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パーティーとはタダ飯が食べられる場
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「では、あちら側の方で頂きましょう」
「ッ!」
あっぶねぇー!今のはやばかった!!
無意識に吐き出しかけた声を飲み込み、声の代わりに頷くに留める。そして落ち着くために、壁際に移動しだしたジェニスの後を追いながら深呼吸をする。
ジェニスのおかげで人混みから抜け出せた後、ジェニスが俺に何が食べたいか尋ねながら、代わりに料理を取ってくれた。初めは自分で取ろうとしたのだが、ドレスの袖と格闘していたのを見られ、強制的に代わってくれたのだ。そう、強制的だ。でも、俺がやらせたのではないからな!本人が自ら進んでやったんだからな!
そして今は、料理を落ち着いて食べれる場所まで案内しつつ、運んでくれている。立食パーティーなので座って食べることは出来ないが、壁際には皿を置ける小さめのテーブルが用意されていた。高さは立ったままで使いやすそうだ。その空いたテーブルの一つに、先に辿り着いたジェニスがテーブルの上にそれぞれの皿を置き、近くに来たドリンクの給仕係から飲み物を2人分受け取っていた。ジェニスは赤ワインを選んだようだが、俺の分はちゃんとジュースである。この人、マジで紳士だな!至れり尽くせりじゃないか!最近ズィーリオスが冷たいからか、余計にその優しさが身に染みる。
「我が家の料理の数々を是非ご賞味下さい」
ジェニスがにこやかに、取り分けた料理を食べるように促す。では早速頂こう!
一番目を引くサイコロステーキにフォークを刺し、口に運ぶ。うーん・・・・美味しいけど、普通だな。やっぱり肉は自分たちで調達した素材の方が美味しいな。でもまあ、貴族の食事と考えたらそれなりに美味しいかも。単純に、肉に関しては舌が肥え過ぎているんだろうな。野菜なんて見分けがつかないし、肉しか簡単に食べるものがなかったから仕方ない。
他の料理も食べるが、どの料理にも肉が使われている。ベッツェならどの街も海に面しているため、魚料理が出てくると思っていたがそうではなさそうだな。もしかしたら、このパーティーに参加する人たちは肉が好きなだけかもな。
少量ずつ取られた皿の中の料理を全て食べるが、御代わりしたいほど美味しいと感じるものはない。全体的に味が濃過ぎるな。食べれなくはないけど、喉が渇く。大きくない皿1枚分の量の食べ物しか入っていないが、そうやって全部食べ終わる頃には飲み物の御代わりはしていた。タダで食べれたのだから文句はいけないな。この街の伝統的な味付けかもしれない。ダガリスのところは此処より薄味の料理だったから、国としての文化的な味付けではないだろう。
「あまりお口に合わなかったようですね。アクスリウムの薄い味付けに慣れていらっしゃると、ここの料理は濃かったのでしょう」
微妙な表情をしてしまっていたのか、口に合わなかったことが伝わってしまったようだ。言葉で意思を伝えることが出来ないから俺の表情から感情を読むしかないのだろうが、俺ってそんなに分かりやすい顔をしているのだろうか。
「そうですね。他の料理も同じような味付けの物ばかりですし。・・・うーん、デザートは如何ですか?うちの料理長の作るスイーツは、女性たちにとても好評なのでリュゼ嬢のお気に召すかと思いますよ」
スイーツか。まだデザートと言うほどお腹が膨れてはいないが、デザートが美味しいのならそれでお腹を膨らませてもいいな。こくりとジェニスに対して頷く。そしてジェニスにリードされるまま、デザートコーナーに移動した。
けれどそこには、空の皿しかなかった。既に追加予定分のスイーツまで全て提供されてしまったあとのようで、俺が食べる分のスイーツなど一つも残っていなかった。最悪だ。今日の俺は食べ物関連が全くツイてないようだ。
「今回はかなりたくさん用意させたのに、もうなくなるとは思いもしませんでした。期待させといてやっぱり無しというのは酷いですので、そうですね・・・」
