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時間稼ぎ
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なっ!?なんで俺がやったとバレてるんだ!?
「フッ。分かりやすい反応だな。見て分かっただろうが俺は光属性だ。それも無詠唱で魔法発動が出来るほどのな。なら、闇属性の魔法の痕跡なんか分かりやす過ぎて気付かないわけがないだろ」
鼻で笑いながら蔑むように言い放つ男は、それだけのことを実際に、簡単にやってのけられる実力があるのだろう。
「闇属性持ちも俺の光と同じく珍しい。こんな所で会うとは」
「そう言えば、今俺らのところに闇っていたか?」
「いや、数年前に依頼に失敗して死んで、今は誰もいない」
「あー、あのドジって魔物に殺されたとかいう奴か」
「そうだ。にしても、良くあれだけ大勢の人間がいる地上の監視の目をくぐり抜けて、地下のライナーの部屋までたどり着けたものだ」
「時間帯もあるが、流石闇ってーことか?」
「そうとも言う。外から攻撃してきた奴の一撃も相当なものだが」
「ぎゃはは!あれはスゲーよな!マジで飛び起きた瞬間目を疑ったからな!」
男たちは俺が闇属性だと勘違いしているようだ。精霊王がいることは知られていないのは良かった。だが、虫の知らせがバレるとは思っていなかった。想定外だぞ、これは。どうするか・・・。
「ま!外の襲撃者は雑魚どもが足止めしてくれてるだろ」
「だが、あの一撃を放てる奴がいるなら、あれだけの人数がいても大した時間稼ぎにはならないだろう」
「あー。確かにそうだなー」
警戒しながら男たちの様子を窺う。話をしている2人の男たちは、それほど俺のことを警戒していないように見えるが、僅かに俺が動いただけで反応している。下手な真似は出来ない。
ヤバいヤバいヤバい!!想定よりも難易度高過ぎる!通路が狭く、この男2人以外も相手取らないといけないような状況にならなくて良かった!そうなっていたら・・・いや、そんなもしもを考えるのはよそう。今考えなくてはならないのは、この状況をどう切り抜けるかだ。
「そうだ!だったらよー」
顎鬚男が良いこと考えた!とでも言いそうな顔で俺を一瞥する。
「俺めっちゃ良い事考えついたんだけどよ!」
・・・言った。本当に言いよった。
そしてなんか嫌な予感がする。口を閉じろ。喋るんじゃない!
「なあ、こいつ連れて帰ろうぜ?」
絶句。もう絶句するしかない。だけどちょっと待て。俺は・・・。俺は・・・!
「俺は段ボールに入れて捨てられた子猫ではない!!」
叫び訂正した俺に向けて剣を向ける顎鬚男と、魔法の発動準備を終えた細身の男と、その他の者達の視線が突き刺さる。
「だんぼーる、というのが何かは分からないが、ボールの中に入るわけがないだろ。それにお前、どう見ても人間じゃねーか。獣人じゃないんだから当たり前だろ?」
顎鬚男の困惑と馬鹿にした物言いが、叫び静かになった通路に放たれた。
この2人の男の後方から冷めた視線を感じたが、これはどうしても訂正しておかなければならないことだったのだ。だって俺、捨てられてないから!!自分の意志でここに来たんだって!
だからその目を止めてくれ!突き刺さる!痛いんだって!
