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幕間
生きるという事 (休憩②)
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再び訪れた休憩時間。僅か三十分とはいえ、一時的にストレスから解放される、貴重な時間だ。
そんな快適な筈のラウンジにて、私とクラゲちゃんは、グラスを載せたテーブルを挟み、二人向かい合わせに座っている。
他に人のいない、がらんとした空間は居心地が悪く、互いに一言も話さない。故に私達は、時々グラスのドリンクをちびちび飲みながら、暫し沈黙を共に過ごしている状況だった。
うーん。気まずいなこれ。私でさえこんな感じなのだから、大人しめなクラゲちゃんからしたら、私以上に苦痛なのではないだろうか。
何の良策も出ない時の会議中に似た、重苦しい空気の中、不意にくぅ、という小さな音が聞こえた。思わず、音のした方を見やると、赤面したクラゲちゃんが俯いていた。合点が行った私は、何気ない風を装い、食堂へと向かう。
(そう言えば、ゲームが始まってからまともに食事してないな……)
気付いてしまえば、急に胃が空腹を訴えて来た。ずっと、ゲームで亡くなる方が出る状況だった為、食欲が湧く事はなかったのだが、流石に限界が来たという事か。
人間、食べないと生きていけないしな。仕方ない。エネルギー補給に軽食を取る事にしよう。私は、用意されているケータリングを一瞥し、手軽に食べられそうなものをチョイスしていく。
サンドイッチは、サーモンオニオン・チキン・野菜の三種類を。それに唐揚げとフライドポテト盛り、そして、デザートにカットフルーツとシュークリーム三種類全部。これで良し。
選んだ料理と取皿、箸を大きなトレーに乗せてラウンジまで運ぶ。本当は食堂で頂くべきなんだろうけど、今のクラゲちゃんに移動を促すのは忍びない。
私がトレーをテーブルに置くと、音に反応したのか、クラゲちゃんがびくりと肩を跳ねさせ、顔を上げた。彼女は、目の前の料理に驚いたように目を見開いた後、そのまま私の顔を見つめた。
「食べよう? 私、お腹すいちゃって、馬鹿みたいに取り過ぎちゃってさ。いっぱいあるから、どうぞ」
そう言って、ずいとトレーを近付ければ、クラゲちゃんはぎこちなく頷いた。けれど、なかなか自分からは手を付けようとしない。
おそらく、控え目なこの子の事だから、遠慮しているのだろう。やはり、私が先に頂いた方が良さそうだ。
そう思い、私は料理に手を伸ばしかけて、──思い直す。何故なら、向かいにいる少女が、酷く思い詰めているように見えたからだ。
彼女は一体、何を考えているのだろう。そもそも、この集団自殺ゲームの事を、どう思っているのだろう。今まで、参加者の誰にも聞く事の憚られた疑問だ。
けれど、私と彼女。二人だけになってしまった今なら、問えるかもしれない。少し迷ったが、私は思い切って切り込んでみる事にした。
「……このゲーム、どう? クラゲちゃん的には、楽しいのかな?」
取り敢えず、当たり障りのない雰囲気で質問をしてみる。と言っても、今までのゲームの様子を見た限りでは、クラゲちゃんはゲーム歓迎派のようだから、肯定的な意見が出るだろう。と、この時は思っていた。
しかし、彼女の回答は意外なものだった。
「……判らなく、なってしまったんです」
「……判らないの?」
「はい。……最初は、本当に楽しかったんです。けれど、他の人達が死ぬ度に、これで良いのかな、って思うようになって。あたしは、皆さんと同じで、死ぬ為にここに来ました。だから、イシュタム様に“祝福”されて死ぬ事は、喜ばしい筈なのに。……いざ、皆がいなくなってしまうと、寂しくて」
クラゲちゃんの気持ちは、私にも判るところがあった。
私達は、自殺サイト“ヤシュチェの木陰”を通して互いを知り、交流を深めた。それこそ、直接会って姿を認めてもなお、古くから知る友人のように接する事が出来る程にだ。
だからこそ、彼らがこの世から去ってしまう事が悲しい。せめて、現実の知り合いが駄目でも、心の内をさらけ出した互いの存在では、彼らを繋ぎ止める事は出来なかったのか。そう、私は思ってしまうのだ。
いなくなった皆を思い、かつての交流を懐かしんでいると、不意に、クラゲちゃんがぽつりと呟いた。
「……正直、アイコさんが、羨ましかったんです」
「……え? 何? アイコさん?」
「はい。だって、……イシュタム様から“祝福”される権利を捨ててまで、家族のところに帰りたいって思えるなんて。ギリギリでも思い出せるくらいには、手放したくない存在なんだなぁ、って。あたしには、そんなものは、何処にもないから……」
そう言うと、クラゲちゃんは泣き出してしまった。もしかしたら、彼女は今まで溜め込んでいた負の感情が、爆発してしまったのかもしれない。
静かに啜り泣くクラゲちゃんを、私は、彼女の背中を撫でながら、黙って見守っていた。こういう時に変なフォローはいらない。何も言わず、ただ相手の話を聞いてあげるのだ。
言葉をかけるのは、相手に言いたい事を全部吐き出させて、ゆっくりと寄り添ってあげてからでも良い。
やがて、ひとしきり泣いたらしい彼女は、鼻を啜りながらも顔を上げ、不安そうにこちらを見た。
「……すみません。いきなり泣いたりして。……ご迷惑、ですよね」
「気にしないで良いよ。それより、落ち着いた?」
「……大丈夫、です」
クラゲちゃんは、それだけいうと、他人の前で泣いたのか気恥ずかしくなったのか、再び口を閉ざしてしまった。
再び、クラゲちゃんの背中を優しく撫でていると、彼女はぽつぽつと語り出した。
「サイトでも話したと思うんですけど、……あたし、学校でいじめにあっていて。……主犯格は幼馴染なんですけど、誰もそれに気付いてくれなくて。一度、親に相談したんですけど信じて貰えなかったんです。あんな良い子がそんな事するわけない、お前の気の所為じゃないか? ……って」
「は? 何それ。何で他人の子供の方信じてるの? 親なんだから、自分の娘側に立てっての」
「あっちが外面だけは良かったので、判ってくれなかったんです。だから、周りに頼れなくて、……辛かった」
「そっか。……それで、“ヤシュチェの木陰”に?」
「はい。……何もかもが嫌になって、ここに来ました。全部、終わらせれば、もう苦しくなくなるんだって思って」
そう語るクラゲちゃんの目からまた、雫が一つ落ちる。きっと、今日まで過ごしていた苦痛に満ちた日々を思い出してしまったのだろう。
いじめを苦にして自殺。良く耳にするような、ありきたりな話だ。けれど、この「ありきたり」な事が、簡単に人を死へと走らせる。なんて酷い話だろう。
私は、いじめた事は当たり前だが、いじめられた事もないから、本当の意味で、クラゲちゃんを事を理解してあげる事は出来ない。
だから私はせめて、この子の言葉に耳を傾ける。それくらいの事はしてあげられるから。
「今もまだ、死にたいと思ってる?」
「そう、ですね。……どうせ、あたしの居場所は何処にもないですから。生きていたって、仕方ないです」
「…………そう」
それ以上は、何も言えなかった。
「自殺なんて止めなよ!」と言葉にするのは簡単だが、それが相手に届かなければ意味はない。それどころか、却って相手を傷付けてしまう結果になるかもしれない。それなら、軽はずみな事を言うべきではないのだ。
(クラゲちゃんは、自分に価値を見い出せなくて捨鉢になってる。ここでこの子の想いを否定するのは、良くないな……)
気が付けば、グラスの中身はすっかり空っぽになっていた。まだ食事にも手を付けていないし、取り敢えずお代わりを入れようとグラスを手に立ち上がる。ドリンクバーで烏龍茶を入れ、ソファに座り直したその時、私の中に良いアイデアが浮かんだ、
「ねぇ。私がクラゲちゃんの居場所になるのは、どう?」
「……え?」
突然の私の申し出に、クラゲちゃんは泣き止み、きょとん、とした表情で私を見た。可愛らしい仕草だ。やはり、こんなあどけない子が喪われるなんて事は、あってはならないな。己の閃きを自画自賛に思いつつ、私はクラゲちゃんにカミングアウトした。
「ずっと騙しててごめんだけど。ぶっちゃけ私、ここで自殺しに来たわけじゃないんだよね」
「は? ……えぇ!?」
「妹が。……十年前に失踪したんだけど、ここで、同じように集団自殺パーティに参加してたって判ったから、ちょっくら真相を解明しに」
「それが、目的だったんですか⁉」
「おぅよ」
