必ず会いに行くから、どうか待っていて

十時(如月皐)

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「なら、僕は君を応援しているよ。僕が弥生といて丁度良いように、きっと雪也も君といて丁度いいだろうからね」
 その想いが実るかなんてものは雪也にも心のあることだから誰にもわからないけれど、ずっと弥生たちが雪也と一緒に居られるという保証などどこにもなく、年齢だけを考えるならば弥生も己も雪也を置いていく立場だ。その時に、彼が独り孤独にすごすことが無ければいいと、自称父親分は思う。
「何より君は、雪也のためならすべてを切り捨てることができるだろうからね」
 さぁ、気づかれる前に帰って夕食の準備をしよう、と優は微笑んで踵を返す。そんな彼の背中を見つめながら、周は特に何を言うことも無く足を動かした。
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