俺が叫んだ以外何もしていない事を確認し、俺の意志を理解してくれたらしい顎鬚男は剣を再び肩に担ぎ、細身の男は魔力を霧散させる。2人から除く警戒心が、先ほどよりも僅かに弱まった。
「こいつまで必要とは言われてないが、俺たちが連れて帰るということか?」
「そうに決まっているだろ。こいつ使えそうじゃないか」
「確かにそれはある」
顎鬚男と細身の男がブツブツ話し始める。言わないといけない事を言ってスッキリした俺は、心に多少の余裕が生まれてきたようで、話し合っている男たち以外の敵と、人質の様子を窺い知ることが出来た。
他の敵は完全に緊張感が抜けており、人質奪還のために襲撃したら簡単に取り返せそうだ。・・・あの2人がいなければ、だけど。
「お前、こんな所で死にたくないよな?」
顎鬚男がいきなり訊ねてくる。そうだな、こんな汚そうなところでは死にたくない。死ぬならもふもふに埋もれて死にたい。頷いて質問に肯定する。
「だよな。そうだよな。・・・でだ。こっちには人質がいて、そっちはお前1人。俺たちを倒して人質を取り返せるのか?お前1人で」
顎鬚男が言葉を続ける。細身の男は隣で聞いているだけだ。チラッとジュリア達人質の方に視線を向けてみると、人魚らしき男は興味が無いのかどこかを見ており、人魚の女性はジュリアを抱き締めながら俺の方を絶望感漂う表情で見つめている。もっと戦力になる人を寄越せばいいのに、とか思っているのだろうか。見た目、ただの無力な子供だからなー。ジュリアに至っては、下唇を噛みしめながら真っ青な顔で睨みつけている。早く助けろってことだろうか?それとも、やって来たのがダガリスでもズィーリオスでもなく、俺ということが気に食わないのだろうか。ジュリアのことだから全部当てはまっていそう。
「おい。どうなんだ?付いて来るか、連れて行かれるか」
顎鬚男が返事をしない俺に痺れを切らして尋ねてくる。選択肢ないじゃないか。全部一緒じゃん!はあー。仕方ない、答えるとするか。
「ズィーが、・・・ズィーリオスが行くなら付いて行こう。俺はズィーリオスに付いて行く」
ドヤ顔で返答してやる。どうよ!俺が欲しいならズィーリオスを説得してみろってんだ!
「はあ゛ぁ?舐めてんのか?」
あらら?顎鬚男がキレた。何故だ?
近づいて襟首に腕を伸ばしてきたので、後ろに下がりながら逃げる。顎鬚男は俺に引き寄せられて付いて来る。明かりの届かない、暗闇の方へ。
「ザス」
けれど細身の男が短く発した声に、顎鬚男が反応しピタリと動きを止める。その足は、暗闇まで届くことはなく。
ザスというのが顎鬚男の名前なのだろう。俺から視線を固定したまま下がっていく。その動きに合わせて、俺も一定の距離を保ちながら再び距離を詰める。俺1人が逃げれば良いのではない。人質を奪還しなければならないのだから、離れ過ぎるわけにはいかない。
「ズィーリオスというのは確か・・・お前の兄?だったか?」
怒りが覚め止まぬ様子の顎鬚男、ザスに代わり、細身の男が俺に声を掛けてくる。ズィーリオスのことは、きっとライナーから何かを聞いて知っているのだろう。
「そうだ。可愛くてもふもふで強くてもふもふで頼りになるもふもふだ」
「・・・・・・」
「ん?あ、男だ」
最後の方ミスってしまったが、訂正しておいたし大丈夫だろう。危ない、バレるところだった。
「ふざけてる?」
「いや、ふざけてない!ふざけてない!ズィーリオスは強いぞ?そんなズィーリオスを取り込めば、オマケに俺も付いて来るんだぞ!?お得じゃないか!だからズィーリオスを待とうぜ!」
「つまり、増援がくるまでここで足止めをしようって事だ」
細身の男がザスに目を向け、ザスが頷く。そしてこちらを見る。
「え?ってうわぁあ!?」
ザスがいきなり消え、目の前に現れる。全力で後方の闇の中へと避難する。
「チッ。大人しく連行されろ」
「え、嫌だけどぉおぅ!?」
危なかった!今のは本当に危なかった!付いて来いって言う割には、本気で剣を振るってませんかね!?ね!?
いつの間にか、暗闇だった通路は仄かに明るい光源が生まれていた。
「テリトリーである闇の中に入らせるわけがない。大人しくするなら手荒な真似はしない」
光源を生み出した張本人の細身の男が、ザスの後方で静かに佇んで言い放った。なんで俺までターゲットになっているんだ!?ミイラ取りがミイラになるってやつじゃないか!?なんでそんな危機になっているんだよ!真面目に受け答えしていたのに!!
