31 / 79
31-ラルクの幸せ※R15
しおりを挟む
ラルクと寝支度をし、2人でベッドにいつものように寝ていた。
僕は横向きに、ラルクは僕を後ろから抱きしめる形で。以前の僕なら慣れなくて中々寝付けなかったが、最近はもう慣れてしまった。
…ラルクはこのフォンルージュ家の家族の形は平気なのだろうか。
僕はどうでもいい。最初から信用などしていないから。
ただラルクは以前の家で親から捨てられ、ここに来ても僕の見張りを任され、ましてや父はあの調子だ。ラルクの事もどうでも良いのだろう。
「…ラルク、」
「はい、兄上」
兄上と呼ぶなと言ったのに、最近2人きりの時は僕のことを兄上と呼ぶ。
ラルクはやっぱり『家族』が欲しかったのではないか?
「ラルクはさ、平気なの…?父上は…その…ほら、あんな感じだけど…」
「…あんな感じとは?」
あんまり人にこういうこと訊いたことないから、中々上手く言葉で表せない。
「…父上は僕たちの事を人としてなんて見てないだろ。…ラルクは平気?」
「ああ、そういうことですか。おれは平気ですよ」
思ったよりも淡々と返される。気にしてないなら良かった。…いや何が良かったんだ。
僕はなんでこんなこと気にしているのだろうか。
「おれには…兄上がいますから」
ちゅっ
ラルクが僕の首の項に口付ける。ラルクの息が首にあたり、くすぐったい。
え、あ、これ、なんか変なスイッチ入ってない?
ラルクは僕を抱きしめる力を強める。
「おれは兄上以外要らない。フォンルージュも何もどうでもいい。兄上さえ居れば俺は幸せです」
父がいれば激怒するであろう言葉をラルクは僕の首に唇を付けながら続ける。
「だから兄上にも、そうなって欲しい」
カプリッ
「っ…ラルク…」
ラルクが後ろから僕の耳朶を優しく噛む。
吐息が耳に当たり、ゾクゾクとした快感が尾てい骨に響き、僕の下半身が反応してしまう。
「俺がいないと生きていけないように…」
「っぁ…ぅ…」
耳元で喋らないで…ッ
「兄上の口は素直じゃないので…まず身体に覚えてもらおうかなって」
僕は横向きに、ラルクは僕を後ろから抱きしめる形で。以前の僕なら慣れなくて中々寝付けなかったが、最近はもう慣れてしまった。
…ラルクはこのフォンルージュ家の家族の形は平気なのだろうか。
僕はどうでもいい。最初から信用などしていないから。
ただラルクは以前の家で親から捨てられ、ここに来ても僕の見張りを任され、ましてや父はあの調子だ。ラルクの事もどうでも良いのだろう。
「…ラルク、」
「はい、兄上」
兄上と呼ぶなと言ったのに、最近2人きりの時は僕のことを兄上と呼ぶ。
ラルクはやっぱり『家族』が欲しかったのではないか?
「ラルクはさ、平気なの…?父上は…その…ほら、あんな感じだけど…」
「…あんな感じとは?」
あんまり人にこういうこと訊いたことないから、中々上手く言葉で表せない。
「…父上は僕たちの事を人としてなんて見てないだろ。…ラルクは平気?」
「ああ、そういうことですか。おれは平気ですよ」
思ったよりも淡々と返される。気にしてないなら良かった。…いや何が良かったんだ。
僕はなんでこんなこと気にしているのだろうか。
「おれには…兄上がいますから」
ちゅっ
ラルクが僕の首の項に口付ける。ラルクの息が首にあたり、くすぐったい。
え、あ、これ、なんか変なスイッチ入ってない?
ラルクは僕を抱きしめる力を強める。
「おれは兄上以外要らない。フォンルージュも何もどうでもいい。兄上さえ居れば俺は幸せです」
父がいれば激怒するであろう言葉をラルクは僕の首に唇を付けながら続ける。
「だから兄上にも、そうなって欲しい」
カプリッ
「っ…ラルク…」
ラルクが後ろから僕の耳朶を優しく噛む。
吐息が耳に当たり、ゾクゾクとした快感が尾てい骨に響き、僕の下半身が反応してしまう。
「俺がいないと生きていけないように…」
「っぁ…ぅ…」
耳元で喋らないで…ッ
「兄上の口は素直じゃないので…まず身体に覚えてもらおうかなって」
98
お気に入りに追加
293
あなたにおすすめの小説

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)

アルファな俺が最推しを救う話〜どうして俺が受けなんだ?!〜
車不
BL
5歳の誕生日に階段から落ちて頭を打った主人公は、自身がオメガバースの世界を舞台にしたBLゲームに転生したことに気づく。「よりにもよってレオンハルトに転生なんて…悪役じゃねぇか!!待てよ、もしかしたらゲームで死んだ最推しの異母兄を助けられるかもしれない…」これは第二の性により人々の人生や生活が左右される世界に疑問を持った主人公が、最推しの死を阻止するために奮闘する物語である。


メインキャラ達の様子がおかしい件について
白鳩 唯斗
BL
前世で遊んでいた乙女ゲームの世界に転生した。
サポートキャラとして、攻略対象キャラたちと過ごしていたフィンレーだが・・・・・・。
どうも攻略対象キャラ達の様子がおかしい。
ヒロインが登場しても、興味を示されないのだ。
世界を救うためにも、僕としては皆さん仲良くされて欲しいのですが・・・。
どうして僕の周りにメインキャラ達が集まるんですかっ!!
主人公が老若男女問わず好かれる話です。
登場キャラは全員闇を抱えています。
精神的に重めの描写、残酷な描写などがあります。
BL作品ですが、舞台が乙女ゲームなので、女性キャラも登場します。
恋愛というよりも、執着や依存といった重めの感情を主人公が向けられる作品となっております。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる