神水使いですが、錬金術師として成り上がりたい

黒いきつね

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シフィ姉ちゃんの深層思考の考察⑧

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「コスタドル様、先程コスタドル様自身が仰ったように遠慮はしないで、結構ですよ」

 ラスレちゃんは、失言を浴びてるのに、それでも満面の笑顔でコスタおじちゃんに、要求に答えようとしているけど、何か考えがあるんだろう。

「それに、質問には、なんでも受け答えいたします」

 あの鬼畜なラスレちゃんが、優しい声を掛ける時は、絶対良からぬ何かをたくらんでいる時だから、よくそう言う態度で接してきたら、そう言う時こそ要注意。

 ここ重要。そうしないと、気づいた時には、もう遅い。

 鬼畜なラスレちゃんは、容赦ないよ。

「質問があるようでしたら、どうぞ仰ってください」

 ☆.。.:*・*:.。.ミ☆.。.:*・*:.。.ミ☆

「申し訳ない、ラスレシア様」

 ☆.。.:*・*:.。.ミ☆.。.:*・*:.。.ミ☆

 グランさんは、キラキラビ─ムを放ちつつ、謝りの言葉をラスレちゃんにかけて、それから軽く会釈する。

 ☆.。.:*・*:.。.ミ☆.。.:*・*:.。.ミ☆

「いえいえ、大丈夫ですよ、グラン様!!」

 ☆.。.:*・*:.。.ミ☆.。.:*・*:.。.ミ☆

 ラスレちゃんも負けずにキラキラビ─ムを放ち、空中でお互いのキラキラビ─ムが衝突し、キラキラが二人の間の空間に舞い散り、キラキラ空間が2人を埋め尽くす。

 ☆.。.:*・*:.。.ミ☆.。.:*・*:.。.ミ☆

「それでは、先程の発言が真実だと証明してもらいたい」

 そのキラキラは、純粋な乙女にしか見えないから、乙女じゃなくて、加齢臭の漂っていそうなコスタおじちゃんには、全く見えないよ。

 そのコスタおじちゃんの口から飛び出す加齢臭の凄まじい臭いで、全てのキラキラ空間が途端に腐り果てるように消えてなくなったよ。

 おのれ──コスッタおじちゃんめ──

 そんなコスタおじちゃんは、茹で蛸のお顔で、ラスレちゃんを凝視して、蛸墨たこすみの変わりに唾を吹きかけ、何やら騒いでいた。

 うん、コスタおじちゃんは、やっぱり、私の傍には、近づかせないようにしよう。

 だってお顔が、キショッ!!キモッ!!コワッ!!ブルブルッ!!

 だから、無理だよ。さようなら!!

 貴方のことは多分忘れない....多分だからね。

 忘れちゃっても許してっCHU♡!!ブルブルッ!!

「君は..嫌..ラスレシア嬢、貴女は、あの宮廷魔術師長ジェマスタリア様のお孫様なのか?」

 コスタおじちゃんの口から、大好きジェマス婆ちゃんの名前が出てきたよ。

 脳筋筋肉んのコスタおじちゃんが知ってる程だから、結構有名人なのかな?

「そうだというなら、何か身分を証明するものを、私に見せてもらえないかね?」

「はい、お婆様の名前をご存知でしたか。そうです、私は、お婆様の孫にあたりますね」

 そう、言い終わると胸元から、ネックレス型の特性魔導転移版カエルンルンを取り出した。

「証明する品は、私が普段から身につけているこの魔導ネックレスカエルンルンを鑑定すれば、証明できる筈ですから、この品を鑑定してみてください」

 そうして、特性魔導転移版カエルンルンに装飾として施したアルスレグス家の紋章を見せようと、コスタおじちゃんに歩み寄ろうとする。

 ラスレちゃんは、満面の笑みを浮かべつつ、特性魔導転移版カエルンルンを両手のてのひらに乗せて、コスタおじちゃんに見せてあげた。

 既にコスタおじちゃんの傍に近寄っていたグランさんの表情は、なんだかもう知ってるような困ったような表情をしているね。

 だけど、仕方無いと割り切った態度をみせて、特性魔導転移版カエルンルンの両面に装飾としてデザインされたアルスレグス家の紋章が本物か偽物か見極めようと、素早く魔力鑑定と紋章鑑定をして確認作業を行うとしている。

