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見知った顔
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昼食のために迎えに来てくれたエリムが来るまで、ズィーリオスとユヴェーレンの口論は平行線を辿り、見かねた悪魔が仲裁に入ることで終結した。悪魔が喧嘩を仲裁するという、悪魔らしくないことをしていた。
そして、山盛りの魚介各種を好きなように好きなだけ取って食べられる、バイキング形式の昼食を済ませた。ご飯があれば丼が出来たというのに。そろそろご飯が恋しい。米探しをしないとな。
食後は、ラナンと共に通信機のデータ取りの実験に付き合わされ、気付けば夕方になっていた。今のところは、ベイスの町の中までの距離であれば連絡が可能なようだった。沿岸部から深海の国までどれぐらいの距離があるのか分からないが、想像以上に高性能だった。声は念話のように直接頭の中に聞こえ、雑音が混じることもなくクリアだった。
ラナンはふざけたところもあるが、優秀な鍛冶職人であることだけでなく、優秀な魔道具職人でもあるのは明白だった。
俺たちをベイスまで送ってくれたエリムに礼を言い、そのまま1泊2日の短い慰安旅行は幕を閉じた。
そして旅行から帰った次の日からは、これまで通りの早朝稽古を繰り返す日々となった。
今日は、以前から予定されていたダガリスたち領主が集まる会議の日だ。そのお陰でダガリスとの稽古はお休みになったが、代わりにベイスの町を出た西側の、英雄の森外周部の森の木の葉切りを命じられた。勿論、空中で舞っている木の葉を斬るのだ。審査員はズィーリオス。サボれない。
剣の風圧で吹き飛ばないように、調整して剣を振らないといけないから難しい。そして木の葉が地面に落ちるまでなので、ゆっくり過ぎてもダメで、早すぎてもダメ。まさに技術確認には打ってつけの方法だろう。
落ちる木の葉が少ない時は良い。けれど、多い時は滅茶苦茶大変だ。しかし、今までの稽古の成果が出ているのか、何とか食らいつくことは出来ている。だってもし、今回のズィーリオスの判定で合格判定が出ないと、普段の稽古の内容が明日から2倍になるのだ。早朝から領主邸周辺を100周などふざけてる!!絶対に走ってなるものか!
黙々と木の葉を斬っていく。順調だと思っていたが、余程暇だったのか突如として悪魔が、舞う木の葉の中に石を投げ込み始めたのだ。それにズィーリオスも乗っかり、石に当たると減点だと言い出した。マジで鬼畜だ!
汗を大量に掻き、集中力が限界に近い俺は、ズィーリオスからの終了の合図に歓喜して剣を納め、近くの木を背もたれにして座りこんだ。もう暫くは動きたくない。
結果は合格。
どういう判定基準だったのかは全く分からないが、ズィーリオスがオーケーを出したのだから、きっとダガリスも稽古を2倍にすることはないだろう。それが今はないよりも嬉しい!
聞こえてくるガヤを無視して目を瞑る。お願いだから今は俺を無視してくれ。喋る気力もないんだよ。そう思うも、結局寝入るほどゆっくりと休憩することは出来ず、いつの間にか反省会のようなものが開かれていた。技術は手に入っても、普段ダガリスとしか相手をしないため、もっと対人戦の経験を積む必要がある。最終的なまとめとしてそのように着地した。それは俺も感じていたことなので、次にジュリア奪還の時に出会った2人組と出会った時は、なかなかいい戦いが出来るのではないだろうか。
そして十分に休憩を取ったが、時間帯はまだ朝だ。お昼には早いが少し腹が減った。領主邸に戻り、何か軽く食べられるものを貰うことにしよう。ズィーリオスにクリーンを掛けてもらい、さっぱりとした後、領主邸へ帰ることにした。
部屋で軽食を食べた後、特にすることもないのでのんびりと過ごしていた。剣の手入れをした後に、もふもふになったズィーリオスをモフる。モフっていれば時間は直ぐに過ぎていくものだ。
コンコン。
扉がノックされる音が響いた。ほら、もう昼食の時間だと使用人が呼びに来てくれたのだろう。すぐにズィーリオスが人化してしまったが、まあ食事の時間なら仕方ない。コートを羽織り、フードを被る。おい悪魔、笑うなら思いっきり笑え。ぶん殴ってやるから!
