上 下
35 / 227
〚第二章〛〜名無し編〜

〚32話〛「幸せの梨」

しおりを挟む

 その夜、
 
 あまりの寒さに夜起きた時。
 
 不意に話している奴隷商人達の話の内容が耳に入った。
 
 「おいおい聞いたかよ…この前売れたガキ…乱暴に性奴隷にされたとか…」
 
 「おい…マジかよ」
 
 「あの時の紳士そうなおっさん…あれな、実はあの奴隷を次々と使い潰して買い回してる有名な…」
 
 「あ、あれか…、あの奴隷を拷問して楽しんでるっていう」
 
 「ああ」
 
 「ってことは、あのガキ…」
 
 「そうだなぁ…今頃あのちいせぇ股穴に何か突っ込まれてるかもな」
 
 「ははっ、だな」
 
 
 
 
 
 「……」
 
 
 
 
 
 「そうだ…ちょっと今の話で溜まちまったんで、ちょっくら犯しにいってくらぁ」
 
 「はははっ、おれはこの酒飲んだら寝るよ、変態め」
 
 「ハハッ、うっせ」
 
 
 男が近付いてくる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ―――その頃―――
 
 王都の貴族達の家が密集する住宅街。
 
 その地下深く、誰にも声の届かぬ暗闇の部屋。
 
 そこでは、例の少女――シイナが台の上に、大の字で縛り付けられていた。
 
 「ぇ…?ご主人様…?な、何を…するの…ですか………?」
 
 「ハハハッ、何ってそれはだな、…これだよ」
 
 「そ…それは…?」
 
 男…紳士そうな男だった者が手にしたのは『苦悩の梨』。
 
 「これはな?苦悩の梨…いや、私たちを幸せにしてくれる『幸せの梨』…だよ、いやー、最近開発されたばっかの拷問道具の一種でね?本来は口に入れて使う物なんだけどね」
 
 そう説明しながらぬるぬるした液体を『幸せの梨』に塗ってゆく。
 
 「口に入れてからゆっくりと広げていくっていう道具なんだよ、それを見た私は思ったんだよ」
 
 そう言いながら少女のアソコへとあてがう。
 
 「ここに挿れて拡げてみたいなぁ~ってね」
 
 ズブンッ
 
 「ィヒッ!!」
 
 少女の中に勢いよくソレが差し込まれる。
 
 「あ、でね?この使い方なんだけど、」
 
 ネジのようなものに男は手を置くと、クルクルと回し始めた。
 
 「ここを回していくと中の『梨』が開いていくんだよ、っていうことは、中が拡がっていって~…」
 
 ミチミチミチッ
 
 「あ”あ”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”あ”!!!!痛い!痛い‼痛い!!!止めてっ!!! 止めてくださいッ!!止めて止めて止めて止めてッ!!!」
 
 「いい声だ… さぁ、私達の夜はまだまだこれからだよ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 夜がふけて行く。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

王太子の子を孕まされてました

杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。 ※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

愚かな父にサヨナラと《完結》

アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」 父の言葉は最後の一線を越えてしまった。 その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・ 悲劇の本当の始まりはもっと昔から。 言えることはただひとつ 私の幸せに貴方はいりません ✈他社にも同時公開

前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】

迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。 ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。 自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。 「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」 「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」  ※表現には実際と違う場合があります。  そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。  私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。  ※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。  ※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。

もう二度とあなたの妃にはならない

葉菜子
恋愛
 8歳の時に出会った婚約者である第一王子に一目惚れしたミーア。それからミーアの中心は常に彼だった。  しかし、王子は学園で男爵令嬢を好きになり、相思相愛に。  男爵令嬢を正妃に置けないため、ミーアを正妃にし、男爵令嬢を側妃とした。  ミーアの元を王子が訪れることもなく、妃として仕事をこなすミーアの横で、王子と側妃は愛を育み、妊娠した。その側妃が襲われ、犯人はミーアだと疑われてしまい、自害する。  ふと目が覚めるとなんとミーアは8歳に戻っていた。  なぜか分からないけど、せっかくのチャンス。次は幸せになってやると意気込むミーアは気づく。 あれ……、彼女と立場が入れ替わってる!?  公爵令嬢が男爵令嬢になり、人生をやり直します。  ざまぁは無いとは言い切れないですが、無いと思って頂ければと思います。

ドアマットヒロインはごめん被るので、元凶を蹴落とすことにした

月白ヤトヒコ
ファンタジー
お母様が亡くなった。 それから程なくして―――― お父様が屋敷に見知らぬ母子を連れて来た。 「はじめまして! あなたが、あたしのおねえちゃんになるの?」 にっこりとわたくしを見やるその瞳と髪は、お父様とそっくりな色をしている。 「わ~、おねえちゃんキレイなブローチしてるのね! いいなぁ」 そう、新しい妹? が、言った瞬間・・・ 頭の中を、凄まじい情報が巡った。 これ、なんでも奪って行く異母妹と家族に虐げられるドアマット主人公の話じゃね? ドアマットヒロイン……物語の主人公としての、奪われる人生の、最初の一手。 だから、わたしは・・・よし、とりあえず馬鹿なことを言い出したこのアホをぶん殴っておこう。 ドアマットヒロインはごめん被るので、これからビシバシ躾けてやるか。 ついでに、「政略に使うための駒として娘を必要とし、そのついでに母親を、娘の世話係としてただで扱き使える女として連れて来たものかと」 そう言って、ヒロインのクズ親父と異母妹の母親との間に亀裂を入れることにする。 フハハハハハハハ! これで、異母妹の母親とこの男が仲良くわたしを虐げることはないだろう。ドアマットフラグを一つ折ってやったわっ! うん? ドアマットヒロインを拾って溺愛するヒーローはどうなったかって? そんなの知らん。 設定はふわっと。

婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。

束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。 だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。 そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。 全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。 気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。 そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。 すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。

処理中です...