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合同訓練1日目
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ゆっくりと動き出した馬車の後方で、前に伸びる長い長い馬車の列を眺める。出発前に責任者に言われた今回の予定について、王都内にいる今のうちに確認しておこう。
合同訓練は3泊4日。
目的地は闇の中級ダンジョンに最も近い、ベゼル村。村とは言うが中々に大きなところらしい。
行きの道のりで1.5日、帰りも同じ日数を要し、村での滞在が約1日分。行き帰りの道中で、それぞれ1回づつ野営を行う。その時に冒険者達で、夜の警戒をローテションで担当する。昔は学生達にも経験をさせたそうだが、次の日の日中の警戒度の低下に、村に到着してからの行動に支障をきたすということで、学生ではなく冒険者のみで行うことになったようだ。
参加学生数合計32人。1年生26人。3年生6人。
グループは6班。1班につき3年生が1人つく。教える立場の3年生は指導学生と呼ばれ、選ばれるのは高位貴族の成績優秀者らしい。いくら優秀な学生であっても、地位が低いと指示を聞いてもらえないから、という理由らしい。これだから貴族という奴は。
あれ?馬車が街道の端に寄りながら次第に減速していく。どうしたんだ?
『ズィー、何かあったのか?』
『昼休憩らしいぞ』
『もうか!?』
『もうって、出発してだいぶ時間が経ってるぞ』
『いつの間に・・・』
減速していた馬車は停止し、馬車から続々と学生達が出て来る。
今日の昼食は各自持参したものを食べることになっている。そのため手軽に食べられるものであるはずなので、道から少し外れた小さめの草原に座って食べることが出来るが、プライドの高い学生たちが地面に直接座ることはないだろう。だから馬車の中で食べると思っていたのだが、何故か多くの学生たちが前の方の馬車に移動していく。どこに向かっているんだ?
「きっと皆さん、第四王子殿下とバルネリア公爵子息の下へ向かっているのでしょう。お2人ともかなり優秀ですし、まだ婚約者がいらっしゃらないですから、アピールしたいのでしょうね」
声をかけて近寄って来たのはアンナだった。手には風呂敷が抱えられている。昼食を持ってきたようだ。レオとシゼの姿は見えないが、いるだろう方向に顔を向けたままアンナに尋ねる。
「アンナは行かないのか?」
「・・・ええ、あの中に入り込む勇気はありませんわ。」
確かに、あの人混みの中に突っ込みたいとは思わないな。だが、何かおかしいな。出会った当初のアンナは、強気な態度をとった、けれども純粋な心を持った少女の印象があった。しかし目の前のアンナは、強気な態度が鳴りを潜め、どこか愁然としていて自嘲しているようにも見える。
何かあったことだけは分かるが、聞き出そうとは思わない。それよりも、辛気臭い顔をされちゃ、折角の昼食がまずくなる。そんな顔は似合わない。
馬車の中に放り込んでいたカバンを回収し、草原まで歩いていく。そして、中からシャツと上着を3枚取り出して地面に敷き、突っ立ったままのアンナに振り向く。
「アンナ、来いよ。敷物でなくて悪いがここに座りな」
広げた服の方に顎をしゃくりながら告げる。閉鎖された狭い馬車の中での食事だと、さらに気が滅入りかねない。自然の風景を眺めながら、ゆっくり昼食を取る方がいいだろう。
「わ、悪いですわ。貴方の服の上に座るなど。汚れてしまいます!」
「大丈夫だ。後でクリーンで綺麗にすればいい。そもそも、俺がアンナを座らせるために敷いたんだ。嫌なら最初から敷かない。ていうか俺はもう腹が減った。さっさと座れ」
「ありがとうごさいます、リュゼ。失礼します」
服の上にきちんと座ったのを確認して、俺もその隣に腰を下ろす。そして、俺たちの背後に寝そべるようにズィーリオスが横になる。
食材は現地調達が基本の俺たちだが、さすがに今はそのようなことは出来ないので、買っておいた乾パンと干し肉をカバンから取り出す。昔、部屋に隠していた非常食で食べたとき以来だ。正直あまり美味しくないんだよな。
「リュゼの昼食はそれだけですの?」
「ああ、そうだが?」
急に、アンナが俺の手元を見ながら声をかけてくる。すると徐に、風呂敷の中の箱の中身を、蓋を開けて見せてくる。中には、色とりどりの食材が挟まれたサンドイッチが大量に入っていた。全て一口サイズに切られているようで、料理人の心遣いが伝わってくる。
自分はもっと美味しいものが食べられるんだぞ!という自慢か!?自慢なのか!?自慢なんだな!?
