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『薬師マックはトレの森で瀕死になる』
しおりを挟む「俺は今、薬師マックとパーティーを組んでいる……」
「Σ(゜Д゜)」
「そんな冗談は通じねえぜ?」
「願望垂れ流し?」
「なんだ嘘か……」
「なんだ願望か……わかるぞ、その気持ち」
「いやいやいや、違うから。超豪華メンバーでイベントをこなしているのだ!」
「どんな超豪華メンバーなんだよ。白金の獅子とか高橋~とかトランスとかか?」
「だから、薬師マックだって。後は長光さん」
「Σ(゜Д゜)」
「Σ(゜Д゜;マジデ!?」
「(;゜Д゜)(゜Д゜;(゜Д゜;)ナ、ナンダッテー!!」
「薬師マックだけでは飽き足らず、長光まで、だと……!?」
「そんで魔大陸にいるんだけどな、薬師マックが『簡単ランチ』と言って出してくれたのが・・・・・・・・・・・・・・これだ」
――【簡単ランチスクショ】――
「Σ(゜Д゜)」
「(゜Д゜;)うまそう!!」
「ちなみに本人には許可を得ている。この肉、魔大陸の肉なんだけどな、魔大陸の素材を使えるようにする方法、自力で編み出したらしい……パねえ。拝んできた。薬師マックへの尊敬が留まるところを知らない……」
「Σ(゜Д゜)」
「次々と驚かされるのがたまらないね薬師マック」
「ほんとに。僕も薬師マックとパーティー組んでみたい」
「ところで薬師マックの強さはどうだ?」
「なんていうか……そもそも俺らが一緒に行動するようになったきっかけが、トレの森で薬師マックが瀕死になってたのを助けたからなんだけどな……」
「トレの森で瀕死……」
「Oh……」
「って言ってもユニークボスだったんだけど、何でか一人でユニーク相手に戦ってたんだよ」
「生産職がユニーク一人で戦うとか」
「ええ~……もうなんていうか、薬師マックびっくり箱かな」
「それで刀がボロボロになったっていうから一緒に連れてってってお願いしたら快諾してくれてさ」
「もしかして薬師マックとフレ?」
「ああ。フレになった。最初に一緒に行動した時はならなかったんだけど、今回はフレ登録してもらった」
「最初に一緒にってどういうことだ……」
「とりあえずぶっちゃけるけど、俺ら今魔大陸で未発見のダンジョン探しをして楽しんでるんだよ。それのきっかけが薬師マックで。薬師マックがトレの川にあった隠しダンジョンを見つけたところにトレに向かおうとしていた低レベルの俺らが通りかかったっていう出会いなんだけど。なんかそういう隠しダンジョン系を見つけるのがガチで楽しくてさ」
「あ、もしかして……」
「もしかしてあんた、でかい剣使ってる?」
「俺も正体わかっちゃったかも……」
「(察し)」
「ってかじゃあ薬師マックは魔大陸か。お前らが一緒ってことは、ガチでポイント集めに来てるってことか?」
「あの人たちはポイントに全然重きを置いてないよ。素材オンリー。流石生産職だなって思う。また面白いことが起きたら報告するな。今まだ一緒にいるんだ。二人あっちで必死で素材採取してるから俺ら護衛」
「護衛が掲示板ひらいてていいのかよ」
「大丈夫、順番決めてしっかり見張りしてるから。魔物が襲ってきたらいなくなるけど、……あ、『高級肉』の魔物来たから去る!」
「『高級肉』……? なんだその美味しそうな名前の素材は」
「肉だろ」
「魔物肉だろ」
「俺は『高級肉』一つだけ持ってる。魔大陸の魔物にたまにドロップするんだ。でも穢れてて食べれないんだけど」
「薬師マックが情報を持ってる」
「情報買いたい」
「俺もその情報買いたいな」
「薬師マックに会ったら情報もらおう」
「そうしよう」
「対価は何がいいんだろうな」
「魔物素材はいらないだろうなあ」
「『謎素材』は?」
「確か『謎素材』はあまりにも多すぎて一旦募集停止かけられてるよ」
「そうだっけ。最近謎素材手に入れてないから気にしてなかった」
「エルフの里に行く道に結構あるんだよ。そこを通るやつら皆素材採取がてら行くから、前よりも大量に皆が持ってったんだろうなと思う。個人での買取は限度ってもんがあるだろ。いくら例のブツが欲しくても」
「ってか魔大陸に行けば普通に買えるけどな」
「お高いけど効果は抜群だもんな。また買いに行かないと」
「そうだな。魔大陸に買いに行くかな」
「俺も」
「あーそろそろ例のブツなくなるんだった」
「買いに行こ」
「買いに行くか」
「買いに行ってついでに魔物でポイント稼いでくるか」
「そうだな。イベント、後5日くらいで終わるらしいし」
「悔いなく行きたいよな」
「な」
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