じりじりと後方に、出口の方に押されていく中、ザスは額に血管を浮かべながらゆっくりと近づいて来るのだった。
「フッ。分かりやすい反応だな。見て分かっただろうが俺は光属性だ。それも無詠唱で魔法発動が出来るほどのな。なら、闇属性の魔法の痕跡なんか分かりやす過ぎて気付かないわけがないだろ」
鼻で笑いながら蔑むように言い放つ男は、それだけのことを実際に、簡単にやってのけられる実力があるのだろう。
「闇属性持ちも俺の光と同じく珍しい。こんな所で会うとは」
「そう言えば、今俺らのところに闇っていたか?」
「いや、数年前に依頼に失敗して死んで、今は誰もいない」
「あー、あのドジって魔物に殺されたとかいう奴か」
「そうだ。にしても、良くあれだけ大勢の人間がいる地上の監視の目をくぐり抜けて、地下のライナーの部屋までたどり着けたものだ」
「時間帯もあるが、流石闇ってーことか?」
「そうとも言う。外から攻撃してきた奴の一撃も相当なものだが」
「ぎゃはは!あれはスゲーよな!マジで飛び起きた瞬間目を疑ったからな!」
男たちは俺が闇属性だと勘違いしているようだ。精霊王がいることは知られていないのは良かった。だが、虫の知らせがバレるとは思っていなかった。想定外だぞ、これは。どうするか・・・。
「ま!外の襲撃者は雑魚どもが足止めしてくれてるだろ」
「だが、あの一撃を放てる奴がいるなら、あれだけの人数がいても大した時間稼ぎにはならないだろう」
「あー。確かにそうだなー」
警戒しながら男たちの様子を窺う。話をしている2人の男たちは、それほど俺のことを警戒していないように見えるが、僅かに俺が動いただけで反応している。下手な真似は出来ない。
ヤバいヤバいヤバい!!想定よりも難易度高過ぎる!通路が狭く、この男2人以外も相手取らないといけないような状況にならなくて良かった!そうなっていたら・・・いや、そんなもしもを考えるのはよそう。今考えなくてはならないのは、この状況をどう切り抜けるかだ。
「そうだ!だったらよー」
顎鬚男が良いこと考えた!とでも言いそうな顔で俺を一瞥する。
「俺めっちゃ良い事考えついたんだけどよ!」
・・・言った。本当に言いよった。
そしてなんか嫌な予感がする。口を閉じろ。喋るんじゃない!
「なあ、こいつ連れて帰ろうぜ?」
絶句。もう絶句するしかない。だけどちょっと待て。俺は・・・。俺は・・・!
「俺は段ボールに入れて捨てられた子猫ではない!!」
叫び訂正した俺に向けて剣を向ける顎鬚男と、魔法の発動準備を終えた細身の男と、その他の者達の視線が突き刺さる。
「だんぼーる、というのが何かは分からないが、ボールの中に入るわけがないだろ。それにお前、どう見ても人間じゃねーか。獣人じゃないんだから当たり前だろ?」
顎鬚男の困惑と馬鹿にした物言いが、叫び静かになった通路に放たれた。
この2人の男の後方から冷めた視線を感じたが、これはどうしても訂正しておかなければならないことだったのだ。だって俺、捨てられてないから!!自分の意志でここに来たんだって!
だからその目を止めてくれ!突き刺さる!痛いんだって!