くぅーー!美味そう!
「実はですね。これが後1箱あるんですの。リュゼのことですから、ちゃんとした昼食を用意していらっしゃらないと思ったので、うちの料理人に作っていただきましたの。いかがですか?」
何だと!これをくれるというのか!?なんて太っ腹なんだ・・・。
「ふふっ。目が釘付けですね。どうぞ」
目の前に差し出されるサンドイッチの箱。反射的に受け取るが、はっと我に返る。
「アンナ、ありがとう」
「いえいえ。王都の別邸にいるシェフも、領地にいるシェフに負けず劣らず美味しいお料理を作って下さるんです。我が家の自慢をしているだけですわ」
朝食抜きはいつものことだが、普段より早くから起きて活動しているせいか、かなりお腹が減っていたようで、あっという間にペロリと平らげてしまう。ズィーリオスにクリーンをしてもらい、アンナに箱を返す。
乾パン、干し肉よりも食事の満足度が高いためか、気持ちよくお昼寝が出来そうだ。ズィーリオスにもたれ掛かり、両腕を頭の後ろで組んで目を瞑る。あー、風が心地いいな。よく、眠れ、そ、う。
『リュゼ!寝ちゃダメだぞ。休憩時間終わりのようだ。』
・・・あーあ。今まさに眠りに落ちそうだったのに。仕方なくのそりと起き上がる。アンナに再度食事の礼を言い、別れる。アンナは真っ直ぐに、自分の乗る馬車の方に歩いて行った。服を回収してズィーリオスにクリーンをしてもらい、再びカバンの中に入れた後、辺りに忘れ物がないかチェックする。うん、ゴミすらないね。
そしてズィーリオスに乗り、動き出した馬車の列を追った。
走り出して暫くして、ズィーリオスも疲れているだろうと、馬車へ乗り移ることにした。ズィーリオスは疲れてはいないと言うが、いつ闇ギルドの襲撃が来るか分からないため体力の温存は必要だと判断したのだ。俺が眠りたいというのもあり、ズィーリオスの上の方が遥かに眠りやすいが、それだとズィーリオスが休まらないため、馬車で寝ることにした。馬車の速度に合わせ、スッと中へ移りこむ。ズィーリオスも人化して追従する。
やっぱりお尻への振動が凄いな。そんなことを言っている場合ではない。脱ぎやすい、情報収集の時に買ったマントをズィーリオスの身に纏わせる。再び元の姿に戻る時は、服を着たままだと服が破けてしまうことが分かったからだ。本当ならちゃんと服を着せたいが、いつ来るか分からない襲撃に即座に対応して外に出ておかないと、人化出来ることがバレてしまう為、マントで我慢するのだ。俺が。
午前中は、やはりズィーリオスに怯えていたのか魔物の襲撃はなかった。しかしズィーリオス曰く、ズィーリオスが人化し気配が薄くなったことで、魔物達が徐々に街道沿いに移動して来ている気配がし出したようだ。その為、魔物が襲い掛かる行動に移った瞬間にズィーリオスが外へ飛び出し、元の姿に戻り極力気配を抑える。そうすることで、魔物達はズィーリオスの気配に怯えることなく、学生たちに襲い掛かり、学生たちはきちんと実践訓練が出来ていた。
気配を抑えられるならずっと抑えとけばいいと思えるが、王都近辺という弱い魔物ばかりの狩り場で最近身に付けた技能であり、まだ、長時間意識して抑えることは出来ないのだ。人よりも強者の気配に敏感な魔物であるゆえ、完全に抑えられるところまではいっていない。ずっと意識していると精神が疲弊するので、戦いに発展した場合だけ抑えるようにとズィーリオスに言っていた。
そもそも、襲い掛かって来るのは今のところゴブリンだけで、頭の悪い種族ゆえに気配察知能力が低いと言われているので、近くにズィーリオスがいても気にせず襲い掛かって来れるのだろう。
学生たちも危なげなく戦い、誰も俺たちが馬車を乗り降りしているのに気づいていなかった。
そして、夕焼けが空を染め始める前に、今夜のキャンプ地点に到着した。
合同訓練は3泊4日。
目的地は闇の中級ダンジョンに最も近い、ベゼル村。村とは言うが中々に大きなところらしい。
行きの道のりで1.5日、帰りも同じ日数を要し、村での滞在が約1日分。行き帰りの道中で、それぞれ1回づつ野営を行う。その時に冒険者達で、夜の警戒をローテションで担当する。昔は学生達にも経験をさせたそうだが、次の日の日中の警戒度の低下に、村に到着してからの行動に支障をきたすということで、学生ではなく冒険者のみで行うことになったようだ。
参加学生数合計32人。1年生26人。3年生6人。
グループは6班。1班につき3年生が1人つく。教える立場の3年生は指導学生と呼ばれ、選ばれるのは高位貴族の成績優秀者らしい。いくら優秀な学生であっても、地位が低いと指示を聞いてもらえないから、という理由らしい。これだから貴族という奴は。
あれ?馬車が街道の端に寄りながら次第に減速していく。どうしたんだ?
