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720、再起不能になりそう
しおりを挟むヴィデロさんが俺の中から抜けていったのは、俺のブツがすでに何も出せなくなってから。
それでもヴィデロさんのヴィデロさんはまだまだ元気で、その元気なモノからゴムを外すその行為がやけにエロくて、俺は怠い腕を伸ばして、頭の付近にあるコンドームのパッケージをもう一つ手に取った。
それを開けて、上半身を起こしてヴィデロさんに被せようとすると、ヴィデロさんが困ったような声で俺を呼んだ。
「もう体力ないんだろ。終わりにするから、ケンゴ」
「でも、ヴィデロさんのがまだ硬いから。それに……俺ももっとここに挿れて欲しいし」
お腹をさすると、ヴィデロさんが呻き声を零した。
ヴィデロさんのヴィデロさんもさらにぐっと硬さを増したので、止められる前に必死で被せる。前に破いちゃったから、慎重に。
被せ終わってなんだか達成感に浸っていると、ぐい、と顔にヴィデロさんの素敵な胸が押し付けられた。ローションに手を伸ばしたみたいだったけれど、俺はそのままくっついてヴィデロさんの身体を堪能する。
ヴィデロさんは胸にくっついていた俺を優しくベッドに倒すと、たった今被せたばっかりのゴムの上に垂らした。
胸が高鳴る。
出し過ぎて身体は疲れてるけど、ヴィデロさんが俺で気持ちよくなってくれてると思うと、それだけでまた萎えたものが復活しそうだった。実際にはくたっとしてるだけだったけど。
開き切って柔らかくなった俺のお尻に、ヴィデロさんのヴィデロさんが挿ってくる。
今度こそきつさもなくすんなり挿っていく。
さっきは殆ど動かさなかったから、今度こそ動いて、ちょっとだけ掠れた声でそう言うと、ヴィデロさんは困ったような顔をした。
「辛くないか……?」
「ん……大丈夫だから」
返事をすると、ヴィデロさんのヴィデロさんがゆっくりと奥まで来た。こつん、と奥を突かれて思わず「あ」と声を出すと、今度はさっきと違って、ゆっくりとヴィデロさんが腰を引いた。
その抜けていく感覚に、俺は思わず大きな声を出してしまった。
なんていうか、なんていうか! 力が入るのか抜けるのかわからないようなゾクゾクした感覚に、排泄感と快感らしきものがまじりあって、声が抑えられなかったんだ。
出ちゃうギリギリで止めたヴィデロさんは、またもゆっくりと俺の中に挿ってきた。
さっきの感覚からまた擦られる感覚に、わけが分からなくなる。
そして、今度は最後まで挿入しないで、ヴィデロさんは途中で腰を止め、ソコを軽く突くように動かし始めた。
「う、あ、あ! んん、ん―――……!」
突かれる度に、甲高い声が洩れる。
俺のイイところを、ヴィデロさんのヴィデロさんが容赦なく攻め始め、もう出しきって勃たなくなってた俺のブツが、へなへなのまま透明な液体を零した。
胸の突起を指で弄られて、ヤバいところをひたすら攻められて、段々とあのマック姿で感じていた脳天が突き抜けるような腰が抜けるような感覚がせり上がっていく。
「あ、あっ、あっ! や、そこだけ、じゃなくて、奥、奥に、奥にして! なんか、あああ!」
耐えられない、と叫ぶと、ヴィデロさんが俺の言葉に従ってくれて、今度こそその勢いのまま、最奥を突いた。
その衝撃で、頭の中がパーンとなる。
お腹が痙攣して、ヴィデロさんの形が物凄くハッキリと感じ取れる。
ヴィデロさんが脈打ってるのがわかって、それもまた熱に変わっていく。じわじわと身体中に広がっていく熱は、ヴィデロさんがどこを触れてもそこからさらに加速していき、留まることを知らない。
「……っ、ケンゴ……ごめ、良すぎて」
びくびくする俺の腰を押さえつけるように、ヴィデロさんが更に腰を動かす。
そのたびにわけが分からなくなって、俺は嬌声なのか悲鳴なのかわからない声を上げて、ヴィデロさんの首に縋りついた。
朝起きると、身体中がギシギシと痛んだ。特に昨日開きっぱなしだった太腿の内側が筋肉痛だった。これ、毎日したら太腿にいい感じで筋肉がつくんじゃないかな、なんて思いながら寝がえりを打つと、ぐい、と身体を抱き寄せられた。
頬にヴィデロさんの鍛え抜かれた胸筋がくっつく。今は力を抜いてるからか、柔らかくて包まれるような気持ちよさが頬から伝わってきて、朝一でその胸を堪能していると、ハッとしたようにヴィデロさんの目が開いた。
「ケンゴ、身体は」
心配そうに俺を抱き締めるヴィデロさんに、顔が綻ぶ。
大丈夫、と答えると、ヴィデロさんの腕にさらに力がこもった。
少しだけ身体を上に引き寄せられて、チュッとキスされる。
「昨日はどうしても手加減できなかった……傷は、ついてないか?」
そろり、とヴィデロさんの指が、昨日散々ヴィデロさんのヴィデロさんを突っ込んだ所に伸びて、ちょんと触れる。触れた瞬間、俺の身体がピクッと震えた。
「ちょっと腫れてる……こういう場合、ハイポーションはないから、治せる薬はあるのか……?」
少しだけ眉を寄せて呟くけれど、その間ずっとそこに触れてるのはやめて欲しい。
朝なのもあるけど、俺のブツが元気になっちゃうじゃん。
今日は二人とも仕事があるんだから、これ以上触られたら……。
んん、と洩れる声を我慢していると、俺の下半身の突起物に気付いたヴィデロさんが、ハッとしたように手を離して、苦笑した。
「これ以上転がってたら、ケンゴを一日再起不能にしそうだから、起きようか」
「……そう、だね」
くは、と下半身の熱を逃がそうと息を吐くと、ヴィデロさんが耳元で、「それとも」と囁いた。
「一度、出したほうがいいか……?」
それこそ俺、再起不能になっちゃうよ。頭がパーンってなって。
ヴィデロさんが離れたことで何とか深呼吸で下半身を収めた俺は、服を着て朝ご飯を作りに隣の部屋に行くことにした。
ヴィデロさんも乾いたシャツに袖を通して、上着を腕に持って「行こうか」と声を掛けてくる。
返事しながら振り向いて、今日もまたヴィデロさんのセクシースーツ姿(上着は腕)に撃沈されるのだった。
もう、かっこよすぎてどうにかなっちゃいそう。好き。
何とか仕事をこなして、夜ご飯も皆で食べて、後ろ髪を引かれる思いでヴィデロさんと別れて自室に戻って来た俺は、そのうちヴィデロさんとヴィルさんと、部屋割りについて相談しようと心に決めつつ、ギアを被ってログインした。
気を紛らわすにはADOしかないよね。
ヴィデロさんアバターは静かに目を閉じている。今日はログインするのかな。昼ずっとログインしてたから、プライベートなときはログインしないかな。
寝てるヴィデロさんにちょっと寂しさを感じながら、寝室を出る。
そういえばセイジさんのお父さんからまた納品して欲しいと頼まれてたんだった、と腕慣らしにハイポーションを作っていく。
出来上がったそれをもって、夜だけど、と雑貨屋に向かうと、丁度裏に回ろうとしていたクラッシュとばったり会った。
「わ、マックだ。久しぶりな気がする」
「俺もそう思う。クラッシュ、魔大陸にずっと行ってたって聞いたけど」
「うん。今はだってこっちにおじいちゃんもいるし、向こうが思った以上に楽しくてさ」
ニコニコと「大丈夫、拠点はマックが浄化した村の中だから」なんて気軽に言うクラッシュに、有無を言わせず聖魔法を浴びせた俺は、クラッシュと共に裏口から雑貨屋に入れてもらった。
「こんばんは、フォンディアさん。納品しに来たんですけど」
「おお。マック君夜遅くまでありがとうな。納品助かるよ」
大歓迎で迎え入れられて、セイジさんのお母さんに勧められるままにクラッシュと共に席に着く。
その場で納品していると、クラッシュが「あ、そうだ」と声を上げた。
「マックさあ、すっごく珍しい物があるんだけど、いらない?」
クラッシュがいいこと考えた、とでも言うように手を打った。
これ、この流れ、錬金釜を買わされた時と全く同じ流れだ。
少し身構えると、俺の警戒に気付いたのか、クラッシュはあははと声を上げて笑った。
「怖い物じゃないよ。俺さ、まだ二人の婚姻祝いあげてなかったじゃん。ずっと何がいいか考えてたんだけど、この間リザを見てふと思い出してさ。ヴィデロとだと子供出来ないじゃん。だから二人で育てられるものだったら二人の子代わりに可愛がれていいんじゃないかなって思ってさ」
「え、何、生き物? でも俺たち、普段はログインしてないから」
「結構日中ヴィデロを見かけるよ。だからヴィデロに預ければ大丈夫でしょ。俺からの、お祝い」
クラッシュは戸惑う俺の手の上に、大きめの卵を一つ乗せた。
ほんのり温かいのが、この卵が生きてるんだってことがわかる。
っていうかこれ、何の卵?
どうやって孵せばいいんだよ。
ってか、何で俺にこういう変な物を渡すんだよクラッシュ。
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