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元気過ぎるダガリス
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その後馬車が到着し、空腹と渇きで倒れそうになっていた俺は、直ぐに食事と水を部屋に用意してもらった。そして何杯か水を御代わりして生き返った後、食事を取ってすぐに寝落ちしてしまった。
目が覚めるとベッドの上に寝かされており、ズィーリオスがベッドまで運んでくれたらしい。そして俺が寝ている間に怪我と治療を行ってくれていたようで、体中に有った怪我が綺麗に治っていた。ダガリスは俺が怪我を負っている状態を見ており、屋敷に返って来た時に使用人が怪我が完治している俺を見たら怪しまれると考え、戻って来るまでは治癒をしないことにしていたのだ。
そのため、怪我はポーションで治療したということになった。俺のマジックバッグはズィーリオスが預かっていたのだから、ズィーリオスと合流した後に飲ませたと言えば、タイミングがおかしいとはならないだろう。それに着替えていたため、見た目には無傷のように見える。ドレスさえ見せなければバレやしないだろう。そのドレスもズィーリオスのクリーンにより血は消えているが、裂かれた跡があるので見せないに限る。
だから今の俺は、ただの腹を空かせた客人だ。怪我もない元気な状態である。
そしてダガリスの方だが、先の戦いにより、ダガリスが確保していたポーションは負傷した騎士や人魚たちのに配り全てなくなっていた。そのため、ポーションは使えなかった。意識は直ぐに戻っていたが、医者には全治2週間と診断されたらしい。
しかしなぜか不思議な事に、帰って来た翌朝には完治していたというのだから驚きだ。・・・・驚きだ。
その晩、もふもふがいなくなったことに気付き目が覚めた時、白い頭の奴が部屋からそっと出て行くのを見た、なんてことはきっと寝ぼけていただけに違いない。だってズィーリオスはずっと部屋で寝ていたと言い張っ・・・言っていたのだから。
そして帰って来た翌日である今日、寝て過ごそうとしていた俺のところにダガリスが押し入ってきて、事情聴取と言う名の睡眠妨害を受けた。ラダーガについてはズィーリオスから聞いていたようで、ラダーガは助からなかったと言っても、そうかと答えるだけだった。ダガリスも悪魔と取引をした場面を見ていたのだから、そうなることは予想がついていたのだろう。ただ、もし可能性があるのならば、助けてやりたいという気持ちだったらしい。心は確実に疲れているはずだが、そんな気配は微塵も感じさせないダガリスだった。
ダガリスは、俺以上に見た目は元気そうだった。今日ぐらいはゆっくりしとけば良いものを、仕事で忙しそうに駆けまわっていた。最近感じていた目のボヤケもなくなり、ピントも合うようになり、やる気に溢れているらしい。元気になり過ぎだろう。おかげ様で俺まで色々と付き合わされ、まだお昼だというのにぐったりである。寝たい。
「なんでお前がそこに・・・」
ダガリスに解放された俺はやっと眠れると部屋に帰ってきたのだが、俺のベッドは既に占領されていた。
「別に良いじゃねえか。ずっと暇してたんだぞ」
なんでそんなにお前の方が不機嫌なんだよ。人のベッドの上で寝そべっている悪魔を睨み付ける。こっちは眠くて眠くて仕方がなかったのに、この悪魔はベッドを占領して暇だと不満を訴える。
1人には出来ないからという理由で同室になったのだが、悪魔は悪魔で俺の隣に自分のベッドを用意してもらっていたのだ。だというのに、俺のベッドを占領するのは許せん!
