必ず会いに行くから、どうか待っていて

十時(如月皐)

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「歴代将軍は華都に訪れた際に、摂家の誰よりも帝に近い場所に座されたと聞いている。私が知っているのだ。上様がご存知ないわけがない。歴代の将軍は誰よりも帝に近い存在であった。それが変わることなどなかった。だが、今回は違う。上様よりも摂家の者達が帝に近い場所に座り、上様は各領主と同列に扱われた。姫宮様とご結婚されたことで上様は帝の義弟になられたというのに、だ。さぞ屈辱であられただろうな」
 それに、と弥生は苦笑する。
 先日深夜に御所から戻って来た茂秋が苛立たし気に弥生に見せてきたものがある。帝が茂秋にあてた勅書だ。
 将軍家が衛府を開いてより今まで、政のすべては衛府側が取り仕切っていた。たとえその身の尊さは帝が至上であっても、国を動かしてきたのは将軍だ。今までそれは覆ったことなどない。しかし今回、勅書には書いてあったのだ。
『政の諸々に関して衛府に任せていたが、これよりは華都が沈黙を貫くことはないだろう』
 それは華都が衛府のすべてを従えようとしているともとれるものだ。衛府の思惑とは裏腹に、姫宮が将軍に嫁いだことで華都は衛府を掌握できると。
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