「は─、父上、間違いなく本物の紋章です」

 魔力鑑定と紋章鑑定の結果は、やっぱり全く問題ないようで、その結果として模造品ではないと証明できたから、それを直ぐにコスタおじちゃんに報告した。

「馬鹿なっ.........」

 その言葉を聞いたコスタおじちゃんは、時間が停止したかのように、硬直してカチンコチンに固まっちゃった。

 グランさんが魔力鑑定をしたのは、家の紋章を刻んである品物には、全て限られた人物しか装備できなくする装備者限定魔法陣を組み込まなきゃいけないっていう王国の法律があるから、グランさんはその魔法陣が正しく機能してるか確認したんだよ。

「ラスレシア様、そのネックレスは貴重なお品です」

 グランさんがカッコイイ王子様スマイルの表情をしながら、ラスレちゃんに話しかけた。

「直ぐに身につけたほうが、よいでしょうから、私がお手伝いいたします」

 そう、グランさんが言い終えると、ラスレちゃんの両手の掌に乗せた魔道ネックレスカエルンルンの鎖の部分を、両手で器用に掴み気品のある立ち振る舞いを見せつつ、ラスレちゃんの背後に周り込み、さり気なく自然に振るまい、そっとネックレスをつけてあげていた。

 ゜*。。゜゜*。。*。゜

 ラスレちゃんの身体全体からは、純粋な乙女しか見えない恋の模様恋のハ─トマ─クが、見え始める。

 その様子は、2人の周りを飛び交うように恋の模様恋のハ─トマ─クが、どんどん大量増殖していき、桃色と赤色の幻想風景が、次第に浮かび上がるように見えてきた。


 なにやら、恋の模様恋のハ─トマ─クから、言葉を発してるような幻聴も聞こえだしたよ。

 ゜*。。゜゜*。。*。゜

「ありがとうございます。グラン様」

 すっかり2人の世界に浸ってるね。

 桃色と桃色ハ─ト赤色の赤色ハ─ト恋の模様恋のハ─トマ─クがそんな2人を祝福してるかのように、フワフワ浮かんでる。

 ゜*。。゜゜*。。*。゜

「いえいえ、大変お似合いですよ、ラスレ様」

 ゜*。。゜゜*。。*。゜

 グランさんは、さり気ないようによそおいつつ、ラスレちゃんに賛辞さんじの言葉を贈った。

 はっと硬直が溶けたコスタおじちゃんは、慌ててラスレちゃんに声を掛けようとする。

「こ....これは、今まで気づかずに、大変失礼しました」

 2人の幸せ空間を邪魔するかのように、コスタおじちゃんのビックラこいた声が鳴り響いていく。

 その声に含まれた加齢臭により、恋の模様恋のハ─トマ─クたちまち干からびて、余韻も残さずに消滅しちゃったよ。

 乙女心がわかってないよ。コスタおじちゃん。

 こういう時は、気づいていても、暫くそっとしておいたほうかいいんだよ。

 そうしたら、例え嫌なことをされても、多少は手加減してくれるよ。

 コスタおじちゃんの言葉の乱入により、2人の幸せ空間を邪魔されて、少しカチンときちゃったラスレちゃんは、貴族の仮面を装着して、コスタおじちゃんに言葉の塩水をぶっ掛ける。

「いえいえ、普段私のいない場所で、よく陰口を叩かれていまして、多少は私にも耐性がつきましたから、今回のようなも、殆ど支障なくやり過ごせすことができました」

「ですから、気に為さらないで下さい、コスタドル様!!」

 満面の笑顔で言葉の塩水を浴びせたラスレちゃんは、両腕を胸下で組む姿勢で、幼い年ながらも、発育した体型をさりげなく見せつけて、物腰がしおらしくみえるように、意識して身構えていた。

「うぐっすまない」

 弱いものいじめをしちゃったコスタおじちゃんは、自分の仕出かした失態の上に、ラスレちゃんが放つ、塩水を振りかけた言葉に面喰らい、軽くまごつきよろめいてしまう。

「因みにですが、父上、私は先程、すでに交渉者と一緒に紋章の確認は、済んでいました」

「さらに私は、セルディアス様から、王国騎士団第5騎士団長ブリュ─エルド様の署名が入った特別参加命令書も見せてもらいました」

 うわ─、このダンジョン侵入には、騎士団長さんも関わってたのね。

 私ってば、すっかり其の辺の背景を、考え事してたから見逃してたよ。

「父上が、私や家臣の話の腰を何度も折るから、このような行き違いが起きるのです」

「命令書には、我ら小隊に彼らをしっかり護衛するよう、追加の命令文が書き込まれているのも、先程の交渉者とのやり取りの中で確認しています」

「なんと!!」

「それならそうと、ダンジョンに入る前の、最初の声掛けの時に、渡せば良いではないか?」

 そうだよ。コスタおじちゃんの言い分も一里あるよ。

 そう言えば、あの時渡そうとしてないよね?

 全然そう言う雰囲気がなかったような気がするけど、どういうことかな?

「最初に父上が彼らに挨拶した場で、彼らは渡そうとしたそうですが、父上が一方的に喋り倒して、早々にたちさり渡す暇がなかったと彼らからは、そう証言も得ております」

 ん─ん、私には、そんな雰囲気なかったように思えたけど、もしかしたら、オロおじちゃんの怖い雰囲気に飲まれ渡しそびれて、咄嗟に嘘ついたんじゃないかな?

 まあ、幻獣の守護者の面々も従軍経験なんてそもそも経験してないから、どのタイミングで渡せばいいのか、全くわからなかったのかもね?

「多分、彼らの方にも、問題はあるのでしょうが、それを差し引いても、大人であり数々の経験をつんだ父上には、もう少し遣り様があったように思えますが、父上はどうおもわれますか?」

「うぐっ」

 何かあれば、大人の責任にされる。これ常識。

 でも、全然コスタおじちゃん、グランさんに反撃しないね。

 もしかしたら、私がラス姉さんに、一切反撃しないのと同じ気持ちなのかもしれない。

 こんな形で心の同士を発見したよ。

 加齢臭が凄そうなコスタおじちゃんと心の同士なのが、チョット引っかかるけど仕方がない。

「父上が高圧的に振舞うと彼らも萎縮して、本来行うべき作業もとどこおることになります」

「うぐっ」

 あんなに剣技が凄いコスタおじちゃんだけど、戦う意外は、大したことなさそうなのが判明しちゃった。

 いつも、部下にやりこまれているように感じちゃう。

「父上が全ての報告や諫言に聞く耳を持たないから、またこのような時間の無駄使いをする羽目になるのです」

「うぐっ」

 特にグランさんに、大の苦手意識があるのがわかったよ。

「父上、以後気をつけてください」

 グランさんの本日の進言は、終わっていなかったようだね。

 良かったね、コスタおじちゃん。

「うぐっ」

 そして、喜びの呻き声で、見えない私に返事を返してくれた、心優しいコスタおじちゃん。

 だけど、私の心は、もうすっかり冷めてるから、コスタおじちゃんの喜びの呻き声も別にどうでもいいもんね。

 そんなコスタおじちゃんは、自分が犯した失態が判明したにも関わらず、すっかり冷えて青くて怖そうな蛸のお顔を、セルディさんの方に視線を合わせるようにして向き直り、セルディさんに質問を投げ掛けていく。

「次に、セルディアス君、貴方はバグラディオラ辺境伯の右腕ゲオルバルト男爵の御子息なのか?」

 コスタおじちゃんが、バグラおじちゃんと、セルディさんのお父さんのゲオルおじちゃんの名前をよんでるよ。

 脳筋筋肉んのコスタおじちゃんが知ってるぐらいだがら、2人も有名人なのかな?

「君も、何か身分を証明するものを、私に見せてもらえないだろうか?」

 セルディさんは、如何にも貴族らしい佇まいでラスレちゃんの背後に控えていたが、コスタおじちゃんの発言に真面目に聞いていた。

「はい、ゲオルバルトは、私の父です」

 そして、コスタおじちゃんの発言の答えを直ぐに返答した。

 そう、言い終わると同じく胸元から、ネックレス型の特性魔導転移版カエルンルンを取り出した。

 魔導版に装飾として施したライツブルク男爵家の紋章を見せる為にセルディさんは、コスタおじちゃんに歩み寄る。

 そして、セルディさんは特性魔導転移版カエルンルンを右手の掌の上に乗せて鑑定しやすいように見せつける。

 既にコスタおじちゃんの傍に近寄っていたグランさんの表情は、もういい加減にしてほしい困ったような表情をしているね。

 だけど、「これも仕事だ仕方無い」と小声で呟きつつ、割り切った態度をみせて、特性魔導転移版カエルンルンの両面に装飾としてデザインされたライツブルク男爵家の紋章が本物か偽物か見極めようと、素早く魔力鑑定と紋章鑑定をして確認作業を行うとしている。

「魔力鑑定終了...正常反応、紋章鑑定終了...同じく正常反応」

 グランさんは、小さな声でそう呟いた。

 魔力鑑定と紋章鑑定の結果は、こちらの魔道ネックレスカエルンルンもやっぱり全く問題ないようで、その鑑定結果として模造品ではないと証明できたようだ。

「は─、父上、間違いなくこちらのお品も、本物の紋章ですよ」

「父上、時間をかけて鑑定したので、これで満足できたでしょう」

 その内容をグランさんは、コスタおじちゃんに敢えて恨みがましく聞こえるように報告した。

 先程のラスレちゃんで、耐性がついたようで、今回は身体の硬直を免れたコスタおじちゃん。

「....これは....これは、こちらも今まで気づかずに、大変失礼しました」

 そのコスタおじちゃんは、恐縮きょうしゅくそうにしながら、すぐにセルディさんに謝罪の言葉を掛けた。

「私も、よく見た目が華奢きゃしゃに見えるのか、よく男妾だんしょうと影で揶揄やゆされ、平民のようにされる場面にもよく出くわしまして、私も多少ではありますが、耐性ができています」

 セルディさんもラスレちゃんと同じく、何やらお腹に不満を溜め込んでいたようで、表情は全く崩さないように、取りつくろうようにしてるけど、口から流れてくる言葉の羅列の声音は、とても取り繕う内容の話には、聞こえなかった。

「ですので、気に為さらないで下さい、コスタドル様!!」

 その言葉を言い残すとセルディさんは、貴族らしい振る舞いを自然におこない、優雅な歩行でその場を立ち去り、ラルレちゃんの背後の定位置に戻ろうと、足を使って優雅な歩行で前に進んでいく。

 私には、幻聴なのか、「もっとしっかりして下さい、コスタドル様」とセルディさんの声音で変換されて聞こえてた。

「うぐっすまない」

「それでは、コスタドル様、話を続けますが、宜しいですか?」

 ラスレちゃんがコスタおじちゃんに、満面の笑顔で尋ねていた。

 あ─あ、漸く話が進み出しようだよ。

 もう本当に長いっCHU♡!!早く話を進めるっCHU♡!!

「あ─、何度も話の腰を折ってすまない」

「話を続けてくれ」

「これで、ようやくお互いの類似点を共有し納得できたようですので、話を先に進めていきますが、私達2人は貴族の血筋をこの身に宿しています」

 コスタおじちゃんは、神妙になった態度で頷き返した。

「最初の提案では、私達2人がまず、私の伯爵家とセルディの男爵家のそれぞれの当主に働きかけ、ダルタロイア男爵家の後ろ盾になるように説得させようというものです」

「ほお、我らダルタロイア男爵家を助ける為に、君達が我々の側に立って働きかけてくれるということか」

 コスタおじちゃんは、両腕を組みつつ、少し関心した声でラスレちゃんに質問した。

「はい、そう、受け取ってもらってもかまいません」

「だが、そうやすやすと名門貴族家が何の見返りも無しに、説得させられる訳がないだろう」

 貴族の現実を我が身を持って、まざまざと見せつけられたコスタおじちゃんは、そんなに甘いものではないと、ラスレちゃんを諭すように言葉を投げかけた。

「そうですね。幾ら家族とは言っても、交渉材料がなければ、全く動かないでしょう」

「そこで、その説得する為の交渉材料は、ダルタロイア男爵側の官職を担う家臣から案を募り、私達に提供してください」

 ラスレちゃんは、あのおちゃらけた態度で聴きながら、こんな計画を考えていたんだ。

 やっぱり、幻獣の守護者の頭脳担当だけは、あるのかな?

「提供された交渉材料を叩き台にして、私達も協力しますので、私達の当主を丸め込む案を一緒に考えていきましょう」

 後、2つの案も、色々小細工してそうな予感がするよ。

「まあ、確かに後ろ盾があれば、もう少しゆとりができるのかもしれんな」

 コスタおじちゃんの一番欲しい提案では、なかったけど、仲間になり自分達の危機に一緒に立ち向かおうをする者等をぞんざいに扱う訳にもいかないし、コスタおじちゃんも少し機嫌が良くなったような気がする。

「まあ、この案は、直ぐに実行できる案では無いが、長期的な視点で考えてみれば、かなり有効な指し手かもしれんな」

 私もコスタおじちゃんが前面に出て、話をややこしくしなければ、いい案だと思うよ。

「そうです。上手くいけば、最良の指し手になると、思います」

「ですが、私達2人は、まだまだ若輩者ですから、コスタドル様と王国側との間で、実際にどういう衝突があって、ダルタロイア男爵家がそのような不遇ふぐうの事態においやられたのか、王国側の真意は何処にあるのか、コスタドル様の話を伺っても、その話の裏の裏まで読み解くことはできません」

 私が予想するとしたら、多分コスタおじちゃんが何をするにも、いつも前面に出てきて、王族の不評をかうくらい変な意味で悪目立ちしたんじゃないかな?

 王都から旅立つ際にも、誰からも忠告がなかったとしたら、もしかしたら、王都の民衆からも影で叩かれていたのかもしれない。

「ですから、そのような若輩物の私達2人が、お互いの当主を必ず説得できるかと問われますと、現状では未知数としか回答できませんし、上手くいく可能性を確率で問われたとしても、決してその数字は高くないと考えています」

「まずは、この案を進めていきながら、他の2案も同時並行で進めていきたいを私は考えています」

「それでは、次の提案を説明しても、かまわないでしょうか?」

「うむ、君の提案は、思ったよりも、良く考えられているようだ」

「次の提案も私を満足させるように、努めてくれたまえ」

 お─、コスタおじちゃんから、横柄な口調だけど、お褒めの言葉をもらえたね。

「はい、きっと次の提案と最後の提案も、コスタドル様は納得される筈です」

 ラスレちゃんは、ふんすを気合を入れて、そのまま話を続けようをするが、目が真剣で、瞳がギラギラと燃えてるように見えた。

「それでは、次の2番目の提案内容の話をいたします」

「2番目の提案なのですが、コスタドル様は、魔道具の製作者と直接直ぐに縁を結ぼうとはなさらずに、まずは私達『幻獣の守護者』と縁を結びください」

 あ─、ここで、コスタおじちゃんの望みの修正をしようって考えなんだね。

「なに、製作者の御人とは、会わせる気が無いということか?」
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