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ドS教師といじめられっ娘
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「変態教師……」
そう美波が呟くと小林が反論する。
「そういう約束だろ? これくらいは我慢しろよ」
小林は美波に対する変態行為を止めようとしない。小林の右手が美波の下半身に伸びる。その手はスカートの裾から侵入し、そのうち下着の中まで到達する。そしてそこで独立した生き物のように指が動く。
「ねえ、先生は本当に私の味方だよね?」
「ああ、勿論だ」
美波は小林に激しく弄られながら、そんなやり取りを交わした────。
────暑さのピークが過ぎ、長いようで短い夏の長期休暇が終わると再びあの憂鬱な日々が始まる。制服に身を包んだ学生達が騒がしく校門をくぐり抜けていく中、早川美波だけは浮かない表情でその場に立ち尽くしている。私立の学校らしく無駄に豪勢なキャンパスはほとんどの生徒を歓迎していたが、自分だけはそうではないような気がした。
元々美波にとって学校は嫌な場所ではなかった。勉強は得意だったし、運動もそれなりにできる。ついでに言うと顔も良い方だと思う。だからむしろ入学当初は希望に満ち溢れた充実した毎日を送れていた。
しかし調子に乗り過ぎたのが悪かったのか、それとも単に運が悪かっただけなのか、思春期特有の面倒な色恋沙汰に巻き込まれてから美波の学校生活は徐々に狂っていった。詳細はよくある話なので省くが、入学から1年と半年経った今ではクラスの女子生徒のほとんどが敵になっていた。もっと端的に言えば陰湿ないじめの標的になっていた。そしてそれは学校という狭く息苦しい社会の中ではゲームオーバーを意味する。
重い足取りで階段を上がり教室へ向かうと早速美波の机は何者かの手によって綺麗にひっくり返されていた。周りの女子生徒達のくすくすと笑う声が聞こえる。新学期早々、暇な奴らだと思いながら無言で席を直す。こういう地味で陰湿な嫌がらせの積み重ねが彼女らのやり方だ。悔しいが今は我慢するしかないだろう。
気を取り直して、朝のこの時間のうちに授業の準備を整える。今日は新学期最初の授業なので提出物が多い。一冊一冊必要なノートや教科書を手にとって確認していく。忘れ物は無かった。ほっと一息ついたところで周りを軽く見渡す。生徒達は徐々に集まりつつあったが、このクラスに友達と呼べる者は居ない。元友達と呼べる者は何人か居たが全員に裏切られた。だから話す相手も居ない。
教室の居心地が悪いので、美波は一旦その場を離れて化粧室で休憩することにした。
しばらくして授業が始まる少し前に席に戻ると、先程整理したはずの教科書とノートが床に散乱していた。しかも今日提出しなくてはならない数学のノートがなくなっていた。いくら探しても見つからなかった。またしても周りからくすくすと笑う声が聞こえる。これには流石に少しのことくらいは我慢しようと思っていた美波も声を荒げて怒った。
「ねえ、私のノート盗ったでしょ?」
「いや知らんけど」
犯人だと思われる女子生徒三人組に声を掛けたが、やはり白を切られた。
「さっきまであったのになくなるわけ無いじゃん。あんた達以外考えられないんだけど?」
諦めずに問い詰める。さっきからくすくすと笑っているこの三人組が犯人なのは明らかだったからだ。これに対して三人組が反論する。
「じゃあ証拠は? 勝手にうちらのせいにすんなよ。まじで失礼だよ、そういう態度」
「くっ……」
こう言われては返す言葉は無かった。実際決定的な証拠はないのだ。これ以上この三人を問い詰めることは難しいだろう。この三人以外が犯人の可能性も否定はできない。
「そういうことだから。じゃあね」
そう言い残して、三人組はそれぞれ自分の席に帰っていった。
その後も美波はノートを探していたがやはり見つからない。そうこうしているうちに授業の時間になってしまった。
「はいそれじゃ授業始めるぞ。夏休みの宿題はちゃんとやってきたか? 起立!」
このクラスの担任であり数学教師である男、小林が号令をかけた後、課題のノートを回収していく。皆が課題を提出していく中、美波だけは何も出すことができない。
「おい早川どうした。まさか宿題忘れか?」
教壇の上から小林が大声で美波を問い詰める。こういうときこの先生はやたらと高圧的な態度をとるのだった。
「ち、違います。やってきたノートがなくなったんです。さっきまであったんですが……」
美波はすぐに事情を説明したが、そんな簡単なことで小林は許してくれない。
「無くなっただと? 本当はやってきて無いんじゃないのか?」
小林は美波を厳しく問い詰める。そんな様子を見てクラスメイト達はくすくすと美波を嘲笑い始めた。
「いえ、ちゃんとやりました。本当になくなったんです」
「まあいい、だったとしても今提出できないなら宿題忘れには変わりない。物の管理ができていない証拠だ。早川、お前は放課後居残りな。厳しく指導してやる」
「そ、そんな……」
「返事は!」
「は、はい……」
結局、美波の話は全く聞き入れられず放課後一人居残りになってしまうのであった。理不尽な話だが誰も美波を助けてはくれなかった──。
そして放課後である。この間にも美波はノートを必死に探したがやはり見つからなかった。誰かに盗られて隠されたのは間違いなかったが、もうどうしようもなかった。殴られるのか絞られるのかどうなるのか分からないが、諦めて小林の待つ教科準備室に向かった。ノックをしてから部屋に入る。
「失礼します。早川です」
「ああ、早く入れ」
この部屋は複数の教科の資料が置かれている場所で狭いながらもソファと机があるので保護者との面談にも使われたりする部屋だ。生徒への個別指導には最適な場所でもある。
準備室では小林が一人で机に向かって件の課題のチェックをしていた。美波が入室すると小林は一旦作業の手を止めた。
「それで、ノートは出せるようになったか?」
「いえ、探しましたが見つかりませんでした。多分盗られたんだと思います」
美波は小林の横に立ったまま正直に今の状況を伝えた。盗られたと言えば先生はきっと分かってくれると思っていた。しかし小林の返答はこうである。
「盗られたんだと思います?……じゃねえよ! 今ノート出せるか出せないか聞いてんだよ!」
「すみません、出せないです。でもちゃんと課題はやったんです。今朝なくなったんです! 本当です!」
美波は涙目になって必死に訴えるが、小林はそれを跳ね除ける。
「それ結局証明できねえよなあ? 本当はやってきてない奴がなくなりましたって言ってるようにしか見えねえんだけど?」
「そんな……本当なんです……」
「じゃあ本当だったとしてだからなんなんだ? 出せねえことに変わりないだろ? そんなんじゃ社会じゃ通用しねえよ。会社で重要な書類を紛失しましたなんてことになったらそいつは首だろ?」
「はい……すみません……」
こう言われると確かに小林の言うことはもっともかもしれない。理不尽だがもう何も言い返すことはできない。
「だから今、学校っていう練習の場所で厳しく指導してやるよ」
そう言うと小林は机の引き出しを開けて50センチのステンレス製の定規を取り出した。ああ叩かれるんだ、美波はそう思った。
「早川! 早くこっち来い!」
小林は定規で勢いよく机を叩きながら美波を呼んだ。その瞬間に美波は今まで我慢していた涙を堪えきれずに激しく床に泣き崩れた。悔しくて辛くて滝のように涙は溢れた。
「うう……なんで……私ばっかりこんな目に……もう嫌だよお……」
「なんだ? 泣いたら許されるとでも思ってんのか?」
しかし小林はそんなことで許すはずもなく、床に泣き崩れた美波の腕を掴んで無理矢理立ち上がらせた。
「やだ……やだ……やだあ……」
そしてそのまま泣き叫ぶ美波を机の上にうつ伏せで抑えつけた。女子生徒の中でも小柄な美波はスポーツマンでもある小林に簡単に組み伏せられた。そして小林は美波のスカートを捲り上げてさらにその下の白い下着を掴んだ。
「やだ……止めて下さい……」
美波が嘘だ有り得ないと思ったその時には彼女の下着は容赦なく足首までずり降ろされていた。冷たい空気が地肌に触れて一瞬寒気がする。小柄でありながらもややふっくらとした美波の真っ白な双丘とそこから繋がっている透き通るほど白くて細長い下肢が明らかにされた。それが余りに美しかったので流石の小林も一瞬狼狽えた。今、美波は教育的指導と称して法的な禁忌を犯されつつあった。
一方、美波本人はもはや諦めの境地に居た。自分だけこんな酷い目に合うのも結局は全部自分の責任なのだと考えていた。だから我慢しようと思った。抵抗はしない、というよりそれすらできる精神状態になかった。
「行くぞ! 歯食いしばれ!」
小林は左手で美波を抑えながら右手に握られた定規を構えた。そして美波の雪のように真っ白な双丘を勢いよく打った。
「いやっ……」
ステンレスの定規が美波の柔らかな肉を弾き、乾いた高い音を響かせる。その音に少し遅れて鋭い痛みが身体に走り、思わず声を漏らし身体を揺らしてしまう。先程まで真っ白だった双丘にまず一本赤く細長い定規の跡が刻まれた。
「こら暴れるんじゃねえよ。お前が悪いんだろ」
「いたっ……止めてえ……」
続いて二回、三回、四回と小林は彼女の身体を傷付ける。その度に美波は身体を揺らして悲鳴を上げたが小林は全く意に介さない。細長い定規の跡が何本も折り重なっていき、美しかった美波の双丘は赤く腫れ上がっていった。
「ああっ……いあっ……ごめんなさい……」
大人の男の暴力の前に少女はただ無力だった。今まで体験した事のないその理不尽な暴力を机の端を掴んで泣き叫びながら必死に耐えるしかない。早く終わってと心の中で何度も唱えたが試練の時間は永遠にすら思えた──。
泣いて泣いて涙も枯れた頃、と言っても時間にして数分ほど後に小林の手が止まった。
「おい、顔上げろ」
「うあ……ああ……ひっく……」
抑えつけられていた手は離され、美波は解放されたがしばらく起き上がることはできない。
「もうパンツ上げていいぞ」
そう言われても打たれた臀部の激しい痛みで直せそうになかった。
「ったく……」
美波が放心状態にあったので結局小林が彼女の下着とスカートを無理矢理直そうとした。しかしその時魔が差したのか小林はなんと彼女の赤く腫れ上がったその尻を素手で撫で始めた。
「痛いいい……」
美波はそれも罰の一環だと思ったのか全く抵抗しない。美波が抵抗しないので小林の行為はエスカレートしていく。小林はしばらく尻を撫で回した後、今度は制服の上から上半身に手を伸ばす。腰から背中そして胸へと小林は素手で美波の身体の形を確かめていく。そうしていよいよ尻の少し下に手が伸びて美波の絶対的な聖域に触れようとしたその時、美波はようやくはっとして小林の手を掴んで止めた。
「えっと先生、これは指導なんですか?」
「い……いやそれはだな……」
小林は不味いと思ったのか返答がしどろもどろになっていた。そもそもが下着まで下ろしてる時点で訴えられたらアウトなのだが、それでも叩くだけならぎりぎり指導と言えなくもない。しかし先程の愛撫はそのラインすら超えていた。美波はそこに勝機を見出す。これまでの出来事で美波の自尊心はとっくに引き裂かれ、それは彼女を開き直らせるには十分だった。
「そんなに触りたいんですか?」
美波は一か八かの大勝負に出た。この駆け引き次第でもしかすると絶望的な今の状況を変えられるかもしれなかった。
「そんなわけないだろ。なんだまだ反省が足りないのか?」
美波の挑発に対して小林は再び高圧的な態度をとって抑え込もうとした。しかしその声色はどこか勢いがない。美波が畳み掛ける。
「良いですよ。どうぞ」
言いながらなんと美波は掴んだ小林の手をそのまま自らの聖域に触れさせた。慌てて小林は美波の手を振り解く。
「おい、教師をからかうのもいい加減にしろ」
「いい加減にするのは先生の方ですよ。訴えますよ」
言いながら、美波はようやく下着を履き直してスカートを直す。今は美波が明らかな優勢だった。
