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1章
1-9 あはは、語彙力は旅行中ですか?
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戻って状況確認して見れば、ナスタチウムさんと同じ立場の管理官――それも仕事を押し付けていた者たちが「忙しい忙しい」と騒いでいた。
俺は別に彼らに新たな仕事を与えてはいない。元々は彼らがやらねばならなかった仕事を返しただけだ。
おそらくでもなんでもなく、ナスタチウムさんの仕事が回ってこないようにするポーズなのだろう。
ため息を吐き、まだ終わっていないネモフィラ様の書類別けで別けられた中から、普通課用の物をまとめ、他にやるべき者に仕事を戻してきた時に、その騒ぎを目にした。率直に言えば腹立たしい。
何故そんな事態に陥っているのかと言えば、六枚の管理官の階級を持っている者の半数は、親がそれなりの地位にいる、あるいは大魔法使いだからだ。
ナスタチウムさんに関しては親がそれなりの地位にいる上、大魔法使い。故に、管理官の中でも早い出世だった。
とはいえ、彼は仕事を確実にこなす。効率が良すぎて他の人の仕事を手伝えるほどに。
多少の手伝いならまだしも、これほど多いとなると……押し付けられていたのは想像に容易い。
執務室に戻って書類別けの更に書類別け。ナスタチウムさんに与えられた書類は、彼の執務室に置かれていたマニュアルに沿って処理する。
時折同僚や部下がやってきて指示を仰がれ、その全てに答えながらまた書類。
出来上がった書類を上司――たまに戻って来ては周りに指示を出し、更に自分のたまった仕事も片付けていたバンクシアさんに上げながら、ネモフィラ様に、クレマチス様の名をちらつかせた事を報告。
ついでに様々な人が仕事を押し付けていた件も知らせておいた。しなくてもいいかとは思ったが、今すぐに処分しそうになったら止めればいいだけか、と思い直したのだ。
こういった事は、報告のタイミングというものがある。
「構わないだろう。あのお姫様を邪魔にならない程度に使う為なら、いくらでも名前を使えばいい。クレマチス様には私が話しておく」
「ありがとうございます」
とりあえずこれで、心配はなくなった。
俺は父としてのバンクシアさんの事を好いてはいないが、上司としてのバンクシアさんの事をそれなりに、クレソンさんほど盲目的ではないにせよ、信頼している。
親子としては歪で、例えば俺と彼の間から仕事を抜き取ってしまえば、きっと憎しみが膨れ上がるだろう。だが、ここは職場。親子の縁なんてどこかに捨て去った関係であれば、幾分楽に付き合えた。
「それから、普通課の方の書類は全てリリウムさんに引き継ぐ予定です。あちらも落ち着き次第、こちらに手伝いを寄越してくれるような話でした」
「ありがたく好意を受け取っておけ。他に何かあるか?」
「……仕事を押し付けた者の処分は」
「これを乗り切ってから考える。私としては、仕事をする気の無い者に役職をつける必要性を感じないがな」
よくて降格、か。ナスタチウムさんが復活してくる頃には、それなりに変わっているかもしれない。
何しろ、バンクシアさんには影響力があるのだから。
「ナスタチウムの立ち位置以上の者の指示は私がする。だが、お前が緊急性を感じれば、私の名前を出して早急に動かせ」
「はい」
「それから、使えない……もとい、箱入りのお姫様は、程ほどに邪魔にならないようにしておけばいい。あれに現場を引っ掻き回させないのが、最重要事項だ」
「はい」
「以上だ。仕事に戻れ」
これにも「はい」と相槌を打って、俺は彼の元を後にした。
そしてナスタチウムさんの執務室に戻ると、「ジギタリスさん!」と、半泣きのネモフィラ様が駆け寄ってきた。
……今度は一体何だ……。
「ちょっとー、何泣きついてるのー?」