折角の食事だというのにイライラしてしまう。ズィーリオスが扉を開けると、使用人がダガリスが呼んでいるからついて来るようにと言われた。え?昼食じゃないの?大人しく皆して部屋から出て、ぞろぞろと使用人の案内の下付いて行く。
ダガリスに呼ばれることに心辺りはない。そもそも今日のこの時間は、ダガリスは忙しくて屋敷にいないはずだ。なぜいるのだろうか。付いて行ったら分かるのだろうけど。
そして使用人がとある扉の前で立ち止まり、ノックして中の人物に入室の許可を取る。返答した声はダガリスのものだ。中にダガリスがいるのは間違いない。
開かれた扉をくぐり中に入ると、ダガリス以外に客人がいた。
「えっ?」
そこにいるはずのない、見知った懐かしい顔ぶれが揃っていた。思わず、入った途端に立ち止まる。俺を見た彼らは嬉しそうに笑った後一瞬固まり、男性2人は苦笑いを、女性2人は目を輝かせた。若干一名は俺に飛び掛かりかけて、男性に頭を鷲掴みにされて止められていた。
「・・・・なんで?ここにいるんだ?」
ズィーリオスが肩を叩いてくれたおかげで止まっていた頭が動き出す。
「久しぶりだな!リュゼ!一気に有名人になってしまって俺たちの事は忘れたか?」
おどけたように片手を上げて声を掛けてくる熊獣人の大男。そう、呼び出された先にいたのはまさかの「大地の剣」のパーティメンバーだった。
「・・・・ごめん、忘れた。どちらさま?」
「嘘はいけないぞ!俺たちの姿を見てすぐの反応から、俺たちのことを知っているだろ」
知っている。知っているが名前を思い出せないのだ。暫く会っていない、ちょっとの間だけ関わった程度の人の事を普通覚えているものか?顔は覚えていても名前は思い出せないって。
本気で名前を思い出せず、念話でズィーリオスに聞く。ズィーリオスはちゃんと覚えているようだ。呆れられたが、目的を達成しているので気にしない!
「本当に知り合いだったのか」
その時、ずっと蚊帳の外に放り投げられていたダガリスが俺たちに尋ねる。それにズィーリオスが答え、大地の剣のメンバーがこいつ誰だ?という顔をした。一応ダガリスはズィーリオスが人間だと思っていて、大地の剣のメンバーはズィーリオスが人化出来ることを知らない。面倒な事になった。
どうやら、ダガリスが大地の剣のメンバーが言う俺の関しての情報が間違っているのに、どうしても俺に会いたいと言って譲らなかったので、実際に俺を呼んで判断してもらうことにしたらいい。俺の髪の色が白いってことだけがあっていたので、もしやと思いつつも、何か恩人に何かあってはいけないとダガリスが同席しているらしい。
そしてそのダガリスだが、会議が急遽延期になったようで、この場に居合わせているらしい。なんかお疲れのようだが、俺には関係ないだろうし、まあいいや。
「なんか人が増えたっすね」
ジェイドが俺の後ろのメンバーを見て答える。人化したズィーリオスと悪魔が増えたように見えるのだろう。
「あれ?ズィーリオス君は?」
ガルムに押さえつけられた状態から抜け出したアネットが尋ねる。ああ、ついにきてしまったようだ。ガルム達に訝し気な眼差しを向けるダガリスを尻目に溜息を吐き、ズィーリオスと視線を合わせる。面倒だからもうバラしてしまった方が良いだろう。
ズィーリオスは彼らなら大丈夫と判断しているようで、それぞれの姿を教えるつもりらしい。ズィーリオスが良いなら俺はそれで構わない。
そして、もふもふズィーリオスに驚くダガリスと、人化したズィーリオスに驚く大地の剣の驚愕の声が室内に反響した。
そして、山盛りの魚介各種を好きなように好きなだけ取って食べられる、バイキング形式の昼食を済ませた。ご飯があれば丼が出来たというのに。そろそろご飯が恋しい。米探しをしないとな。
