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『青空市で勇者に拉致られてたけど』
しおりを挟む「辺境の青空市で薬師マックが買い物してたぞ」
「買い物のために辺境へ……」
「お前だって薬師マックのポーション買うためにトレに行くだろ」
「あ、そうか。今は転移魔法陣があるから移動が楽でいいね」
「ほんとにね」
「ちなみにその後勇者に肩を組まれて仲良しそうに歩いてたぞ」
「マジか」
「なんか……想像すると迷子を保護した勇者……」
「言うな、言わないでおいてやれ」
「勇者と会うために辺境に行ったのか?」
「ばったり会ったんじゃねえの?」
「ってか勇者とばったり会うなんてそうそうないぞ。勇者が街を歩くことなんてほとんどないからな。俺も一度くらいしかあったことねえもん」
「ってことは、拉致……ゴクリ」
「お抱えに、とか」
「辺境に行っちまうの?」
「来てくれ(切実)」
「門番さんはどうするんだよ」
「一緒に移動、とか」
「そんな簡単に移動って出来るもんなのか?」
「知らねえけど」
「結論。薬師マックはトレから動かない」
「勝手に決めてるwwww」
「だって俺今トレにいるんだもん。これからコースト村で釣り講習受けるんだもん」
「俺も釣り講習受けるんだもん」
「私もコースト村までの地図貰った。行けなかった道が行けるようになってて思わずガッツポーズしちゃった」
「ムキムキがガッツポーズ……迫力だな」
「あらありがとう。目の前で見る? もし講習が一緒になったら是非よろしくね」
「お、おう……」
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