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悪魔にとっての契約
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悪魔曰く、召喚が成立する条件は、100人の人の血肉に、魂、5種類の人種の血。この条件が満たされた時、世界の壁に穴が開くという。殺したばかりで魂がまだその場にあったことで、100人分の魂が必然的に確保された。それらの条件がたまたまダガリスが殺した騎士が最後の100人目となってしまったため、あのようなタイミングになったようだ。消えた遺体は悪魔がこちら側に来る時の肉体の素材となった。その素材を元に形作られた肉体に悪魔自身が憑依することで、自らの存在をこちら側に留めることが出来るらしい。
だからズィーリオスは、肉体がなくなれば還ると言っていたのだ。向こう側からは通れないが、こちら側からであれば肉体がなくても移動出来る仕組みになっているようで、一方通行と考えて良さそうだ。
それとラダーガが行おうとしていた、人魚とは限らないようだが人の血肉を魔力ある者に食わせ、その食わせた者の心臓を捧げる方法も確かにあるが、その方法だと力の弱い下級悪魔しか召喚出来ず、ラダーガが望んでいた願いを聞いてもらうことは叶わなかったようだ。下級悪魔は力が弱いため、召喚者の願いを叶える事は出来ず、更に知能が低いため、召喚されたと同時にその場の者達は殺されるか、運が悪ければ取り憑かれ、体は奪われ更に魂を持っていかれることになるらしい。
取り憑かれなかった場合は肉体がないので、召喚されて暫く経つと、自らの存在をこちら側に留めておけず還っていく。そのため、召喚した者達以外にはあまり被害は広がらない。
今回の悪魔のような、願いを叶えてくれる力を持つ悪魔は全て上級悪魔に分類され、爵位持ちと呼ばれる。その力の強さは爵位が上の者ほど強い。そしてそれら高位の爵位持ちは、生きてきた年数に比例する。悪魔の世界は弱肉強食。弱い者は強い者に食われ、力の糧となる。そのため、悪魔の生きてきた年数は、生き残って来た殺し合いの歴史でもあるのだ。
その中でも目の前の悪魔は爵位持ちで、更に公爵位。悪魔の中でもトップクラスの実力者というわけだ。一番爵位の低い男爵だったとしても、国一つは落とせるほどの力を持っているらしい。公爵ともなるとたった一人で世界を滅ぼすことのぐらい朝飯前だろう。
知らなかったとは言え、俺のせいで世界が崩壊の危機に晒されていたことに関しては・・・・やっぱ知らなかったことにしよ。俺は何も知らない!何も聞いてないぞ!
そっぽを向いて遠い目になってしまう。この場だけの話とすればバレないだろう。バレないはず!何か言いたげなズィーリオスが口を挿む前に話を変える。
「悪魔って契約した人の願いを叶えるイメージがあったが、契約を結ばなくても願いを叶えることもあるんだな」
悪魔の眉がピクリと動く。そしてどこか楽しそうな様子で説明をしだす。
「誰とでも契約を結ぶなんてことはねえぞ。悪魔にとって契約を結ぶということは、契約を結んだ相手の下に降ることを意味する。だからこいつなら面白そうだとか、こいつなら降っても良いという奴としか契約は結ばねえんだよ」
意外と契約は悪魔にとって大事なもののようだ。確かに傲慢で自分勝手なイメージのある悪魔が、誰とでも契約を結び言いなりになるのは想像つかない。
「だから召喚されて、気に入らない相手に契約を持ちかけられても、今回のように契約は結ばず、願いだけを叶えて貰うものは貰って帰るって方法が一般的だ。俺たち悪魔が脆弱な人なんかの下に付くのはプライドが許さねえからな。まあ?もちろん例外はあるけどな?」
そして意味ありげな視線を寄こしてくる。それにズィーリオスが反応し、腕を伸ばして手で俺の目元を覆った。悪魔の視線から守ろうとしてくれたのだろうが、別に見ただけで死ぬとか、何か良くないことが起きるわけでもないだろうに。ズィーリオスを宥めて腕を降ろさせた。不満顔だが、悪魔が同行してからずっとなのでもう気にしない。
肉体を得た状態での例外かー、と考えてみる。自由観光とか?悪魔の観光の様子を想像するが・・・ろくでもないだろうな。問題と被害をまき散らして移動しそうだ。悪魔の召喚が招くその危険性に、やっぱ悪魔は送還すべきだなと改めて思い直した。だからこそ必ずはっきりとさせておかなければならないことがある。
そろそろ本題に入ろうか。
「それで、そろそろこっちの世界に来た目的を教えてもらおうか」
「お!やっぱ気に「そういうのナシで」あっ、はい」