俺が叫んだ以外何もしていない事を確認し、俺の意志を理解してくれたらしい顎鬚男は剣を再び肩に担ぎ、細身の男は魔力を霧散させる。2人から除く警戒心が、先ほどよりも僅かに弱まった。
「こいつまで必要とは言われてないが、俺たちが連れて帰るということか?」
「そうに決まっているだろ。こいつ使えそうじゃないか」
「確かにそれはある」
顎鬚男と細身の男がブツブツ話し始める。言わないといけない事を言ってスッキリした俺は、心に多少の余裕が生まれてきたようで、話し合っている男たち以外の敵と、人質の様子を窺い知ることが出来た。
他の敵は完全に緊張感が抜けており、人質奪還のために襲撃したら簡単に取り返せそうだ。・・・あの2人がいなければ、だけど。
「お前、こんな所で死にたくないよな?」
顎鬚男がいきなり訊ねてくる。そうだな、こんな汚そうなところでは死にたくない。死ぬならもふもふに埋もれて死にたい。頷いて質問に肯定する。
「だよな。そうだよな。・・・でだ。こっちには人質がいて、そっちはお前1人。俺たちを倒して人質を取り返せるのか?お前1人で」
顎鬚男が言葉を続ける。細身の男は隣で聞いているだけだ。チラッとジュリア達人質の方に視線を向けてみると、人魚らしき男は興味が無いのかどこかを見ており、人魚の女性はジュリアを抱き締めながら俺の方を絶望感漂う表情で見つめている。もっと戦力になる人を寄越せばいいのに、とか思っているのだろうか。見た目、ただの無力な子供だからなー。ジュリアに至っては、下唇を噛みしめながら真っ青な顔で睨みつけている。早く助けろってことだろうか?それとも、やって来たのがダガリスでもズィーリオスでもなく、俺ということが気に食わないのだろうか。ジュリアのことだから全部当てはまっていそう。
「おい。どうなんだ?付いて来るか、連れて行かれるか」
顎鬚男が返事をしない俺に痺れを切らして尋ねてくる。選択肢ないじゃないか。全部一緒じゃん!はあー。仕方ない、答えるとするか。
「ズィーが、・・・ズィーリオスが行くなら付いて行こう。俺はズィーリオスに付いて行く」
ドヤ顔で返答してやる。どうよ!俺が欲しいならズィーリオスを説得してみろってんだ!
「はあ゛ぁ?舐めてんのか?」
あらら?顎鬚男がキレた。何故だ?
近づいて襟首に腕を伸ばしてきたので、後ろに下がりながら逃げる。顎鬚男は俺に引き寄せられて付いて来る。明かりの届かない、暗闇の方へ。
「ザス」
けれど細身の男が短く発した声に、顎鬚男が反応しピタリと動きを止める。その足は、暗闇まで届くことはなく。
ザスというのが顎鬚男の名前なのだろう。俺から視線を固定したまま下がっていく。その動きに合わせて、俺も一定の距離を保ちながら再び距離を詰める。俺1人が逃げれば良いのではない。人質を奪還しなければならないのだから、離れ過ぎるわけにはいかない。
「ズィーリオスというのは確か・・・お前の兄?だったか?」
怒りが覚め止まぬ様子の顎鬚男、ザスに代わり、細身の男が俺に声を掛けてくる。ズィーリオスのことは、きっとライナーから何かを聞いて知っているのだろう。
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「・・・・・・」
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「つまり、増援がくるまでここで足止めをしようって事だ」
細身の男がザスに目を向け、ザスが頷く。そしてこちらを見る。
「え?ってうわぁあ!?」
ザスがいきなり消え、目の前に現れる。全力で後方の闇の中へと避難する。
「チッ。大人しく連行されろ」
「え、嫌だけどぉおぅ!?」
危なかった!今のは本当に危なかった!付いて来いって言う割には、本気で剣を振るってませんかね!?ね!?
いつの間にか、暗闇だった通路は仄かに明るい光源が生まれていた。
「テリトリーである闇の中に入らせるわけがない。大人しくするなら手荒な真似はしない」
光源を生み出した張本人の細身の男が、ザスの後方で静かに佇んで言い放った。なんで俺までターゲットになっているんだ!?ミイラ取りがミイラになるってやつじゃないか!?なんでそんな危機になっているんだよ!真面目に受け答えしていたのに!!
じりじりと後方に、出口の方に押されていく中、ザスは額に血管を浮かべながらゆっくりと近づいて来るのだった。
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