食後は、ラナンと共に通信機のデータ取りの実験に付き合わされ、気付けば夕方になっていた。今のところは、ベイスの町の中までの距離であれば連絡が可能なようだった。沿岸部から深海の国までどれぐらいの距離があるのか分からないが、想像以上に高性能だった。声は念話のように直接頭の中に聞こえ、雑音が混じることもなくクリアだった。
ラナンはふざけたところもあるが、優秀な鍛冶職人であることだけでなく、優秀な魔道具職人でもあるのは明白だった。
俺たちをベイスまで送ってくれたエリムに礼を言い、そのまま1泊2日の短い慰安旅行は幕を閉じた。
そして旅行から帰った次の日からは、これまで通りの早朝稽古を繰り返す日々となった。
今日は、以前から予定されていたダガリスたち領主が集まる会議の日だ。そのお陰でダガリスとの稽古はお休みになったが、代わりにベイスの町を出た西側の、英雄の森外周部の森の木の葉切りを命じられた。勿論、空中で舞っている木の葉を斬るのだ。審査員はズィーリオス。サボれない。
剣の風圧で吹き飛ばないように、調整して剣を振らないといけないから難しい。そして木の葉が地面に落ちるまでなので、ゆっくり過ぎてもダメで、早すぎてもダメ。まさに技術確認には打ってつけの方法だろう。
落ちる木の葉が少ない時は良い。けれど、多い時は滅茶苦茶大変だ。しかし、今までの稽古の成果が出ているのか、何とか食らいつくことは出来ている。だってもし、今回のズィーリオスの判定で合格判定が出ないと、普段の稽古の内容が明日から2倍になるのだ。早朝から領主邸周辺を100周などふざけてる!!絶対に走ってなるものか!
黙々と木の葉を斬っていく。順調だと思っていたが、余程暇だったのか突如として悪魔が、舞う木の葉の中に石を投げ込み始めたのだ。それにズィーリオスも乗っかり、石に当たると減点だと言い出した。マジで鬼畜だ!
汗を大量に掻き、集中力が限界に近い俺は、ズィーリオスからの終了の合図に歓喜して剣を納め、近くの木を背もたれにして座りこんだ。もう暫くは動きたくない。
結果は合格。
どういう判定基準だったのかは全く分からないが、ズィーリオスがオーケーを出したのだから、きっとダガリスも稽古を2倍にすることはないだろう。それが今はないよりも嬉しい!
聞こえてくるガヤを無視して目を瞑る。お願いだから今は俺を無視してくれ。喋る気力もないんだよ。そう思うも、結局寝入るほどゆっくりと休憩することは出来ず、いつの間にか反省会のようなものが開かれていた。技術は手に入っても、普段ダガリスとしか相手をしないため、もっと対人戦の経験を積む必要がある。最終的なまとめとしてそのように着地した。それは俺も感じていたことなので、次にジュリア奪還の時に出会った2人組と出会った時は、なかなかいい戦いが出来るのではないだろうか。
そして十分に休憩を取ったが、時間帯はまだ朝だ。お昼には早いが少し腹が減った。領主邸に戻り、何か軽く食べられるものを貰うことにしよう。ズィーリオスにクリーンを掛けてもらい、さっぱりとした後、領主邸へ帰ることにした。
部屋で軽食を食べた後、特にすることもないのでのんびりと過ごしていた。剣の手入れをした後に、もふもふになったズィーリオスをモフる。モフっていれば時間は直ぐに過ぎていくものだ。
コンコン。
扉がノックされる音が響いた。ほら、もう昼食の時間だと使用人が呼びに来てくれたのだろう。すぐにズィーリオスが人化してしまったが、まあ食事の時間なら仕方ない。コートを羽織り、フードを被る。おい悪魔、笑うなら思いっきり笑え。ぶん殴ってやるから!