元はネモフィラ様が座っていた席。そこに腰かけ、にこやかな笑みを浮かべていたのは、リリウムさんだった。
「やあ、ジスくん。手伝いに来たよ」
彼は視線をネモフィラ様から俺に移し、片手を上げて見せた。
「あの、何を?」
「この子が馬鹿みたいに仕事が遅い上に、次から次へと面倒な事態を引き起こしそうだったからさぁ。ちょっとおしおき?」
「あ、あ、貴方という方は! どうしてわたくしにそんな――」
「んー、君が愚鈍だからですかね。お・ひ・め・さ・ま」
手伝いに来てくれた人にこんな感情を持つのは間違っているだろう。間違っているだろうが、敢えて言わせて欲しい。
「ややこしい事を……」
「ありがとう!」
「褒めてないですからね」
俺はため息を吐いて、ひとまず泣きついてくるネモフィラ様と距離を取った。
この人の婚約者、俺の上司だし。万が一見られでもして、困るような状況には陥りたくない。
たとえば、俺が泣かせたと誤解されるとか。
「いや、でも君は褒めたい気分になる筈だよ」
そう言って彼が指差した先を見れば、きっちりと別けられた書類。
近づいてみれば、全て終わっていた。
「ありがとうございます」
「どういたしまして! ほら、僕って優秀だから」
「ゆ、優秀だからといってわたくしにこんな、なんか、色々ー!」
「あはは、語彙力は旅行中ですか?」
この人、いくら元カサブランカ様の従者だとはいっても、こんなに簡単に第四王位継承者に何かを言ったのか。どうなってるんだ。
「あの、何を?」
「んー? 仕事の遅いお姫様をせっつきつつ、ここにあった書類を片づけただけだよ」
一応この国のお姫様に対して、半泣きにさせながら仕事をさせるって……。こういうのがあるから、カサブランカ様の腹違いの兄弟説に信憑性が増すのだろう。
「あ、こっちはサインがいるやつだから、ジスくんにお願いするけど」
「はい」
いや、今はそんな事よりも仕事だ。
内容を確認しながらサインしていると、追加の仕事がもたらされた。
「ジギタリスさん、いかがですか?」
クレソンさんだ。執務室の扉をノックし、彼は一度中に入ると、片手で抱えていた書類を机の上に置く。
「やっと何とかなりそうになったところでした」
「そのタイミングで申し訳ないんですけど」
彼は一度退室すると、もう一抱え分の書類を持って、追加とばかりに机の上に置いた。
書類タワー、二つ建設完了……。
「みなさん頑張ってくれていますから。先程の大捕り物の問題も有りますから、まだ書類は増えます」
「はい」
何気なく書類を見れば、たまたま一番上がその案件だったようで、ため息が出た。これは、大変そうだ。それなりの数を逃がした上に、根城は割れていない、と。
よくもまぁ、バンクシアさんはこの案件を手掛けながら他の仕事や指示をしているものだ。
「それから、指示を仰いで欲しい、という内容の報告ですが」
クレソンさんは、一息に十の案件を口にした。俺は少しだけ頭を抱えたくなったものの、全てに指示を下す。
「もしも不明な点がありましたら、またここまでお願いします」
「はい」
俺がクレソンさんにお願いしている横で、リリウムさんが書類を覗き込んで「ふんふん」と頷いていた。クレソンさんは僅かに顔を顰めたが、それでも相手の立場を考え、それに関しては口を噤んだ。
「あ、ジギタリスさん。貴方の仕事も、滞りなく」
「ありがとうございます。助かります」
「頑張って下さいね」
「はい、そちらも。負担をおかけして申し訳ありません」
彼は小さく笑う。
「負担、なんかじゃないと思いますよ」
疲れている様子なのに、負担ではないとはこれいかに。
「貴方の部下は全員、結託して処理に当たっています。勿論、僕の部下も、ですが」
皆、よくやってくれている。
俺が一人いないだけで、今日の業務の予定は全て滅茶苦茶になっていると言うのに。
「全員で、乗り切りましょう」
「はい。ありがとうございます」
