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祠
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「昨日の約束は覚えているよね?」
「だから!覚えているってば!」
校外学習に出かける時の引率の教師のように、何度目かになる確認を行うズィーリオスを、ウザったそうにしながらも律儀に答える少女ことジュリア。
名前は可愛らしいのに、それ以外は全く噛み合っていない。特に口調が。
ジュリアがいるため、移動は徒歩だ。朝っぱなから元気な2人の後ろ姿を見ながら、大きな欠伸を噛み殺すことなく付いて行く。
昨夜は結局、どちらが寝袋を使うか決まらず、2人して寝袋を使わないで地面に直接寝た。体のあちらこちらが痛く、眠りは浅かったので疲れが取れていない。それなのに朝早くから動き出したことで、寝不足であるのは仕方のないことであった。ボーっとしながらも2人の背中を付いて歩く。精霊王がそばにいるため、違う方向に向かってしまうことはない。
『それにしてもあの2人ぃ、仲が良いわねぇ』
『んー』
歩きの為進みが遅いからだろう、暇なのか精霊王が俺の周囲をぐるぐる飛び回りながら話しかけてくる。俺が起きた時には既に2人とも起きており、仲良く会話をしていたのを思い出す。なんだかのけ者にされた気がする。・・・別に気にしてないし。精霊王がいるし。
そうだ、そろそろ精霊王との契約を考えないと。材料は手に入っているのだから。
「そういえばジュリアは剣が使えるんだよな?持って来ていないようだが、何故持ってこなかったんだ?」
前方を歩く2人の会話が聞こえてくる。
「それは・・・。持って来たけど、折れて使えなくなったんだよ。だから捨てた」
不貞腐れたようにジュリアはズィーリオスに告げる。
「そもそも剣なんかでここの魔物を切り捨てる奴がおかしいんだよ。岩を剣で真っ二つなんかに出来るかってんだよ。ふつー刃こぼれすっからやらんだろ。そんなこと出来るのはじーさんしか見たことないっての」
前から感じた視線に、焦点の合っていなかった視線を合わせようと動かすも、その間に感じていた視線は逸れた。なんだ?
「あの寝坊助の剣どーなってんだ?」
「あれはミスリル合金の剣だよ」
「はあ!?ミスリルだぁ!?」
「合金ね、合金」
「合金だとしてもミスリルが入ってるんだろ!?アイツは何者なんだよ!?」
やっぱり朝から元気だな。うるさい。ふぁあー。・・・眠い。
その後も途切れない会話を聞き流しながら歩いていると、次第に頭が少しは動き出してくるようになってきた。魔物が現れることもないため暇だ。
「それで、ジュリアはどうしてロックゴーレムの核が欲しいんだ?弟の為って言ったって、結局のところは魔石だよ?他の魔物ではなくロックゴーレムでなければならない理由はなんだい?」
「分かった。あんた達は恩人だから教えてやる。俺の住んでいる町は、主に漁で生計を立てているところなんだ」
「漁?もしかして海の国ベッツェ?」
「そうだが?ああ、そういえばあんた等はロザロ山脈を移動して来たって言ってたな。てことは他国の奴か」
「そうだよ。もうこの辺りはベッツェの近くなのか」
「ああ。俺のとこの町はベッツェの中でも最北端に位置するんだ。是非来てくれ!良い所だぞ。たくさん美味い物があるし、人もいい奴等ばっかりだしな!」
ほう!海鮮ものか!地元ならきっと生で食べる風習があるだろう。是非とも食べに行かないと!
俺の頭の中が海鮮もので溢れ、ジュリアの話が町の自慢話に逸れていると、ズィーリオスの軌道修正の一言でそれぞれの意識が戻って来る。
「んんっ!そ、それでだな。弟が・・・病気になってしまったんだ・・・。それに町の人たちも同じ病気の人たちがいる。だけど他の人たちは動こうとはしなくて。俺の家は父さんも母さんもいなくて、じーさんと弟の3人だけだ。だから俺が弟を助けてやらないといけない!じーさんは忙しいから動けない。だから俺が動こうって・・・」
「そうだったのか」
「その病気の治療には、特別な薬草が必要なんだ。」
「薬草が必要なのにロックゴーレムの核を手に入れる?商人と取引でもしたのか?」
「いや、商人じゃない。相手は人魚だ」
「人魚か」
え?人魚?人魚ってあの人魚だよな?上半身が人間で、下半身が魚のあの?
「そうか、ベッツェは人と人魚が共存している国だったな」
「そうなんだ。そして、弟たちの病気に効く薬草は海の中にある。だから人魚達から手に入れないといけないんだが・・・」
「だから物々交換ってことか?共存してお互いに助け合っているのだから、お願いしたら分けてくれるんじゃないのか?」
「それが今は出来ない状態なんだ。最近、人魚達との関係がギクシャクしていて、今まで人魚達から得られていた物が一切入って来なくなっているんだ。だからって諦められるわけなくて、仲の良い人魚の人に何度もお願いしたら、条件としてロックゴーレムの核をって言われて」
「なるほど。人魚達はロックゴーレムの核が欲しくとも自分たちでは取りに来れないから、交換条件として要求して来たってわけだね」
そういう事情があったのか。海の中で育つ薬草を手に入れるために、山に来ることになるとは。そういえば、ジュリアの爺さんは腕っぷしが強いと言ってたよな。町の人達や自分の孫のために、その爺さんがロザロ山脈に来るということにはならなかったのか?でも、忙しいって言ってたか。孫の命よりも仕事が優先だと?孫は大切じゃないってか?
「あ!着いたぞ!ここだ!」
憤りを感じていると、ジュリアの声で目的地に着いたことが分かり、目の前のことに集中するため息を吸って、気持ちを切り替え落ち着ける。
そこには小さな祠があった。
大小さまざまな大きさの岩や石で囲われ、その内部にひっそりと存在した。
「多分、この祠の中にあると思うんだ。昔じーさんが祠の中にゴーレムの核がなんたらって言っていたんだ」
「祠の物を取って良いのか?」
祠の前に立ち止まったズィーリオスの側に行き、ジュリアに疑問に思ったことを聞いてみる。祠ということは、何かしらの神を祀ったもののはずだ。話しぶりから、ジュリア達のところで祀っているものなのではないだろうか。
「ダメだろうな」
「おい!」
「けど、弟や町の人たちの命が掛かっているんだ。仕方ないだろ。でも大丈夫だ!バレなければいい!あんた等が黙っててくれればバレやしない!」
親指を立てて握った手をこちらに向けて、いたずらっ子の笑顔で俺たちを共犯者に仕立て上げようとするジュリア。
これ以上罪を重ねた犯罪者にはなりたくないんだが。今のところの罪諸々は全部冤罪だけど。
ジュリアが祠の中に頭を突っ込む。御神体が入っているのだろう扉を開けた。その時、丁度同じタイミングで精霊王が話しかけて来た。
『ねぇ、リュゼェ。あの祠魔法が、』
その瞬間。
ゴゴゴゴゴゴーー。
地面が大きく揺れ、とっさに祠から後方に飛び退き距離を取る。ジュリアはズィーリオスに回収され、同じく飛び退いていた。
「そー言えば、じーさんが祠の扉を開けたら危険だから、開けてはいけないって言ってたような?」
ズィーリオスの腕の中に納まったままジュリアがぽつりと呟く。その顔はかなり青ざめていた。
「そういう重要情報はもっと早く言えよっ!!」
愚痴ってしまうのもしょうがないよな!未だに揺れる地面にバランスを崩さないように立ちながら、祠の前の地面が盛り上がっていくのを見つめる。
元日本人として地震は平気だが、足場の悪い岩だらけの斜面は動きにくい。
足元の地面に注意を払いながら、祠前の地面の盛り上がりを警戒する。
盛り上がりは次第に、二足歩行の人型の形を模かたどっていく。
歪な人形。岩ではなく金属特有の金属光沢を持つ、巨大な人形。アイアンゴーレム。
7~8メートルに及ぶ大きさのアイアンゴーレムが、手を出した泥棒から守る守護者のように、祠の前に立ちふさがった。
「だから!覚えているってば!」
校外学習に出かける時の引率の教師のように、何度目かになる確認を行うズィーリオスを、ウザったそうにしながらも律儀に答える少女ことジュリア。
名前は可愛らしいのに、それ以外は全く噛み合っていない。特に口調が。
ジュリアがいるため、移動は徒歩だ。朝っぱなから元気な2人の後ろ姿を見ながら、大きな欠伸を噛み殺すことなく付いて行く。
昨夜は結局、どちらが寝袋を使うか決まらず、2人して寝袋を使わないで地面に直接寝た。体のあちらこちらが痛く、眠りは浅かったので疲れが取れていない。それなのに朝早くから動き出したことで、寝不足であるのは仕方のないことであった。ボーっとしながらも2人の背中を付いて歩く。精霊王がそばにいるため、違う方向に向かってしまうことはない。
『それにしてもあの2人ぃ、仲が良いわねぇ』
『んー』
歩きの為進みが遅いからだろう、暇なのか精霊王が俺の周囲をぐるぐる飛び回りながら話しかけてくる。俺が起きた時には既に2人とも起きており、仲良く会話をしていたのを思い出す。なんだかのけ者にされた気がする。・・・別に気にしてないし。精霊王がいるし。
そうだ、そろそろ精霊王との契約を考えないと。材料は手に入っているのだから。
「そういえばジュリアは剣が使えるんだよな?持って来ていないようだが、何故持ってこなかったんだ?」
前方を歩く2人の会話が聞こえてくる。
「それは・・・。持って来たけど、折れて使えなくなったんだよ。だから捨てた」
不貞腐れたようにジュリアはズィーリオスに告げる。
「そもそも剣なんかでここの魔物を切り捨てる奴がおかしいんだよ。岩を剣で真っ二つなんかに出来るかってんだよ。ふつー刃こぼれすっからやらんだろ。そんなこと出来るのはじーさんしか見たことないっての」
前から感じた視線に、焦点の合っていなかった視線を合わせようと動かすも、その間に感じていた視線は逸れた。なんだ?
「あの寝坊助の剣どーなってんだ?」
「あれはミスリル合金の剣だよ」
「はあ!?ミスリルだぁ!?」
「合金ね、合金」
「合金だとしてもミスリルが入ってるんだろ!?アイツは何者なんだよ!?」
やっぱり朝から元気だな。うるさい。ふぁあー。・・・眠い。
その後も途切れない会話を聞き流しながら歩いていると、次第に頭が少しは動き出してくるようになってきた。魔物が現れることもないため暇だ。
「それで、ジュリアはどうしてロックゴーレムの核が欲しいんだ?弟の為って言ったって、結局のところは魔石だよ?他の魔物ではなくロックゴーレムでなければならない理由はなんだい?」
「分かった。あんた達は恩人だから教えてやる。俺の住んでいる町は、主に漁で生計を立てているところなんだ」
「漁?もしかして海の国ベッツェ?」
「そうだが?ああ、そういえばあんた等はロザロ山脈を移動して来たって言ってたな。てことは他国の奴か」
「そうだよ。もうこの辺りはベッツェの近くなのか」
「ああ。俺のとこの町はベッツェの中でも最北端に位置するんだ。是非来てくれ!良い所だぞ。たくさん美味い物があるし、人もいい奴等ばっかりだしな!」
ほう!海鮮ものか!地元ならきっと生で食べる風習があるだろう。是非とも食べに行かないと!
俺の頭の中が海鮮もので溢れ、ジュリアの話が町の自慢話に逸れていると、ズィーリオスの軌道修正の一言でそれぞれの意識が戻って来る。
「んんっ!そ、それでだな。弟が・・・病気になってしまったんだ・・・。それに町の人たちも同じ病気の人たちがいる。だけど他の人たちは動こうとはしなくて。俺の家は父さんも母さんもいなくて、じーさんと弟の3人だけだ。だから俺が弟を助けてやらないといけない!じーさんは忙しいから動けない。だから俺が動こうって・・・」
「そうだったのか」
「その病気の治療には、特別な薬草が必要なんだ。」
「薬草が必要なのにロックゴーレムの核を手に入れる?商人と取引でもしたのか?」
「いや、商人じゃない。相手は人魚だ」
「人魚か」
え?人魚?人魚ってあの人魚だよな?上半身が人間で、下半身が魚のあの?
「そうか、ベッツェは人と人魚が共存している国だったな」
「そうなんだ。そして、弟たちの病気に効く薬草は海の中にある。だから人魚達から手に入れないといけないんだが・・・」
「だから物々交換ってことか?共存してお互いに助け合っているのだから、お願いしたら分けてくれるんじゃないのか?」
「それが今は出来ない状態なんだ。最近、人魚達との関係がギクシャクしていて、今まで人魚達から得られていた物が一切入って来なくなっているんだ。だからって諦められるわけなくて、仲の良い人魚の人に何度もお願いしたら、条件としてロックゴーレムの核をって言われて」
「なるほど。人魚達はロックゴーレムの核が欲しくとも自分たちでは取りに来れないから、交換条件として要求して来たってわけだね」
そういう事情があったのか。海の中で育つ薬草を手に入れるために、山に来ることになるとは。そういえば、ジュリアの爺さんは腕っぷしが強いと言ってたよな。町の人達や自分の孫のために、その爺さんがロザロ山脈に来るということにはならなかったのか?でも、忙しいって言ってたか。孫の命よりも仕事が優先だと?孫は大切じゃないってか?
「あ!着いたぞ!ここだ!」
憤りを感じていると、ジュリアの声で目的地に着いたことが分かり、目の前のことに集中するため息を吸って、気持ちを切り替え落ち着ける。
そこには小さな祠があった。
大小さまざまな大きさの岩や石で囲われ、その内部にひっそりと存在した。
「多分、この祠の中にあると思うんだ。昔じーさんが祠の中にゴーレムの核がなんたらって言っていたんだ」
「祠の物を取って良いのか?」
祠の前に立ち止まったズィーリオスの側に行き、ジュリアに疑問に思ったことを聞いてみる。祠ということは、何かしらの神を祀ったもののはずだ。話しぶりから、ジュリア達のところで祀っているものなのではないだろうか。
「ダメだろうな」
「おい!」
「けど、弟や町の人たちの命が掛かっているんだ。仕方ないだろ。でも大丈夫だ!バレなければいい!あんた等が黙っててくれればバレやしない!」
親指を立てて握った手をこちらに向けて、いたずらっ子の笑顔で俺たちを共犯者に仕立て上げようとするジュリア。
これ以上罪を重ねた犯罪者にはなりたくないんだが。今のところの罪諸々は全部冤罪だけど。
ジュリアが祠の中に頭を突っ込む。御神体が入っているのだろう扉を開けた。その時、丁度同じタイミングで精霊王が話しかけて来た。
『ねぇ、リュゼェ。あの祠魔法が、』
その瞬間。
ゴゴゴゴゴゴーー。
地面が大きく揺れ、とっさに祠から後方に飛び退き距離を取る。ジュリアはズィーリオスに回収され、同じく飛び退いていた。
「そー言えば、じーさんが祠の扉を開けたら危険だから、開けてはいけないって言ってたような?」
ズィーリオスの腕の中に納まったままジュリアがぽつりと呟く。その顔はかなり青ざめていた。
「そういう重要情報はもっと早く言えよっ!!」
愚痴ってしまうのもしょうがないよな!未だに揺れる地面にバランスを崩さないように立ちながら、祠の前の地面が盛り上がっていくのを見つめる。
元日本人として地震は平気だが、足場の悪い岩だらけの斜面は動きにくい。
足元の地面に注意を払いながら、祠前の地面の盛り上がりを警戒する。
盛り上がりは次第に、二足歩行の人型の形を模かたどっていく。
歪な人形。岩ではなく金属特有の金属光沢を持つ、巨大な人形。アイアンゴーレム。
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