折角の食事だというのにイライラしてしまう。ズィーリオスが扉を開けると、使用人がダガリスが呼んでいるからついて来るようにと言われた。え?昼食じゃないの?大人しく皆して部屋から出て、ぞろぞろと使用人の案内の下付いて行く。
ダガリスに呼ばれることに心辺りはない。そもそも今日のこの時間は、ダガリスは忙しくて屋敷にいないはずだ。なぜいるのだろうか。付いて行ったら分かるのだろうけど。
そして使用人がとある扉の前で立ち止まり、ノックして中の人物に入室の許可を取る。返答した声はダガリスのものだ。中にダガリスがいるのは間違いない。
開かれた扉をくぐり中に入ると、ダガリス以外に客人がいた。
「えっ?」
そこにいるはずのない、見知った懐かしい顔ぶれが揃っていた。思わず、入った途端に立ち止まる。俺を見た彼らは嬉しそうに笑った後一瞬固まり、男性2人は苦笑いを、女性2人は目を輝かせた。若干一名は俺に飛び掛かりかけて、男性に頭を鷲掴みにされて止められていた。
「・・・・なんで?ここにいるんだ?」
ズィーリオスが肩を叩いてくれたおかげで止まっていた頭が動き出す。
「久しぶりだな!リュゼ!一気に有名人になってしまって俺たちの事は忘れたか?」
おどけたように片手を上げて声を掛けてくる熊獣人の大男。そう、呼び出された先にいたのはまさかの「大地の剣」のパーティメンバーだった。
「・・・・ごめん、忘れた。どちらさま?」
「嘘はいけないぞ!俺たちの姿を見てすぐの反応から、俺たちのことを知っているだろ」
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本気で名前を思い出せず、念話でズィーリオスに聞く。ズィーリオスはちゃんと覚えているようだ。呆れられたが、目的を達成しているので気にしない!
「本当に知り合いだったのか」
その時、ずっと蚊帳の外に放り投げられていたダガリスが俺たちに尋ねる。それにズィーリオスが答え、大地の剣のメンバーがこいつ誰だ?という顔をした。一応ダガリスはズィーリオスが人間だと思っていて、大地の剣のメンバーはズィーリオスが人化出来ることを知らない。面倒な事になった。
どうやら、ダガリスが大地の剣のメンバーが言う俺の関しての情報が間違っているのに、どうしても俺に会いたいと言って譲らなかったので、実際に俺を呼んで判断してもらうことにしたらいい。俺の髪の色が白いってことだけがあっていたので、もしやと思いつつも、何か恩人に何かあってはいけないとダガリスが同席しているらしい。
そしてそのダガリスだが、会議が急遽延期になったようで、この場に居合わせているらしい。なんかお疲れのようだが、俺には関係ないだろうし、まあいいや。
「なんか人が増えたっすね」
ジェイドが俺の後ろのメンバーを見て答える。人化したズィーリオスと悪魔が増えたように見えるのだろう。
「あれ?ズィーリオス君は?」
ガルムに押さえつけられた状態から抜け出したアネットが尋ねる。ああ、ついにきてしまったようだ。ガルム達に訝し気な眼差しを向けるダガリスを尻目に溜息を吐き、ズィーリオスと視線を合わせる。面倒だからもうバラしてしまった方が良いだろう。
ズィーリオスは彼らなら大丈夫と判断しているようで、それぞれの姿を教えるつもりらしい。ズィーリオスが良いなら俺はそれで構わない。
そして、もふもふズィーリオスに驚くダガリスと、人化したズィーリオスに驚く大地の剣の驚愕の声が室内に反響した。
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