俺に付いて行くのが目的の一部と言っていたので、ずっと気になっていたその“目的”を訊ねる。すぐに先ほどのように時間を引き延ばそうとして来たので、冷たい目を向けながら割り込んで阻止する。すると、俺だけではなくズィーリオスや精霊王も同じような視線を向けていたので、悪魔もこれはダメんだやつだと悟ったようだ。浮かしていた腰を大人しく席に戻し、少し不貞腐れた顔して説明しだす。
「人間、お前と契約を結びたい」
『やっぱりねぇ。ダメよぉ』
悪魔の言葉に精霊王が即座に拒否する。俺は悪魔が契約関係を持ちかけるとは思っていなかったので、そのまま固まってしまった。だってこの悪魔は、精霊王に案内を頼んで観光するつもりのはずだろ!?ズィーリオスは予想が立っていたのか、渋面を浮かべている。
「なんでだよ。契約ぐらい良いじゃねぇか」
『だってまだ私だって契約出来てないのよぉ!後から来た貴方が先に契約するなんてあり得ないからぁ!!』
精霊王?憤慨するところはそこなのか?そこなのか!?悪魔の目の前で、いかに自分が契約を我慢しているか捲し立て始めた。悪魔は顔を仰け反らせ完全に引いている。契約ぐらいって、先ほどまで契約は悪魔にとって重要なものみたいな話をしていたのに、そんな軽くて良いのか?そして契約を結びたいってことは・・・。
「なあ、ズィーリオス。こうなることを知っていたのか?」
「悪魔がこれほど大人しいのはそれぐらいしか考えられないからな。契約してもらうために大人しくしてたんだろ」
睨み付けるようなズィーリオスの視線は、精霊王と言い合いをしている悪魔に向いている。2人は知り合いで、どちらも俺と契約が結びたくて向こうから現れた。普通の人間なら人生の中で、こんな大物たちと会うことすらないはずだ。聖獣に、精霊王、悪魔。ものの見事に人外だらけだ。それに黒の書の所有者。俺が異世界転生者だから、普通ではない人生を歩んでいるのか?だとしても、俺は一体何者なんだ?
以前黒の書を手に入れた時、その瞬間を見ていたズィーリオスの反応を回想する。あの時のズィーリオスはおかしかった。俺に何かを隠していた。あの時は俺からは聞かないと言って、そのまま終わらせたが、やはりズィーリオスは俺の知らない俺について何か知っている。多分それは、俺にとってとても大事な何かだ。けれどあの時、ズィーリオスが話してくれるまで待つと言った手前、気になったからいきなり教えて欲しいとは言えない。
自分の言葉には責任を取らなければいけない。あの言葉が嘘だったなど、そんな自分自身になりたくない。
だから俺は口を噤む。今はただ、目の前の人生を謳歌することを楽しもう。普通では味わえない人生を味わえるのだ。俺はただそれを享受して、好きなように人生を生きて行けばいい。
精霊王と悪魔の言い合いは、最終的に精霊王の方に軍配が上がったようだったが、最終的に契約を結ぶかどうかは俺の判断に委ねられた。精霊王とは既に契約を結ぶ約束をしているので当然契約するが、悪魔との契約はもう少し話を詰めてから判断する方が良さそうだ。
特に、悪魔と契約することで得られる俺のデメリットとメリットについてを。
だからズィーリオスは、肉体がなくなれば還ると言っていたのだ。向こう側からは通れないが、こちら側からであれば肉体がなくても移動出来る仕組みになっているようで、一方通行と考えて良さそうだ。
それとラダーガが行おうとしていた、人魚とは限らないようだが人の血肉を魔力ある者に食わせ、その食わせた者の心臓を捧げる方法も確かにあるが、その方法だと力の弱い下級悪魔しか召喚出来ず、ラダーガが望んでいた願いを聞いてもらうことは叶わなかったようだ。下級悪魔は力が弱いため、召喚者の願いを叶える事は出来ず、更に知能が低いため、召喚されたと同時にその場の者達は殺されるか、運が悪ければ取り憑かれ、体は奪われ更に魂を持っていかれることになるらしい。
取り憑かれなかった場合は肉体がないので、召喚されて暫く経つと、自らの存在をこちら側に留めておけず還っていく。そのため、召喚した者達以外にはあまり被害は広がらない。
今回の悪魔のような、願いを叶えてくれる力を持つ悪魔は全て上級悪魔に分類され、爵位持ちと呼ばれる。その力の強さは爵位が上の者ほど強い。そしてそれら高位の爵位持ちは、生きてきた年数に比例する。悪魔の世界は弱肉強食。弱い者は強い者に食われ、力の糧となる。そのため、悪魔の生きてきた年数は、生き残って来た殺し合いの歴史でもあるのだ。
その中でも目の前の悪魔は爵位持ちで、更に公爵位。悪魔の中でもトップクラスの実力者というわけだ。一番爵位の低い男爵だったとしても、国一つは落とせるほどの力を持っているらしい。公爵ともなるとたった一人で世界を滅ぼすことのぐらい朝飯前だろう。
知らなかったとは言え、俺のせいで世界が崩壊の危機に晒されていたことに関しては・・・・やっぱ知らなかったことにしよ。俺は何も知らない!何も聞いてないぞ!