悪魔の訴えを無視し、悪魔を俺のベッドの上から押し除け奪い返し、横になる。隣で騒ぐ悪魔を無視して目を閉じて意識を手放した。
騒がしい音が聞こえ、意識が浮上する。眠りを邪魔され、不快に感じながら寝返りを打つ。打つ。打つ・・・・。
「だあーー!もう!うるさい!」
ベッドから勢いよく起き上がると、そこにはダガリスと悪魔が言い争いをしている光景が広がっていた。側で俺が起きたのを確認したズィーリオスが、あちゃ~とでも言いたげな表情をしている。
俺の声に反応したダガリスと悪魔が俺の方に向き直り、さっと距離を詰めたかと思うと、いきなり大声で問い詰めてきた。
「リュゼ殿は俺の方が良いよな!?」
「いいや!俺様の方がイカしているだろッ!?」
何の話なのか全く分からない。
「うるせえ。知るか」
両者を押しのけ、ズィーリオスに助けを求めて状況の説明を求める。
「あー、途中にあった色々を省いて要点だけを言うと、格好いい男の肉体について意見が衝突しているんだよ」
こちらを無視して再び喧嘩になっている2人を見つめ、溜息を吐いて首を振り、起こした上体を横にして布団を頭まで被る。少しだけ顔を出してズィーリオスに告げる。
「俺、寝るから。そこのうるさいの放り出しといて」
そしてもう一度布団を頭まで被った。布団越しでもくぐもった言い争いの声が聞こえる。まだ室内にいるようだ。なぜ人が寝ている他人の部屋の中で喧嘩しているのか。
いつまでもなくならない喧噪にイライラが募る。ズィーリオスなら簡単だろうにまだ追い出せていないのか。ズィーリオスに文句を言おうと布団を押し上げようとした時、僅かな間ピタリと音が止んだ。やっとかと思いながら眠りにつこうとした時、一気に布団がはぎ取られた。それも完全に。呆けていると、矢鱈と笑顔なダガリスが俺の手首を掴み、ベッドから引きずり降ろされた。そしてそのまま部屋の外に出て、どこかへ向かってずんずん歩き出す。
悪魔は先ほどとは違って、にこやかな笑みを浮かべている。俺たちの後についてくる形で悪魔が部屋から出る。ズィーリオスがその後ろからついてきた。
つまり全員部屋の外へ出てどこかへ向かっているのである。だが俺だけが行先を知らない。ダガリスに抵抗している俺を引きずりながら歩くダガリスに、途中で会った使用人たちは一様に驚きのあまり固まり、俺たちが彼らの視界から消えるまで目で追い続けていた。
「おい!いきなり何すんだよ!!放せ!」
ダガリスに向かって叫ぶがどこ吹く風。完全に無視される。悪魔もズィーリオスも助けてくれる気配はなさそうだ。そしてどこからか合流した精霊王が、面白そうに俺のように体を地面に平行になるように倒しながら飛んでいた。煽っているのだろうか。
建物の外に出てすぐ、ダガリスの足が止まる。即座に立ち上がり逃げ出そうとしたが、ガッチリと固く掴まれた手首が俺の動きを阻止する。
そしてダガリスが口を開く。
「じゃあ今から稽古を始めるぞ。まずはこの屋敷の周辺を50周だ!行くぞ!」
そう言ってダガリスは走りだした。俺の手首を掴んだまま。慌てて俺はダガリスに並走する形で駆けだす。そして走りながらダガリスに話しかける。
「いきなり何なんだよ!誰が走るかってんだ!俺は寝るの!手ぇー放せ!」
「ダメだ!一緒に走るぞ!手を放したら逃げるだろう?」
「当たり前だろ!」
「だから大人しく一緒に走ろう!」
「何がだからだ!!」
抗議の声は意味の分からない理屈によって消された。そして、半分を超えた辺りで俺は抗議を諦めた。ダガリスが絶対に話を聞こうとしないことが分かってしまったのだ。静かにダガリスに並走する。
「なんだ大人しくなったな?もう息が上がったのか?」
「は?人の抗議の声を全く聞こうとしない奴が良く言う」
俺が黙ったことを息が切れ出したからではとヤジるダガリスに、冷ややかな声を向ける。するといきなり爆笑しだした。唐突な変化に思わずギョッとし、頭の怪我が治っていないのではとダガリスを振り向いた。
けれどダガリスはヒーヒー言いながらも、呼吸を整えてペースを落とさず走り続ける。そして真面目な顔付きになり、状況の説明を行い出した。
「いやいやすまなかった。実はリュゼ殿が寝ている間にズィーリオス殿と話し合い、今回の事件の協力に関する俺からの礼を渡させてもらうことになったんだ。深海の国からの報酬は話がついているが、俺からの分は何も決まってなかっただろ?」
まさか報酬がダガリスと一緒にランニングだと!?こんなの報酬じゃない!罰じゃないか!
「だけど君たちは何か欲しいと要望は言わないじゃないか。用意できる食べ物も深海の国の方が豪華だから何が良いかと悩んだのだ。そこで俺にしか用意出来ない物があると気付いたから、是非とも受け取って欲しい」
そしてダガリスは、その受け取って欲しいという物について口にした。
拒否も返品も不可の完全に強制的な決定事項だった。
目が覚めるとベッドの上に寝かされており、ズィーリオスがベッドまで運んでくれたらしい。そして俺が寝ている間に怪我と治療を行ってくれていたようで、体中に有った怪我が綺麗に治っていた。ダガリスは俺が怪我を負っている状態を見ており、屋敷に返って来た時に使用人が怪我が完治している俺を見たら怪しまれると考え、戻って来るまでは治癒をしないことにしていたのだ。
そのため、怪我はポーションで治療したということになった。俺のマジックバッグはズィーリオスが預かっていたのだから、ズィーリオスと合流した後に飲ませたと言えば、タイミングがおかしいとはならないだろう。それに着替えていたため、見た目には無傷のように見える。ドレスさえ見せなければバレやしないだろう。そのドレスもズィーリオスのクリーンにより血は消えているが、裂かれた跡があるので見せないに限る。
だから今の俺は、ただの腹を空かせた客人だ。怪我もない元気な状態である。
そしてダガリスの方だが、先の戦いにより、ダガリスが確保していたポーションは負傷した騎士や人魚たちのに配り全てなくなっていた。そのため、ポーションは使えなかった。意識は直ぐに戻っていたが、医者には全治2週間と診断されたらしい。
しかしなぜか不思議な事に、帰って来た翌朝には完治していたというのだから驚きだ。・・・・驚きだ。
その晩、もふもふがいなくなったことに気付き目が覚めた時、白い頭の奴が部屋からそっと出て行くのを見た、なんてことはきっと寝ぼけていただけに違いない。だってズィーリオスはずっと部屋で寝ていたと言い張っ・・・言っていたのだから。
そして帰って来た翌日である今日、寝て過ごそうとしていた俺のところにダガリスが押し入ってきて、事情聴取と言う名の睡眠妨害を受けた。ラダーガについてはズィーリオスから聞いていたようで、ラダーガは助からなかったと言っても、そうかと答えるだけだった。ダガリスも悪魔と取引をした場面を見ていたのだから、そうなることは予想がついていたのだろう。ただ、もし可能性があるのならば、助けてやりたいという気持ちだったらしい。心は確実に疲れているはずだが、そんな気配は微塵も感じさせないダガリスだった。
ダガリスは、俺以上に見た目は元気そうだった。今日ぐらいはゆっくりしとけば良いものを、仕事で忙しそうに駆けまわっていた。最近感じていた目のボヤケもなくなり、ピントも合うようになり、やる気に溢れているらしい。元気になり過ぎだろう。おかげ様で俺まで色々と付き合わされ、まだお昼だというのにぐったりである。寝たい。
「なんでお前がそこに・・・」
ダガリスに解放された俺はやっと眠れると部屋に帰ってきたのだが、俺のベッドは既に占領されていた。
「別に良いじゃねえか。ずっと暇してたんだぞ」
なんでそんなにお前の方が不機嫌なんだよ。人のベッドの上で寝そべっている悪魔を睨み付ける。こっちは眠くて眠くて仕方がなかったのに、この悪魔はベッドを占領して暇だと不満を訴える。
1人には出来ないからという理由で同室になったのだが、悪魔は悪魔で俺の隣に自分のベッドを用意してもらっていたのだ。だというのに、俺のベッドを占領するのは許せん!
悪魔の訴えを無視し、悪魔を俺のベッドの上から押し除け奪い返し、横になる。隣で騒ぐ悪魔を無視して目を閉じて意識を手放した。
騒がしい音が聞こえ、意識が浮上する。眠りを邪魔され、不快に感じながら寝返りを打つ。打つ。打つ・・・・。
「だあーー!もう!うるさい!」
ベッドから勢いよく起き上がると、そこにはダガリスと悪魔が言い争いをしている光景が広がっていた。側で俺が起きたのを確認したズィーリオスが、あちゃ~とでも言いたげな表情をしている。
俺の声に反応したダガリスと悪魔が俺の方に向き直り、さっと距離を詰めたかと思うと、いきなり大声で問い詰めてきた。
「リュゼ殿は俺の方が良いよな!?」
「いいや!俺様の方がイカしているだろッ!?」
何の話なのか全く分からない。
「うるせえ。知るか」
両者を押しのけ、ズィーリオスに助けを求めて状況の説明を求める。
「あー、途中にあった色々を省いて要点だけを言うと、格好いい男の肉体について意見が衝突しているんだよ」
こちらを無視して再び喧嘩になっている2人を見つめ、溜息を吐いて首を振り、起こした上体を横にして布団を頭まで被る。少しだけ顔を出してズィーリオスに告げる。
「俺、寝るから。そこのうるさいの放り出しといて」
そしてもう一度布団を頭まで被った。布団越しでもくぐもった言い争いの声が聞こえる。まだ室内にいるようだ。なぜ人が寝ている他人の部屋の中で喧嘩しているのか。
いつまでもなくならない喧噪にイライラが募る。ズィーリオスなら簡単だろうにまだ追い出せていないのか。ズィーリオスに文句を言おうと布団を押し上げようとした時、僅かな間ピタリと音が止んだ。やっとかと思いながら眠りにつこうとした時、一気に布団がはぎ取られた。それも完全に。呆けていると、矢鱈と笑顔なダガリスが俺の手首を掴み、ベッドから引きずり降ろされた。そしてそのまま部屋の外に出て、どこかへ向かってずんずん歩き出す。
悪魔は先ほどとは違って、にこやかな笑みを浮かべている。俺たちの後についてくる形で悪魔が部屋から出る。ズィーリオスがその後ろからついてきた。
つまり全員部屋の外へ出てどこかへ向かっているのである。だが俺だけが行先を知らない。ダガリスに抵抗している俺を引きずりながら歩くダガリスに、途中で会った使用人たちは一様に驚きのあまり固まり、俺たちが彼らの視界から消えるまで目で追い続けていた。
「おい!いきなり何すんだよ!!放せ!」
ダガリスに向かって叫ぶがどこ吹く風。完全に無視される。悪魔もズィーリオスも助けてくれる気配はなさそうだ。そしてどこからか合流した精霊王が、面白そうに俺のように体を地面に平行になるように倒しながら飛んでいた。煽っているのだろうか。
建物の外に出てすぐ、ダガリスの足が止まる。即座に立ち上がり逃げ出そうとしたが、ガッチリと固く掴まれた手首が俺の動きを阻止する。
そしてダガリスが口を開く。
「じゃあ今から稽古を始めるぞ。まずはこの屋敷の周辺を50周だ!行くぞ!」
そう言ってダガリスは走りだした。俺の手首を掴んだまま。慌てて俺はダガリスに並走する形で駆けだす。そして走りながらダガリスに話しかける。
「いきなり何なんだよ!誰が走るかってんだ!俺は寝るの!手ぇー放せ!」
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けれどダガリスはヒーヒー言いながらも、呼吸を整えてペースを落とさず走り続ける。そして真面目な顔付きになり、状況の説明を行い出した。
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まさか報酬がダガリスと一緒にランニングだと!?こんなの報酬じゃない!罰じゃないか!
「だけど君たちは何か欲しいと要望は言わないじゃないか。用意できる食べ物も深海の国の方が豪華だから何が良いかと悩んだのだ。そこで俺にしか用意出来ない物があると気付いたから、是非とも受け取って欲しい」
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