4 / 35
4. 王子の焦燥
しおりを挟む
「エムザラが消えた……だと!?」
側近がもたらした報告に、ゼパルグは衝撃を受ける。
本当なら婚約者が失踪して悲しむ演技をするが、今はそれどころではない。
秘密裏に遣わした暗殺者が仕損じたのだから。
相手は聖女。
婚約者であるエムザラの暗殺を企てたことが露呈すれば、非常にマズいことになる。
国民や諸侯からも重要視されている者だ。
王国の瘴気が聖女の力によって払われ、向こう百年は地上が安定することを理由に、ゼパルグは忌まわしき聖女の暗殺に踏み切った。
しかしそれは彼の独断であり、誰にも許可は得ていない。
「わ、わが愛しき婚約者エムザラの行方が心配だ! 全力で探し、俺のもとに保護する! 俺の私兵もすべて出して探せ!」
額に玉のような汗を滲ませて、ゼパルグは命じる。
誰よりも、何よりも早くエムザラを発見しなくてはならない。
側近は慌てて部屋を飛び出し、エムザラの捜索命令を出しに行った。
「はぁ……ったく、面倒なことをしてくれる。
貴様は黙って死ねばいいんだ、エムザラ。もう聖女はお役御免なのだから。しかし、あの有能な殺し屋が仕損じるとは……」
椅子に腰を下ろし、ゼパルグは嘆息した。
この後は夜会に遊びに行く予定だったのに、エムザラのせいで台無しだ。
早々に口封じし、始末する必要がある。
***
貴族街を出て、城下町へ。
私とグリムは夜のうちにできるだけ遠くへ逃げることにした。
行商人の馬車にお金を払って乗り込み、揺られながら話し合う。
「これからどこへ逃げるのですか?」
「俺は暗殺者をしているが、実は隣国の密偵なんだ。隣の帝国から忍び込み、王子に取り入って暗殺者として活動していた。ゼパルグ王子は本当に利用しやすくて、国家機密をいくつも帝国に流させてもらったよ」
「つまり、帝国へ?」
「ああ。国境を越えれば追手も簡単に手出しできなくなる」
私は国を出たことがない。
聖女という重要な存在を、他国へ出すことなどあり得ない。
隣の帝国はすごく規模が大きいと聞くけれど……
「……怖いか?」
こくり、頷く。
不安という感情なのか断言できないけれど、たぶん怖がっている。
グリムは少し身を動かし、私の向かい側から隣に移動した。
そして……そっと身を引き寄せる。
「悪いな。俺のわがままで、君をこんな目に遭わせてしまった」
「いいえ、あのまま国に留まっていればゼパルグ殿下に殺されていました。私が望んだことです。私の部屋に来た刺客がグリムではなかったと思うと……」
……また胸が苦しくなってきた。
こんな痛み、最近はずっとご無沙汰だったのに。
幼少期に感じた悲しみというものが、また蘇ってきている。
グリムの胸に身を預ける。
婚約者でもないのに、こんな振る舞いを見られたら怒られてしまう。
彼の体はすごく暖かかった。
「……朝日が出たら、少し休もう。この先に小さな街がある。
そこの宿に泊まるよ」
「はい……ありがとうございます」
「大丈夫。心配しないで」
最初に会ったときの冷たい声色ではない。
いまは優しさの籠った、すてきな声色だった。
こんなに彼に甘えてもいいのだろうか。
でも……離れる気にはなれない。
彼だけが私を守ってくれるから。
***
朝が訪れたころ、王都から離れた街に着いた。
私とグリムはフードを目深に被って、顔がバレないように窓の部屋に転がり込んだ。
「眠いだろう。ゆっくり寝てくれ」
「……グリムはどうするのですか?」
「俺は今後の旅支度をして、すぐに部屋に戻ってくる。常に追手は警戒しているから、遠慮なく眠ってくれ」
だけど、それだとグリムが休めない。
お金まで出してもらっているし、少しは力にならなくては。
私は胸元のブローチを外して彼に手渡した。
「これを売って路銀にしてください。もう無用の長物ですから」
「たしかに、高貴な身分であることを示す装飾品は外しておいた方がいい。ただ、売りはしない。鞄にしまっておこう」
「ですが……」
「金はあるから大丈夫。密偵は暗殺や諜報が仕事で、そのぶん給料も高い。
……人の命は重いからな」
グリムは少し悲しそうな顔で呟いた。
彼も望んで暗殺や密偵をしているわけじゃないのかもしれない。
私は装飾の類をすべて外し、鞄にしまう。
それからグリムの身体に手をかざした。
淡い光が彼を包み込む。
「これは……聖女の力? 体がかなり軽くなった」
「眠らないのは無茶ですよ。せめて私の力を注がせてください」
「ああ……ありがとう。あの日を思い出す。
君がいれば、俺はどこまでも行けるよ。さて、少し出てくるが……何かあったらすぐに逃げて俺のもとまで来い」
「ええ。グリムもお気をつけて」
グリムは微笑を湛えて私の体をそっと離す。
少しでも彼が離れると寂しくて、不安になるけれど。
彼のためにも今は休息を取らなければ。
私はベッドに潜り込み、すぐに眠りに落ちた。
側近がもたらした報告に、ゼパルグは衝撃を受ける。
本当なら婚約者が失踪して悲しむ演技をするが、今はそれどころではない。
秘密裏に遣わした暗殺者が仕損じたのだから。
相手は聖女。
婚約者であるエムザラの暗殺を企てたことが露呈すれば、非常にマズいことになる。
国民や諸侯からも重要視されている者だ。
王国の瘴気が聖女の力によって払われ、向こう百年は地上が安定することを理由に、ゼパルグは忌まわしき聖女の暗殺に踏み切った。
しかしそれは彼の独断であり、誰にも許可は得ていない。
「わ、わが愛しき婚約者エムザラの行方が心配だ! 全力で探し、俺のもとに保護する! 俺の私兵もすべて出して探せ!」
額に玉のような汗を滲ませて、ゼパルグは命じる。
誰よりも、何よりも早くエムザラを発見しなくてはならない。
側近は慌てて部屋を飛び出し、エムザラの捜索命令を出しに行った。
「はぁ……ったく、面倒なことをしてくれる。
貴様は黙って死ねばいいんだ、エムザラ。もう聖女はお役御免なのだから。しかし、あの有能な殺し屋が仕損じるとは……」
椅子に腰を下ろし、ゼパルグは嘆息した。
この後は夜会に遊びに行く予定だったのに、エムザラのせいで台無しだ。
早々に口封じし、始末する必要がある。
***
貴族街を出て、城下町へ。
私とグリムは夜のうちにできるだけ遠くへ逃げることにした。
行商人の馬車にお金を払って乗り込み、揺られながら話し合う。
「これからどこへ逃げるのですか?」
「俺は暗殺者をしているが、実は隣国の密偵なんだ。隣の帝国から忍び込み、王子に取り入って暗殺者として活動していた。ゼパルグ王子は本当に利用しやすくて、国家機密をいくつも帝国に流させてもらったよ」
「つまり、帝国へ?」
「ああ。国境を越えれば追手も簡単に手出しできなくなる」
私は国を出たことがない。
聖女という重要な存在を、他国へ出すことなどあり得ない。
隣の帝国はすごく規模が大きいと聞くけれど……
「……怖いか?」
こくり、頷く。
不安という感情なのか断言できないけれど、たぶん怖がっている。
グリムは少し身を動かし、私の向かい側から隣に移動した。
そして……そっと身を引き寄せる。
「悪いな。俺のわがままで、君をこんな目に遭わせてしまった」
「いいえ、あのまま国に留まっていればゼパルグ殿下に殺されていました。私が望んだことです。私の部屋に来た刺客がグリムではなかったと思うと……」
……また胸が苦しくなってきた。
こんな痛み、最近はずっとご無沙汰だったのに。
幼少期に感じた悲しみというものが、また蘇ってきている。
グリムの胸に身を預ける。
婚約者でもないのに、こんな振る舞いを見られたら怒られてしまう。
彼の体はすごく暖かかった。
「……朝日が出たら、少し休もう。この先に小さな街がある。
そこの宿に泊まるよ」
「はい……ありがとうございます」
「大丈夫。心配しないで」
最初に会ったときの冷たい声色ではない。
いまは優しさの籠った、すてきな声色だった。
こんなに彼に甘えてもいいのだろうか。
でも……離れる気にはなれない。
彼だけが私を守ってくれるから。
***
朝が訪れたころ、王都から離れた街に着いた。
私とグリムはフードを目深に被って、顔がバレないように窓の部屋に転がり込んだ。
「眠いだろう。ゆっくり寝てくれ」
「……グリムはどうするのですか?」
「俺は今後の旅支度をして、すぐに部屋に戻ってくる。常に追手は警戒しているから、遠慮なく眠ってくれ」
だけど、それだとグリムが休めない。
お金まで出してもらっているし、少しは力にならなくては。
私は胸元のブローチを外して彼に手渡した。
「これを売って路銀にしてください。もう無用の長物ですから」
「たしかに、高貴な身分であることを示す装飾品は外しておいた方がいい。ただ、売りはしない。鞄にしまっておこう」
「ですが……」
「金はあるから大丈夫。密偵は暗殺や諜報が仕事で、そのぶん給料も高い。
……人の命は重いからな」
グリムは少し悲しそうな顔で呟いた。
彼も望んで暗殺や密偵をしているわけじゃないのかもしれない。
私は装飾の類をすべて外し、鞄にしまう。
それからグリムの身体に手をかざした。
淡い光が彼を包み込む。
「これは……聖女の力? 体がかなり軽くなった」
「眠らないのは無茶ですよ。せめて私の力を注がせてください」
「ああ……ありがとう。あの日を思い出す。
君がいれば、俺はどこまでも行けるよ。さて、少し出てくるが……何かあったらすぐに逃げて俺のもとまで来い」
「ええ。グリムもお気をつけて」
グリムは微笑を湛えて私の体をそっと離す。
少しでも彼が離れると寂しくて、不安になるけれど。
彼のためにも今は休息を取らなければ。
私はベッドに潜り込み、すぐに眠りに落ちた。
53
お気に入りに追加
1,844
あなたにおすすめの小説
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

聖女に負けた侯爵令嬢 (よくある婚約解消もののおはなし)
蒼あかり
恋愛
ティアナは女王主催の茶会で、婚約者である王子クリストファーから婚約解消を告げられる。そして、彼の隣には聖女であるローズの姿が。
聖女として国民に、そしてクリストファーから愛されるローズ。クリストファーとともに並ぶ聖女ローズは美しく眩しいほどだ。そんな二人を見せつけられ、いつしかティアナの中に諦めにも似た思いが込み上げる。
愛する人のために王子妃として支える覚悟を持ってきたのに、それが叶わぬのならその立場を辞したいと願うのに、それが叶う事はない。
いつしか公爵家のアシュトンをも巻き込み、泥沼の様相に……。
ラストは賛否両論あると思います。納得できない方もいらっしゃると思います。
それでも最後まで読んでいただけるとありがたいです。
心より感謝いたします。愛を込めて、ありがとうございました。
根暗令嬢の華麗なる転身
しろねこ。
恋愛
「来なきゃよかったな」
ミューズは茶会が嫌いだった。
茶会デビューを果たしたものの、人から不細工と言われたショックから笑顔になれず、しまいには根暗令嬢と陰で呼ばれるようになった。
公爵家の次女に産まれ、キレイな母と実直な父、優しい姉に囲まれ幸せに暮らしていた。
何不自由なく、暮らしていた。
家族からも愛されて育った。
それを壊したのは悪意ある言葉。
「あんな不細工な令嬢見たことない」
それなのに今回の茶会だけは断れなかった。
父から絶対に参加してほしいという言われた茶会は特別で、第一王子と第二王子が来るものだ。
婚約者選びのものとして。
国王直々の声掛けに娘思いの父も断れず…
