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二章 王都招集

No.36 闘技大会決勝

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闘技大会編最終話なのに短めって…




アルフ・リッターVSシンゲツ

「彼に勝ったのか」

「…あぁ…見てなかったのか?」

「まぁね」
観客席では…
「アッシュさん…」

「エースはこの闘いをどう見る?」

「分からない。ただ魔術を使う事が可能なアルフに部があると思う」

「ついさっき彼から何を聞いたんだい?」

「人類最強の剣士のことだ…」

「??」
ミレーヌは完全に理解出来てない。
さすが名貴族様。聞いたことないのか…
「試合開始!」

「始まったぞ」

「熾ッ───!」
アルフが炎の斬撃を飛ばすが、赤い目の状態で回避。
嘘だろ?
20発以上はあった斬撃を全て回避した?
とんでもない芸当だ。
「まだまだ行ける」

「ふふ。やるなお前」

「どうも」
しかし一瞬にしてシンゲツの眼前に現れるアルフ。
「これなら?」
横に『妖精の心臓フェアリーハート』を振るう。
「っと」

「…何?」
声こそ聞こえたが、その場にシンゲツの姿は無かった。
「どこだ?」

「後ろだ」

「!?」
蹴り飛ばされるアルフ。
「…ゴホ。どんな手品だ?」

「種も仕掛けもありませんよ」
再びその場から消えるシンゲツ。
「チィ!」
妖精の心臓フェアリーハート』を連続で振るうと、現れたシンゲツを掠める。
「見つけたぞ」

「やべ」
シンゲツの周りを炎の柱が囲う。
「あららら…こりゃ僕の負けだね」
…ギブアップ。
しかし殺し合いが許されるデスマッチならば恐らくシンゲツが勝っていただろう。
あいつの実力の底が知れない。
「優勝者はァァァ!SSランク冒険者通称『閃光』アルフ・リッター選手に決定しましたァァァ!」

「…お前…加減しただろ」

「いいや?」

「俺の目は欺けないぞ」

「おっと怖い怖い」
シンゲツは両手を上げ、降参のポーズをとる。
「優勝者のアルフ選手には名刀『破魔刀』が与えられます!」

「終わったね」

「あぁ…」

「いやあ~皆さん強かったですね」
コロシアムから宿への道。
俺達は雑談しながら歩いていく。
「…人類最強の剣士…ね」
小声でアッシュが呟く。
「どうした?」

「いや何も」
これから再び始まる日常。
しかし彼等はまだ知らない。
今はまだ…










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