「何だと? ふざけたこと言ってんじゃねえぞ」
小林の顔に焦りの表情が見える。美波はそれを逃さない。
「嫌だったら、私の話聞いてください!」
「はあ……しょうがねえな。どういうつもりだ?」
ここでようやく小林は観念したのか、初めて美波の話に耳を貸した。美波は話を続ける。
「私がクラスでいじめられてるの知ってますよね?」
「早川、なんだお前いじめられてるのか?」
「いや、そうですよ! 私のノートが無くなったのも多分そのせいです」
驚いた事に小林は担任であるにも関わらず、美波が長い間地味ないじめを受けていることを知らなかった。だが無理もないのかもしれない。教師は意外と忙しいし、いじめの手口も露見しづらい巧妙なものだったからだ。
「そうか、それで?」
「だから先生は私の味方になって下さい」
「はあ……なるほどな」
美波の話を聞いて小林はようやく状況を理解したようだった。そして彼は少しの間考えたあと返答した。
「いいだろう。いじめを解決するのは教師として当然の役割だしな」
「はい、ありがとうございます。それじゃ早速……」
流れは美波の思い描く展望になりつつあった。しかしここで小林が口を挟む。
「ただし、条件がある」
「えと、なんですか?」
きょとんとする美波に対して小林は話を続けた。
「早川、俺の言うことも聞くんだ。さっき早川は俺に言ったよな触っていいですよって。だったらもっと触らせろ。それが条件だ」
なんと小林は先程までのセクハラでは飽き足らず、さらなる追加の要求をしてきた。下手を打って逮捕されるのが怖くないのだろうか。これに対して美波は少し間を置いてから返答した。
「わ、分かりました。それでもいいのでお願いします」
美波からしてもここまで来たら引くに引けない状況だった。長い苦難の日々をなんとかできるなら少しの事は我慢できると思った。
「じゃあ早速……早川、こっち来い」
小林は立ち上がって数歩移動して目の前の二人がけのソファに腰掛け、美波を呼んだ。
「はい……」
美波が小林の下へ寄ると、小林は彼女の腕を掴んで引っ張り、対面する形で膝の上に乗せた。
「どうせ捕まるかもしれないならこれくらいはしておかないとな」
そう言うと小林は美波の頭の後ろに手を回して無理矢理口付けさせた。そして美波の口の中に自らの舌をねじ込んだ。
「んは……」
そのまま美波は小林に押し倒されソファの上に仰向けで転がる。シャツの裾から手を入れられ、今度は服の上からではなく直接身体を愛撫される。
「早川、ほんといい匂いだ」
小林は美波の身体を素手で撫で回しながら、顔を頭や首や胸に埋めて匂いを嗅いでいった。どの部分も小林にとっては至福の香りがした。
「変態教師……」
そう美波が呟くと小林が反論する。
「そういう約束だろ? これくらいは我慢しろよ」
小林は美波に対する変態行為を止めようとしない。小林の右手が美波の下半身に伸びる。その手はスカートの裾から侵入し、そのうち下着の中まで到達する。そしてそこで独立した生き物のように指が動く。
「ねえ、先生は本当に私の味方だよね?」
「ああ、勿論だ」
美波は小林に激しく弄られながら、そんなやり取りを交わした────。
しばらくして、小林が美波の身体を味わい尽くすと明日からの作戦会議が始まった。早速、美波は小林に自分をいじめている三人組の名前を伝えた。
「柏木、古田、三芳の三人で良いんだな? 明日こいつら呼び出すぞ」
「はい、厳しく懲らしめちゃって下さい!」
どれだけその三人が嫌いなのだろう。美波は勢いよく答えた。
「じゃあ今日は解散だ。気をつけて帰れよ」
「お疲れ様でした。明日からよろしくお願いします」
美波は自分の荷物を纏めてから、帰りの挨拶をした。
「ああ、そういえばだが課題は免除でいいからな。訴えられるのが怖いからな」
最後に小林は部屋から去っていく美波の背中に冗談混じりに声を掛けた────。
こうして美波はこの日、丸一日の出来事とは思えないほど濃密で危ういを時間を過ごしたのだった。それが正解だったのか失敗だったのか彼女はまだ知る由もない。
そう美波が呟くと小林が反論する。
「そういう約束だろ? これくらいは我慢しろよ」
小林は美波に対する変態行為を止めようとしない。小林の右手が美波の下半身に伸びる。その手はスカートの裾から侵入し、そのうち下着の中まで到達する。そしてそこで独立した生き物のように指が動く。
「ねえ、先生は本当に私の味方だよね?」
「ああ、勿論だ」
美波は小林に激しく弄られながら、そんなやり取りを交わした────。
────暑さのピークが過ぎ、長いようで短い夏の長期休暇が終わると再びあの憂鬱な日々が始まる。制服に身を包んだ学生達が騒がしく校門をくぐり抜けていく中、早川美波だけは浮かない表情でその場に立ち尽くしている。私立の学校らしく無駄に豪勢なキャンパスはほとんどの生徒を歓迎していたが、自分だけはそうではないような気がした。
元々美波にとって学校は嫌な場所ではなかった。勉強は得意だったし、運動もそれなりにできる。ついでに言うと顔も良い方だと思う。だからむしろ入学当初は希望に満ち溢れた充実した毎日を送れていた。
しかし調子に乗り過ぎたのが悪かったのか、それとも単に運が悪かっただけなのか、思春期特有の面倒な色恋沙汰に巻き込まれてから美波の学校生活は徐々に狂っていった。詳細はよくある話なので省くが、入学から1年と半年経った今ではクラスの女子生徒のほとんどが敵になっていた。もっと端的に言えば陰湿ないじめの標的になっていた。そしてそれは学校という狭く息苦しい社会の中ではゲームオーバーを意味する。
重い足取りで階段を上がり教室へ向かうと早速美波の机は何者かの手によって綺麗にひっくり返されていた。周りの女子生徒達のくすくすと笑う声が聞こえる。新学期早々、暇な奴らだと思いながら無言で席を直す。こういう地味で陰湿な嫌がらせの積み重ねが彼女らのやり方だ。悔しいが今は我慢するしかないだろう。
気を取り直して、朝のこの時間のうちに授業の準備を整える。今日は新学期最初の授業なので提出物が多い。一冊一冊必要なノートや教科書を手にとって確認していく。忘れ物は無かった。ほっと一息ついたところで周りを軽く見渡す。生徒達は徐々に集まりつつあったが、このクラスに友達と呼べる者は居ない。元友達と呼べる者は何人か居たが全員に裏切られた。だから話す相手も居ない。
教室の居心地が悪いので、美波は一旦その場を離れて化粧室で休憩することにした。
しばらくして授業が始まる少し前に席に戻ると、先程整理したはずの教科書とノートが床に散乱していた。しかも今日提出しなくてはならない数学のノートがなくなっていた。いくら探しても見つからなかった。またしても周りからくすくすと笑う声が聞こえる。これには流石に少しのことくらいは我慢しようと思っていた美波も声を荒げて怒った。
「ねえ、私のノート盗ったでしょ?」
「いや知らんけど」
犯人だと思われる女子生徒三人組に声を掛けたが、やはり白を切られた。
「さっきまであったのになくなるわけ無いじゃん。あんた達以外考えられないんだけど?」
諦めずに問い詰める。さっきからくすくすと笑っているこの三人組が犯人なのは明らかだったからだ。これに対して三人組が反論する。
「じゃあ証拠は? 勝手にうちらのせいにすんなよ。まじで失礼だよ、そういう態度」
「くっ……」
こう言われては返す言葉は無かった。実際決定的な証拠はないのだ。これ以上この三人を問い詰めることは難しいだろう。この三人以外が犯人の可能性も否定はできない。
「そういうことだから。じゃあね」
そう言い残して、三人組はそれぞれ自分の席に帰っていった。
その後も美波はノートを探していたがやはり見つからない。そうこうしているうちに授業の時間になってしまった。
「はいそれじゃ授業始めるぞ。夏休みの宿題はちゃんとやってきたか? 起立!」
このクラスの担任であり数学教師である男、小林が号令をかけた後、課題のノートを回収していく。皆が課題を提出していく中、美波だけは何も出すことができない。
「おい早川どうした。まさか宿題忘れか?」
教壇の上から小林が大声で美波を問い詰める。こういうときこの先生はやたらと高圧的な態度をとるのだった。
「ち、違います。やってきたノートがなくなったんです。さっきまであったんですが……」
美波はすぐに事情を説明したが、そんな簡単なことで小林は許してくれない。
「無くなっただと? 本当はやってきて無いんじゃないのか?」
小林は美波を厳しく問い詰める。そんな様子を見てクラスメイト達はくすくすと美波を嘲笑い始めた。
「いえ、ちゃんとやりました。本当になくなったんです」
「まあいい、だったとしても今提出できないなら宿題忘れには変わりない。物の管理ができていない証拠だ。早川、お前は放課後居残りな。厳しく指導してやる」
「そ、そんな……」
「返事は!」
「は、はい……」
結局、美波の話は全く聞き入れられず放課後一人居残りになってしまうのであった。理不尽な話だが誰も美波を助けてはくれなかった──。
そして放課後である。この間にも美波はノートを必死に探したがやはり見つからなかった。誰かに盗られて隠されたのは間違いなかったが、もうどうしようもなかった。殴られるのか絞られるのかどうなるのか分からないが、諦めて小林の待つ教科準備室に向かった。ノックをしてから部屋に入る。
「失礼します。早川です」
「ああ、早く入れ」
この部屋は複数の教科の資料が置かれている場所で狭いながらもソファと机があるので保護者との面談にも使われたりする部屋だ。生徒への個別指導には最適な場所でもある。
準備室では小林が一人で机に向かって件の課題のチェックをしていた。美波が入室すると小林は一旦作業の手を止めた。
「それで、ノートは出せるようになったか?」
「いえ、探しましたが見つかりませんでした。多分盗られたんだと思います」
美波は小林の横に立ったまま正直に今の状況を伝えた。盗られたと言えば先生はきっと分かってくれると思っていた。しかし小林の返答はこうである。
「盗られたんだと思います?……じゃねえよ! 今ノート出せるか出せないか聞いてんだよ!」
「すみません、出せないです。でもちゃんと課題はやったんです。今朝なくなったんです! 本当です!」
美波は涙目になって必死に訴えるが、小林はそれを跳ね除ける。
「それ結局証明できねえよなあ? 本当はやってきてない奴がなくなりましたって言ってるようにしか見えねえんだけど?」
「そんな……本当なんです……」
「じゃあ本当だったとしてだからなんなんだ? 出せねえことに変わりないだろ? そんなんじゃ社会じゃ通用しねえよ。会社で重要な書類を紛失しましたなんてことになったらそいつは首だろ?」
「はい……すみません……」
こう言われると確かに小林の言うことはもっともかもしれない。理不尽だがもう何も言い返すことはできない。
「だから今、学校っていう練習の場所で厳しく指導してやるよ」
そう言うと小林は机の引き出しを開けて50センチのステンレス製の定規を取り出した。ああ叩かれるんだ、美波はそう思った。
「早川! 早くこっち来い!」
小林は定規で勢いよく机を叩きながら美波を呼んだ。その瞬間に美波は今まで我慢していた涙を堪えきれずに激しく床に泣き崩れた。悔しくて辛くて滝のように涙は溢れた。
「うう……なんで……私ばっかりこんな目に……もう嫌だよお……」
「なんだ? 泣いたら許されるとでも思ってんのか?」
しかし小林はそんなことで許すはずもなく、床に泣き崩れた美波の腕を掴んで無理矢理立ち上がらせた。
「やだ……やだ……やだあ……」
そしてそのまま泣き叫ぶ美波を机の上にうつ伏せで抑えつけた。女子生徒の中でも小柄な美波はスポーツマンでもある小林に簡単に組み伏せられた。そして小林は美波のスカートを捲り上げてさらにその下の白い下着を掴んだ。
「やだ……止めて下さい……」
美波が嘘だ有り得ないと思ったその時には彼女の下着は容赦なく足首までずり降ろされていた。冷たい空気が地肌に触れて一瞬寒気がする。小柄でありながらもややふっくらとした美波の真っ白な双丘とそこから繋がっている透き通るほど白くて細長い下肢が明らかにされた。それが余りに美しかったので流石の小林も一瞬狼狽えた。今、美波は教育的指導と称して法的な禁忌を犯されつつあった。
一方、美波本人はもはや諦めの境地に居た。自分だけこんな酷い目に合うのも結局は全部自分の責任なのだと考えていた。だから我慢しようと思った。抵抗はしない、というよりそれすらできる精神状態になかった。
「行くぞ! 歯食いしばれ!」
小林は左手で美波を抑えながら右手に握られた定規を構えた。そして美波の雪のように真っ白な双丘を勢いよく打った。
「いやっ……」
ステンレスの定規が美波の柔らかな肉を弾き、乾いた高い音を響かせる。その音に少し遅れて鋭い痛みが身体に走り、思わず声を漏らし身体を揺らしてしまう。先程まで真っ白だった双丘にまず一本赤く細長い定規の跡が刻まれた。
「こら暴れるんじゃねえよ。お前が悪いんだろ」
「いたっ……止めてえ……」
続いて二回、三回、四回と小林は彼女の身体を傷付ける。その度に美波は身体を揺らして悲鳴を上げたが小林は全く意に介さない。細長い定規の跡が何本も折り重なっていき、美しかった美波の双丘は赤く腫れ上がっていった。
「ああっ……いあっ……ごめんなさい……」
大人の男の暴力の前に少女はただ無力だった。今まで体験した事のないその理不尽な暴力を机の端を掴んで泣き叫びながら必死に耐えるしかない。早く終わってと心の中で何度も唱えたが試練の時間は永遠にすら思えた──。
泣いて泣いて涙も枯れた頃、と言っても時間にして数分ほど後に小林の手が止まった。
「おい、顔上げろ」
「うあ……ああ……ひっく……」
抑えつけられていた手は離され、美波は解放されたがしばらく起き上がることはできない。
「もうパンツ上げていいぞ」
そう言われても打たれた臀部の激しい痛みで直せそうになかった。
「ったく……」
美波が放心状態にあったので結局小林が彼女の下着とスカートを無理矢理直そうとした。しかしその時魔が差したのか小林はなんと彼女の赤く腫れ上がったその尻を素手で撫で始めた。
「痛いいい……」
美波はそれも罰の一環だと思ったのか全く抵抗しない。美波が抵抗しないので小林の行為はエスカレートしていく。小林はしばらく尻を撫で回した後、今度は制服の上から上半身に手を伸ばす。腰から背中そして胸へと小林は素手で美波の身体の形を確かめていく。そうしていよいよ尻の少し下に手が伸びて美波の絶対的な聖域に触れようとしたその時、美波はようやくはっとして小林の手を掴んで止めた。
「えっと先生、これは指導なんですか?」
「い……いやそれはだな……」
小林は不味いと思ったのか返答がしどろもどろになっていた。そもそもが下着まで下ろしてる時点で訴えられたらアウトなのだが、それでも叩くだけならぎりぎり指導と言えなくもない。しかし先程の愛撫はそのラインすら超えていた。美波はそこに勝機を見出す。これまでの出来事で美波の自尊心はとっくに引き裂かれ、それは彼女を開き直らせるには十分だった。
「そんなに触りたいんですか?」
美波は一か八かの大勝負に出た。この駆け引き次第でもしかすると絶望的な今の状況を変えられるかもしれなかった。
「そんなわけないだろ。なんだまだ反省が足りないのか?」
美波の挑発に対して小林は再び高圧的な態度をとって抑え込もうとした。しかしその声色はどこか勢いがない。美波が畳み掛ける。
「良いですよ。どうぞ」
言いながらなんと美波は掴んだ小林の手をそのまま自らの聖域に触れさせた。慌てて小林は美波の手を振り解く。
「おい、教師をからかうのもいい加減にしろ」
「いい加減にするのは先生の方ですよ。訴えますよ」
言いながら、美波はようやく下着を履き直してスカートを直す。今は美波が明らかな優勢だった。
「何だと? ふざけたこと言ってんじゃねえぞ」
小林の顔に焦りの表情が見える。美波はそれを逃さない。
「嫌だったら、私の話聞いてください!」
「はあ……しょうがねえな。どういうつもりだ?」
ここでようやく小林は観念したのか、初めて美波の話に耳を貸した。美波は話を続ける。
「私がクラスでいじめられてるの知ってますよね?」
「早川、なんだお前いじめられてるのか?」
「いや、そうですよ! 私のノートが無くなったのも多分そのせいです」
驚いた事に小林は担任であるにも関わらず、美波が長い間地味ないじめを受けていることを知らなかった。だが無理もないのかもしれない。教師は意外と忙しいし、いじめの手口も露見しづらい巧妙なものだったからだ。
「そうか、それで?」
「だから先生は私の味方になって下さい」
「はあ……なるほどな」
美波の話を聞いて小林はようやく状況を理解したようだった。そして彼は少しの間考えたあと返答した。
「いいだろう。いじめを解決するのは教師として当然の役割だしな」
「はい、ありがとうございます。それじゃ早速……」
流れは美波の思い描く展望になりつつあった。しかしここで小林が口を挟む。
「ただし、条件がある」
「えと、なんですか?」
きょとんとする美波に対して小林は話を続けた。
「早川、俺の言うことも聞くんだ。さっき早川は俺に言ったよな触っていいですよって。だったらもっと触らせろ。それが条件だ」
なんと小林は先程までのセクハラでは飽き足らず、さらなる追加の要求をしてきた。下手を打って逮捕されるのが怖くないのだろうか。これに対して美波は少し間を置いてから返答した。
「わ、分かりました。それでもいいのでお願いします」
美波からしてもここまで来たら引くに引けない状況だった。長い苦難の日々をなんとかできるなら少しの事は我慢できると思った。
「じゃあ早速……早川、こっち来い」
小林は立ち上がって数歩移動して目の前の二人がけのソファに腰掛け、美波を呼んだ。
「はい……」
美波が小林の下へ寄ると、小林は彼女の腕を掴んで引っ張り、対面する形で膝の上に乗せた。
「どうせ捕まるかもしれないならこれくらいはしておかないとな」
そう言うと小林は美波の頭の後ろに手を回して無理矢理口付けさせた。そして美波の口の中に自らの舌をねじ込んだ。
「んは……」
そのまま美波は小林に押し倒されソファの上に仰向けで転がる。シャツの裾から手を入れられ、今度は服の上からではなく直接身体を愛撫される。
「早川、ほんといい匂いだ」
小林は美波の身体を素手で撫で回しながら、顔を頭や首や胸に埋めて匂いを嗅いでいった。どの部分も小林にとっては至福の香りがした。
「変態教師……」
そう美波が呟くと小林が反論する。
「そういう約束だろ? これくらいは我慢しろよ」
小林は美波に対する変態行為を止めようとしない。小林の右手が美波の下半身に伸びる。その手はスカートの裾から侵入し、そのうち下着の中まで到達する。そしてそこで独立した生き物のように指が動く。
「ねえ、先生は本当に私の味方だよね?」
「ああ、勿論だ」
美波は小林に激しく弄られながら、そんなやり取りを交わした────。
しばらくして、小林が美波の身体を味わい尽くすと明日からの作戦会議が始まった。早速、美波は小林に自分をいじめている三人組の名前を伝えた。
「柏木、古田、三芳の三人で良いんだな? 明日こいつら呼び出すぞ」
「はい、厳しく懲らしめちゃって下さい!」
どれだけその三人が嫌いなのだろう。美波は勢いよく答えた。
「じゃあ今日は解散だ。気をつけて帰れよ」
「お疲れ様でした。明日からよろしくお願いします」
美波は自分の荷物を纏めてから、帰りの挨拶をした。
「ああ、そういえばだが課題は免除でいいからな。訴えられるのが怖いからな」
最後に小林は部屋から去っていく美波の背中に冗談混じりに声を掛けた────。
こうして美波はこの日、丸一日の出来事とは思えないほど濃密で危ういを時間を過ごしたのだった。それが正解だったのか失敗だったのか彼女はまだ知る由もない。
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変態というよりどS教師だなと思いました😊
どSキャラ大好物なので、続きが楽しみです!
ラブラブに結ばれてくといーな!