の悪魔とは別の悪魔ではと錯覚しかける程に。
ユヴェーレンのように他の人にはほとんど興味はないようだが、悪魔が暮らしているあちら側、通称魔界と比べ、もの珍しい物が多いようで、そういった見慣れないものへの興味はあるらしい。その辺りはユヴェーレンと違う。
顔を横に向けて、隣を歩いている悪魔を見る。するとすぐに俺に目を合わせて、僅かに瞳を輝かせる。
「なあ、暇だから契約でも結ぼうぜ?」
だからなんで、ジャンケンしようみたいなノリで契約を結ぼうとするのか。視線を外すことで意思を表明する。ユヴェーレンが足元の草木の影を操り、悪魔の足を引っかけようとするが、軽やかな足取りで回避する。身体能力は体を得た状態でも問題なく良いらしい。肉体は悪魔の存在を留めておくためだけの役割なので、動きに支障は一切出ないらしいのだ。
ユヴェーレンが不服そうに影で悪魔にちょっかいを掛け出すが、悪魔は涼しい顔で物ともしない。ユヴェーレンに至っては、俺と契約してからは魔力の消耗の調整に制限がなくなったことで、簡単に精霊魔法を使うようになっていた。俺から魔力を補充出来るとは言え、遠慮が全くないのだけが。まあ、俺の魔力もすぐに回復してしまうから良いんだけどさ?
暫く進むと森の内心部に続く崖が現れた。ハーデル王国側の崖よりは低い。大体5メートルぐらいだ。崖の前で一時停止し、時間帯も丁度良いことも相まって昼食を取ることになった。ダガリスの屋敷の料理人から貰った弁当をマジックバッグから取り出して食べる。ズィーリオスは海の魔物の肉を焼いたものだ。ベイスの滞在中の間のズィーリオスは、海に潜って食事を確保していた。魔力が含まれた食事でないといけないのは、ズィーリオスの一番の弱点かもしれないな。
そして食事を終えた後、森の内心部へと飛び降りた。
内心部に到着して、20分も歩かないうちに魔物に遭遇した。さすが魔物が跋扈する内心部。外周部とは比較にならないほど、あちらこちらに魔物の気配がする。
しかし内心部と言えども、まだここは外周付近。それほど強い魔物は現れず、暇つぶし相手が出てきて喜んでいる悪魔が殴り、一撃で沈めていく。歩みが止まることはない。だが、倒していく数が10、20を超えてきた辺りで悪魔は飽きてきたようだ。
「弱っちぃーのばっかでつまんねえー!」
血塗れの腕を振るい、敵に視線を向けることすらなく屠っていく。先ほどからずっとオークばっかりを相手にしていたから、飽きるのも無理はないが、それにしても異常なぐらいにオークしか見ないな。ここがオークの縄張りだとしても、他の魔物がいないことはあり得ない。伊達に3年もの間この森で暮らしていない。ズィーリオスと一緒に内心部全域を使って鬼ごっこをしたこともあったのだ。俺はあまり西側には行かなかったが、それでも異常だということぐらいは分かる。
「ズィー、変じゃないか?」
『やっぱりそう思うよな』
ズィーリオスも俺と同じ違和感を感じ取っていたようだ。
「ん?何がだ?」
何も知らない悪魔にも俺たちが感じている違和感を伝える。するとそれを聞いていたユヴェーレンが反応する。
『元々こういう森ではないのね?』
「ああ。色んな種類の魔物が跋扈する場所だ。これほどオークしか見ないなんてことはなかった」
ユヴェーレンは少し考える素振りをした後、暫く集中するように目を閉じる。そして目を開けて眉を顰める。
『この森にいる精霊に聞いてみたのだけどぉ、ここ1,2週間でオークを沢山見る様になったらしいわねぇ。そのオークたちが他の魔物を喰らい尽くしてぇ、ほとんどがこの辺りを逃げたらしいわぁ』
『なるほどな』
ユヴェーレンの説明にこくこくと頷き、ズィーリオスも納得する。悪魔だけ嫌そうに顔を歪めて納得していた。
「てぇーことは、オークどもが巣を作っているってことだな。チッ。俺様の相手を減らしやがって」
・・・・悪魔は戦う相手を減らされたのが気に食わなかったようだ。オークが巣を作って繁殖しているってことに関してではないんだな。
『この森の状態だと大きな巣に発展していてもおかしくない。殲滅しておいた方が良さそうだな』
ズィーリオスのセリフに悪魔がニヤリと笑みを浮かべる。嗜虐性に満ちたその顔はまさしく悪魔。戦いは悪魔にとっては娯楽に等しいのだろう。
『わざわざそんなことをする必要があるぅ?壁に囲まれているのだから別に気にしないで良いんじゃなぁい?』
しかし、ユヴェーレンがめんどくさいと言うように反対する。俺もユヴェーレンの意見に賛成だ。めんどくさい。
『巣がどこにあるかは分からないが、ベイスの町から近すぎる。出発前にダガリスから聞いたが、内心部と外周部とを繋ぐ階段があるらしいんだ。その階段はもっとここより南側の方だから大丈夫かも知らないが、もしオークたちがその階段を見つけて登ってしまえば、そこから人里まで押し寄せる可能性がある。今のうちに潰しておこう。俺たちにはまだ時間があることだしな』
なるほど、階段があったのか。俺は聞いてないぞ。知ってたとしても階段があるところまで移動して降りることはなかっただろうけど。
「なら、そうするか」
「良いねえ!」
俺がズィーリオスの案に納得したことで、ユヴェーレンも納得し、オーク討伐を行うことになった。今夜の夕食はトンテキで決定だな。悪魔が一番喜んでいるから、殲滅は悪魔にやらせようかな?面倒だし。
「なあ、悪魔。お前が1人で全部殺るか?」
俺の提案に悪魔が破顔する。
「良いのか!?」
「勿論だ」
「いよっしゃあ!」
滅茶苦茶嬉しそうだな。悪魔は戦えて、俺は楽出来る。お互いにウィンウィンだな!
「あっ!なら、ここで俺が良いとこ見せれば契約してくれるか!?」
「た、多分な?」
「見とけよ!ユヴェーレンよりも役に立つ所を見せてやる!」
『へぇ?』
勢いのまま近寄ってきた悪魔から仰け反る。ズィーリオスの背から落ちそうになったがそこは流石のズィーリオス。落ちないようにバランスを取ってくれた。そして悪魔の発言にユヴェーレンがピクリと反応する。戦うことで頭がいっぱいの悪魔は、ユヴェーレンから流れ出る不穏な気配に気づいていない。だから足を取られ、盛大に地面とハグしても仕方ないよな。ドンマイ。
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