ぶっちゃけ過ぎるぶっちゃけに、表現が控え目なクラゲちゃんが、素っ頓狂な声を上げた。今まで、同じ自殺フレンドだと思っていただろうに、大変申し訳ない事をしたと思う。
けれど、絶対にバレるわけにはいかないトップシークレットを、自ら暴露したのだ。私は、生半可な覚悟をしているわけではない。
「まぁ、要するに、私は生きてここを出るつもりでいます。だから、他の参加者達みたいにいなくなる気はありません」
「……それって」
「今まで通り、愚痴を聞いてあげられるって事。いじめの辛さとか、周囲の理不尽とか、色々な相談とか、あるでしょ? 何なら、家、来ても良いよ? クラゲちゃんの家が判れば、飛んで来てあげる」
「え。…………でも」
「車があるから、余程遠距離でない限りは余裕なのよね。学校は転校しても良いし、何なら行かなくても良いんじゃない? 最近は、色々な制度があるみたいだから、何とかなるよ! あ、ただ、独身女の一人暮らしのアパートだから、ちょっと狭いかもだけど。……って、クラゲちゃん⁉」
私の話を聞いていたクラゲちゃんの目から、ぽろぽろと静かに涙が零れる。まずい。もしかして、私の提案が嫌だったか⁉
いやまぁ、冷静に考えれば、幾らサイトで長く交流していたとは言え、出会って一日くらいしか経っていない相手に「一緒に住も♡」って言われたら怪し過ぎるか。下手したら誤解されたかも。
違います違います。私はただ、居場所がなくて死にたいなら、居場所を作ってあげられれば、クラゲちゃんが生きやすくなるかと思っただけなんです。決して、若い子に何かしようとか企んでいるわけではァ!!!
私の発言で、クラゲちゃんが不快に思うのはまずい。若干私も傷付いているが、今はクラゲちゃんのケアが先だ。私はすぐに、謝罪の言葉を口にした。
「ごごごごめん! まさかそんなに嫌だったとは……!」
「……ですか?」
「…………ん?」
「良いんですか。甘えても」
クラゲちゃんは、しゃくり上げながらも正面から私を見つめ、言った。その目に宿るのは、年相応にキラキラした、期待の念だった。出会ってからようやく見る事の出来た、彼女の生き生きとした姿に、私は感激する。
やがてクラゲちゃんは、尚も涙を流しながらも、やや自嘲するような表情で口を開く。
「あたし、結構捻くれ者なんですよ。一緒にいる内に、愛想尽かすかも」
「私だって、だらしないとこあるよ。一緒にいる内に、呆れて来るかも」
「……家の事、一切やった事ないですよ? 学生を理由に、親の脛齧る生活してるので。いるだけ邪魔です」
「私も、大して家事力高くないなァ。洗濯物溜めるし。料理たまに焦がすし。意識しないと部屋汚くなるし。かろうじて、一人で生きていられるだけのレベルよ?」
「…………お金、かかりますよ? うちの学校、バイト禁止なので、働けるようになるまであと一年かかります」
「高卒で妥協するのは止めなさい。最低でも大学は卒業すること。大丈夫。これで結構小金持ちなのよ私。取り敢えず学力つけて、あわよくばスキル磨いて、自分の好きな仕事で稼げるようになれば、それで良いんだから」
「………………なんで」
「あ! 勘違いしないでほしいんだけど、稼いだ分後で全部巻き上げようとか思ってないから! そりゃ勿論、生活費は入れてくれれば助かるけど、クラゲちゃんが使える分のお金はちゃんと取っておかなきゃ駄目だからね。……そういう事じゃない?」
「そういう事じゃないんですよもう! …………何で、逃げ道用意してくれないんですかぁ……」
はぁぁ……、と大きな溜め息を吐いて、クラゲちゃんが頭を抱えた。諦めろ。ここまで来たら、もう計画にノるしかないぜ。
むぅぅ、と唸り出した少女の様子を見るに、もう大丈夫だろう。そう判断した私は、ようやっと、存在を消しかけていた食事に手を伸ばす。
うーん。比較的冷めても、美味しいものを持って来て良かった。強いて言うならポテトが少ししなしなだが、まぁ問題ないだろう。多分。
「んん~! 美味し~い‼」
適当に取ったチキンのサンドイッチは絶品だった。ふわふわのパンに挟まれた、しっとりとした蒸し鶏とシャキシャキのレタス、そして、ハニーマスタードソースの鼻に抜ける香り、その全てが見事にマリアージュして、口一杯に幸せが広がって行く。