大変なのは俺だけじゃない。皆の助けがあってこそ、だ。
「では、失礼します」
「はい。皆さんには、宜しくお伝え下さい」
全て処理し終えたら、よくよくお礼をしよう。
俺は部屋を出て行ったクレソンさんに頭を下げた。
俺は別に彼らに新たな仕事を与えてはいない。元々は彼らがやらねばならなかった仕事を返しただけだ。
おそらくでもなんでもなく、ナスタチウムさんの仕事が回ってこないようにするポーズなのだろう。
ため息を吐き、まだ終わっていないネモフィラ様の書類別けで別けられた中から、普通課用の物をまとめ、他にやるべき者に仕事を戻してきた時に、その騒ぎを目にした。率直に言えば腹立たしい。
何故そんな事態に陥っているのかと言えば、六枚の管理官の階級を持っている者の半数は、親がそれなりの地位にいる、あるいは大魔法使いだからだ。
ナスタチウムさんに関しては親がそれなりの地位にいる上、大魔法使い。故に、管理官の中でも早い出世だった。
とはいえ、彼は仕事を確実にこなす。効率が良すぎて他の人の仕事を手伝えるほどに。
多少の手伝いならまだしも、これほど多いとなると……押し付けられていたのは想像に容易い。
執務室に戻って書類別けの更に書類別け。ナスタチウムさんに与えられた書類は、彼の執務室に置かれていたマニュアルに沿って処理する。
時折同僚や部下がやってきて指示を仰がれ、その全てに答えながらまた書類。
出来上がった書類を上司――たまに戻って来ては周りに指示を出し、更に自分のたまった仕事も片付けていたバンクシアさんに上げながら、ネモフィラ様に、クレマチス様の名をちらつかせた事を報告。
ついでに様々な人が仕事を押し付けていた件も知らせておいた。しなくてもいいかとは思ったが、今すぐに処分しそうになったら止めればいいだけか、と思い直したのだ。
こういった事は、報告のタイミングというものがある。
「構わないだろう。あのお姫様を邪魔にならない程度に使う為なら、いくらでも名前を使えばいい。クレマチス様には私が話しておく」
「ありがとうございます」
とりあえずこれで、心配はなくなった。
俺は父としてのバンクシアさんの事を好いてはいないが、上司としてのバンクシアさんの事をそれなりに、クレソンさんほど盲目的ではないにせよ、信頼している。
親子としては歪で、例えば俺と彼の間から仕事を抜き取ってしまえば、きっと憎しみが膨れ上がるだろう。だが、ここは職場。親子の縁なんてどこかに捨て去った関係であれば、幾分楽に付き合えた。
「それから、普通課の方の書類は全てリリウムさんに引き継ぐ予定です。あちらも落ち着き次第、こちらに手伝いを寄越してくれるような話でした」
「ありがたく好意を受け取っておけ。他に何かあるか?」
「……仕事を押し付けた者の処分は」
「これを乗り切ってから考える。私としては、仕事をする気の無い者に役職をつける必要性を感じないがな」
よくて降格、か。ナスタチウムさんが復活してくる頃には、それなりに変わっているかもしれない。
何しろ、バンクシアさんには影響力があるのだから。
「ナスタチウムの立ち位置以上の者の指示は私がする。だが、お前が緊急性を感じれば、私の名前を出して早急に動かせ」
「はい」
「それから、使えない……もとい、箱入りのお姫様は、程ほどに邪魔にならないようにしておけばいい。あれに現場を引っ掻き回させないのが、最重要事項だ」
「はい」
「以上だ。仕事に戻れ」
これにも「はい」と相槌を打って、俺は彼の元を後にした。
そしてナスタチウムさんの執務室に戻ると、「ジギタリスさん!」と、半泣きのネモフィラ様が駆け寄ってきた。
……今度は一体何だ……。
「ちょっとー、何泣きついてるのー?」
元はネモフィラ様が座っていた席。そこに腰かけ、にこやかな笑みを浮かべていたのは、リリウムさんだった。
「やあ、ジスくん。手伝いに来たよ」
彼は視線をネモフィラ様から俺に移し、片手を上げて見せた。
「あの、何を?」
「この子が馬鹿みたいに仕事が遅い上に、次から次へと面倒な事態を引き起こしそうだったからさぁ。ちょっとおしおき?」
「あ、あ、貴方という方は! どうしてわたくしにそんな――」
「んー、君が愚鈍だからですかね。お・ひ・め・さ・ま」
手伝いに来てくれた人にこんな感情を持つのは間違っているだろう。間違っているだろうが、敢えて言わせて欲しい。
「ややこしい事を……」
「ありがとう!」
「褒めてないですからね」
俺はため息を吐いて、ひとまず泣きついてくるネモフィラ様と距離を取った。
この人の婚約者、俺の上司だし。万が一見られでもして、困るような状況には陥りたくない。
たとえば、俺が泣かせたと誤解されるとか。
「いや、でも君は褒めたい気分になる筈だよ」
そう言って彼が指差した先を見れば、きっちりと別けられた書類。
近づいてみれば、全て終わっていた。
「ありがとうございます」
「どういたしまして! ほら、僕って優秀だから」
「ゆ、優秀だからといってわたくしにこんな、なんか、色々ー!」
「あはは、語彙力は旅行中ですか?」
この人、いくら元カサブランカ様の従者だとはいっても、こんなに簡単に第四王位継承者に何かを言ったのか。どうなってるんだ。
「あの、何を?」
「んー? 仕事の遅いお姫様をせっつきつつ、ここにあった書類を片づけただけだよ」
一応この国のお姫様に対して、半泣きにさせながら仕事をさせるって……。こういうのがあるから、カサブランカ様の腹違いの兄弟説に信憑性が増すのだろう。
「あ、こっちはサインがいるやつだから、ジスくんにお願いするけど」
「はい」
いや、今はそんな事よりも仕事だ。
内容を確認しながらサインしていると、追加の仕事がもたらされた。
「ジギタリスさん、いかがですか?」
クレソンさんだ。執務室の扉をノックし、彼は一度中に入ると、片手で抱えていた書類を机の上に置く。
「やっと何とかなりそうになったところでした」
「そのタイミングで申し訳ないんですけど」
彼は一度退室すると、もう一抱え分の書類を持って、追加とばかりに机の上に置いた。
書類タワー、二つ建設完了……。
「みなさん頑張ってくれていますから。先程の大捕り物の問題も有りますから、まだ書類は増えます」
「はい」
何気なく書類を見れば、たまたま一番上がその案件だったようで、ため息が出た。これは、大変そうだ。それなりの数を逃がした上に、根城は割れていない、と。
よくもまぁ、バンクシアさんはこの案件を手掛けながら他の仕事や指示をしているものだ。
「それから、指示を仰いで欲しい、という内容の報告ですが」
クレソンさんは、一息に十の案件を口にした。俺は少しだけ頭を抱えたくなったものの、全てに指示を下す。
「もしも不明な点がありましたら、またここまでお願いします」
「はい」
俺がクレソンさんにお願いしている横で、リリウムさんが書類を覗き込んで「ふんふん」と頷いていた。クレソンさんは僅かに顔を顰めたが、それでも相手の立場を考え、それに関しては口を噤んだ。
「あ、ジギタリスさん。貴方の仕事も、滞りなく」
「ありがとうございます。助かります」
「頑張って下さいね」
「はい、そちらも。負担をおかけして申し訳ありません」
彼は小さく笑う。
「負担、なんかじゃないと思いますよ」
疲れている様子なのに、負担ではないとはこれいかに。
「貴方の部下は全員、結託して処理に当たっています。勿論、僕の部下も、ですが」
皆、よくやってくれている。
俺が一人いないだけで、今日の業務の予定は全て滅茶苦茶になっていると言うのに。
「全員で、乗り切りましょう」
「はい。ありがとうございます」
大変なのは俺だけじゃない。皆の助けがあってこそ、だ。
「では、失礼します」
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