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〚第三章〛〜家族編〜
〚53話〛「僕は、」
しおりを挟む混乱して訳が分からなくなっていき、最後には泣いていた。
そこを母親に、優しく抱き締められていた。
温かかった、涙が止まらなかった、こんなに優しくしてもらっても…不安は消えなかった。
それはそうだ、まだ解決なんてしていないのだから。
僕が話さない限りこの不安は消えなのだ。
でも……怖い。
「……落ち着いた?…」
「……うん‥」
「母さんね、あなたが生まれて来てくれて嬉しかった」
「ぇ…?‥」
「だってそうでしょ?こんなにかわいい娘が出来たらそれはもう嬉しくてたまらないわよ、気配りも出来て、優しくて、しっかりしてて、妹の面倒もしっかり見てくれるいいお姉さんだし、…………………生まれて来てくれてありがとう。そう思うわ?」
優しく僕の頭を撫でてくれる。
「それにね、確かにスキルも気になってたけどお母さんナナが幸せになってくれればそれでいいの、お母さんもできる限りサポートするし、最悪お父さんが働いてる分で何とかなりそうだし。」
僕は……、
「貴女は…」
「どうしたい?」
””
「おとーしゃん!たかいたかいして!!」
「ん?はははーっ良いだろう! そおれっ!」
リーネを抱き上げ高く持ち上げた。
「きゃはっ、たかいたかい!!」
「はははっ、リーネは高い高いが好きだなあー」
「うん!おとーしゃんのたかくてすきー!」
「うははっ、嬉しい事言ってくれるじゃないか!」
父親は絶賛妹デレデレタイムだった。
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