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しおりを挟む「なに、少しばかり考え方を変えれば良いだけの事。奴らは確かにあちこちに散らばり捕らえるどころか居場所を把握することも難しいが、それでも奴らとて人の子だ。武器が無ければ襲撃はできぬし、その武器を自力で永遠と調達できるほどの財力や人脈もない。奴らが今もまだ我らを襲撃し続けることができるのは、いや、むしろその動きが活発かつ過激になっているのは、奴らが持ちえぬ力を後ろ盾として得たからだ。ならば、その後ろ盾を叩けばよい。そちらもまた、我ら衛府にとっては敵であるのだから、良心も痛まぬ」
そしてそちらは彼らと違い、特定することなど容易いのだから。
「もしかして……」
その場の誰もが同じ考えにたどり着く。それを肯定するように壮年の男はニヤリと口端を吊り上げた。
「領主の屋敷を攻めれば、奴らは後ろ盾と武器を失う。米と武器は奴らのように武力で物事を成そうとする輩にとっては生命線であるからな。そしてそれらを失った時、奴らは焦りで隙を見せるだろう」
なぜならば、彼らも人の子であるからだ。
その声に皆がニヤリと、あるいはクスリと笑う。今まで散々こちらを愚弄してきた輩の終焉。そしてそれを支援した領主も滅ぼすことができる一手。
さぁ、復讐を開始しようではないか。
そしてそちらは彼らと違い、特定することなど容易いのだから。
「もしかして……」
その場の誰もが同じ考えにたどり着く。それを肯定するように壮年の男はニヤリと口端を吊り上げた。
「領主の屋敷を攻めれば、奴らは後ろ盾と武器を失う。米と武器は奴らのように武力で物事を成そうとする輩にとっては生命線であるからな。そしてそれらを失った時、奴らは焦りで隙を見せるだろう」
なぜならば、彼らも人の子であるからだ。
その声に皆がニヤリと、あるいはクスリと笑う。今まで散々こちらを愚弄してきた輩の終焉。そしてそれを支援した領主も滅ぼすことができる一手。
さぁ、復讐を開始しようではないか。
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