13 / 17
夜明け
しおりを挟む チュンチュンと窓の外から鳥の鳴く声が聞こえてきた。
「えぇぇぇ……本当に何も無かった。私って魅力が無いのかなー」
『ウチとしては、そういう事は精霊を助け出してからにして欲しいんだけど』
「昨日は気合を入れて、いつもよりしっかり髪をといてみたりしたのにさ」
『おーい、リディアー。ウチの話、聞いてる? というか、聞こえてる?』
「こうなったら、クロードを絶対に……」
『リディアーっ!』
「ん? あ、おはよう、エミリー。……どうしたの? 何か疲れているみたいだけど」
何故かエミリーがジト目でぐったりしているけれど、いそいそと朝の準備を始め、ある程度準備が整った所で、コンコンと扉がノックされた。
「リディア。起きていますか? 良ければ一緒に朝食を……」
「クロード。来るのが遅いよ」
「すみません。女性は朝に時間が掛かるものだと、姉から聞いていたので」
違う、そうじゃないの!
いえ、確かに朝は時間が掛かるものだし、クロードが来る時間は丁度良いんだけど……昨日! 昨日来て欲しかった!
レオナさんも、もうちょっと大切な事を教えてあけて欲しかったよ。
内心そんな事を思いつつ、二人で食事を済ませ、再び馬車で揺られる事に。
昨日は本当に眠っちゃったけど、今日の私は違うんだからっ!
「……すぅー、すぅー」
『リディア。何をしているの?』
(そんなの決まっているじゃない。寝たふりよ)
『…………リディア。リディアは演劇の世界に進まなくて良かったね』
(エミリー。それはどういう意味?)
『そのままの意味なんだけど』
目を閉じているから表情は分からないけれど、声からエミリーが呆れているのはわかる。
変ね。完璧な演技のはずなのに。
寝たふりをしながらクロードの肩に顔を乗せてみたり、偶然を装って指先に触れてみたりしたけれど、クロードはいつも通りの反応しかしてくれない。
これは、もっと大胆にいかないといけないって事かしら?
新たな作戦を練りつつ、時折現れた魔物をクロードが退治して、御者さんや乗客の方々から感謝されたりしている内に、イーサリム公国の国境へ到着した。
「はい。では、この馬車はここまでです。この先は国境を越えてから、向こうの乗合馬車へお乗り願います」
御者さんの言葉に従い、乗客たちと共に入国時のチェックの列に並ぶ。
ちなみに、イーサリム公国が入国チェックを始めたのは、つい最近らしく、余計に何か怪しい事をしているのではないかと、勘繰ってしまう。
まぁ、アメーニア王国とかエスドレア王国が緩いだけで、もしかしたらイーサリム公国が普通なのかもしれないけど。
「あれ? エスドレア王国は入国時にチェックなんてしないのに、兵士さんは居るのね」
「イーサリム公国側に兵士が居るので、そのためですよ。我が国の国民が不当な扱いを受けないようにね」
ふーん、なるほどねー。
ちゃんと国民を大事にするのは偉い! そう思っていると、私たちの番が来て、
「では次の者ぉぉぉっ!?」
エスドレア王国側の兵士さんがクロードの顔を見た瞬間に狼狽え始める。
あ! もしかして、クロードの事を知っている兵士さんなの!? というか、第二騎士隊長だし、知らない訳がないわね。
第二騎士隊長であるクロードが鎧も身に着けずに、若い女性(私)と二人でお忍びで別の国へ……って、騒がれると困る。
今回の旅は、私とクロードの仲を深める旅行ではなく、あくまで精霊さんたちを助ける旅であり、普通の人を装って入国しようとしているのに。
「あ、あの……こんな所で一体何を……」
クロードが目線で、空気を察して欲しいと訴えかけているのに、兵士さんが気付かぬ様子で話し掛けてくる。
マズい。目と鼻の先にイーサリム公国の兵士さんたちが居るのに、ここで「隊長」なんて呼ばれたら……こ、ここは私がフォローするしかないわっ!
