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〚第四章〛〜絶望の底編〜
〚84話〛「釘先」
しおりを挟むそして…
お腹に釘が当たり、それでも弱めることなく僕のお腹に向けて進めてくる。
僕はどうすればいいかどうなっているのかわからなくなりひたすらやめてと繰り返していた。パニック状態だったのか、涙をながし涎は垂れ酷い顔だっただろう。
すぐに僕のお腹の皮膚が限界まで伸び切る。そしてその勢いは弱まることなく続いている。
ズブリッ…
そんな音を立てて銅色のマジックアイテムが僕のお腹に刺さり始めた。
「ぁ……」
きっとそれは僕の口からでた声だったのかもしれない。目の前の光景が、自分のお腹に長い釘の先っぽが入っている光景が一瞬で切り替わる。
「ぁあぁああぁ…っ!痛い痛い痛い抜いてよ!抜いて痛い痛い痛いよっ!!」
”痛み”ただそれだけしか考えられないぐらいの激痛に目の前が真っ白になり穴という穴から体液が流れ出した。
涙や鼻水、涎や小便。
それでもズブズブと僕のお腹に刺さる長い釘は進むことを止めない。
「イヒヒヒヒッ、最高だよッッッ!!ヴェレナァ!!肉を貫き進む感触がぁ…痛みに悶える悲鳴が最高だァァ!!」
「わたしもぉ…濡れちゃった…」
目を逸らそうにもノルが頭を固定してくるので目を逸らせず、ただただ壊れた人形のようにやめてを繰り返すうちに、釘は貫通し、釘に付いた細かいギザギザの鎖が僕の体内を通っていた。これもマジックアイテムの一部なのか体内を動くたびに激痛がお腹に走った。
「次わぁ…んふっ…」そんな声がノルから聞こえニーナがそれに答えるように貫通した僕の血で真っ赤な釘を膀胱辺りに這わせた。
ノルとニーナが僕の脚を広げて、いやらしく笑っていた顔を見た瞬間。
僕は意味が分かり、ただひたすら叫び暴れた。
そんな僕にニーナは徐にポーチに手を伸ばし、黄色い液体の入った小瓶を取り出した。
小瓶の蓋を開けるとノルが僕の口を開けさせ、ニーナがそれを飲ませて来た。
勿論拒んだが、拒んだ瞬間ニーナが僕のお腹のまだ開いていないところ目掛けて一気に釘を刺してきた、そして何故か口から血を吐く。
痛みに恐怖し、カタカタ震える顎を必死に止めながら黄色い液体を飲み干した。
その瞬間全身に痺れが走ったと思ったらそのまま動かなくなってしまった。
だらし無く脱力してしまった僕の脚を再度広げ、釘をお腹から下へと這わせてきた。
僕はただひたすら涙を流していた。動かない体が恐怖で震えていた。
釘先はお腹から膀胱へ、そこから股へと。
そして釘先は股穴へと入り込まれようとしていた。
ただ痛かった。涙が止まらなかった。
動かない口からは言葉にならない声が鳴り。
ただ…ごめんなさい。
そんな言葉を淡々と口にしていた。
深々と刺さった釘を見て二人は気持ちの悪い笑みを浮かべると、僕を崖下へと突き落とした。
ジャリ”リ”リ”リ”リ”ッッッ
と、僕とニーナを繋ぐ鎖が酷い音を立てて崖際を滑っている。
そして後の衝撃に心が壊れそうになる。両手を握ろうと動かすが、麻痺で動かない体。せめてと目を強く瞑った。
…………
……
…
グジャリッッッ!!
声が出なかった、息ができなかった。
釘先に付いた返しが僕の体内を抉り、落下の速度に任せて抜けた釘は僕の胎内の肉片を吊し上げていた。
だがその釘先は直ぐに見えなくなり、暗い崖下の、奈落の底に落ちてゆく。
長い落下の中、僕の頭は傷口の痛みを忘れるほどの、長い浮遊感による恐怖に支配されていた。
いつ終わるか、いつ地面に叩き付けられるのか、痛いのは嫌だ、地面か水面か、死にたくない。そんな思いが高速で頭の中で繰り返される。さらには自由落下による落ちどころがランダムな恐怖。衝撃で粉々になる頭、手から落ちた時の、ひしゃげた腕。水面に腹から落ち破裂する内臓。そんな死のビジョンが頭を過ぎる。
そしてもう視界が暗くて地面が見えない。いつ来るかも分からない衝撃が怖くて怖くて仕方がなかった。
【固有スキル:精神崩壊がLvMaxに成りました。派生スキル•精神汚染無効が派生されました。派生スキル•精神支配無効が派生されました。派生スキル•精神汚染反射が派生されました。派生スキル•精神支配反射が派生されました。派生スキル•レベル消失が派生されました。派生スキル•ステータス消失が派生されました。派生スキル•全スキルフル強化が派生されました。】
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