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精霊

悪魔の行方

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「15年前に捨てた、悪魔の行方を探してこい。」

 フローレス伯爵は、例の賭博場にてゴロツキのライリーに命じていた。

「は?俺らの任務は、悪魔を捕まえることじゃなくて、精霊を捕まえることって聞いていたっすよ。」

「事情が変わったんだ。生きていれば18になる女だ。報酬ははずむ。精霊よりも捕まえるのは簡単だろう?」

 フローレス伯爵は気味が悪いような、ニヤついた顔で、金をちらつかせていっている。

「ああ、まぁ。というより、捕まえる相手は人間っすか?精霊と違って小さくないならいくらか捕まえやすいっすけど?捕まえてどうすればいいんっすか?」

「本当は殺せと言いたいところだがな。本物かどうか私が確認してからでなければな。お前にはとりあえず捕まてきてもらおうか。」

「はぁ。とりあえずやってみますけど・・・どこに住んでいるかわかっているんっすか?」

「場所は調べてある。“カフェ・フローラ”という店をやっているようだ。」

 伯爵は、カフェの看板らしき絵を書いた紙をみせた。

「・・・・・・とりあえず捕まえるだけでいんっすよね?」

 怪しげな依頼だが、精霊がたくさん捕まらなくなった今背に腹は変えられない。

「では、頼んだぞ。」

 伯爵は前金と言わんばかりに、ちらつかせていた金から少し置いていった。

 

 

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