もぐもぐとサンドイッチを頬張っていた私は、グラスに注いだままだった烏龍茶を、一気に流し込む。至福だ。そしてそのまま、呆けて私を凝視しているクラゲちゃんに目を向けると、にやり、と笑いながら言った。
「食べなよ、クラゲちゃん。腹が減っては戦は出来ぬ、ってね」
「……戦え、という事ですか。あたしにも」
はぁ。と諦めたように息を吐くと、クラゲちゃんは一番近くに置かれていたポテトをつまみ、口に運ぶ。彼女は少しばかりもくもくと口を動かしていたかと思うと、三度目の溜め息を吐いた。
「……もっと早く、食べれば良かった。しなしなになったポテトって、損した気分になるんですよね」
「あは。そりゃ、カリカリホクホクの方が美味いわな。お気に召さないなら、私が食べるから大丈夫よ」
「ちゃんと頂きますよ。この後まだゲームあるんですから、体力付けとかないとですし」
そう言ってクラゲちゃんは、サンドイッチを掴むと豪快にかぶりつく。良い食べっぷりだ。やはり、学生の子が美味しそうに食べる姿は、見ていて気持ちが良い。
それを見ながら、私も唐揚げを取り、口に入れる。もうとっくに冷めてしまってはいるが、にんにく醤油がガツンと効いていて、食欲を刺激して来る旨さだった。
二人でがつがつと食事をしながら、私は希望の光が見えたような気がしていた。クラゲちゃんに、生きたいと思える気持ちが芽生えたのは本当に良かったし、私も何がなんでも生きねばならないと改めて感じた。
「ねーえ、クラゲちゃん。乾杯しよ。私達の、輝ける未来にさ」
「アイスティーで、ですか? 何か、雰囲気に欠けるなぁ……」
「大丈夫。大人になったら、烏龍茶で乾杯するとかもザラだからさ」
会社にありがちな飲み会の話をすると、クラゲちゃんはふふ、と笑いながらグラスを持ち上げた。私もそれに倣う。
静かなラウンジに、グラスがぶつかる高めの音が控え目に響く。これは私達の、少しばかりフライングした祝杯だ。美味しい物を沢山飲み食いして、これからの明るい未来へ目を向ける。その、何と感慨深い事か。
(あぁ。これが“生きる”という事か)
けれどここは、“死”を目的とした、閉ざされた施設の中だ。その事は変わらない。この楽しい一時はもうじき終わり、再び命を弄ぶゲームが始まるのだ。
その時ふと、私はある事を閃く。これから先、共に生きて行くならば、必要な事だ。クラゲちゃんが応じてくれるかは判らないけれど、それでも良い。これは、私のエゴなのだから。
「クラゲちゃん。改めて自己紹介するよ。私は、佐倉志帆。“志”すに帆船の“帆”で志帆。どうぞ、よろしくね」
私は、クラゲちゃんに手を差し出しながら、本名を明かした。もう、最大級の秘密を晒したのだ。今更、隠すような物ではない。これでより、私の本気度が伝われば良い、という想い故の行動である。
そんな私を、クラゲちゃんは呆気にとられたような顔で見ていたが、すぐに、真剣な目でこちらを見ると、す、と歩み寄り、同じように手を、私に差し出して来たのだ。
「……國枝海月です。みつきは、“海”の“月”と書きます。こちらこそ、よろしくお願いします」
それを聞いて、私は嬉しくなって、彼女の手をぎゅ、と握った。クラゲちゃん、もとい、海月ちゃんは、判ってくれたのだ。言葉で確認し合ったわけではないけれど、確かに、私達の心が繋がった気がした。
私が笑いかけると、海月ちゃんも笑い返してくれる。たったそれだけの行為が、ただただ嬉しい。
生きる意味を再認識した事で、やはり、こんな辺鄙な場所で死ぬわけには行かないな、と改めて強く思った。そんな折、あの忌々しい声が、ラウンジ内に響き渡る。
『ただ今、休憩時間終了五分前でェす。お二方、速やかに【祝福の間】へお越し下さいませェ!』
お二方、か。確かにその通りだが、もう、生き残っている参加者が私達だけという事実を突き付けられているようで、悲しくなった。けれどもう、ネガティブな気持ちに萎れている場合ではない。
「行こう、海月ちゃん! 何がなんでも生き残るよ」
私達は、それぞれの決意を胸に歩き出す。苦しい時の神頼みなんて、正直ガラではないが、今、この瞬間だけは縋りたいと心から祈った。
願わくば二人、共に生きてここを出られますように、と。
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