応援して頂けると嬉しいです(*´ω`*)
ハピエン大好き、完全自己満、ご都合主義の作者による作品です。
同名主人公にてアナザーワールド的に別な作品も書いています。
立場や環境が違えども、幸せになって欲しいという思いで作品を書いています。
一部リンクしてるところもあり、他作品を見て頂ければよりキャラへの理解が深まって楽しいかと思います。
描写的なものに不安があるため、お気をつけ下さい。
ゆるりとお楽しみください。
こちら小説家になろうさん、カクヨムさんにも投稿させてもらっています。
【完結】「神様、辞めました〜竜神の愛し子に冤罪を着せ投獄するような人間なんてもう知らない」
まほりろ
恋愛
王太子アビー・シュトースと聖女カーラ・ノルデン公爵令嬢の結婚式当日。二人が教会での誓いの儀式を終え、教会の扉を開け外に一歩踏み出したとき、国中の壁や窓に不吉な文字が浮かび上がった。
【本日付けで神を辞めることにした】
フラワーシャワーを巻き王太子と王太子妃の結婚を祝おうとしていた参列者は、突然現れた文字に驚きを隠せず固まっている。
国境に壁を築きモンスターの侵入を防ぎ、結界を張り国内にいるモンスターは弱体化させ、雨を降らせ大地を潤し、土地を豊かにし豊作をもたらし、人間の体を強化し、生活が便利になるように魔法の力を授けた、竜神ウィルペアトが消えた。
人々は三カ月前に冤罪を着せ、|罵詈雑言《ばりぞうごん》を浴びせ、石を投げつけ投獄した少女が、本物の【竜の愛し子】だと分かり|戦慄《せんりつ》した。
「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」
アルファポリスに先行投稿しています。
表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
2021/12/13、HOTランキング3位、12/14総合ランキング4位、恋愛3位に入りました! ありがとうございます!
【完結】聖女になり損なった刺繍令嬢は逃亡先で幸福を知る。
みやこ嬢
恋愛
「ルーナ嬢、神聖なる聖女選定の場で不正を働くとは何事だ!」
魔法国アルケイミアでは魔力の多い貴族令嬢の中から聖女を選出し、王子の妃とするという古くからの習わしがある。
ところが、最終試験まで残ったクレモント侯爵家令嬢ルーナは不正を疑われて聖女候補から外されてしまう。聖女になり損なった失意のルーナは義兄から襲われたり高齢宰相の後妻に差し出されそうになるが、身を守るために侍女ティカと共に逃げ出した。
あてのない旅に出たルーナは、身を寄せた隣国シュベルトの街で運命的な出会いをする。
【2024年3月16日完結、全58話】

純白の牢獄
ゆる
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。

はずれのわたしで、ごめんなさい。
ふまさ
恋愛
姉のベティは、学園でも有名になるほど綺麗で聡明な当たりのマイヤー伯爵令嬢。妹のアリシアは、ガリで陰気なはずれのマイヤー伯爵令嬢。そう学園のみなが陰であだ名していることは、アリシアも承知していた。傷付きはするが、もう慣れた。いちいち泣いてもいられない。
婚約者のマイクも、アリシアのことを幽霊のようだの暗いだのと陰口をたたいている。マイクは伯爵家の令息だが、家は没落の危機だと聞く。嫁の貰い手がないと家の名に傷がつくという理由で、アリシアの父親は持参金を多めに出すという条件でマイクとの婚約を成立させた。いわば政略結婚だ。
こんなわたしと結婚なんて、気の毒に。と、逆にマイクに同情するアリシア。
そんな諦めにも似たアリシアの日常を壊し、救ってくれたのは──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる