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二章 王都招集

No.25 囚人生活

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というわけで今日から一年間の監獄生活が始まる。
一日目。
というか『ジェイル』に入った初日。
俺とアッシュは同じ牢屋に入れられた。
そこは不幸中の幸いと言うものかな…
まぁ3人入ってるのだが、まだあと一人もまともな方だ。
しかしここは王都の監獄。
全員がまともなわけが無い。
かなり強面の連中が大半を占める。
初日は喧嘩にならなくてよかった…


二日目。
起床し番号の点呼を行う。
朝食を食うが、まぁこれがパッサパサでな…不味いこと極まりない。
そしてもう一つ。
「ひ・ま・だ~~~!あ~暇だ暇だ暇だ暇だ!」
アッシュも何事かと思わず後ろを振り返る。
「何?とうとう頭がおかしくなった?」

「いや…ニート生活送ってたら嫌でもゲームとかをやれたけど、ここだと文字通り何もやる事がないだろ?」

「本でも読めば?魔術書とかさ。月一で借りられるらしいよ?」
…働きたいと初めて思った瞬間である。
絶対にそんな日は来ないと思っていたのだが。
やることそれぐらいしかないのもな…

3日目。
点呼を終え、自分の牢屋に戻る。
初めて借りた魔術書に手を伸ばす。
それを何者かにカッさらわれた。
「へぇ~これね…」
アッシュだ。
「有名なのか?それ」

「うん。まあね。ジャック・サイリア著。光属性魔術の可能性の提議」
こいつ何気詳しいんだな……ん?
「おいちょっと待てアッシュ。今著者名なんつった?」

「ジャック・サイリアだけど」

「…まさかとは思うがミレーヌの…」

「家族だね」
マジかよ…やっぱあいつの家系かなり有名みたいだな…
「あと一ついいか?」

「何?」

「この一年間を全て書くのか?」

「…それ以上いけない。気持ちはわかるけど」








というわけでこれ以上こんな茶番やってても仕方ないので飛ばします。









月日は流れ…
一年後。
闘技大会当日がやって来た。
この大会で俺とアッシュの未来が決まる。
「受付はこちらになりまーす!」
イタリアのコロシアムのような会場の前でなにやら人混みが出来ている。
どうやらあそこがエントリーする場所らしい。
そして隣では、観客のチケットが配られていた。
しかし、囚人を外に出しても良いのかという疑問が浮かぶが、この王都の歴史の中で再び囚人が罪を冒したことは無いらしい。
これも心優しい王様のお陰という訳だ。
「とりあえずエントリーしようか」

「だな」
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