「さ、さぁ、あなた。次は、私たちの番よ。行きましょう。せっかくの新婚旅行ですもの。のんびり、ゆっくりしたいわねー!」
そう言って、クロードの胸に抱きつく。
「――っ!? ……お、おい。今、新婚旅行って言わなかったか? ……あの、堅物のクロード隊長が結婚なんてするか!? よく似た他人じゃないのか?」
「……でも、それにしては似過ぎですよ。鎧こそ着ていないですけど、あの腰に吊るした剣とか、様になり過ぎですよっ!」
「……あ、だけど右手と右足が同時に前へ出たりして変な歩き方だから、やっぱり違うかも。あのクールなクロード隊長なら、絶対にあんな事しないでしょうし」
ヒソヒソと兵士さんたちの声が聞こえてくるけれど、大声で話して居る訳ではないので、イーサリム公国側の兵士さんには聞こえていないみたい。
私の演技……の甲斐もあって、無事に国境を越える事が出来た。
「えぇぇぇ……本当に何も無かった。私って魅力が無いのかなー」
『ウチとしては、そういう事は精霊を助け出してからにして欲しいんだけど』
「昨日は気合を入れて、いつもよりしっかり髪をといてみたりしたのにさ」
『おーい、リディアー。ウチの話、聞いてる? というか、聞こえてる?』
「こうなったら、クロードを絶対に……」
『リディアーっ!』
「ん? あ、おはよう、エミリー。……どうしたの? 何か疲れているみたいだけど」
何故かエミリーがジト目でぐったりしているけれど、いそいそと朝の準備を始め、ある程度準備が整った所で、コンコンと扉がノックされた。
「リディア。起きていますか? 良ければ一緒に朝食を……」
「クロード。来るのが遅いよ」
「すみません。女性は朝に時間が掛かるものだと、姉から聞いていたので」
違う、そうじゃないの!
いえ、確かに朝は時間が掛かるものだし、クロードが来る時間は丁度良いんだけど……昨日! 昨日来て欲しかった!
レオナさんも、もうちょっと大切な事を教えてあけて欲しかったよ。
内心そんな事を思いつつ、二人で食事を済ませ、再び馬車で揺られる事に。
昨日は本当に眠っちゃったけど、今日の私は違うんだからっ!
「……すぅー、すぅー」
『リディア。何をしているの?』
(そんなの決まっているじゃない。寝たふりよ)
『…………リディア。リディアは演劇の世界に進まなくて良かったね』
(エミリー。それはどういう意味?)
『そのままの意味なんだけど』
目を閉じているから表情は分からないけれど、声からエミリーが呆れているのはわかる。
変ね。完璧な演技のはずなのに。
寝たふりをしながらクロードの肩に顔を乗せてみたり、偶然を装って指先に触れてみたりしたけれど、クロードはいつも通りの反応しかしてくれない。
これは、もっと大胆にいかないといけないって事かしら?
新たな作戦を練りつつ、時折現れた魔物をクロードが退治して、御者さんや乗客の方々から感謝されたりしている内に、イーサリム公国の国境へ到着した。
「はい。では、この馬車はここまでです。この先は国境を越えてから、向こうの乗合馬車へお乗り願います」
御者さんの言葉に従い、乗客たちと共に入国時のチェックの列に並ぶ。
ちなみに、イーサリム公国が入国チェックを始めたのは、つい最近らしく、余計に何か怪しい事をしているのではないかと、勘繰ってしまう。
まぁ、アメーニア王国とかエスドレア王国が緩いだけで、もしかしたらイーサリム公国が普通なのかもしれないけど。
「あれ? エスドレア王国は入国時にチェックなんてしないのに、兵士さんは居るのね」
「イーサリム公国側に兵士が居るので、そのためですよ。我が国の国民が不当な扱いを受けないようにね」
ふーん、なるほどねー。
ちゃんと国民を大事にするのは偉い! そう思っていると、私たちの番が来て、
「では次の者ぉぉぉっ!?」
エスドレア王国側の兵士さんがクロードの顔を見た瞬間に狼狽え始める。
あ! もしかして、クロードの事を知っている兵士さんなの!? というか、第二騎士隊長だし、知らない訳がないわね。
第二騎士隊長であるクロードが鎧も身に着けずに、若い女性(私)と二人でお忍びで別の国へ……って、騒がれると困る。
今回の旅は、私とクロードの仲を深める旅行ではなく、あくまで精霊さんたちを助ける旅であり、普通の人を装って入国しようとしているのに。
「あ、あの……こんな所で一体何を……」
クロードが目線で、空気を察して欲しいと訴えかけているのに、兵士さんが気付かぬ様子で話し掛けてくる。
マズい。目と鼻の先にイーサリム公国の兵士さんたちが居るのに、ここで「隊長」なんて呼ばれたら……こ、ここは私がフォローするしかないわっ!
「さ、さぁ、あなた。次は、私たちの番よ。行きましょう。せっかくの新婚旅行ですもの。のんびり、ゆっくりしたいわねー!」
そう言って、クロードの胸に抱きつく。
「――っ!? ……お、おい。今、新婚旅行って言わなかったか? ……あの、堅物のクロード隊長が結婚なんてするか!? よく似た他人じゃないのか?」
「……でも、それにしては似過ぎですよ。鎧こそ着ていないですけど、あの腰に吊るした剣とか、様になり過ぎですよっ!」
「……あ、だけど右手と右足が同時に前へ出たりして変な歩き方だから、やっぱり違うかも。あのクールなクロード隊長なら、絶対にあんな事しないでしょうし」
ヒソヒソと兵士さんたちの声が聞こえてくるけれど、大声で話して居る訳ではないので、イーサリム公国側の兵士さんには聞こえていないみたい。
私の演技……の甲斐もあって、無事に国境を越える事が出来た。
10
お気に入りに追加
207
あなたにおすすめの小説

【完結】婚約破棄されたので田舎に引きこもったら、冷酷宰相に執着されました
21時完結
恋愛
王太子の婚約者だった侯爵令嬢エリシアは、突然婚約破棄を言い渡された。
理由は「平凡すぎて、未来の王妃には相応しくない」から。
(……ええ、そうでしょうね。私もそう思います)
王太子は社交的な女性が好みで、私はひたすら目立たないように生きてきた。
当然、愛されるはずもなく――むしろ、やっと自由になれたとホッとするくらい。
「王都なんてもう嫌。田舎に引きこもります!」
貴族社会とも縁を切り、静かに暮らそうと田舎の領地へ向かった。
だけど――
「こんなところに隠れるとは、随分と手こずらせてくれたな」
突然、冷酷無慈悲と噂される宰相レオンハルト公爵が目の前に現れた!?
彼は王国の実質的な支配者とも言われる、権力者中の権力者。
そんな人が、なぜか私に執着し、どこまでも追いかけてくる。
「……あの、何かご用でしょうか?」
「決まっている。お前を迎えに来た」
――え? どういうこと?
「王太子は無能だな。手放すべきではないものを、手放した」
「……?」
「だから、その代わりに 私がもらう ことにした」
(いや、意味がわかりません!!)
婚約破棄されて平穏に暮らすはずが、
なぜか 冷酷宰相に執着されて逃げられません!?
【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。
扇 レンナ
恋愛
スパダリ系執着王太子×愛を知らない純情令嬢――婚約破棄から始まる、極上の恋
伯爵令嬢テレジアは小さな頃から両親に《次期公爵閣下の婚約者》という価値しか見出してもらえなかった。
それでもその利用価値に縋っていたテレジアだが、努力も虚しく婚約破棄を突きつけられる。
途方に暮れるテレジアを助けたのは、留学中だったはずの王太子ラインヴァルト。彼は何故かテレジアに「好きだ」と告げて、熱烈に愛してくれる。
その真意が、テレジアにはわからなくて……。
*hotランキング 最高68位ありがとうございます♡
▼掲載先→ベリーズカフェ、エブリスタ、アルファポリス
【完】嫁き遅れの伯爵令嬢は逃げられ公爵に熱愛される
えとう蜜夏☆コミカライズ中
恋愛
リリエラは母を亡くし弟の養育や領地の執務の手伝いをしていて貴族令嬢としての適齢期をやや逃してしまっていた。ところが弟の成人と婚約を機に家を追い出されることになり、住み込みの働き口を探していたところ教会のシスターから公爵との契約婚を勧められた。
お相手は公爵家当主となったばかりで、さらに彼は婚約者に立て続けに逃げられるといういわくつきの物件だったのだ。
少し辛辣なところがあるもののお人好しでお節介なリリエラに公爵も心惹かれていて……。
22.4.7女性向けホットランキングに入っておりました。ありがとうございます 22.4.9.9位,4.10.5位,4.11.3位,4.12.2位
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)

訳あり侯爵様に嫁いで白い結婚をした虐げられ姫が逃亡を目指した、その結果
柴野
恋愛
国王の側妃の娘として生まれた故に虐げられ続けていた王女アグネス・エル・シェブーリエ。
彼女は父に命じられ、半ば厄介払いのような形で訳あり侯爵様に嫁がされることになる。
しかしそこでも不要とされているようで、「きみを愛することはない」と言われてしまったアグネスは、ニヤリと口角を吊り上げた。
「どうせいてもいなくてもいいような存在なんですもの、さっさと逃げてしまいましょう!」
逃亡して自由の身になる――それが彼女の長年の夢だったのだ。
あらゆる手段を使って脱走を実行しようとするアグネス。だがなぜか毎度毎度侯爵様にめざとく見つかってしまい、その度失敗してしまう。
しかも日に日に彼の態度は温かみを帯びたものになっていった。
気づけば一日中彼と同じ部屋で過ごすという軟禁状態になり、溺愛という名の雁字搦めにされていて……?
虐げられ姫と女性不信な侯爵によるラブストーリー。
※小説家になろうに重複投稿しています。

不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!

【完結済】冷血公爵様の家で働くことになりまして~婚約破棄された侯爵令嬢ですが公爵様の侍女として働いています。なぜか溺愛され離してくれません~
北城らんまる
恋愛
**HOTランキング11位入り! ありがとうございます!**
「薄気味悪い魔女め。おまえの悪行をここにて読み上げ、断罪する」
侯爵令嬢であるレティシア・ランドハルスは、ある日、婚約者の男から魔女と断罪され、婚約破棄を言い渡される。父に勘当されたレティシアだったが、それは娘の幸せを考えて、あえてしたことだった。父の手紙に書かれていた住所に向かうと、そこはなんと冷血と知られるルヴォンヒルテ次期公爵のジルクスが一人で住んでいる別荘だった。
「あなたの侍女になります」
「本気か?」
匿ってもらうだけの女になりたくない。
レティシアはルヴォンヒルテ次期公爵の見習い侍女として、第二の人生を歩み始めた。
一方その頃、レティシアを魔女と断罪した元婚約者には、不穏な影が忍び寄っていた。
レティシアが作っていたお守りが、実は元婚約者の身を魔物から守っていたのだ。そんなことも知らない元婚約者には、どんどん不幸なことが起こり始め……。
※ざまぁ要素あり(主人公が何かをするわけではありません)
※設定はゆるふわ。
※3万文字で終わります
※全話投稿済です
この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~
柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。
家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。
そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。
というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。
けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。
そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。
ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。
それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。
そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。
一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。
これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。
他サイトでも掲載中。
捨てられた王妃は情熱王子に攫われて
きぬがやあきら
恋愛
厳しい外交、敵対勢力の鎮圧――あなたと共に歩む未来の為に手を取り頑張って来て、やっと王位継承をしたと思ったら、祝賀の夜に他の女の元へ通うフィリップを目撃するエミリア。
貴方と共に国の繁栄を願って来たのに。即位が叶ったらポイなのですか?
猛烈な抗議と共に実家へ帰ると啖呵を切った直後、エミリアは隣国ヴァルデリアの王子に攫われてしまう。ヴァルデリア王子の、エドワードは影のある容姿に似合わず、強い情熱を秘めていた。私を愛しているって、本当ですか? でも、もうわたくしは誰の愛も信じたくないのです。
疑心暗鬼のエミリアに、エドワードは誠心誠意向に向き合い、愛を得ようと少しずつ寄り添う。一方でエミリアの失踪により国政が立ち行かなくなるヴォルティア王国。フィリップは自分の功績がエミリアの内助であると思い知り――
ざまあ系の物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる