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精霊

奇病

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 ルシル達の居た街とは反対、東の農村部の村・・・

「ゴッホゴッホッ!ゴッホ・・・げっふ・・・」

 畳み掛けるような強い咳をしたあと、その男はゲップをするかのように何かを吐き出したようだった。

「おいっ!大丈夫か?」

 近くに居た人々が近寄ると、咳をしている時に口を覆っていた手には赤い鮮血が付着していた・・・

「離れろ!」

 誰かがそう叫ぶと、人々は蜘蛛の子を散らすような勢いで咳で苦しむ男から離れていった。

 そして、誰がいった。

『これは2年前の病の再来だ』と・・・

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