『ズィー、何かあったのか?』
『昼休憩らしいぞ』
『もうか!?』
『もうって、出発してだいぶ時間が経ってるぞ』
『いつの間に・・・』
減速していた馬車は停止し、馬車から続々と学生達が出て来る。
今日の昼食は各自持参したものを食べることになっている。そのため手軽に食べられるものであるはずなので、道から少し外れた小さめの草原に座って食べることが出来るが、プライドの高い学生たちが地面に直接座ることはないだろう。だから馬車の中で食べると思っていたのだが、何故か多くの学生たちが前の方の馬車に移動していく。どこに向かっているんだ?
「きっと皆さん、第四王子殿下とバルネリア公爵子息の下へ向かっているのでしょう。お2人ともかなり優秀ですし、まだ婚約者がいらっしゃらないですから、アピールしたいのでしょうね」
声をかけて近寄って来たのはアンナだった。手には風呂敷が抱えられている。昼食を持ってきたようだ。レオとシゼの姿は見えないが、いるだろう方向に顔を向けたままアンナに尋ねる。
「アンナは行かないのか?」
「・・・ええ、あの中に入り込む勇気はありませんわ。」
確かに、あの人混みの中に突っ込みたいとは思わないな。だが、何かおかしいな。出会った当初のアンナは、強気な態度をとった、けれども純粋な心を持った少女の印象があった。しかし目の前のアンナは、強気な態度が鳴りを潜め、どこか愁然としていて自嘲しているようにも見える。
何かあったことだけは分かるが、聞き出そうとは思わない。それよりも、辛気臭い顔をされちゃ、折角の昼食がまずくなる。そんな顔は似合わない。
馬車の中に放り込んでいたカバンを回収し、草原まで歩いていく。そして、中からシャツと上着を3枚取り出して地面に敷き、突っ立ったままのアンナに振り向く。
「アンナ、来いよ。敷物でなくて悪いがここに座りな」
広げた服の方に顎をしゃくりながら告げる。閉鎖された狭い馬車の中での食事だと、さらに気が滅入りかねない。自然の風景を眺めながら、ゆっくり昼食を取る方がいいだろう。
「わ、悪いですわ。貴方の服の上に座るなど。汚れてしまいます!」
「大丈夫だ。後でクリーンで綺麗にすればいい。そもそも、俺がアンナを座らせるために敷いたんだ。嫌なら最初から敷かない。ていうか俺はもう腹が減った。さっさと座れ」
「ありがとうごさいます、リュゼ。失礼します」
服の上にきちんと座ったのを確認して、俺もその隣に腰を下ろす。そして、俺たちの背後に寝そべるようにズィーリオスが横になる。
食材は現地調達が基本の俺たちだが、さすがに今はそのようなことは出来ないので、買っておいた乾パンと干し肉をカバンから取り出す。昔、部屋に隠していた非常食で食べたとき以来だ。正直あまり美味しくないんだよな。
「リュゼの昼食はそれだけですの?」
「ああ、そうだが?」
急に、アンナが俺の手元を見ながら声をかけてくる。すると徐に、風呂敷の中の箱の中身を、蓋を開けて見せてくる。中には、色とりどりの食材が挟まれたサンドイッチが大量に入っていた。全て一口サイズに切られているようで、料理人の心遣いが伝わってくる。
自分はもっと美味しいものが食べられるんだぞ!という自慢か!?自慢なのか!?自慢なんだな!?
くぅーー!美味そう!
「実はですね。これが後1箱あるんですの。リュゼのことですから、ちゃんとした昼食を用意していらっしゃらないと思ったので、うちの料理人に作っていただきましたの。いかがですか?」
何だと!これをくれるというのか!?なんて太っ腹なんだ・・・。
「ふふっ。目が釘付けですね。どうぞ」
目の前に差し出されるサンドイッチの箱。反射的に受け取るが、はっと我に返る。
「アンナ、ありがとう」
「いえいえ。王都の別邸にいるシェフも、領地にいるシェフに負けず劣らず美味しいお料理を作って下さるんです。我が家の自慢をしているだけですわ」
朝食抜きはいつものことだが、普段より早くから起きて活動しているせいか、かなりお腹が減っていたようで、あっという間にペロリと平らげてしまう。ズィーリオスにクリーンをしてもらい、アンナに箱を返す。
乾パン、干し肉よりも食事の満足度が高いためか、気持ちよくお昼寝が出来そうだ。ズィーリオスにもたれ掛かり、両腕を頭の後ろで組んで目を瞑る。あー、風が心地いいな。よく、眠れ、そ、う。
『リュゼ!寝ちゃダメだぞ。休憩時間終わりのようだ。』
・・・あーあ。今まさに眠りに落ちそうだったのに。仕方なくのそりと起き上がる。アンナに再度食事の礼を言い、別れる。アンナは真っ直ぐに、自分の乗る馬車の方に歩いて行った。服を回収してズィーリオスにクリーンをしてもらい、再びカバンの中に入れた後、辺りに忘れ物がないかチェックする。うん、ゴミすらないね。
そしてズィーリオスに乗り、動き出した馬車の列を追った。
走り出して暫くして、ズィーリオスも疲れているだろうと、馬車へ乗り移ることにした。ズィーリオスは疲れてはいないと言うが、いつ闇ギルドの襲撃が来るか分からないため体力の温存は必要だと判断したのだ。俺が眠りたいというのもあり、ズィーリオスの上の方が遥かに眠りやすいが、それだとズィーリオスが休まらないため、馬車で寝ることにした。馬車の速度に合わせ、スッと中へ移りこむ。ズィーリオスも人化して追従する。
やっぱりお尻への振動が凄いな。そんなことを言っている場合ではない。脱ぎやすい、情報収集の時に買ったマントをズィーリオスの身に纏わせる。再び元の姿に戻る時は、服を着たままだと服が破けてしまうことが分かったからだ。本当ならちゃんと服を着せたいが、いつ来るか分からない襲撃に即座に対応して外に出ておかないと、人化出来ることがバレてしまう為、マントで我慢するのだ。俺が。
午前中は、やはりズィーリオスに怯えていたのか魔物の襲撃はなかった。しかしズィーリオス曰く、ズィーリオスが人化し気配が薄くなったことで、魔物達が徐々に街道沿いに移動して来ている気配がし出したようだ。その為、魔物が襲い掛かる行動に移った瞬間にズィーリオスが外へ飛び出し、元の姿に戻り極力気配を抑える。そうすることで、魔物達はズィーリオスの気配に怯えることなく、学生たちに襲い掛かり、学生たちはきちんと実践訓練が出来ていた。
気配を抑えられるならずっと抑えとけばいいと思えるが、王都近辺という弱い魔物ばかりの狩り場で最近身に付けた技能であり、まだ、長時間意識して抑えることは出来ないのだ。人よりも強者の気配に敏感な魔物であるゆえ、完全に抑えられるところまではいっていない。ずっと意識していると精神が疲弊するので、戦いに発展した場合だけ抑えるようにとズィーリオスに言っていた。
そもそも、襲い掛かって来るのは今のところゴブリンだけで、頭の悪い種族ゆえに気配察知能力が低いと言われているので、近くにズィーリオスがいても気にせず襲い掛かって来れるのだろう。
学生たちも危なげなく戦い、誰も俺たちが馬車を乗り降りしているのに気づいていなかった。
そして、夕焼けが空を染め始める前に、今夜のキャンプ地点に到着した。
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