24 / 29
2017.5.7.Sun
第十二章 決戦 【 六日目 裁判 】
しおりを挟む◆
(……疲れた。……今、何時かな…………)
私は、今までに書いたメモを読み直していた。時刻は、八時半。食べ終えた鯖味噌の缶を捨て、ゴミ袋の口を縛る。処分は、明日の自分に任せるとしよう。
そろそろ食堂に向かうべきだろう。私はメモ帳を閉じ、机の上を簡単に整理する。メモ帳以外にあるのは、数々の証拠品と、数分前に引いた、タロットカードが一枚。
私はふと、それを手に取ってみる。そこに描かれているのは、雷が落ちた建物から、人が飛び降りている光景だ。
カード名は“塔”。位置は、正位置。意味を調べてみれば何と。“破滅“やら”悲劇”やらのネガティブオンパレード。なら逆位置は? と見てみれば、こちらも“誤解”、“屈辱”etc...と良い勝負だった。
どうやらこの“塔”、正・逆位置共に負の意味合いを持つ唯一のカードらしい。分ける意味無くね? と思った私は悪くない。筈だ。
その不吉過ぎるカードを裏返し、私は深呼吸を一つ。このカードの通り、私の未来は決して輝いたものではないだろう。けれど、今更逃げられるとも思っていない。
何せ、これから行われるのは最終投票。今回の結果で、すべてが決まってしまうのだ。泣いても笑っても、今夜の選択が、自分達の運命を左右する。
脳裏に浮かぶのは、思い返すのもおぞましい地獄の日々。けれど、今日さえ乗り越えられる事が出来れば、もう、誰かが死ぬ事は無いのだ。……今日さえ、越えれば。
(それでも、三人の内一人は、必ず犠牲になる。それだけは絶対に、忘れてはいけない)
どれだけ望んでも、この先未来へと歩めるのは、二人だけ。例え二人共大切だとしても、私が生きる道を選んだ以上、どちらか一人の手しか取る事は出来ない。
しかし、私は覚悟を決めた。血を吐く思いで、二つの内の一つを切り捨てる決断をしたのだ。それが、私が数多もの情報から推理して辿り付いた“答え”だった。
……そろそろ時間だ。もう、後戻りは出来ない。また、この部屋に帰って来られると良い。そう思いながら私は、食堂へ向かう為部屋を後にする。必要な証拠品を、手に取って。
「………来たか」
「待っていたよ。朱華」
食堂に足を踏み入れると、すぐに兄と紫御に迎えられた。二人とも、いやに早い。もしかして、私の知らぬ所で何かやり取りでもしていたのだろうか。
そう言えば、私が籠っている間、二人共部屋に訪ねて来なかった。今更、私に何を言ったところでプレッシャーにしかならないと思ったのかも知れない。
私は無言で、二人と向き合う形で席に着く。時刻はそろそろ九時十分前。いよいよ、運命の時が迫って来る。腹を、括らなくてはならない。何だか切ない気持ちが押し寄せて来て、気づけば、私は二人に話しかけていた。
「……ここに来てから、もう六日が経つんだね。長かったなぁ」
「あぁ。だが、それももう終わる。今夜人狼が死ぬか、生き残った人狼に村人が殺されるか。それだけの違いだ」
「そうだね。なら、これが実質、最後の投票なんだね。……三人に一票ずつ、という結果にならなければ、の話だけど」
そうやって二人は、いつも通りの感じで、私に言葉を返してくれる。……本当に、いつも通り。その姿も、態度も、私の知る通りの、兄と紫御だ。
だからこそ信じられないし、信じたくない。二人の内、片方が人狼だなんて。
「……二人はもう、……投票先を変えるつもりは、無いんだよね?」
私は確認の意味で、二人に聞いた。案の定、返って来たのは「俺は、変えねぇぞ」「僕も、変えないよ」という、予想通りの答えだ。
……やっぱり、決定権は私のままなのか。ついぞ逃れる事の出来なかった思い重圧が、急に現実味を持って、私に伸しかかる。……まぁ、そうだろうとは思っていた。それでも、ほんの少しの可能性に縋り付いたくなるのは、悪い事なのだろうか。
けれど、そうも言っていられないのもまた事実だ。ほんの少しだけ離れた現実から、心を引き戻すように、私は言葉を紡ぐ。
「私も、決めた。もう、迷わないよ」
他愛無いやり取りが続く中、時は過ぎて行く。人生で、一番長い五分だ。それでも、終焉は刻一刻と迫って来る。気分はまるで、判決を待つ被告人のようだ。
