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知らぬ間の出来事〈ガルム視点〉
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「急に呼び出しなんてどうしたんだろうな?」
宿の一階の食堂にて、同じテーブルで隣に座っている、仲間の魔術師のアネットに問いかける。
昨日、このネーデの近くにある地の中級ダンジョン攻略から帰って来ると、魔石の売却ついでの帰還報告のために顔を出したギルドから、呼び出しがかかっていることを伝えられた。今日は活動を休みにして、メンバーは各自自由行動の予定だったが、何でも至急とのことで全員集まってもらっていた。
「さあ?あんただけでなくて、私達全員でしょう?身に覚えがないわ。あんただけならまた何かやらかしたと思えるんだけど」
「おい!またとは何だ!またとは!俺はいつも何もしてないぞ!」
「はいはい」
「アネット!おい!無視するなよ!」
待っていた他の仲間である、ジェイドとナルシアが合流したことで強制的に話が切り上げられ、ギルドへと向かった。
ネーデの街も、以前起きた魔物襲撃事件の被害から完全に復興し、更に綺麗な街並みになっていた。特に、あの事件がきっかけで、復興で大活躍していた地属性の人の魔力量を含めた能力が高くなり、この街に多く人が集まるようになった。加えて、ダンジョンの属性も影響し、そこから発掘される武器防具が地属性の物であるため、彼らの強化に一役買っていた。
領主の主導の下、街は防御力も考慮した作りになった。しかし、その街並みは無骨さを一切感じさせない。この形を考えた人物の能力の高さが窺えるというものだ。更に、一筋縄ではいかない冒険者を含めた多くの地属性の人々を先導し、上手く回してかなり短期間で復興し終えたその手腕は、さすが領主と称賛に値する。
向かっている間、俺に話しかける隙を与えたくないかのように、アネットがナルシアとジェイドに怒涛の如く話しかける。その内容が、2人が今日予定していたデートについてのことで、未だにお互いに顔が赤くなっているのが、何とも初々しい。仕事中は、今まで通りに目を合わせ会話が出来ているのに、プライベートとなった途端、まともに目も合わせきれないようだ。
それにしても、やっと2度目のデートだったのに呼び出しが掛かるなんて災難だったな。用件がさっさと済めば、デートに行かせてやろう。アネットだって2人の邪魔はしないだろう。話が終わり次第アネットを引っ掴んで、俺たち邪魔ものは退散するとしよう。
それもこれも全部、あの少年のお陰なんだよな。王都に旅立ってだいぶ立ったが、元気にしているだろうか。相棒のエレメンタルウルフはあの大きさだからな。王都に入る際に揉めただろうか。いや、貴族と一緒だったから大丈夫だろう。やっぱり本当に大丈夫だったろうか。王都には貴族が多いからな。あの貴族のお嬢様は大丈夫でも、態度の問題で他の貴族に不敬罪とか言われてそうな気がする。
でも相棒の方はしっかりしてそうだったし、賢そうだから何とかしてくれているだろう。
ギルドに着いたので、到着の旨を受付の職員に伝えれば、ギルドマスターがお待ちなのでどうぞ
、とのことだった。ギルマスの部屋に行くことは慣れた事なので、新人らしい職員の案内を断り、奥の階段を上って行く。
扉の前でノックし、中にいる人物に声をかけると、入室の許可が返って来る。扉を開けて中に入ると、何処となく強張った表情のギルマス、俺の幼なじみのアランが席についていた。
どうやら本当に何か問題が起きたようだ。アランがこんな表情を見せるとは珍しい。
いつもと同じように、ギルマスの前に向かい合うように置かれているソファーに腰を下ろす。全員が座った事を確認して、ギルドの職員が紅茶を淹れてくれるのを見守る。職員は配り終えると、静かに部屋を出て行った。
「それで?昨日ダンジョンから帰って来たばかりなのに、呼び出しとは何があったんだ?」
「急だったことに関して悪かった。ただ、お前達には知らせておいた方が良いと思ってな」
「俺達に知らせておいた方が良いこと?」
「そうだ」
仲間達も不思議そうな顔をしている。急に呼び出すから、また魔物が襲撃して来るとか言われると思ったが、どうやらそうではなさそうだ。あの魔物襲撃事件に関しては、まだ原因が分かっていない。
何故、突然ネーデの森の魔物が増えたのか。ミノタウロス達は何処からやって来たのか。そして、赤いミノタウロスについても分からない事だらけだ。もしや、そのことに関して何か分かったのだろうか。
「魔物襲撃事件に関して何かわかったのか?」
「いや、残念ながらまだそのことについては何も分かっていない。調査中だ」
違うのか。では何のことだろうか。
「だったら何なんだ?」
「お前達は、リュゼ君のことを覚えてるか?」
「そりゃな」
「当たり前じゃない!あれほど可愛い少年のこと忘れるわけないじゃないの!」
「勿論っす」
ナルシアだけが頷いて答えたが、全員覚えているようだ。特に、ジェイドとナルシアは忘れることの方が難しいだろう。
「ガルムさん!こっち見てニヤつかないで下さいっすよ!」
「え?ああ、すまない」
無意識に表情に現れていたようだ。顔を引き締め、ギルマスの方へ向き直る。
「実は先日、お前達がダンジョンに潜っている間に、王都のギルドから緊急の知らせが入ってな。」
緊急の知らせだと?話の流れからして、リュゼに関してだよな。しかも緊急ってことは、かなり重要な案件だということだ。
「もしかして、最短最速最年少のAランク冒険者になったとか!?」
アネットが嬉々とした表情でテーブルに身を乗り出し、ギルマスに詰め寄る。そういう良い話ではないだろう。それだと、ギルマスの強張った表情の説明がつかない。アネットを手で制して、ソファーに座らせる。
「残念ながらそれでもなくてな。実は、リュゼ君がギルドのブラックリストに入った」
「「「「!?!?」」」」
ブラックリスト入りだと!?なぜそうなった!?
ブラックリストは、国家が行方を追う凶悪犯罪者の一覧のことだ。勿論、冒険者資格は剥奪され、ギルドからの永久追放。この情報は全てのギルドに共有される。ギルドは他国にも存在するから、国外に出ても逃れられない。この国と敵国の国であれば、バレたとしても身柄の引き渡しのために拘束される危険は少ないが、友好国であれば犯罪者の取り締まりに協力することもある。
つまり、国交のない地域にでも逃げない限り、ずっと追われ続けるということだ。
「どうしてそんなことになってるんすか!?」
机を叩いて立ち上がったジェイドを、落ち着かせようとナルシアが宥めているのを視界の端に収めながら、どういうことだとギルマスに目をやる。
「リュゼ君には、王侯貴族の誘拐の罪がかかっている。王立学園の合同訓練の護衛に潜り込んで、宿泊先の宿から、他の冒険者達を脅して実行犯にして近場のダンジョンに誘拐した、ということになっている」
「なっている、ということは、お前はそう思っていないということだな」
「ああ。お前達はどう思う?」
「お前と同じだ。信じられねえ」
他の仲間達も口々に、リュゼの犯行について否定的な考えを述べる。短い間だったが、その為人ひととなりを見る目はあるつもりだ。多少融通が効かない頑固なところがあるが、小動物に目を輝かせるような根はピュアなところがあり、誰かが困っていれば手を差し伸べ、全力で助けようとする優しい少年だ。
「現在、王国内では全域に渡り騎士団による捜索が行われている」
「だから、街中にやたらと騎士の奴が沢山いるのか」
昨日街に入る際、やけに騎士服の人が多いと思ったら、そういうことだったのか。アネットや他の仲間たちもなるほどと呟いている。やっぱり気になっていたらしい。
「行方についてだが、西の帝国方面に、従魔に乗って飛んで行ったことが確認されている。どうやら帝国の方でも、捜査を行えるように交渉しているらしいが、まあ国外だし、王国内よりは断然逃げ隠れしやすいだろうな。それにあのリュゼ君が、王国の奴等に捕まるとは思えないしな!はっはっは!」
国内で見つかっていないなら、国外に出ている可能性は非常に高いだろう。それにギルマスの言う通り、”ネーデの英雄”が易々と捕まるたまとは思えねえ。
笑っていたギルマスが急に真顔になり、身を乗り出して小声で話し出す。
「この件に関して、なんだか最近王都の方の動きがきな臭い。もしかしたら国だけでなく、王都のギルドも関わっている可能性がある。何者かがリュゼ君を陥れようとしているようだが、誰が関わっているか分からない以上、この件は内密に頼む」
「わかった。皆もそれでいいな?」
全員が頷いたのを確認し、これで話は終わりだという態度になったギルマスを一瞥して、ソファーから立ち上がる。続くように仲間たちがソファーから立ち上がる。
部屋の出口へ向かい、ふと言い残したことを思いだして立ち止まる。そして、扉の前で振り返ってギルマスを見る。
「また何か分かったら教えてくれ。俺達の方も動いてみるつもりだ」
「わかった。そうしてくれるとありがたい」
「ああ、そうだ。忘れていた。もしかしたらだが、騎士の奴らがお前たちに、リュゼ君について聞きに来るかもしれない。ここのギルドで一番、関わりを持っていたのがお前たちだからな」
「マジかよ。まあ、何とかするさ。じゃあな」
「ああ。よろしく頼むよ」
今度こそ振り返ることなく扉を開け、ギルマスの部屋を後にした。
宿の一階の食堂にて、同じテーブルで隣に座っている、仲間の魔術師のアネットに問いかける。
昨日、このネーデの近くにある地の中級ダンジョン攻略から帰って来ると、魔石の売却ついでの帰還報告のために顔を出したギルドから、呼び出しがかかっていることを伝えられた。今日は活動を休みにして、メンバーは各自自由行動の予定だったが、何でも至急とのことで全員集まってもらっていた。
「さあ?あんただけでなくて、私達全員でしょう?身に覚えがないわ。あんただけならまた何かやらかしたと思えるんだけど」
「おい!またとは何だ!またとは!俺はいつも何もしてないぞ!」
「はいはい」
「アネット!おい!無視するなよ!」
待っていた他の仲間である、ジェイドとナルシアが合流したことで強制的に話が切り上げられ、ギルドへと向かった。
ネーデの街も、以前起きた魔物襲撃事件の被害から完全に復興し、更に綺麗な街並みになっていた。特に、あの事件がきっかけで、復興で大活躍していた地属性の人の魔力量を含めた能力が高くなり、この街に多く人が集まるようになった。加えて、ダンジョンの属性も影響し、そこから発掘される武器防具が地属性の物であるため、彼らの強化に一役買っていた。
領主の主導の下、街は防御力も考慮した作りになった。しかし、その街並みは無骨さを一切感じさせない。この形を考えた人物の能力の高さが窺えるというものだ。更に、一筋縄ではいかない冒険者を含めた多くの地属性の人々を先導し、上手く回してかなり短期間で復興し終えたその手腕は、さすが領主と称賛に値する。
向かっている間、俺に話しかける隙を与えたくないかのように、アネットがナルシアとジェイドに怒涛の如く話しかける。その内容が、2人が今日予定していたデートについてのことで、未だにお互いに顔が赤くなっているのが、何とも初々しい。仕事中は、今まで通りに目を合わせ会話が出来ているのに、プライベートとなった途端、まともに目も合わせきれないようだ。
それにしても、やっと2度目のデートだったのに呼び出しが掛かるなんて災難だったな。用件がさっさと済めば、デートに行かせてやろう。アネットだって2人の邪魔はしないだろう。話が終わり次第アネットを引っ掴んで、俺たち邪魔ものは退散するとしよう。
それもこれも全部、あの少年のお陰なんだよな。王都に旅立ってだいぶ立ったが、元気にしているだろうか。相棒のエレメンタルウルフはあの大きさだからな。王都に入る際に揉めただろうか。いや、貴族と一緒だったから大丈夫だろう。やっぱり本当に大丈夫だったろうか。王都には貴族が多いからな。あの貴族のお嬢様は大丈夫でも、態度の問題で他の貴族に不敬罪とか言われてそうな気がする。
でも相棒の方はしっかりしてそうだったし、賢そうだから何とかしてくれているだろう。
ギルドに着いたので、到着の旨を受付の職員に伝えれば、ギルドマスターがお待ちなのでどうぞ
、とのことだった。ギルマスの部屋に行くことは慣れた事なので、新人らしい職員の案内を断り、奥の階段を上って行く。
扉の前でノックし、中にいる人物に声をかけると、入室の許可が返って来る。扉を開けて中に入ると、何処となく強張った表情のギルマス、俺の幼なじみのアランが席についていた。
どうやら本当に何か問題が起きたようだ。アランがこんな表情を見せるとは珍しい。
いつもと同じように、ギルマスの前に向かい合うように置かれているソファーに腰を下ろす。全員が座った事を確認して、ギルドの職員が紅茶を淹れてくれるのを見守る。職員は配り終えると、静かに部屋を出て行った。
「それで?昨日ダンジョンから帰って来たばかりなのに、呼び出しとは何があったんだ?」
「急だったことに関して悪かった。ただ、お前達には知らせておいた方が良いと思ってな」
「俺達に知らせておいた方が良いこと?」
「そうだ」
仲間達も不思議そうな顔をしている。急に呼び出すから、また魔物が襲撃して来るとか言われると思ったが、どうやらそうではなさそうだ。あの魔物襲撃事件に関しては、まだ原因が分かっていない。
何故、突然ネーデの森の魔物が増えたのか。ミノタウロス達は何処からやって来たのか。そして、赤いミノタウロスについても分からない事だらけだ。もしや、そのことに関して何か分かったのだろうか。
「魔物襲撃事件に関して何かわかったのか?」
「いや、残念ながらまだそのことについては何も分かっていない。調査中だ」
違うのか。では何のことだろうか。
「だったら何なんだ?」
「お前達は、リュゼ君のことを覚えてるか?」
「そりゃな」
「当たり前じゃない!あれほど可愛い少年のこと忘れるわけないじゃないの!」
「勿論っす」
ナルシアだけが頷いて答えたが、全員覚えているようだ。特に、ジェイドとナルシアは忘れることの方が難しいだろう。
「ガルムさん!こっち見てニヤつかないで下さいっすよ!」
「え?ああ、すまない」
無意識に表情に現れていたようだ。顔を引き締め、ギルマスの方へ向き直る。
「実は先日、お前達がダンジョンに潜っている間に、王都のギルドから緊急の知らせが入ってな。」
緊急の知らせだと?話の流れからして、リュゼに関してだよな。しかも緊急ってことは、かなり重要な案件だということだ。
「もしかして、最短最速最年少のAランク冒険者になったとか!?」
アネットが嬉々とした表情でテーブルに身を乗り出し、ギルマスに詰め寄る。そういう良い話ではないだろう。それだと、ギルマスの強張った表情の説明がつかない。アネットを手で制して、ソファーに座らせる。
「残念ながらそれでもなくてな。実は、リュゼ君がギルドのブラックリストに入った」
「「「「!?!?」」」」
ブラックリスト入りだと!?なぜそうなった!?
ブラックリストは、国家が行方を追う凶悪犯罪者の一覧のことだ。勿論、冒険者資格は剥奪され、ギルドからの永久追放。この情報は全てのギルドに共有される。ギルドは他国にも存在するから、国外に出ても逃れられない。この国と敵国の国であれば、バレたとしても身柄の引き渡しのために拘束される危険は少ないが、友好国であれば犯罪者の取り締まりに協力することもある。
つまり、国交のない地域にでも逃げない限り、ずっと追われ続けるということだ。
「どうしてそんなことになってるんすか!?」
机を叩いて立ち上がったジェイドを、落ち着かせようとナルシアが宥めているのを視界の端に収めながら、どういうことだとギルマスに目をやる。
「リュゼ君には、王侯貴族の誘拐の罪がかかっている。王立学園の合同訓練の護衛に潜り込んで、宿泊先の宿から、他の冒険者達を脅して実行犯にして近場のダンジョンに誘拐した、ということになっている」
「なっている、ということは、お前はそう思っていないということだな」
「ああ。お前達はどう思う?」
「お前と同じだ。信じられねえ」
他の仲間達も口々に、リュゼの犯行について否定的な考えを述べる。短い間だったが、その為人ひととなりを見る目はあるつもりだ。多少融通が効かない頑固なところがあるが、小動物に目を輝かせるような根はピュアなところがあり、誰かが困っていれば手を差し伸べ、全力で助けようとする優しい少年だ。
「現在、王国内では全域に渡り騎士団による捜索が行われている」
「だから、街中にやたらと騎士の奴が沢山いるのか」
昨日街に入る際、やけに騎士服の人が多いと思ったら、そういうことだったのか。アネットや他の仲間たちもなるほどと呟いている。やっぱり気になっていたらしい。
「行方についてだが、西の帝国方面に、従魔に乗って飛んで行ったことが確認されている。どうやら帝国の方でも、捜査を行えるように交渉しているらしいが、まあ国外だし、王国内よりは断然逃げ隠れしやすいだろうな。それにあのリュゼ君が、王国の奴等に捕まるとは思えないしな!はっはっは!」
国内で見つかっていないなら、国外に出ている可能性は非常に高いだろう。それにギルマスの言う通り、”ネーデの英雄”が易々と捕まるたまとは思えねえ。
笑っていたギルマスが急に真顔になり、身を乗り出して小声で話し出す。
「この件に関して、なんだか最近王都の方の動きがきな臭い。もしかしたら国だけでなく、王都のギルドも関わっている可能性がある。何者かがリュゼ君を陥れようとしているようだが、誰が関わっているか分からない以上、この件は内密に頼む」
「わかった。皆もそれでいいな?」
全員が頷いたのを確認し、これで話は終わりだという態度になったギルマスを一瞥して、ソファーから立ち上がる。続くように仲間たちがソファーから立ち上がる。
部屋の出口へ向かい、ふと言い残したことを思いだして立ち止まる。そして、扉の前で振り返ってギルマスを見る。
「また何か分かったら教えてくれ。俺達の方も動いてみるつもりだ」
「わかった。そうしてくれるとありがたい」
「ああ、そうだ。忘れていた。もしかしたらだが、騎士の奴らがお前たちに、リュゼ君について聞きに来るかもしれない。ここのギルドで一番、関わりを持っていたのがお前たちだからな」
「マジかよ。まあ、何とかするさ。じゃあな」
「ああ。よろしく頼むよ」
今度こそ振り返ることなく扉を開け、ギルマスの部屋を後にした。
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