周りの様子を見渡しながら何かを考えているようだ。実は未だに、周囲からチラチラと視線が送られてきていた。時期領主とお話がしたいというよりも、俺に興味があるようで、ジェニスが俺の側を離れるのを今か今かと待ち構えている。こんな状況ではジェニスの目を掻い潜って一人になれたとしても、誰かが付いてきてしまう。はぁ、侵入調査は女装さえバレなければいい、簡単な仕事だと思っていたのに。
「そうですよね。食べたいですよね。けれど、新しく作らせて持って来させるには周りの目がありますし」
俺が仕事の思わぬ大変さで落ち込んでいるのを、どうやらデザートが食べられないことに対して落ち込んでいると勘違いしたみたいだ。まあ、デザートが食べられないことに落ち込んでいるのは間違いではないけど。だってそんなに美味しいのなら食べてみたいし。
「別室に移動して召し上がるのは如何ですか?そこなら他の参加者の目もないので、安心してデザートを楽しめますよ」
なるほど。別室か、それは良いな。そこに移動出来れば、この会場から抜け出すという目標は達成する。それに、周囲から視線を誰にも違和感を与えることなく断ち切れる。だが、念のためにダガリスに合図ぐらいはしておいた方がいいだろう。仕事をする上で報告は必要なことだからな。
俺がその提案に乗り気なのが分かったのだろう。ジェニスがエスコートをしようと手を差し出すが、俺はその手を見るだけに留めて取らない。
「どうしました?食べたくはないですか?」
眉尻を下げて肩を落とす。まるでいたずらがバレて怒られてしまい気落ちした犬のようだ。慌てて首を横に振ってジェニスのその言葉を否定する。食べたくないわけなどない。むしろ食べたい方だから!
「ではなぜですか?」
領主はいなくなっているが、未だに商会の会頭に捕まっているダガリスとジェニスを交互に見る。お願いだ!これで伝わってくれ!
「ああ!ポートライト様に確認を取らないといけないということですか?」
おお!さすが気が利く男!確認というか報告だけど、そういうこと!頷いてその通りだと伝える。
「では、給仕の者に伝言を頼みましょうか」
そう言い、たまたま近くを通りかかった給仕に言付けをする。これで俺が次の段階に移行したことが伝わるだろう。
そして今度こそ会場を後にした。俺たちに向けられる視線を断ち切り、会場にいないことに違和感がないように。令嬢として男にエスコートされながら。
会場を出て暫く建物の奥の方に向かって歩く。会場から離れすぎな気がするが、この家の招待客の休憩スペースは離れているのか。廊下を歩いている最中に、ジェニスがすれ違った侍女に何か支持を出す。多分デザートを作るように言っているのだろう。そして暫く歩くと、ジェニスが一つの扉の前で立ち止まる。
「着きました。ここは応接間の1つです。会場用の休憩スペースは、男女別の共有なのでこちらにしました。どうぞ」
なるほど。休憩スペースではなく応接間だったのか。だから距離があったんだな。促されるままに入室すると、そこは思いの他質素な部屋だった。服装はギラギラしているのに意外な落差だ。
着席してすぐに侍女がジュースを持って来たのだが、これは・・・飲んでも大丈夫なものなのか?というのも、出された飲み物の色が透明度の高い真っ青な色をしていたのだ。この国どころか世界に、人工着色料などないはずだが。どうやってこんな色になったんだ?というかこの国で普通の飲み物だったりしないよな?知らないのはおかしいとか思われないだろうか。
戸惑っていた俺を見兼ねたのかジェニスが声をかける。
「こちらは最近、新しく商人から手に入れた果物を使ったジュースで、会場にてデザートを提供出来なかったお詫びです。とても珍しい果物を使用しており、そのため仕入れの数が少ないくパーティーでは出さなかったのですが、あなたには特別に味わって欲しかったのです。躊躇する色合いですが、とても甘くて美味しいので気に入ると思います」
それだけ言い、ジェニスも同じ真っ青な飲み物を口に運ぶ。良かった、やばいモノじゃなくて。つまりあれだな。シンガポールのバンダンみたいなものだと思えば良いのか。あれはものスッゴイ真っピンクで、果物ではなくローズシロップとミルクを使った飲み物だけど。
そして、僅かに精神的抵抗を感じながらもコップを手に取り、覚悟を決めて青い液体を口に含んだ。
「ッ!」
あっぶねぇー!今のはやばかった!!