時刻は、九時一分前。いつものアラームが鳴り、再び訪れる静寂の中、急に、秒針の音が煩くなった気がした。このカチカチが六十回鳴った時、運命が決まるのだ。私の右手に、力が込もる。
さぁ、終わりにしよう。この、血塗られた復讐渦巻く惨劇を。
そしてついに、最後の投票時間を告げる、アラームが鳴る。時は来た。文字通り、最後の投票だ。兄が紫御を指し、紫御が兄を指す。
そして、私は躊躇いがちに、紫御に人差し指を突き付けた。
兄に、一票。紫御に、二票。
勝敗が、決した。処刑されるのは、……紫御だ。
「…………そっか」
紫御がそう漏らして間も無く、兄が乱暴に彼の腕を引く。出て行け、と言わんばかりの厳しい表情だ。
紫御は、兄に引き摺られるようにして扉へと向かう。その俯いた表情からは、何も窺い知る事は出来なかった。けれど、こちらに向けられた背中が何処か寂しげで、思わず駆け寄りたくなるのをぐっ、と堪えた。
駄目だ。それは許されない。でも、彼が。
彼への愛情と理性との間で葛藤する私の心は揺れる。そんな私を残して、紫御は食堂を去って行く、と思われた。彼は突然、その場に足を止めたのだ。
「一つ、聞いて良いかな? 明宣さんは兎も角、朱華は、何で僕に入れたの? 結構、信用されていると思っていたんだけどな」
まるで、明日の朝食のメニューでも尋ねるかのような気軽さで、そんな事を聞く彼。その気取らない、いつも通りの表情には、僅かばかりの不審感が確かに潜んでいた。
私は泣きそうになるのを必死に堪えながら、それでも紫御の目をしっかり見据えて、口を開いた。
「…………本当は、入れたくなかったよ。……入れたいわけ、ないじゃない。二人共大好きだから、決められる筈、ないんだよ……」
覚悟を、決めた筈だった。なのに、たった一つの言葉だけで、こんなにも心が乱されるものなのか。
「……正直、どちらが人狼なのか、判断するのは難しかったの。今までの投票では、二人共ほとんど周りに合わせる感じだったもの。上手く、立ち回れていたんだろうね」
あるいは、私がもっと頭の回る奴だったなら、探偵のようにスマートな推理が出来たのかも知れない。だが、そんな無い物ねだりをしていても、仕方の無い話だ。
それでも、私は必死で頭を働かせた。働かせて働かせて、……そうして私は、己を納得させる答えを見つけたのだ。
「でね、こりゃ駄目だ、八方塞がりだ、と思いながら証拠品を漁っていた時、ある事を思い出したの……ねぇ、兄さん」
「あ? 何だよ?」
「昨晩の“裁判”の時の事、思い出してみて? どういう経緯で、将泰さんの処刑が決まったのかを」
突然、話の矛先を向けられ、兄は呆けたような声を漏らす。だが、私の真剣な雰囲気に圧倒されたのか、渋々と言った様子で話し始めた。
「……昨日は、お前と黎名ちゃんが、推理無双だったな。いくつか証拠品を出して、将泰がそれに反論していた」
「そう。ついでに言うと、その証拠品の一つが、光志郎の残したコレ。だよね?」
そう言って、私は光志郎の愛読書を取り出し、そこから栞を引き出して、二人から良く見えるように掲げた。それを確認した兄は頷き、話を続ける。
「……そのダイイングメッセージのせいで、将泰と紫御が疑われて、それに将泰がまた反論したんだったな。最終的に黎名ちゃんが出した野球ボールが決め手になって………」
「そう、そこ! そこでもし、黎名ちゃんが野球ボールを出さなかったら、“裁判”はどうなってたと思う?」
私の問いかけに、兄も紫御もハッとする。どうやら二人共、気付いたようだ。がしがしと頭を乱雑に掻きながら、兄がやりきれなさそうに言う。
「……将泰と、紫御に票が集中したろうな。下手すりゃ決定投票だ。その場合、二人に同じ票数入らない限りは、処刑されるのは、どちらかだった可能性が高いな……」
「そういう事。だけどこのメッセージの残し方だと、仮に片方が村人の場合、最悪そっちが処刑される可能性もあるわ。最初の投票の時だって、二票入っただけで決定投票になったのに。危険だと思わない? だってあの時、人狼を処刑し損ねたら、村人の負けが決定してしまうのに」
私が淀みなく語る推論に、兄も紫御も何も言わない。まるで、魅せられたように、私の言葉に聞き入っている。反論が来ないのは、有難い事だ。もし、ここで論破でもされてしまったら、私の理論は破綻してしまうのだから。
二人が「待った」をかけない内に、私は更に話し続ける。
「そもそも、襲撃された時点で、光志郎には人狼が誰か、判っていた筈。もちろん、ストレートに書いて人狼にバレないように隠す意味合いもあったろうけど。それでも何故、あえてそんなリスキーな手掛かりを残したのか。考えられる可能性は……」
「……まさか。……どっちでも良かったから、か? 二人共人狼だから、どっちが処刑されても良かった………?」
絶句する兄に、私が頷いてみせれば、彼は悲しさや悔しさの入り交じったような表情を浮かべた。無理も無い。そこに思い至った私も、同じ顔をしただろうから。
昨日の時点で、村人側は危機に立たされていた。人狼の処刑を二度も失敗し、次に投票先を間違えれば負けるという、まさに絶体絶命。
だから、首の皮一枚でも繋ぐ為には、確実に人狼を処刑する必要があった。その為に昨日、私や黎名ちゃんは、全力を尽くしたのだ。そして恐らく、光志郎も。
光志郎が襲撃されたあの夜、彼は残りの人狼が誰かを知った。その上で、自分の栞のリボンの色を見て、……咄嗟に閃いたのだろう。“それ”は、二人の人狼を指し示すのにうってつけだと。これが上手く行けば、確実に人狼を処刑出来る、と。
昨日の“裁判”で、人狼が処刑されれば良かったのだから、それが、紫御でも、将泰さんでも構わなかった。だから光志郎は、自分の余力で示せる、最大限の手がかりを残した。例え曖昧でも、誰かがこのメッセージの真の意図に気付いてくれる事を、信じて。
「……結果、それは上手く行った。最終的に人狼の将泰さんは処刑され、村人は敗北を免れた。光志郎は、命を賭して私達を守ったの」
私は叫ぶようにそう言い放つ。いつの間にか零していた、大粒の涙を拭いもせずに。
以前、黎名ちゃんが言っていた事を思い出す。曰く、「人狼ゲームにおける探偵は、本領を発揮しにくい」のだと。
推理小説の最後に、探偵が犯人が推理を披露出来るのは、犯人を追い詰めるために必要な情報を得て、そこから論理を構築するからだ。故に、情報が揃わぬ内から犯人を特定しなければならない人狼ゲームでは、美しい推理を組み立てる事が出来ない。憶測混じりで作られたそれでは、精神を穿つほどの威力を持たないのだ。
だからこそ、占い師も騎士もいない、村人のみの絶対的に不利なこのゲームで、最期に人狼を倒す手段を残してくれた、光志郎には天晴だ。彼がいなければ、間違い無く私達は詰んでいただろうから。
「……本気で言ってる? そんな紙切れ一つで、朱華は僕を人狼だと決め付けるの………?」
私の述べた根拠を受けて、紫御は辛そうに顔を歪めて訴える。私だって、本当は信じたくなかった。ずっとずっと好きだった人が、残忍な人殺しだったなんて。
けれど、……好きだからこそ、これ以上紫御が罪を重ねる姿を見たくなかった。彼を想うが故に、彼を止める。その為に私は、冷静に彼と向き合う必要があるのだ。
「……もちろん、確実性が高いとは言えないよ。他に、明確な証拠があるわけでもないし、ね。……でもさ。人狼ゲームって、そういうものじゃない? 少しでも疑われたら即処刑、なんて良くある事でしょ?」
事実、美津瑠さんも神楽さんも唯も将泰さんも、そうだった。皆、自身の行いや、誰かのふとした一言がきっかけで吊し上げられた。
こじつけかも知れない。そもそも、そいつが人狼だと確信を持って判断したわけでもない。それでも、生き残る為には人狼を処刑しなければならない。
だからこそ、情報を“選択”する必要があるのだ。誰の言葉を信じ、耳を傾けるのか。きちんと吟味し、“選択”出来るかどうかで、運命を決する事もある。今回のように。
私は、紫御の事が好きだ。だけど、最後に信じたのは、光志郎だった。私を信じると言ってくれた、その言葉に応えたかった。良く、やると友達を失うと言われる人狼ゲームだが、そこには確かに、絆が存在していたのだ。
「……ふっ。くくく。あっははは! あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!!」
「……し、紫御…………?」
突然、紫御が狂ったように笑い出した。普段、穏やかな彼らしからぬ様子に、私は思わず数歩下がってしまった。何か、嫌な予感がする。
「……また、光志郎かぁ。やっぱり、ちゃんと死んだか確認しておくべきだったなぁ。あいつは、昔から食えない奴だったもんね」
「な……! それじゃてめぇ、やっぱり………!!」
楽しそうに、それでいて残念そうに告白する紫御。……彼が、己が罪人だと認めた瞬間だった。その姿に、兄が吠える。
「そうだよ。僕が最後の人狼、カオルさ。結局バレちゃったけど、もうどうでも良いんだ。だって」
言うが否や、紫御は突然床を蹴ると、兄に突進する。元々体格の良い兄は、細身の紫御にぶつかられても、びくともしない。が、どこか様子が可笑しい。
刹那、兄から離れた紫御。その右手には、赤く、てらてらと光る何かを持っていた。すぐにそれが、大型のサバイバルナイフだと気付いた瞬間、私は一気に血が引くのを感じた。
「…………は?」
状況を理解出来ていない兄は、己の胸を染める赤を見つめ、そのまま後ろへと倒れ行く。大柄な身体が打ち付けられる鈍い音の後、仰向けに寝そべる兄の周辺の床が、一気に赤く染まり始めた。
「……兄さん?」
「どうせ死ぬんだもの。一人くらい道連れにしたって良いよね」
朗らかで人懐っこい笑顔が、私に向けられる。右の頬に、返り血がかかっていなければ、ずっと恋い焦がれて来た、大好きな顔だったのに。
己の青春を鮮やかにしてくれたその人は、今や殺人鬼に成り果てた。手にしているサバイバルは片方がギザギザで、とても殺傷力が高そうだ。
あの凶器が、この数日の内に亡くなった、仲間達の命を奪ったのか。そんな事をぼんやり考えながらも、私は自分の足が最早その機能を放棄している事に気付いていた。
そんな、馬鹿みたいに突っ立っている私の目の前で、紫御が自分の首筋にナイフを添える。その白い皮膚に刃が食い込むところを見た瞬間、私は、彼が何をするつもりなのか気付いてしまった。
「……サヨナラ、朱華。精々頑張って生き残ってみせてね」
あ、と思う間も無く、紫御が勢い良くナイフを引く。瞬間的に感じたのは、見慣れてしまった赤と、嗅ぎ慣れてしまった生臭さ。程無くして聞こえた、どさりという鈍い音が、呆けた自分を現実へと引き戻した。
途端、止まっていた時間が動き出したように、夜の食堂に私の悲鳴が響き渡る。
赤、赤。見渡す限りの、赤。そこに沈む二つの躯は、つい数分前まで話していた、生きていたヒトだったというのに! それが何故、何故!! こんな事に……!?
鼻先を殴り付けるような、強烈な血の匂いが眼前の光景に現実味を帯びさせる。一瞬にして生物から“モノ”に変わり果ててしまった二人が、酷く恐ろしかった。
衝動のままに、私はその場から転がるように逃げ出した。
兄と大切だった人の死も、自分がついに独りぼっちになってしまったという事実もすべて、置き去りにして。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
復讐の旋律
北川 悠
ミステリー
昨年、特別賞を頂きました【嗜食】は現在、非公開とさせていただいておりますが、改稿を加え、近いうち再搭載させていただきますので、よろしくお願いします。
復讐の旋律 あらすじ
田代香苗の目の前で、彼女の元恋人で無職のチンピラ、入谷健吾が無残に殺されるという事件が起きる。犯人からの通報によって田代は保護され、警察病院に入院した。
県警本部の北川警部が率いるチームが、その事件を担当するが、圧力がかかって捜査本部は解散。そんな時、川島という医師が、田代香苗の元同級生である三枝京子を連れて、面会にやってくる。
事件に進展がないまま、時が過ぎていくが、ある暴力団組長からホワイト興産という、謎の団体の噂を聞く。犯人は誰なのか? ホワイト興産とははたして何者なのか?
まあ、なんというか古典的な復讐ミステリーです……
よかったら読んでみてください。
リアル人狼ゲーム in India〈リターン&リベンジ!〉
大友有無那
ミステリー
地獄の人狼ゲームの存在は上から握り潰されサバイバーたちはそれぞれの場所でもがいた。
年月は過ぎ、バス丸ごと拉致された高校の1クラス、今度のリアル人狼ゲームは4人部屋?!
「人狼」「村人」「象」3陣営の外に各自に与えられた「切り札」がゲームを凄惨に変え、夢も恋も踏みにじられる。それでも新旧のゲームプレイヤーたちはあきらめない。
最後に救われ、生き延びるのは誰か。そこに何が残るのか。「インドの魂、見せてやる!」
※いわゆるリアル人狼もの程度の残酷描写有。性暴力への言及有(具体的な描写はありません)。動物への残酷描写が入る可能性有。
旧校舎のフーディーニ
澤田慎梧
ミステリー
【「死体の写った写真」から始まる、人の死なないミステリー】
時は1993年。神奈川県立「比企谷(ひきがやつ)高校」一年生の藤本は、担任教師からクラス内で起こった盗難事件の解決を命じられてしまう。
困り果てた彼が頼ったのは、知る人ぞ知る「名探偵」である、奇術部の真白部長だった。
けれども、奇術部部室を訪ねてみると、そこには美少女の死体が転がっていて――。
奇術師にして名探偵、真白部長が学校の些細な謎や心霊現象を鮮やかに解決。
「タネも仕掛けもございます」
★毎週月水金の12時くらいに更新予定
※本作品は連作短編です。出来るだけ話数通りにお読みいただけると幸いです。
※本作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。
※本作品の主な舞台は1993年(平成五年)ですが、当時の知識が無くてもお楽しみいただけます。
※本作品はカクヨム様にて連載していたものを加筆修正したものとなります。
授業
高木解緒 (たかぎ ときお)
ミステリー
2020年に投稿した折、すべて投稿して完結したつもりでおりましたが、最終章とその前の章を投稿し忘れていたことに2024年10月になってやっと気が付きました。覗いてくださった皆様、誠に申し訳ありませんでした。
中学校に入学したその日〝私〟は最高の先生に出会った――、はずだった。学校を舞台に綴る小編ミステリ。
※ この物語はAmazonKDPで販売している作品を投稿用に改稿したものです。
※ この作品はセンシティブなテーマを扱っています。これは作品の主題が実社会における問題に即しているためです。作品内の事象は全て実際の人物、組織、国家等になんら関りはなく、また断じて非法行為、反倫理、人権侵害を推奨するものではありません。
名無し村の人狼悪夢
雪音鈴
ミステリー
名無し村で繰り広げられる【人狼ゲーム】の悪夢。12人の住民はそれぞれ村人陣営、人狼陣営、妖狐陣営のいずれかに属し、生き残りをかけたバトルを開始する。さあ、最初の犠牲者が出れば《ゲームスタート》だ。
※残酷な描写はほとんどないですが、【人狼ゲーム】で犠牲者が出るためR15指定にしています。
四次元残響の檻(おり)
葉羽
ミステリー
音響学の権威である変わり者の学者、阿座河燐太郎(あざかわ りんたろう)博士が、古びた洋館を改装した音響研究所の地下実験室で謎の死を遂げた。密室状態の実験室から博士の身体は消失し、物証は一切残されていない。警察は超常現象として捜査を打ち切ろうとするが、事件の報を聞きつけた神藤葉羽は、そこに論理的なトリックが隠されていると確信する。葉羽は、幼馴染の望月彩由美と共に、奇妙な音響装置が残された地下実験室を訪れる。そこで葉羽は、博士が四次元空間と共鳴現象を利用した前代未聞の殺人トリックを仕掛けた可能性に気づく。しかし、謎を解き明かそうとする葉羽と彩由美の周囲で、不可解な現象が次々と発生し、二人は見えない恐怖に追い詰められていく。四次元残響が引き起こす恐怖と、天才高校生・葉羽の推理が交錯する中、事件は想像を絶する結末へと向かっていく。
そして何も言わなくなった【改稿版】
浦登みっひ
ミステリー
高校生活最後の夏休み。女子高生の仄香は、思い出作りのため、父が所有する別荘に親しい友人たちを招いた。
沖縄のさらに南、太平洋上に浮かぶ乙軒島。スマートフォンすら使えない絶海の孤島で楽しく過ごす仄香たちだったが、三日目の朝、友人の一人が死体となって発見され、その遺体には悍ましい凌辱の痕跡が残されていた。突然の悲劇に驚く仄香たち。しかし、それは後に続く惨劇の序章にすぎなかった。
原案:あっきコタロウ氏
※以前公開していた同名作品のトリック等の変更、加筆修正を行った改稿版になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる