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人類の見守り役
40話 エルトロンとユリアナの過去
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「エルトロンはこちら側の創造主の影響を受け、パーゲトルを襲撃したと私は考えています」
ストラウスは確信を持った様子で淡々と述べた。
エルトロン......天使でありながら神庁の神々を超える叡智を持つ天才。
私は彼が主導するパーゲトル襲撃に関わったし、彼の事は襲撃以前から良く知っている。
80年ほど前、エルトロンはメルシア人類解放局を率いて、アースの世界大戦の被害縮小・人類の精神向上のために尽力していた。
パーゲトル軍はアースの人類の意識に介入し、戦争を煽っていたが、エルトロンの打つ一手一手に追いつめられていく。
メルシア人類解放局のメンバー全員が勝利を確信した矢先..........
エルトロン主導で、一部の神々と天使達によりパーゲトルへの襲撃が行われた。
いかに相手の世界が問題を起こしていても、その世界の住民を直接攻撃するのは禁じ手である。
なぜなら、暴力で解決した分の因果はそこで留まることは無く、他の世界にまで争いが飛び火していくからである。
まるで、とびひを掻きむしった事で全身に広がっていくように。
それでも、なぜ、私はエルトロンのパーゲトル襲撃に関与したか?
----------------------------
【 約80年前 ウラノスにて 】
「ユリアナ、この戦いに勝利しただけでは火に油を注ぐだけかもしれない。
この戦いが始まってから天使や神々の間でも、パーゲトルに対する敵視は強まっている。
天使や神々に敵視そのものを止めさせない限りは、パーゲトルはもっと大きな問題を引き起こすだろう」
荘厳な神庁を見渡せる花畑に腰を下ろし、幼馴染であるエルトロンが語った。
幼馴染というのはアースの感覚で言うなら.......という所だ。どういうわけか、私はエルトロンと前世においてほぼ必ず関わってきている。そういう意味での幼馴染である。
「うん。私もそう思う...........今の神庁は何かがおかしいよね。パーゲトルの住民だって何かの理由を拗らせてああなっちゃったんだ。それを、完全な悪であるかのように天使や神々が言い始めてる」
そう言い、私は背中まで伸びるサファイア色の髪をいじる。
不安な時はいつもそうする、私の癖だ。
「そうだね。神庁の神々や天使の多くは、自身のイメージに実体があるって事を忘れてしまっている。敵視すればパーゲトルを本当に悪の存在に変えてしまうだろう。
パーゲトルの住民が他の世界へと脱するのが大幅に遅れるのは間違いない」
エルトロンは側頭部を片手で抑え、心底、悩んでいる様子で語った。
「あまり思いつめないで........一緒に考えよう。いくら優秀といってもエルトロン一人で出来ることは大きくないと思う。あなたもいつも言ってたでしょ?
《自分一人が頑張りすぎれば他の人をダメにしてしまう》って」
私は後ろから彼を抱きしめながら、出来る限り優しく語り掛ける。
「ああ、そうだったね。ユリアナ、ありがとう。
大事な事だけどすぐ忘れちゃうな。僕が出すぎれば他の人達の力を引き出すことができない。
もう少し問題児なぐらいで丁度いいかな.........ははっ」
そう笑うと、彼は私の回した腕を優しく撫でてくれた。
私は心の底から.......彼の事を愛してると実感した。
「ふふっ、問題児ね....エルトロンを見てると本当に似合わない言葉だわ。でも、それぐらいがいいと思う。エルトロンはまじめだから、もう少し気を抜いて遊びに行った方がいいんじゃない?瞑想するよりもいい答えが得られるかもしれないよ」
私は軽い気持ちで助言した。
・・・・・・・・・・・・・
その三日後
「ユリアナ、僕はパーゲトルを一旦壊滅させようと思う」
「えっ!!!??何を言ってるの!?」
私は気が動転して、彼が何を言っているのか一瞬分からなかった。
それほど、いつもの彼とはかけ離れた事を言っている。
「カヴァーナの海辺で休養してたら閃いたんだ。
僕がパーゲトルを一度滅ぼしてしまえば、天使や神々のパーゲトルに対する敵視は憐憫とわずかな謝意に変わるだろう。
天使の筆頭である僕が起こした不始末だから、他の天使も今後パーゲトルに対してフォローせざる得なくなる。
パーゲトルの住民も死を迎えた後、本来の刑期よりも短くなると思う。
僕による被害の分を父の法則が埋め合わせてくれるからね」
言っている内容は過激だが、エルトロンの眼は慈愛に満ちたものだった。
遠く先まで見越した知性を感じる。
「で、でも、それじゃあなたはどうなるの?」
エルトロンに会えなくなる事を一瞬想像し、私は取り乱した。
「僕は大丈夫。罪滅ぼしのために、どこかに転生する事にはなるだろうけど...........それが終われば戻ってこれるよ」
泣きそうになる私を抱き寄せ、エルトロンは私の頭を撫でている。
「そんなの嫌っ!!ほ、他に方法はないの??」
「この方法が一番だと思う。もはや神々にとってパーゲトルの住民は導きの対象ではなく、敵対関係になりつつある。誰かが神々の意識を変えなければ、アースにもさらに大きな被害が及ぶだろう。パーゲトルの住民もあの地獄から脱することができない」
続けて言った。
「............内容が内容だけに、僕単独でやろうと思ったのだけど、どういうわけか幾らかの天使や神々も参加する事になってしまった。その中にはマルシャやカルーナもいる」
その過程に何か違和感を感じるらしく、困惑した様子で語る。
しかし、その時の私にとってはエルトロンに会えなくなる恐れが強く、その困惑は些細な事だと気にしなかった。
「マルシャ、カルーナまで...........」
マルシャは私の親友で、カルーナはエルトロンの妹だ。
幾らかの天使や神々が参加すると聴いて、もう引き返せない事なのだと悟った。
「私も参加する...........」
私はエルトロンの胸に顔をうずめながら自然と口に出していた。
「え?」
「私もエルトロンと一緒にパーゲトルの襲撃に参加する」
「........分かった。こうやってユリアナに話してしまったのも、何か意味があるのかもしれない。普通ならユリアナもカルーナも他のみんなも参加させない所だけど、パーゲトル襲撃が全員にとって悪い結果になるとは思えないんだ。
ユリアナも一緒に行こう」
私はエルトロンと前世で何度も巡り合ってきた。だから、もし転生する事になってもまたエルトロンと関わる事ができるかも。会えなくなるぐらいなら、一緒に罪を犯し転生した方がいい。
人間や神々のためを思って決断するエルトロン、天使らしかぬ私情によって決断する私。
少し恥ずかしい気持ちはある..........だけど、私は本心に従って判断したことに後悔はしない。
その翌日には、エルトロンと私を含む天使達はパーゲトルを襲撃し、壊滅させた。
この襲撃により、人口182億人いるパーゲトルの95%以上は死亡しているだろう。
ただ、エルトロンと神々は高い境地にいるため、低層の真相界であるパーゲトルまで行く事ができず、天使達の身を借りる事でこの襲撃に参加している。
エルトロンが入り込んだのは黄金の短髪で褐色の天使であった。
その天使の名前はヴァルドスと言うらしい。エルトロンの知り合いなのかもしれない。
襲撃後、私は突然意識を失い......
荒川恵美として生を受けていた。
-------------------------------------
私はエルトロンとのパーゲトル襲撃を思い返し........
それが悪魔側の創造主の影響である可能性を示唆され、動揺した。
エルトロンが天使や神々が襲撃に参加していく過程に違和感を感じていたのは、悪魔側の創造主の影響を感じたからなのかな?
「確かに、あの時のエルトロンの様子を思い返すと、少し心当たりがある.....」
「そうですか。ちなみに、ユリアナは襲撃以後の世界がどうなっているかご存じ無いですよね。ニンファルにおいても大きな変化が起こっていますよ。
ほら........そこで馬車を引くユニコーンをリーディングしてみてください」
え??ユニコーン?ストラウスが指さす方向を観ると.......いる!!
見るも美しい毛並みで、様々なパステルカラーが薄っすらと浮かび上がっているようである。
ニンファルにそんな動物は存在しなかったはずなんだけど.......
「分かった.....」
ユリアナとして覚醒した私は離れた場所でもリーディングができる。
数十メートル先のユニコーンの足元に魔法陣が広がった。
私の脳裏に膨大な情報がやってくる。
う、ウソ........?そんなことって.........!!?
信じたくない。
こんなことが起こるわけない!!
脳裏に浮かび上がった情報は、私には到底受け入れられないものであった。
ストラウスは確信を持った様子で淡々と述べた。
エルトロン......天使でありながら神庁の神々を超える叡智を持つ天才。
私は彼が主導するパーゲトル襲撃に関わったし、彼の事は襲撃以前から良く知っている。
80年ほど前、エルトロンはメルシア人類解放局を率いて、アースの世界大戦の被害縮小・人類の精神向上のために尽力していた。
パーゲトル軍はアースの人類の意識に介入し、戦争を煽っていたが、エルトロンの打つ一手一手に追いつめられていく。
メルシア人類解放局のメンバー全員が勝利を確信した矢先..........
エルトロン主導で、一部の神々と天使達によりパーゲトルへの襲撃が行われた。
いかに相手の世界が問題を起こしていても、その世界の住民を直接攻撃するのは禁じ手である。
なぜなら、暴力で解決した分の因果はそこで留まることは無く、他の世界にまで争いが飛び火していくからである。
まるで、とびひを掻きむしった事で全身に広がっていくように。
それでも、なぜ、私はエルトロンのパーゲトル襲撃に関与したか?
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【 約80年前 ウラノスにて 】
「ユリアナ、この戦いに勝利しただけでは火に油を注ぐだけかもしれない。
この戦いが始まってから天使や神々の間でも、パーゲトルに対する敵視は強まっている。
天使や神々に敵視そのものを止めさせない限りは、パーゲトルはもっと大きな問題を引き起こすだろう」
荘厳な神庁を見渡せる花畑に腰を下ろし、幼馴染であるエルトロンが語った。
幼馴染というのはアースの感覚で言うなら.......という所だ。どういうわけか、私はエルトロンと前世においてほぼ必ず関わってきている。そういう意味での幼馴染である。
「うん。私もそう思う...........今の神庁は何かがおかしいよね。パーゲトルの住民だって何かの理由を拗らせてああなっちゃったんだ。それを、完全な悪であるかのように天使や神々が言い始めてる」
そう言い、私は背中まで伸びるサファイア色の髪をいじる。
不安な時はいつもそうする、私の癖だ。
「そうだね。神庁の神々や天使の多くは、自身のイメージに実体があるって事を忘れてしまっている。敵視すればパーゲトルを本当に悪の存在に変えてしまうだろう。
パーゲトルの住民が他の世界へと脱するのが大幅に遅れるのは間違いない」
エルトロンは側頭部を片手で抑え、心底、悩んでいる様子で語った。
「あまり思いつめないで........一緒に考えよう。いくら優秀といってもエルトロン一人で出来ることは大きくないと思う。あなたもいつも言ってたでしょ?
《自分一人が頑張りすぎれば他の人をダメにしてしまう》って」
私は後ろから彼を抱きしめながら、出来る限り優しく語り掛ける。
「ああ、そうだったね。ユリアナ、ありがとう。
大事な事だけどすぐ忘れちゃうな。僕が出すぎれば他の人達の力を引き出すことができない。
もう少し問題児なぐらいで丁度いいかな.........ははっ」
そう笑うと、彼は私の回した腕を優しく撫でてくれた。
私は心の底から.......彼の事を愛してると実感した。
「ふふっ、問題児ね....エルトロンを見てると本当に似合わない言葉だわ。でも、それぐらいがいいと思う。エルトロンはまじめだから、もう少し気を抜いて遊びに行った方がいいんじゃない?瞑想するよりもいい答えが得られるかもしれないよ」
私は軽い気持ちで助言した。
・・・・・・・・・・・・・
その三日後
「ユリアナ、僕はパーゲトルを一旦壊滅させようと思う」
「えっ!!!??何を言ってるの!?」
私は気が動転して、彼が何を言っているのか一瞬分からなかった。
それほど、いつもの彼とはかけ離れた事を言っている。
「カヴァーナの海辺で休養してたら閃いたんだ。
僕がパーゲトルを一度滅ぼしてしまえば、天使や神々のパーゲトルに対する敵視は憐憫とわずかな謝意に変わるだろう。
天使の筆頭である僕が起こした不始末だから、他の天使も今後パーゲトルに対してフォローせざる得なくなる。
パーゲトルの住民も死を迎えた後、本来の刑期よりも短くなると思う。
僕による被害の分を父の法則が埋め合わせてくれるからね」
言っている内容は過激だが、エルトロンの眼は慈愛に満ちたものだった。
遠く先まで見越した知性を感じる。
「で、でも、それじゃあなたはどうなるの?」
エルトロンに会えなくなる事を一瞬想像し、私は取り乱した。
「僕は大丈夫。罪滅ぼしのために、どこかに転生する事にはなるだろうけど...........それが終われば戻ってこれるよ」
泣きそうになる私を抱き寄せ、エルトロンは私の頭を撫でている。
「そんなの嫌っ!!ほ、他に方法はないの??」
「この方法が一番だと思う。もはや神々にとってパーゲトルの住民は導きの対象ではなく、敵対関係になりつつある。誰かが神々の意識を変えなければ、アースにもさらに大きな被害が及ぶだろう。パーゲトルの住民もあの地獄から脱することができない」
続けて言った。
「............内容が内容だけに、僕単独でやろうと思ったのだけど、どういうわけか幾らかの天使や神々も参加する事になってしまった。その中にはマルシャやカルーナもいる」
その過程に何か違和感を感じるらしく、困惑した様子で語る。
しかし、その時の私にとってはエルトロンに会えなくなる恐れが強く、その困惑は些細な事だと気にしなかった。
「マルシャ、カルーナまで...........」
マルシャは私の親友で、カルーナはエルトロンの妹だ。
幾らかの天使や神々が参加すると聴いて、もう引き返せない事なのだと悟った。
「私も参加する...........」
私はエルトロンの胸に顔をうずめながら自然と口に出していた。
「え?」
「私もエルトロンと一緒にパーゲトルの襲撃に参加する」
「........分かった。こうやってユリアナに話してしまったのも、何か意味があるのかもしれない。普通ならユリアナもカルーナも他のみんなも参加させない所だけど、パーゲトル襲撃が全員にとって悪い結果になるとは思えないんだ。
ユリアナも一緒に行こう」
私はエルトロンと前世で何度も巡り合ってきた。だから、もし転生する事になってもまたエルトロンと関わる事ができるかも。会えなくなるぐらいなら、一緒に罪を犯し転生した方がいい。
人間や神々のためを思って決断するエルトロン、天使らしかぬ私情によって決断する私。
少し恥ずかしい気持ちはある..........だけど、私は本心に従って判断したことに後悔はしない。
その翌日には、エルトロンと私を含む天使達はパーゲトルを襲撃し、壊滅させた。
この襲撃により、人口182億人いるパーゲトルの95%以上は死亡しているだろう。
ただ、エルトロンと神々は高い境地にいるため、低層の真相界であるパーゲトルまで行く事ができず、天使達の身を借りる事でこの襲撃に参加している。
エルトロンが入り込んだのは黄金の短髪で褐色の天使であった。
その天使の名前はヴァルドスと言うらしい。エルトロンの知り合いなのかもしれない。
襲撃後、私は突然意識を失い......
荒川恵美として生を受けていた。
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私はエルトロンとのパーゲトル襲撃を思い返し........
それが悪魔側の創造主の影響である可能性を示唆され、動揺した。
エルトロンが天使や神々が襲撃に参加していく過程に違和感を感じていたのは、悪魔側の創造主の影響を感じたからなのかな?
「確かに、あの時のエルトロンの様子を思い返すと、少し心当たりがある.....」
「そうですか。ちなみに、ユリアナは襲撃以後の世界がどうなっているかご存じ無いですよね。ニンファルにおいても大きな変化が起こっていますよ。
ほら........そこで馬車を引くユニコーンをリーディングしてみてください」
え??ユニコーン?ストラウスが指さす方向を観ると.......いる!!
見るも美しい毛並みで、様々なパステルカラーが薄っすらと浮かび上がっているようである。
ニンファルにそんな動物は存在しなかったはずなんだけど.......
「分かった.....」
ユリアナとして覚醒した私は離れた場所でもリーディングができる。
数十メートル先のユニコーンの足元に魔法陣が広がった。
私の脳裏に膨大な情報がやってくる。
う、ウソ........?そんなことって.........!!?
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