無意識に吐き出しかけた声を飲み込み、声の代わりに頷くに留める。そして落ち着くために、壁際に移動しだしたジェニスの後を追いながら深呼吸をする。
ジェニスのおかげで人混みから抜け出せた後、ジェニスが俺に何が食べたいか尋ねながら、代わりに料理を取ってくれた。初めは自分で取ろうとしたのだが、ドレスの袖と格闘していたのを見られ、強制的に代わってくれたのだ。そう、強制的だ。でも、俺がやらせたのではないからな!本人が自ら進んでやったんだからな!
そして今は、料理を落ち着いて食べれる場所まで案内しつつ、運んでくれている。立食パーティーなので座って食べることは出来ないが、壁際には皿を置ける小さめのテーブルが用意されていた。高さは立ったままで使いやすそうだ。その空いたテーブルの一つに、先に辿り着いたジェニスがテーブルの上にそれぞれの皿を置き、近くに来たドリンクの給仕係から飲み物を2人分受け取っていた。ジェニスは赤ワインを選んだようだが、俺の分はちゃんとジュースである。この人、マジで紳士だな!至れり尽くせりじゃないか!最近ズィーリオスが冷たいからか、余計にその優しさが身に染みる。
「我が家の料理の数々を是非ご賞味下さい」
ジェニスがにこやかに、取り分けた料理を食べるように促す。では早速頂こう!
一番目を引くサイコロステーキにフォークを刺し、口に運ぶ。うーん・・・・美味しいけど、普通だな。やっぱり肉は自分たちで調達した素材の方が美味しいな。でもまあ、貴族の食事と考えたらそれなりに美味しいかも。単純に、肉に関しては舌が肥え過ぎているんだろうな。野菜なんて見分けがつかないし、肉しか簡単に食べるものがなかったから仕方ない。
他の料理も食べるが、どの料理にも肉が使われている。ベッツェならどの街も海に面しているため、魚料理が出てくると思っていたがそうではなさそうだな。もしかしたら、このパーティーに参加する人たちは肉が好きなだけかもな。
少量ずつ取られた皿の中の料理を全て食べるが、御代わりしたいほど美味しいと感じるものはない。全体的に味が濃過ぎるな。食べれなくはないけど、喉が渇く。大きくない皿1枚分の量の食べ物しか入っていないが、そうやって全部食べ終わる頃には飲み物の御代わりはしていた。タダで食べれたのだから文句はいけないな。この街の伝統的な味付けかもしれない。ダガリスのところは此処より薄味の料理だったから、国としての文化的な味付けではないだろう。
「あまりお口に合わなかったようですね。アクスリウムの薄い味付けに慣れていらっしゃると、ここの料理は濃かったのでしょう」
微妙な表情をしてしまっていたのか、口に合わなかったことが伝わってしまったようだ。言葉で意思を伝えることが出来ないから俺の表情から感情を読むしかないのだろうが、俺ってそんなに分かりやすい顔をしているのだろうか。
「そうですね。他の料理も同じような味付けの物ばかりですし。・・・うーん、デザートは如何ですか?うちの料理長の作るスイーツは、女性たちにとても好評なのでリュゼ嬢のお気に召すかと思いますよ」
スイーツか。まだデザートと言うほどお腹が膨れてはいないが、デザートが美味しいのならそれでお腹を膨らませてもいいな。こくりとジェニスに対して頷く。そしてジェニスにリードされるまま、デザートコーナーに移動した。
けれどそこには、空の皿しかなかった。既に追加予定分のスイーツまで全て提供されてしまったあとのようで、俺が食べる分のスイーツなど一つも残っていなかった。最悪だ。今日の俺は食べ物関連が全くツイてないようだ。
「今回はかなりたくさん用意させたのに、もうなくなるとは思いもしませんでした。期待させといてやっぱり無しというのは酷いですので、そうですね・・・」
周りの様子を見渡しながら何かを考えているようだ。実は未だに、周囲からチラチラと視線が送られてきていた。時期領主とお話がしたいというよりも、俺に興味があるようで、ジェニスが俺の側を離れるのを今か今かと待ち構えている。こんな状況ではジェニスの目を掻い潜って一人になれたとしても、誰かが付いてきてしまう。はぁ、侵入調査は女装さえバレなければいい、簡単な仕事だと思っていたのに。
「そうですよね。食べたいですよね。けれど、新しく作らせて持って来させるには周りの目がありますし」
俺が仕事の思わぬ大変さで落ち込んでいるのを、どうやらデザートが食べられないことに対して落ち込んでいると勘違いしたみたいだ。まあ、デザートが食べられないことに落ち込んでいるのは間違いではないけど。だってそんなに美味しいのなら食べてみたいし。
「別室に移動して召し上がるのは如何ですか?そこなら他の参加者の目もないので、安心してデザートを楽しめますよ」
なるほど。別室か、それは良いな。そこに移動出来れば、この会場から抜け出すという目標は達成する。それに、周囲から視線を誰にも違和感を与えることなく断ち切れる。だが、念のためにダガリスに合図ぐらいはしておいた方がいいだろう。仕事をする上で報告は必要なことだからな。
俺がその提案に乗り気なのが分かったのだろう。ジェニスがエスコートをしようと手を差し出すが、俺はその手を見るだけに留めて取らない。
「どうしました?食べたくはないですか?」
眉尻を下げて肩を落とす。まるでいたずらがバレて怒られてしまい気落ちした犬のようだ。慌てて首を横に振ってジェニスのその言葉を否定する。食べたくないわけなどない。むしろ食べたい方だから!
「ではなぜですか?」
領主はいなくなっているが、未だに商会の会頭に捕まっているダガリスとジェニスを交互に見る。お願いだ!これで伝わってくれ!
「ああ!ポートライト様に確認を取らないといけないということですか?」
おお!さすが気が利く男!確認というか報告だけど、そういうこと!頷いてその通りだと伝える。
「では、給仕の者に伝言を頼みましょうか」
そう言い、たまたま近くを通りかかった給仕に言付けをする。これで俺が次の段階に移行したことが伝わるだろう。
そして今度こそ会場を後にした。俺たちに向けられる視線を断ち切り、会場にいないことに違和感がないように。令嬢として男にエスコートされながら。
会場を出て暫く建物の奥の方に向かって歩く。会場から離れすぎな気がするが、この家の招待客の休憩スペースは離れているのか。廊下を歩いている最中に、ジェニスがすれ違った侍女に何か支持を出す。多分デザートを作るように言っているのだろう。そして暫く歩くと、ジェニスが一つの扉の前で立ち止まる。
「着きました。ここは応接間の1つです。会場用の休憩スペースは、男女別の共有なのでこちらにしました。どうぞ」
なるほど。休憩スペースではなく応接間だったのか。だから距離があったんだな。促されるままに入室すると、そこは思いの他質素な部屋だった。服装はギラギラしているのに意外な落差だ。
着席してすぐに侍女がジュースを持って来たのだが、これは・・・飲んでも大丈夫なものなのか?というのも、出された飲み物の色が透明度の高い真っ青な色をしていたのだ。この国どころか世界に、人工着色料などないはずだが。どうやってこんな色になったんだ?というかこの国で普通の飲み物だったりしないよな?知らないのはおかしいとか思われないだろうか。
戸惑っていた俺を見兼ねたのかジェニスが声をかける。
「こちらは最近、新しく商人から手に入れた果物を使ったジュースで、会場にてデザートを提供出来なかったお詫びです。とても珍しい果物を使用しており、そのため仕入れの数が少ないくパーティーでは出さなかったのですが、あなたには特別に味わって欲しかったのです。躊躇する色合いですが、とても甘くて美味しいので気に入ると思います」
それだけ言い、ジェニスも同じ真っ青な飲み物を口に運ぶ。良かった、やばいモノじゃなくて。つまりあれだな。シンガポールのバンダンみたいなものだと思えば良いのか。あれはものスッゴイ真っピンクで、果物ではなくローズシロップとミルクを使った飲み物だけど。
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