そっぽを向いて遠い目になってしまう。この場だけの話とすればバレないだろう。バレないはず!何か言いたげなズィーリオスが口を挿む前に話を変える。
「悪魔って契約した人の願いを叶えるイメージがあったが、契約を結ばなくても願いを叶えることもあるんだな」
悪魔の眉がピクリと動く。そしてどこか楽しそうな様子で説明をしだす。
「誰とでも契約を結ぶなんてことはねえぞ。悪魔にとって契約を結ぶということは、契約を結んだ相手の下に降ることを意味する。だからこいつなら面白そうだとか、こいつなら降っても良いという奴としか契約は結ばねえんだよ」
意外と契約は悪魔にとって大事なもののようだ。確かに傲慢で自分勝手なイメージのある悪魔が、誰とでも契約を結び言いなりになるのは想像つかない。
「だから召喚されて、気に入らない相手に契約を持ちかけられても、今回のように契約は結ばず、願いだけを叶えて貰うものは貰って帰るって方法が一般的だ。俺たち悪魔が脆弱な人なんかの下に付くのはプライドが許さねえからな。まあ?もちろん例外はあるけどな?」
そして意味ありげな視線を寄こしてくる。それにズィーリオスが反応し、腕を伸ばして手で俺の目元を覆った。悪魔の視線から守ろうとしてくれたのだろうが、別に見ただけで死ぬとか、何か良くないことが起きるわけでもないだろうに。ズィーリオスを宥めて腕を降ろさせた。不満顔だが、悪魔が同行してからずっとなのでもう気にしない。
肉体を得た状態での例外かー、と考えてみる。自由観光とか?悪魔の観光の様子を想像するが・・・ろくでもないだろうな。問題と被害をまき散らして移動しそうだ。悪魔の召喚が招くその危険性に、やっぱ悪魔は送還すべきだなと改めて思い直した。だからこそ必ずはっきりとさせておかなければならないことがある。
そろそろ本題に入ろうか。
「それで、そろそろこっちの世界に来た目的を教えてもらおうか」
「お!やっぱ気に「そういうのナシで」あっ、はい」
俺に付いて行くのが目的の一部と言っていたので、ずっと気になっていたその“目的”を訊ねる。すぐに先ほどのように時間を引き延ばそうとして来たので、冷たい目を向けながら割り込んで阻止する。すると、俺だけではなくズィーリオスや精霊王も同じような視線を向けていたので、悪魔もこれはダメんだやつだと悟ったようだ。浮かしていた腰を大人しく席に戻し、少し不貞腐れた顔して説明しだす。
「人間、お前と契約を結びたい」
『やっぱりねぇ。ダメよぉ』
悪魔の言葉に精霊王が即座に拒否する。俺は悪魔が契約関係を持ちかけるとは思っていなかったので、そのまま固まってしまった。だってこの悪魔は、精霊王に案内を頼んで観光するつもりのはずだろ!?ズィーリオスは予想が立っていたのか、渋面を浮かべている。
「なんでだよ。契約ぐらい良いじゃねぇか」
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精霊王?憤慨するところはそこなのか?そこなのか!?悪魔の目の前で、いかに自分が契約を我慢しているか捲し立て始めた。悪魔は顔を仰け反らせ完全に引いている。契約ぐらいって、先ほどまで契約は悪魔にとって重要なものみたいな話をしていたのに、そんな軽くて良いのか?そして契約を結びたいってことは・・・。
「なあ、ズィーリオス。こうなることを知っていたのか?」
「悪魔がこれほど大人しいのはそれぐらいしか考えられないからな。契約してもらうために大人しくしてたんだろ」
睨み付けるようなズィーリオスの視線は、精霊王と言い合いをしている悪魔に向いている。2人は知り合いで、どちらも俺と契約が結びたくて向こうから現れた。普通の人間なら人生の中で、こんな大物たちと会うことすらないはずだ。聖獣に、精霊王、悪魔。ものの見事に人外だらけだ。それに黒の書の所有者。俺が異世界転生者だから、普通ではない人生を歩んでいるのか?だとしても、俺は一体何者なんだ?
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自分の言葉には責任を取らなければいけない。あの言葉が嘘だったなど、そんな自分自身になりたくない。
だから俺は口を噤む。今はただ、目の前の人生を謳歌することを楽しもう。普通では味わえない人生を味わえるのだ。俺はただそれを享受して、好きなように人生を生きて行けばいい。
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